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2015年12月定例会 一般質問 桜田葉子議員

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年2月15日更新

桜田葉子議員

議員

桜田葉子

所属会派
(質問日現在)

自由民主党

定例会平成27年12月
質問等一般質問
質問日

12月17日(木曜日)

32番(桜田葉子君)自由民主党、桜田葉子です。

 東日本大震災、原発事故から5年が過ぎようとする中、福島で生きる県民の皆さんが自信と誇りを持って心豊かに生活できることを実感できる福島をつくることが今求められていると強く感じております。そのためには、県議会と執行部が挑戦し続ける姿勢で施策を展開していくことが重要であるという視点で質問をさせていただきます。


 私は、これまで少子対策、人口減少対策が政治・行政の最大の課題と訴え続けてきましたが、11月30日の第4回福島県地域創生・人口減少対策本部会議におきまして福島県人口ビジョンが決定されました。平成32年に社会的増減をプラス・マイナス・ゼロ、平成52年までに合計特殊出生率を県民の希望出生率2.16にし、県人口162万人を確保するとして、人口政策は総合力と位置づける内堀県政ですが、自然増が原点であり、人口こそが福島県を支える力です。


 最も人口の少ない年齢は大震災翌年の平成24年生まれの子供たちで、13,900人を切り、出生率も1.41まで低下しました。その後、平成26年は14,200人と出生率は1.58まで向上し、全国一の伸び率となったことは大変うれしいことであり、福島で生きる人たちの力を感じたところです。


 しかし、現在の福島県では20歳から64歳の1.9人で1人の65歳以上の高齢者を支えていますが、14歳以下の子供たちの数は毎年急激に減少しており、平成52年には1.2人で1人の高齢者を支える社会になります。子供2人では足りないのです。出生率は、あくまで平均値であって、子供を生み育むことができる家庭では3人、4人と育んでいただくことが福島の未来を支える力につながります。3人、4人、5人と子供を生み育むことができる環境をつくるため、県独自の取り組みを展開すべきと考えます。知事の考えをお聞かせください。


 人口ビジョンを実現するための具体的施策として、福島県まち・ひと・しごと創生総合戦略の素案も示されております。高校を卒業した子供たちの多くは県外の大学・企業へと巣立っていき、大部分は福島県に戻ってきません。素案では、子供たちを福島県に戻すために雇用・企業創出を図るとしております。また、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえるとしています。


 今、毎年約2万人の子供たちが巣立っていきます。この子供たちが家庭を築き子供を生み育てていくためには、安定した仕事と所得が必要です。正規社員としての雇用が、結婚、出産、子育てにつながることが、平成25年3月に厚生労働省から発表されました21世紀出生児縦断調査及び21世紀成年者縦断調査特別報告書で示されております。


 また、相対的貧困世帯及び子供の貧困率が16%を超えており、その原因は、ひとり親と非正規雇用の増加と言われております。


 県は結婚、出産、子育てにつなげるため、正規社員としての雇用の促進にどのように取り組むのか、お答えください。


 イノベーション・コースト構想では、浜通りに研究機関を集積するとしており、多くの優秀な研究者たちが浜通りに集まることが期待されますが、福島県まち・ひと・しごと創生総合戦略の素案に示されております定住・二地域居住の推進にもつながる研究者たちとその家族が一緒に住むイノベーション・コースト構想の実現を望んでおります。


 単身赴任で働く、あるいは仙台から通勤するのでは、福島に愛着を持ってもらうことも限定的であり、経済活動や税収の面でも効果が限られていると思います。家族を呼び込むためには、つくば学園都市のような生活空間をつくること、女性が住んでみたいと思うような快適なまちづくりが必要です。


 イノベーション・コースト構想の具体化にあわせた研究者とその家族の生活環境の整備について、県の考えをお答えください。


 安心して出産できる福島県、安心して子育てができる福島県をつくらなければ、福島の未来はありません。そのためには、母体と生まれてくる赤ちゃんの命を守る周産期医療の充実が必要と訴え続けてきた結果、県立医科大学に建設中の国際医療科学センターに、子供と女性の安心のための2つのセンター、総合周産期母子医療センターが拡充移設され、こども医療センターが新設されますが、特にこども医療センターについては、県内初の小児集中治療室の新設に向けスタッフの確保や養成など解決しなければならない課題があります。県は小児医療の充実にどのように取り組んでいくのか、お答えください。


 女性が安心して子供を生み、育て、親子がともに健やかな生活ができる環境をつくることが求められております。そのような中、周産期医療を中心に妊娠の前段階から、妊娠、出産、子供の成長、女性の生涯にわたる健康を一貫して支援するふくしま・子ども女性医療支援センターの平成28年4月のスタートに向けて県立医科大学に準備室が開設されました。ふくしま子ども・女性医療支援センターの開設について、県の基本的な考えをお聞かせください。


 総合周産期母子医療センターの充実は、復興のシンボルとして子供を生み育てる環境を大事にする県の姿勢を反映するものですが、NICU専門看護師、周産期臨床心理士、小児専門の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士、保育士、NICU入院児コーディネーター等のメディカルスタッフの早期介入が新生児の生命予後、発達予後をよくし、母親と子供の回復に効果があることが広く認められております。特に入院時及び母親への手厚い看護のためには、臨床心理技術者、入院児支援コーディネーターの早期の配置が求められております。


 さらに質の高い周産期医療を確保するため、臨床心理技術者及び入院児支援コーディネーターを総合周産期母子医療センターに配置すべきと思います。県の考えをお答えください。


 厚生労働省では、ことしの1月に認知症高齢者等に優しい地域づくりに向けた新たな認知症施策推進総合戦略を策定しました。具体的な施策の1つに、早期に認知症の鑑別診断が行われ、速やかに適切な医療・介護等が受けられる初期の対応体制が構築されるよう、認知症初期集中支援チームを平成30年3月までに全ての市町村で設置する目標を掲げています。


 しかし、都市部以外では専門医の確保が難しく、本年度中の県内でのチーム設置は6市2町1村の見込みであり、平成29年度中の全市町村での設置は不透明との報道がありました。現在でも県内の認知症の数は8万2千人、予備軍は7万1千人と推計され、今後も高齢者の増加に伴い認知症の人はふえ続けることが想定されます。認知症の進行を抑制する上で効果のある認知症初期の支援充実が重要であることから、市町村による認知症初期集中支援チームの設置を促進するため、さらなる支援策を講ずるべきと考えます。県の考えをお答えください。


 また、高齢者の増加に伴い、介護従事者の確保が必要ですが、現在も介護従事者が不足しており、人口減少社会の中で必要な人材を確保することは難しいことから、介護従事者の不足を補い、介護職場の労働環境を改善する手段として、介護支援ロボットの導入が有効ではないかと考えます。介護支援ロボットの導入にどのように取り組んでいくのか、県の考えをお答えください。


 阪神・淡路大震災をきっかけに設置されました神戸市にある人と防災未来センターは調査研究機関を持ち、国内外の災害時にはいち早く研究員を現地に派遣して、直接災害対応の経験を伝えています。また、アジア防災センターなどの国際研究機関を集約し、国際的な防災・人道支援の拠点ともなっており、世界各国から多くの人が訪れ、修学旅行の研修先としても利用されております。


 地震と津波に加え、原発事故を経験した世界で唯一の自治体として、福島県が経験した大規模災害時の情報伝達のあり方、避難のあり方を検証し、研究を進め、国内外の災害現場で支援できる人材を育成し、世界に情報を発信していくことは福島県の大きな役割であると考えます。


 大震災発生時の情報伝達や避難については、大混乱の中にありましたが、記憶は時間とともに風化していきます。大震災時の情報伝達のあり方や避難のあり方について検証を進める必要があると考えます。イノベーション・コースト構想で検討が進められておりますアーカイブ拠点施設について、研究者等が大震災の検証と研究を行い、その成果を活用することができる施設にすべきと考えます。県の考えをお答えください。


 福島県内には、吾妻山、安達太良山、磐梯山、燧ヶ岳、沼沢の5つの活火山があり、吾妻山、安達太良山、磐梯山が常時観測火山となっています。また、那須岳、蔵王山にも隣接しております。


 県では、関係市町村、気象台、防災関係機関、火山専門家等で構成する吾妻山・安達太良山・磐梯山火山防災協議会を平成26年11月に設置しましたが、今月10日に活動火山対策特別措置法が改正されました。国による活動火山対策の総合的な推進に関する基本指針の策定や火山災害警戒地域における警戒避難体制の整備などが定められ、火山防災協議会の位置づけについても明確化されたところです。


 県は、活動火山対策特別措置法の改正にどのように対応していくのか、お答えください。


 11月27日に公表されました2015年の農林業センサスの概要を見ますと、福島県ではこの5年間で基幹的農業従事者が8万1千人から6万5千人と、1万6千人減少しています。また、5年前よりもさらに高齢化と減少化が進み、55歳未満の基幹的農業従事者は、前回の1万人から6千人へと4千人も減少しています。


 担い手農家が農地を集積して大規模経営体を育成していくことが急務ですが、福島県の担い手への農地集積は東北の他県に比べますと大きくおくれています。10ヘクタール以上を耕作する経営体数の割合が他県の3.5%から5.5%に対し福島県は1.8%であり、10ヘクタール以上の経営体に集まっている農地面積も他県は32%から43%に対し福島県は17%にとどまっています。原発事故や風評で離農する農家が多い福島県こそ、他県に先駆けて担い手への農地集積を進めなければならないと考えます。


 2年目となる農地中間管理事業による農地集積も目標には届かないようです。東北の他県に比べて大規模経営体の数がふえないのはなぜなのでしょうか。なぜ集積が進まないのでしょうか。担い手農家への農地集積をどのように加速し、大規模経営体をどのようにふやしていくのか、県の考えをお答えください。


 TPPが大筋合意され、今後ますます農産物価格が低下することが想定されます。対応策として、担い手農家への農地集積による生産費の縮減が考えられますが、担い手農家が農地を集積して大規模経営を行うためには、作業効率のよい農地、水管理の省力化などが必要です。


 しかし、平成22年の民主党政権による農業農村整備事業費の6割削減により、全国的に作業効率のよい大規模の圃場整備や老朽化した農業水利施設の補修・更新が進められない状況にあります。このため農林水産省では、平成28年度当初予算で農業農村整備事業費の1千億円増額を概算要求しているところです。


 福島県においては、中通り、浜通りは復興関連予算を活用して整備が進められているようですが、復興関連予算がほとんど使えない会津地方では、必要とされる圃場整備や農業水利施設の補修・更新が思ったように進められない状況にあります。本県の農業を維持させるために農業農村整備事業をさらに推進すべきと考えます。県の考えをお答えください。


 国による米の生産費調査によれば、10ヘクタール以上の作付規模で、自分たちの労働費等を除いて、60キログラム当たり8,000円の経費がかかります。平成26年産米コシヒカリのJA概算金は60キロ当たり浜通りで6,900円、中通りで7,200円、会津で10,000円でした。浜通りや中通りの稲作農家は赤字でした。


 平成27年の概算金は、浜通りで9,100円、中通りで9,300円、会津で11,300円と昨年度を上回る金額が示されましたが、この概算金で県が農業経営基盤の強化の促進に関する基本方針で示す他産業従事者並みの年間560万円の所得を得るには、10アール当たり540キログラムの収量として、会津で19ヘクタール、中通りで48ヘクタール、浜通りでは57ヘクタールの作付規模が必要です。中通り、浜通りは基本方針に示されております水稲単作の営農類型の倍の面積となります。


 このままでは、福島県の稲作農家は経営を維持していくことができません。TPP大筋合意の影響を踏まえ、福島県の水田農業を維持していくためにも、農地を集積していく大規模稲作農家が他産業の従事者並みの所得を確保することができるようどのように取り組んでいくのか、県の考えをお答えください。


 福島県において、現在庁舎等の清掃・警備の業務委託の入札に最低制限価格が導入されていないため、予定価格を大きく下回る入札もできます。しかし、労働者の人件費の比重が大きいこれらの業務における低価格入札は、労働条件の悪化に結びつくことも考えられ、適正な価格で契約内容を適切に履行していただくことが重要であると認識しております。庁舎等の清掃・警備業務委託の入札におきまして、最低制限価格を導入すべきと考えます。県の考えをお答えください。


 以上で質問を終わります。

議長(杉山純一君)執行部の答弁を求めます。

 

知事(内堀雅雄君)桜田議員の御質問にお答えいたします。

 子供を生み、育む環境づくりについてであります。


 先日、国の主催による地方創生政策アイデアコンテストにおいて、福島市の中学生が見事大臣賞を受賞しました。地域を思う強い気持ちにあふれた提案に、私は子供たちがまさに福島の未来を支える力であり、宝であるとの思いを強くいたしました。


 一方で、本県の出生率は未婚率の上昇や晩婚化、1世帯当たりの子供の数の減少などにより、全国と同様長期的には低下傾向にありますが、ここ2年は連続して上昇しております。


 この状況を踏まえ、福島県人口ビジョンでは県民の希望をかなえる視点に基づき、2040年に県民希望出生率2.16の実現を掲げたところであり、現在策定中の総合戦略において出会いの場づくりによる結婚支援や不妊治療への助成、保育施設の整備、3世代同居・近居の支援等による出産、子育て支援等を盛り込み、切れ目のない自然増対策に取り組んでまいる考えであります。


 国が地方創生に動く今こそが大きなチャンスであり、若い世代の結婚、子育て希望の実現に取り組み、出生率の向上を目指してまいります。


 その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁をさせます。


総務部長(藤島初男君)お答えいたします。


 庁舎等の清掃・警備業務委託につきましては、これまで積算基準の標準化を図ること等により委託費用の適正化と質の確保に努めてきたところであります。


 最低制限価格につきましても、事業者の経営環境と雇用者の労働条件の改善を促すとともに、契約内容に即した確実な履行の確保に資するものと考えられることから、平成28年度からの導入に向けた検討を進める考えであります。


危機管理部長(樵 隆男君)お答えをいたします。

 活動火山対策特別措置法の改正につきましては、火山ごとに火山防災協議会を設置することが義務づけられたことから、国による火山災害警戒地域の指定を待って、吾妻山・安達太良山・磐梯山火山防災協議会を3つの法定協議会に再編する予定としております。

 また、これまでの県、関係市町村、気象台、警察、消防、自衛隊、火山の専門家等に加えて、新たに地元の観光協会、道路管理者等を構成員とする考えであり、関係機関と緊密に連携しながら、それぞれの火山の状況に応じた防災対策に取り組んでまいります。


企画調整部長(近藤貴幸君)お答えいたします。

 イノベーション・コースト構想の具体化にあわせた研究者等の生活環境整備につきましては、国内外の英知を結集する各研究拠点を呼び水に、関連産業の集積、研究者、技術者、そしてその家族などが集う浜通りを目指す本構想にとって極めて重要であると認識しております。


 10月の国の構想推進会議において、拠点を核とした周辺環境整備に係る新たな検討会が設置されることとなったことから、国とも連携を図りながら、県としてもしっかりと対応してまいる考えであります。


保健福祉部長(鈴木淳一君)お答えいたします。

 小児医療の充実につきましては、県立医科大学に新設するこども医療センターにおいて、県外の先進的な小児医療施設と連携し、小児科医、看護師等の派遣研修や専門知識を持った指導医の受け入れなどにより、小児集中治療室の従事者の確保・養成を行うこととしております。


 また、県立医科大学附属病院においては、来年1月から福島市救急医療病院群輪番制に参加し、休日の小児救急患者を積極的に受け入れることとしたところであり、今後とも県立医科大学と連携を図りながら小児医療の充実強化に取り組んでまいる考えであります。


 次に、ふくしま子ども・女性医療支援センターにつきましては、すぐれた教員を全国から招き、県立医科大学や県内拠点病院における高度医療の技術的指導を通じた人材養成を図ることとしております。


 現在、来年4月の開設に向け教員の招聘活動を行っているところであり、今後とも地域の周産期医療等を担う産婦人科医や小児科医の養成と県内定着を図ることにより、安心して子供を生み育てられる環境を構築してまいる考えであります。


 次に、総合周産期母子医療センターにつきましては、ハイリスクの母体や新生児への治療等を行う中で、母親や家族の不安に対する細やかなサポートや長期入院時の状態に応じた望ましい療育環境への移行に対する丁寧な対応が求められております。


 このため、専門スタッフによる心理的ケアや患者、家族のニーズに合わせた支援が重要であることから、臨床心理技術者及び入院時支援コーディネーターの配置について、県立医科大学と連携しながら検討してまいる考えであります。


 次に、認知症初期集中支援チームにつきましては、認知症の早期診断、早期対応を図る上で極めて重要でありますが、設置の要件である認知症サポート医の確保が課題となっているため、本年度から県として認知症サポート医養成研修の受講を支援したところ、本年度末には56人となり、昨年度末から倍増する見込みであります。


 また、単独の市町村ではサポート医の確保が困難な場合には、複数による共同設置の取り組みを支援するなど、今後とも認知症対策の体制整備が加速するよう積極的に市町村を支援してまいります。


 次に、介護支援ロボットの導入につきましては、今年度モデル事業として28施設に72台を試験的に導入し、労働負担の軽減効果や介護現場での課題について検証を進めております。


 先般、検証会議を開催したところ、介護施設からは腰の負担が軽減されるなど高い評価がある一方、防水機能や軽量化などの課題も明らかになったことから、メーカーへ改良に向けた提案を行っているほか、現在、県内の500余りの介護施設を対象にニーズ調査を実施しており、その結果も踏まえ、さらなる普及方策を検討してまいります。


商工労働部長(飯塚俊二君)お答えいたします。

 正規社員としての雇用の促進につきましては、これまで県内の経済団体等に対し、福島労働局と連携し、正規社員への転換や非正規社員の待遇改善等をさまざまな機会を捉えて要請してきたところであります。


 また、今年度から創設した「働く女性応援」中小企業認証において、正規社員への転換を認証要件の1つとして設定し、企業の取り組みを促すとともに、来年度に策定を予定している女性活躍推進法に基づく推進計画において、正規社員としての雇用の促進に向けた取り組みを検討してまいりたいと考えております。


農林水産部長(小野和彦君)お答えいたします。

 農地集積の加速化と大規模経営体の育成につきましては、集落営農や基盤整備の実施地区を中心に、人・農地プランの策定を進める中で、専門家によるコンサルティング等を通じて、借り手となる経営体の育成や法人化等を支援し、地域ぐるみでの農地集積を進めてまいります。


 また、農地の貸し手に交付される協力金等を効果的に活用し、本県で定着している農作業の受委託から農地中間管理事業による貸借への円滑な移行を促進し、受託する農業者の規模拡大を支援することにより、大規模経営体の育成に務めてまいります。


 次に、農業農村整備事業につきましては、国内外での農作物の競争の激化を見据え、地域特性を踏まえた多様な戦略的作物の作付が可能となるよう、汎用性を高める農業生産基盤の整備を重点的に進めているところであります。


 さらに、農地集積の促進や生産コストの低減を初めとする効果が早期に発揮できるよう、国の農業水利施設の更新にあわせた受益地内での圃場整備の実施や復興関連予算を活用した農地・農業用施設の整備などにより一層の事業の推進に努めてまいります。


 次に、大規模稲作農家の所得確保につきましては、生産コストの低減と主食用米の需給の安定が不可欠であります。


 このため、生産性の高い集団的な農地に直播栽培や苗を減らす疎植栽培を導入するなど一層の低コスト化を推進するとともに、規模拡大等を目指す意欲にあふれた農業者には必要な機械・施設の整備等を重点的に支援してまいります。


 また、飼料用米及び酒米等の作付拡大や園芸作物を取り入れた複合化を支援するほか、国のナラシ対策への加入を促進し、安定的に所得が確保されるよう取り組んでまいります。


文化スポーツ局長(篠木敏明君)お答えいたします。

 アーカイブ拠点施設につきましては、10月に国へ提案した有識者会議の報告書の中で、基本理念の1つとして、防災・減災を掲げております。この理念を踏まえ、大学や研究機関等から研究者を受け入れるなどして、福島にしかない複合災害の経験や教訓を継承・共有するための調査研究を行い、その成果を国内外の大規模災害に役立てることとしており、施設の整備に向け、引き続き国と協議を進めてまいります。

議長(杉山純一君)これをもって、桜田葉子君の質問を終わります。

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