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2017年9月定例会 一般質問 今井久敏議員

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年12月4日更新

今井久敏議員

議員

今井久敏

所属会派
(質問日現在)

公明党

定例会平成29年9月
質問等一般質問
質問日

9月27日(水曜日)

33番(今井久敏君)公明党の今井久敏であります。質問に入ります前に一言申し上げます。


 「信なくば立たず」、今般の事案に関し、県民の皆様に深くおわびを申し上げる次第でございます。改めて襟を正し、福島復興に取り組む覚悟で臨んでまいりますことを申し上げ、以下通告に従い、一般質問を行います。
 まず初めに、福島復興への知事の思いについてお伺いいたします。
 改正福島復興再生特別措置法によって本県復興加速がさらに図られるものと大きな期待が寄せられています。中でも未曽有の災害からいかに地域のなりわいを復活させるかに取り組んできた福島相双復興官民合同チームが8月24日で発足から2年を迎え、原発事故で被災した相双地域の事業者に徹して寄り添うとの決意のもと、これまで4,700社を訪問し、うち半数が事業を再開したと聞き及んでいます。さらに、720社に経営支援をし、売り上げを大きく伸ばしたとの事例もあり、ますます官民合同チームの活動に信頼が高まるものと思われます。
 2年前、140人でスタートした人員はこの7月より263人に拡充、改正特措法によって国の職員も派遣できるようになり、質、量ともに増強されたところであります。このチームの特筆すべき点は、被災した事業者の方々が仕事を再開したくとも何から手をつければいいのかわからずに思い悩んでいる現状に、ただ相談を待つのではなく、みずから事業者を訪れ、相談に乗り、受けた相談は絶対に放置しないとの思いで具体的行動をとっている点であります。
 官民合同チームの福井邦顕氏は「相双の復興なくして福島の復興なし、福島の復興なくして日本の再生なしとの精神で事業者の自立支援に取り組む」と決意を述べられておりますが、まさに福島復興の鍵は人に寄り添うことであると確信するものであります。
 そこで、本県の復興をどのような思いで進めていくのか、知事の考えをお尋ねいたします。
 次に、日本版シュタットベルケの推進についてであります。
 福島県議会海外行政調査にて、ドイツで展開しているシュタットベルケについて、ヴェストファーレン州シェーナウで視察、調査を実施いたしました。シュタットベルケは、自治体出資の公共事業体であり、ドイツ国内に900存在するとされており、電気、ガス、熱供給といったエネルギー事業を中心に上下水道、公共交通、廃棄物処理、公共施設の維持管理など市民生活に密着した極めて広範なサービスを提供しています。
 シュタットベルケは、これらのサービス提供を可能にするためのインフラの建設と維持管理を手がけ、独立採算制の公益事業体であり、電力では配電網を所有しつつ、配電事業、電力小売事業、そして発電事業も手がけ活動しております。
 近年、日本においてもシュタットベルケに注目が集まっており、検討が始まっており、農水省、経産省は木質バイオマスの地域内エコシステムの構築を目指す取り組みを始めております。
 環境省も9月6日、シュタットベルケ研修会を企画したところであり、本県においてもエネルギーの地産地消と持続可能な行政システムの構築に向け、県内市町村における日本版シュタットベルケの構築が図れるよう検討を働きかけるべきと考えます。
 そこで、市町村におけるエネルギーの地産地消の取り組みを支援すべきと思いますが、県の考えをお尋ねいたします。
 次に、知的財産の活用推進についてであります。
 過日、日本弁理士会の「知財広め隊in福島」が他県に先駆けて、全国のトップを切って福島県で開催されました。
 中小企業の競争力強化や農林水産物のブランド化を目指す上で、その企業が持つ技術や商品、サービスを特許や意匠、商標などでの知的財産で保護することが大切であると考えます。
 また、商品開発後に知財の手続をするのではなく、立案、設計、試作、完成などの商品開発の段階に応じたきめ細やかな知的財産対応が非常に重要であると思われます。
 本県としても、知的財産戦略策定に基づく特許出願審査費用の助成や事前特許調査支援事業、開発事業の特許情報解析事業など、切れ目のないきめ細やかな支援策を早急に講じる必要があると考えます。
 そこで、県は知的財産の活用を推進するため、どのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。
 次に、農業経営収入保険制度についてであります。
 農家の経営安定対策として公明党が提案してきました農業経営収入保険制度が2019年1月1日から開始されます。さきの通常国会での改正農業災害補償法の成立によるもので、政府は制度の周知徹底を進めています。
 農業経営収入保険制度は、自然災害による収入減少に加え、豊作で農産物の市場価格が下落した際の収入の減少をも補塡する新たなセーフティーネットであり、農家がみずからの経営努力では回避できない価格低下などのリスクに対し、収入を下支えすることで経営の安定を目指すものであります。この制度の概要は、まず対象品目は米など全ての農産物とし、農業共済制度など既存の類似制度と異なり、品目の枠にとらわれずに農業経営全体をカバーする制度となっております。
 次に、この制度に加入できる対象農家は原則5年間継続して青色申告を行っている農業者とされており、実績が1年であっても認めるとされております。そのため、2019年から農業経営収入保険制度に加入するためには、遅くとも2017年分の農業所得を青色申告する必要がありますが、直近の2016年分の農業所得の青色申告を行った本県の農業者は10,304人であると聞いております。今後も農業経営収入保険制度に加入するには青色申告が必要であることを県内の農業者に理解してもらうことが必要であると考えております。 
 こうした新たな制度である農業経営収入保険の加入申請の受け付けは平成30年度秋から実施されることで準備が進められていると聞いており、県においても農業経営収入保険制度の周知徹底について各市町村及び関連農業団体と連携して強力に推進することが必要であると思いますが、そこでお尋ねいたします。
 県は、農業経営収入保険制度の周知にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。
 次に、ヒアリに対する県民の不安払拭についてであります。
 強い毒を持つ南米原産のアリ「ヒアリ」が各都県の港湾施設で確認され、全国の自治体で生息状況を確認する動きが高まっております。現在のところ本県の調査でヒアリは確認されていませんが、専門家の中には水際で確認された初期の段階で科学的知見に基づいた徹底的な駆除対策を講じる必要性を指摘する向きもあるところであります。
 国土交通省は、来年度にもヒアリを含む特定外来生物の定着防止対策を強化する方針を固め、特定外来生物が住みつく可能性がある港湾で水際対策工事を行う自治体へ経費の半額を補助する制度を新設することを検討しております。
 こうした港湾施設での対策が進められる一方、愛知県春日井市では港湾施設ではない事業所倉庫でヒアリが発見されております。身近な場所で見なれないアリを見つけてしまったときなど、ヒアリなのではないかと疑ってしまう県民も多いものと思います。
 そこで、こういった県民の不安を払拭するためには、気軽に相談できる窓口体制を整える必要があると考えます。このため、県はヒアリに対する県民の不安を払拭するため、どのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。
 次に、肝炎の重症化予防対策についてであります。
 我が国のウイルス性肝炎の持続感染者は、B型及びC型の約300万人存在すると推定されておりますが、感染時期が明確でないことや自覚症状がないことが多いため、適切な時期に治療を受ける機会がなく、本人が気づかないうちに肝硬変や肝がんへ移行する感染者が多く存在することが問題となっております。
 肝がんの原因の約80%はB型、C型肝炎ウイルスの持続感染と言われておりますが、近年経口剤投与でウイルス排除が可能となるC型肝炎治療薬が登場するなど、肝炎治療は飛躍的に進歩しております。
 このような状況を踏まえると、肝炎ウイルス検査が陽性でありながら、その後治療していない方々に対して、電話や訪問などにより肝炎治療の効果を丁寧に説明しながら受診を促すなど、きめ細かい支援が重要で、肝炎から肝がんや肝硬変などの重篤な疾患に移行することを防ぐ必要があると考えます。
 そこで、県は肝炎ウイルス陽性者をどのように支援していくのかお尋ねいたします。
 次に、小児がん診断ハンドブックの活用についてであります。
 去る6月15日、厚生労働省健康局がん・疾病対策課は、各都道府県に対し、「小児がん診断ハンドブック(東京都作成)の周知について」として事務連絡を行ったところであります。それによれば、国はがん対策推進基本計画を踏まえ、小児がん対策を進めていますが、小児がんは発症者数が少なく、発症から診断まで時間を要することが課題であると指摘されております。
 国立がん研究センターによれば、国内の小児がん年間発生数は2,000人から2,500人と推定され、また福島県のがん登録によれば、14歳以下のがん罹患患者数は平成20年から24年まで年間35件前後で推移しています。大人のがんと比べ進行の早い小児がんの治療に当たっては、正確な診断が何よりも重要であり、早期治療で7割は完治するとも言われております。
 このような中、東京都においては、東京都小児がん診療連携協議会が中心となり、小児がんを発症した患者の方が地域の小児科などを受診した際に小児がん拠点病院等に速やかに紹介され、適切な医療を受けることができるよう、一般小児科医に向けて小児がん診断ハンドブックを作成し、診断の向上を目指しております。厚労省は、この事務連絡にて関係学会や全都道府県へ、小児医療にかかわる医療機関等に対しこのハンドブックを周知するよう依頼したところでもあります。
 そこで、本県においても小児がん診断ハンドブックの周知を強化すべきと思いますが、県の考えをお尋ねいたします。
 次に、受動喫煙防止対策についてであります。
 自分の意図とは関係なく他人のたばこの煙を吸わされる受動喫煙は、肺がんや循環器疾患等のリスクの上昇など、深刻な健康被害が科学的に明らかとなっております。
 健康増進法により、受動喫煙による健康への悪影響を排除するために、多数の者が利用する施設を管理する者に対し、受動喫煙を防止する措置をとるよう努力義務が課され、受動喫煙防止の取り組みを積極的に推進することが求められております。
 来る2020年東京オリンピック・パラリンピックで競技会場となる本県は、諸外国から多くの方を呼び込むためにも、さらなる受動喫煙防止対策に取り組むことが求められるものと思われます。
 こうした中、本県では終日施設内禁煙に取り組む施設を「空気のきれいな施設」として認証する制度を創設しておりますが、認証店舗や施設のさらなる拡大に向けて、この制度が積極的に活用されるよう普及に努める必要があると考えます。
 そこで、県は「空気のきれいな施設」の普及にどのように取り組んでいるのかお尋ねいたします。
 また、県庁舎においては、現在屋内に喫煙場所が1カ所設置され、分煙となっておりますが、受動喫煙防止対策として見た場合、不十分だと考えざるを得ません。
 そこで、県庁舎における受動喫煙防止にどのように取り組んでいくのか、県の考えをお尋ねいたします。
 次に、障がい者施策の充実についてであります。
 平成28年4月に施行された障害者差別解消法では、民間事業者や行政機関を対象に障がいを理由とする不当な差別的取り扱いの禁止や障がいのある方への合理的配慮の提供が求められており、県民一人一人が障がい者差別を正しく理解し取り組むことが必要であります。
 そうした中、東京都は、義足や人工関節を使用している方、内部障がいや難病の方、または妊娠初期の方など、外見からわからなくても援助等が得やすくなるようヘルプマークを作成し、この7月にJISにも採用されました。
 ヘルプマークのほかにもさまざまな障がい者に関するマークがあり、内閣府のホームページによりますと、ヘルプマークを含めた11個のマークがあります。心のバリアフリーを推進する観点から、このようなマークを一目でわかるようなポスターや配布物として県民の方に広く知ってもらう必要があると考えております。
 そこで、障がい者に関するマークの普及啓発に取り組むべきと思いますが、県の考えをお尋ねいたします。
 また、埼玉県飯能市は聴覚障がい者支援として、市役所を訪れた聴覚や言語などに障がいのある方々に、専用タブレットのメニュー画面から遠隔手話、筆談、音声認識等、用途に合ったものを選び利用するシステムを導入しました。
 遠隔手話は、契約している手話通訳コールセンターにテレビ電話がつながり、画面上で手書き会話、音声認識は職員の言葉が文字化され伝えられます。聴覚障がい者のために、このような情報通信機器の活用などコミュニケーション支援の充実を図る必要があると考えます。
 そこで、県は聴覚障がい者へのコミュニケーション支援の充実に向けどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。
 次に、臨時的任用教員の処遇改善についてであります。
 雇用期間の定めのある労働者が労働契約を繰り返し更新して通算5年を超えた場合、労働者が雇い主に対して期間の定めのない労働契約を申し込んだときに、雇い主はこれを承諾したものとみなされ、無期労働契約に転換できる無期転換ルールが来年4月1日から適用になりますが、地方公務員は適用除外となっており、特に臨時的任用教員の処遇改善が喫緊の課題と考えております。
 臨時的任用教員のうち常勤講師の仕事内容は、正規教員と同じく担任や校務、部活動の指導を行っている方が多く、しかしながら給料は正規教員とは差があり、育児休業は原則とれず、1年ごとの契約のため、退職金も毎年少額支給となっており、自身の将来に大きな不安を抱えながら教鞭をとっており、結婚や出産にも大きく影響を及ぼしております。
 本県においては、教員採用候補者選考試験に臨時的任用教員経験者特別選考を導入していると聞いております。この特別選考の受験者のうち、大学卒業後10年がたった臨時的任用教員数は328名となっております。平成26年度教員採用候補者選考試験から導入されたこの特別選考を検証しつつ、10年以上正規教員と同じように勤務している教員には専門の筆答試験を免除するなど、新たな特別選考試験を検討することが必要であると考えます。
 そこで、本県の教員採用候補者選考試験において、臨時的任用教員の経験年数を考慮した新たな選考方法を検討すべきと思いますが、県教育委員会の考えをお尋ねいたします。
 最後に、公立小中学校における学校施設の避難所機能の充実についてであります。
 文部科学省が行った全国の公立小中学校の校舎など116,671棟のうち、震度六強の地震に備えて耐震化された建物の割合が4月1日時点で115,712棟と98.8%となっております。しかしながら、本県の公立小中学校の耐震化率は94.1%にとどまっており、全国ワースト2位となっております。
 さらに、震度六強以上の地震で倒壊する危険度が高い建物も36棟と全国ワースト2位であり、児童生徒の命を守るためにも公立小中学校の耐震化の早期の完了を目指す必要があると思います。
 また、公立小中学校の施設については、災害発生時の避難所としても利用されることから、トイレの洋式化やエアコンの設置などの取り組みを図る必要があるものと考えております。
 そこで、公立小中学校における学校施設の避難所機能の充実を図るべきと思いますが、県教育委員会の考えをお尋ねいたします。
 以上で質問を終わります。御清聴ありがとうございました。


議長(杉山純一君)執行部の答弁を求めます。


知事(内堀雅雄君)今井議員の御質問にお答えいたします。


 福島復興への思いについてであります。
 震災から6年が経過しましたが、復興の進度の違いや避難の長期化に伴い、生活の再建や事業、なりわいの再生などを初め、県民は復興に向けてさまざまな課題に直面しております。
 一方で、この春には避難指示が解除された区域が拡大し、ふるさとへの帰還が進む中、避難地域の公共交通やさまざまな拠点施設の整備が進み、事業や営農の再開に向けた取り組みが始まりつつあるなど、本県の復興はまた一つ新たなステージへと移行しております。
 このような復興の歩みをさらに力強く確かなものとすることが私の使命であります。復興をなし遂げるためには、県民の皆さんの声をさまざまな施策に反映させることが重要であり、これまで県内各地を訪問し、市町村長や地元の方々との意見交換を重ね、それぞれの方々が抱える苦しみや悩み、期待や希望などをお伺いしてまいりました。
 今後とも私自身現場に足を運び、福島の今の実情をきめ細かく見聞きしながら、県民の皆さんの切実な思いを胸に刻み、人と人とのつながりと地域のなりわいを再生し、県民一人一人が実感できる復興に向かって全力で取り組んでまいります。
 その他の御質問につきましては、関係部長から答弁させます。


総務部長(伊藤泰夫君)お答えいたします。


 県庁舎の受動喫煙防止につきましては、健康増進法の改正など国の動きを注視するとともに、現在実施している県庁舎改修工事に伴う敷地内の状況を勘案しながら、受動喫煙防止対策の強化のためのさまざまな対策について検討を進めてまいる考えであります。


企画調整部長(櫻井泰典君)お答えいたします。


 エネルギーの地産地消につきましては、地域資源を活用した地域の活性化や電力系統の負担軽減等の観点から、ますます重要になると考えております。
 県といたしましては、再生可能エネルギーを地域内で効率利用するスマートコミュニティーの構築について、地域における主体的な検討が必要なことから、市町村が行うマスタープランの策定や導入可能性調査等への支援に取り組むなど、引き続き再生可能エネルギーの地産地消を積極的に推進してまいる考えであります。


生活環境部長(尾形淳一君)お答えいたします。


 ヒアリへの不安を払拭するための取り組みにつきましては、国内でのヒアリ発見を契機に、速やかに庁内連絡会議を開催し、外部からの相談に対応する窓口を設けるとともに、水際での防除対策として、小名浜港においてヒアリの生息調査を実施しております。
 これまでのところ相談が17件寄せられておりますが、県内ではヒアリは確認されておりません。
 今後とも国や市町村等と連携し、ヒアリに関する相談に丁寧に対応するとともに、正しい知識の普及啓発と各種の情報提供に努め、県民の不安解消に取り組んでまいります。


保健福祉部長(井出孝利君)お答えいたします。


 肝炎ウイルス陽性者への支援につきましては、早期治療と重症化予防に結びつく初回の精密検査や定期検査、さらには治療に要する費用を助成しております。
 また、肝炎治療の正しい知識を普及するため、リーフレットを作成し、肝炎検査を実施する市町村においても受診勧奨に活用できるようホームページに掲載しております。
 今年度はさらに、医療機関等において受診勧奨や相談支援を行う肝炎医療コーディネーターを養成することとしており、これらの取り組みを通じ、今後とも肝炎ウイルス陽性者が適切に医療を受けられるよう支援してまいります。
 次に、小児がん診断ハンドブックにつきましては、国からの通知を受け、県内9カ所のがん診療連携拠点病院に対して周知を行ったところであります。
 小児がんの診断に当たっては、早期にがんを発見し、適切な治療を行うことが重要であることから、今後は県医師会と連携しながら、小児科を標榜する医療機関に広く周知を図るとともに、乳幼児健康診査を担当する市町村に対してもハンドブックの活用を呼びかけてまいります。
 次に、「空気のきれいな施設」につきましては、地域の商工会等関係団体との連携により、対象となる施設管理者にリーフレットを配布するなどして認証取得を促した結果、昨年11月の制度開始以来、8月末現在で飲食店や公共施設等229の施設を認証しております。
 また、テレビ等のマスメディアを通じて認証施設を紹介したりホームページで認証ステッカーや施設情報を公表するなど県民への周知に努めているところであり、今後とも受動喫煙防止に対する理解を促し、「空気のきれいな施設」のさらなる普及に取り組んでまいります。
 次に、障がい者に関するマークにつきましては、県民に正しく理解していただけるよう、第四次福島県障がい者計画でマークの名称と意味を紹介しております。
 今後は、新たに追加されたマークも含め、ホームページやパンフレット等により広く周知を図るとともに、市町村や関係団体と連携しながら、障害者週間における各種行事等の場も活用し、マークへの県民の理解がさらに深まるよう普及啓発に努めてまいります。
 次に、聴覚障がい者へのコミュニケーション支援につきましては、手話通訳者を養成するとともに、障がい者団体が主催する行事等へ派遣しているほか、本年8月からは、聴覚障がい者の利便性の向上を図るため、県庁内に配置する手話通訳員を1名増員し、2名体制といたしました。
 今後とも関係団体と意見交換を行うとともに、他都道府県における聴覚障がい者向け情報通信機器の導入事例なども参考としながら、コミュニケーション支援の充実に向けた取り組みを進めてまいります。


商工労働部長(飯塚俊二君)お答えいたします。


 知的財産につきましては、震災後ロボット等の新産業分野において県内企業の技術開発が進展しており、その成果の早期実用化を図り、市場での優位な事業展開に結びつけるため、研究開発の初期段階から技術開発の動向や他社の特許情報等を把握しておくことが極めて重要であります。
 このため、効率的に研究開発を進められるよう、先行技術調査を行う企業への支援制度を創設することとしたところであり、今後この制度を活用することで県内中小企業による戦略的な知的財産の活用を積極的に推進してまいる考えであります。


農林水産部長(佐竹 浩君)お答えいたします。

 農業経営収入保険制度の周知につきましては、新規作物の導入や営農規模の拡大など、農業経営全体のセーフティーネットとなる本制度と主に水稲の大規模経営農家等が加入する収入減少影響緩和交付金など類似制度との違い、青色申告が必須要件であることなどについて、わかりやすい説明が必要であります。
 そのため、引き続き福島県農業共済組合等と連携し、制度概要の説明や青色申告に関する啓発チラシの配布を通じ、農業者が農業経営に応じた選択が行えるよう制度の周知に積極的に取り組んでまいります。


教育長(鈴木淳一君)お答えいたします。


 教員採用候補者選考試験につきましては、臨時的任用教員の経験を考慮して、県内の公立学校において、直近の3年度間に通算15カ月以上の教職経験がある者に対し、筆答試験の一部を免除する特別選考を実施しているところであります。
 教員の選考に当たっては、その能力及び適性を正確かつ公平、公正に判定することが必要であることから、採用試験における教職経験の適正な評価方法については引き続き研究してまいります。
 次に、公立小中学校における学校施設につきましては、子供たちの学びの場としてのみならず、大規模災害時には多くの県民の避難所として利用されることから、設置者である市町村が耐震化の早期完了に向けて取り組むとともに、トイレの洋式化やエアコン設備の設置など避難所機能の充実に努めているところです。
 県教育委員会といたしましては、市町村の取り組みが着実に行われるよう国庫補助制度の活用について助言するなど、引き続き支援してまいります。


議長(杉山純一君)これをもって、今井久敏君の質問を終わります。

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