2017年9月定例会 一般質問 宮川政夫議員
議員 | 宮川政夫 |
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所属会派 (質問日現在) | 自由民主党 |
定例会 | 平成29年9月 |
質問等 | 一般質問 |
質問日 | 9月27日(水曜日) |
5番(宮川政夫君)自由民主党の宮川政夫でございます。通告いたしました15点につきまして御質問をさせていただきます。
初めに、県産品の振興についてであります。
復興・創生期2年目の現在も原子力災害による県産品への風評は残念ながら国内外において依然として根強く、いまだ多くの国、地域で輸入規制がとられ、特に県内地場産業においては厳しい状況が続いております。
しかし、これまでの県の施策の成果が経済、産業面で着実にあらわれてきて、特に県農産物の海外での販路拡大が進んでいることは、風評払拭の大きな足がかりになるだけでなく、生産者や県民にとりましても、まさに「ふくしまプライド。」が確立されてきていると感じているところであります。
さらに、本県には全国新酒鑑評会において金賞受賞数5年連続日本一を達成した日本酒を初め全国でもトップレベルの桃や米などの農産物、伝統的工芸品などすばらしい産品が数多くあります。
こうした品質の高い、本県が誇るさまざまな県産品が国内外の多くの人々に認知され、さらに販路が拡大されることが県内の地場産業の復興につながるものだと思います。
そこで、知事は県産品の振興にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。
次に、行政サービスの向上についてであります。
「行政は最大のサービス産業」という名言があります。議員になって2年、移動政調会など県内市町村や各種団体に要望聴取活動を行っている中で要望が一番多いのは、道路等のインフラ整備や福祉、教育環境の充実です。そんな中、各種申請に対する窓口業務の改善を期待する声も多くありました。
産業振興が顕著な自治体は、産業界に対する行政側の対応がよいと言われています。各種申請業務を扱う窓口の職員もルールにのっとり手順どおりに対応をしているとは思われますが、申請者側とのスピード感覚のずれが大きく、不満を抱く事例が聞かれます。結果、事業のスタートがおくれ、必要以上の経費がかかり、経営体力の弱い小規模企業では死活問題になりかねないといった声もありました。
CS、カスタマー・サティスファクションの向上に努めるということは民間企業では当たり前であります。常にPDCAサイクル等で事業対応を検証し、改善に努める努力が必要と思われます。
県民に寄り添う姿が一番見られるのが窓口業務であります。震災以降、解決すべきさまざまな課題が山積し、業務量も増大してはいますが、復興・創生のおくれや行政サービスの低下が生じることのないよう、スピード感を持った対応が不可欠であると考えます。
そこで、復興・創生をさらに推進するため、迅速な行政サービスの確保に取り組むべきと思うが、県の考えをお尋ねいたします。
次に、児童養護施設等の生活環境の改善についてです。
県児童相談所が平成28年度に対応した児童虐待の相談件数が過去10年間で最も多くなったことは、施設関係者の一人として大変悲しい思いがあります。
現在、児童養護施設は入所児童等の生活環境改善のため小規模化を進めていて、国では施設の改修費用等について予算措置を講じています。しかし、県負担分は国の事業予算に見合う予算措置がされていないため、各施設の要望に沿った改修等が行われていない現状があります。
子供の生活する建物自体の老朽化と社会的養護の推進に伴う生活環境の整備は喫緊の課題となっております。家庭での養育が困難な子供の健やかな成長を支えるため、生活の場である施設の改修に取り組み、生活環境を改善していく必要があると考えます。
そこで、県は児童養護施設等の生活環境の改善にどのように取り組んでいるのかお尋ねいたします。
次に、ICTを活用した土木工事についてです。
平成27年に国土交通省は建設現場の生産性向上を目的にICT技術を活用する取り組みの推進を宣言いたしました。この背景には、建設業界に生じている深刻な労働力、熟練技術者の不足があります。
ICTを活用した土木工事は、建設現場における生産性や安全性の向上に効果的であることや少人数でも施工できる工事が増加するなど、導入を考える企業は少なくありません。福島県中小企業振興条例の一部改正により、機械導入に対して金融面からの支援は以前より優遇されてきてはいますが、設備導入を思い切るには十分な支援ではないと思われます。
現在県は、ドローンなどによる三次元測量の実施やICT建設機械の使用により新たな経費が発生するため、生産性の向上が図られる大規模工事を対象にモデル事業を実施していると伺っています。県が発注している大規模工事以外にもICT活用工事が推進されれば、ICT建設機械等の普及が進み、中小の建設業者も参画しやすい状況になると考えます。
そこで、県はICTを活用した土木工事の推進にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。
次に、国道289号についてであります。
国道289号は、新潟市からいわき市に至る東北最南部の横断道路として南部軸に位置づけられ、会津地方と浜通り南部地方を結ぶ重要な路線であります。甲子道路の全線開通、いわき市の荷路夫バイパスも完了したことから、いわき地域-県南地域-会津地域の沿線の産業、経済、文化などの活性化につながっているほか、福島県鮫川村の防災計画では緊急輸送路にされている国道でもあります。
現在、県南地域の青生野工区や渡瀬工区の整備が重点的かつ大規模に進められております。その一方で、鮫川村江竜田地内においては、特に急勾配の上、急カーブが連続する約2キロメートルの区間が残り、この区間の早期解消が沿線地域の冬期交通の安全確保を図る上で重要と考えます。
そこで、県は国道289号鮫川村江竜田地内の整備にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。
次に、集落営農についてです。
国では、持続可能な力強い農業の実現を図るため、市町村集落を対象に人・農地プランの策定を推進し、このプランに位置づけされた担い手に対し政策支援措置を実施しております。
中山間地域を初め大規模経営のできない地域においては、集落や地域ごとに集落営農組織を立ち上げ、農家が安定的に農業をできるようにしていくことが地域産業の下支えや農地環境の保全にも役立つことから、新たな組織化、法人化を促進しています。
そういったことから、特定農業団体やそれに準ずる組織の育成やこれらの農業機械、機具の集約化に対する助成措置などの法人化支援対策が必要と考えます。
そこで、県は集落営農の組織化、法人化をどのように支援していくのかお尋ねいたします。
次に、久慈川の河川環境についてです。
久慈川は、東北で一番早くアユ釣りが解禁されることもあり、アユ釣りのメッカとして、県内はもとより関東圏から多くの釣り客が訪れる貴重な観光資源となっています。しかし、近年雑草の繁茂により漁業関係者や釣り客の河川へのアクセスが不自由になっており、河川へ近づきにくい状況になっています。
また、久慈川に沿って整備されているサイクリングロードにまで雑草が伸び、走行に支障を来すなど、安全面や景観の面からも早急な整備が望まれています。さらに、周辺地域の住民からは治安の悪化や防犯上の問題も懸念されております。
そこで、県は久慈川の良好な河川環境の確保にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。
次に、林業担い手の確保、育成についてであります。
東白川地方は林業が基幹産業の一つであり、森林組合や多くの林業事業体、原木市場や製材工場が集積しております。また、これまで放置されてきた未利用材もチップや集成材に使われるなど、森林整備の進展とあわせて木材の利用も進んできております。
このように林業の仕事が充実する一方で、林業事業体においては森林整備や木材生産などに見合った林業就業者の確保や育成が重要な課題となっております。林業に関するPRや相談窓口の強化、現場研修の充実を図ることや従事者の資格取得の支援等によって若者の林業への就業促進を図り、その後も定着につながるようにしっかりと育成していくことが必要と考えます。
そこで、県は若い林業就業者の確保、育成に向けどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。
次に、県立矢吹病院における子供の心のケアについてです。
現在、発達障がいを負った児童の医療的ケアは、県南地域においては、専門とする児童精神科医師が極めて少ない上、入院できる施設がないという状況にあります。
震災後6年が経過する本県において、震災時に乳幼児であった子供たちが小学校へ入学する時期となり、小学校及び中学校において、震災によるPTSD、心的外傷後ストレス障害の影響から、情緒的に問題を抱えている児童が増加しています。
そのような児童を抱える家庭は、負担も大きく、医療的ケアやカウンセリングを受けることもままならない状況にあります。
このような中、県立矢吹病院における児童思春期外来の受診者数は平成24年から平成28年までで2.7倍に増加しており、矢吹病院における子供の心のケアの充実は重要な課題であると考えます。
そこで、県は県立矢吹病院における子供の心のケアの充実にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。
次に、過疎・中山間地域における県立高等学校のあり方についてです。
過疎・中山間地域の高校は、少子化や都市部の高校への進学等で毎年定員割れの状況にある学校がほとんどであります。これらの高校は、地域と連携した教育活動を行っており、地域の核となっている現状があります。
一方で、地域の生徒数が減少し続ければ、やがて高校も統廃合が想定されることから、地域も高校存続のため、さまざまな取り組みを行っているところです。魅力ある教育活動を展開し、地域と連携して頑張っている県立高等学校を支援し、生徒の学習機会の確保を図るべきと考えます。
そこで、過疎・中山間地域における今後の県立高等学校のあり方について、県教育委員会の考えをお尋ねいたします。
次に、運動部活動への外部指導者の派遣についてです。
近年、教員への負担軽減や生徒の競技力向上に対して、中学校の部活動に向けた外部指導者招聘への期待が高まっています。外部指導者の雇用は、教員の負担軽減や生徒、教員双方への専門的な指導が可能になり、近年に問題化している体罰等を予防する手段にも適していると考えます。しかし、その一方で技術指導へ偏重しやすく、部活動に期待される人格形成など、教育的な指導が希薄化する可能性が不安視されています。
国では、学校の設置者が公立中学校に派遣する部活動指導員に係る経費の一部を負担することで部活動指導体制の充実を推進し、部活動を担当する教員の支援を行うことになっているようです。一方、県教育委員会では平成20年度より公立中高等学校の運動部活動に外部指導者の派遣を行っております。
そこで、県教育委員会は公立中高等学校における運動部活動への外部指導者の派遣にどのように取り組んでいるのかお尋ねいたします。
次に、旧棚倉高等学校の校舎等の解体についてです。
棚倉高校と東白川農商高校が統合して8年が過ぎ、旧棚倉高校は校舎、跡地とも当時のままで、校舎は廃墟と化し、危険な状況である上、景観悪化も懸念されています。
これまで棚倉町では、県の施設の進出を期待する一方、県は町での活用を期待していますが、この土地は昭和36年に棚倉町が県に寄附をしたものという思いもあり、議論は平行線で進展が見られない現況であります。校舎を解体し、更地にすれば、新たな利活用の可能性も広がることとなり、地域振興にもつながりやすくなると考えます。
そこで、旧棚倉高等学校の校舎等の解体を早期に進めるべきと思うが、県教育委員会の考えをお尋ねいたします。
次に、県立高等学校における消費者教育についてです。
最近、高校生や高校卒業後の若者のスマートフォンやインターネットを利用した詐欺的行為などの被害に関する相談が増加しています。今後成人年齢が引き下げられた場合は、若者を狙った詐欺的行為などの被害がさらに増加することも予想されています。
このような消費者問題は、知識があれば防げたかもしれないということを考えたとき、社会人になる前に高校生に対し、賢い消費者として健全な消費生活を送るための教育が大切であると考えます。
そこで、県教育委員会は県立高等学校における消費者教育にどのように取り組んでいるのかお尋ねいたします。
次に、警察行政についてであります。
警察職員は、その職務の特性上、事件捜査、交通事故処理、災害警備など昼夜を問わない対応が求められているほか、捜査情報や個人情報など、特に高いレベルの保秘が求められる業務を担っており、個々の職員のストレスが多くなりがちではないかと思います。
また、警察組織は厳格な階級制度によって支えられており、階級制度そのものは警察業務を遂行する上で必要なものであると認識しておりますが、階級制度を履き違える者が存在すれば、パワハラなどの不適正事案が発生し、職場環境の悪化を招くのではないかと危惧しております。
こうした中、県警察ではワーク・ライフ・バランスの積極的な推進に取り組んでいるとお聞きしました。警察職員一人一人が適正に職務を行い、県民の期待に応える活動を行っていくためには、警察組織においてより一層ワーク・ライフ・バランスを推進し、働きやすい職場環境を構築していくことが極めて重要になると考えます。
そこで、県警察における働きやすい職場環境づくりに向けた取り組みをお尋ねいたします。
最後に、消防学校の訓練設備についてです。
消防学校は、本県における消防教育訓練機関として消防職員や消防団員等の教育訓練を行っています。現在の訓練設備は一部を除き平成16年までに整備されていますが、その後10年以上が経過し、老朽化が進んでいるところがあります。
消防職員が安心して消防訓練ができるよう、県は消防学校の訓練設備の整備にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。
以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
副議長(満山喜一君)執行部の答弁を求めます。
知事(内堀雅雄君)宮川議員の御質問にお答えいたします。
県産品の振興につきましては、根強い風評が続く中、取引先の減少など厳しい状況が続いていることから、競争を勝ち抜くための3つの戦略的な取り組みが重要であります。
1つ目は、風評に負けない売れる商品づくり、2つ目は失われた棚を取り戻す新たな販路の開拓、拡大、3つ目は世界に誇る「ふくしまプライド。」の発信であります。
このため、世界的に活躍するデザイナーや新進のクリエーターなどと連携し、消費者を引きつける商品やパッケージデザイン、健康志向に対応した機能性など、市場性を重視した付加価値の高い新商品の開発を支援してまいります。
あわせて、新たな販路の開拓、拡大を目指し、発信力の高い国内外での大型展示商談会や販売イベントへの出展等を通じて県産品の安全性や魅力を積極的にPRしてまいります。
さらに、全国新酒鑑評会において金賞受賞数5年連続日本一の日本酒、全国醤油品評会で最高賞を獲得したしょうゆ、GAPの認証取得数日本一を目指す農産物など、生産者の誇り「ふくしまプライド。」をあらゆる機会を捉えて国内外に力強く発信するなど、引き続き関係団体等と連携して県産品の振興に取り組んでまいります。
その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁させます。
総務部長(伊藤泰夫君)お答えいたします。
行政サービスの確保につきましては、復興・創生業務に迅速かつ的確に対応するため、既存事業の見直しや事務の効率化、業務量の変動に応じた職員の再配置などに取り組むとともに、組織体制の見直しや必要な人員の確保に努めてきたところであります。
今後とも不断に業務執行体制や執行方法等を点検しながら、県民の視点に立った効果的で効率的な行政サービスの提供に努めてまいります。
危機管理部長(小野和彦君)お答えいたします。
消防学校の訓練設備につきましては、整備後10年以上が経過し、故障や劣化が激しいものから順次修繕、更新等を実施しております。
特に屋外訓練場の全天候型トラックに多数のクラックが発生し、抜本的な改修工事が必要となり、現在設計調査業務を委託しているところであり、その他の訓練設備についても今年度から点検調査に着手し、訓練の安全確保を第一に長寿命化に向けた整備計画の策定につなげてまいる考えであります。
農林水産部長(佐竹 浩君)お答えいたします。
集落営農の組織化、法人化につきましては、本県農業従事者の平均年齢が68歳、担い手への農地集積が約3割である現状を踏まえ、農業の生産性を高め、農業を成長産業化していくために重要な課題であると認識をしております。
そのため、地域農業の未来の設計図である人・農地プランの作成支援、法人設立の具体的な助言や必要経費の助成、農地中間管理事業を活用した農地集積、機械、施設の導入支援などハード、ソフト施策を総合的、集中的に投入し、持続可能な集落営農の確立に取り組んでまいります。
次に、林業就業者の確保、育成につきましては、林業が地域の環境を保全し、中山間地域の振興に貢献する重要な仕事であることから、若者がプライドを持って就業できることが必要であります。
そのため、ふくしま森林再生事業による森林整備、林道整備や高性能機械の導入支援、木造建築や木質バイオマスなどの需要拡大、事業体の福利厚生の充実など、安定した就業環境の整備を図り、林業の成長産業化による就業者の所得向上にしっかり取り組んでまいります。
土木部長(大河原 聡君)お答えいたします。
ICTを活用した土木工事の推進につきましては、生産年齢人口の減少が進む中、建設現場における生産性及び安全性の向上を図る上で極めて重要な取り組みと考えております。
このため、ことし3月に策定したふくしま建設業振興プランにICTの活用推進を位置づけており、今年度から大規模な土工を対象にモデル工事を抽出して取り組んでおります。
今後は、一層の活用促進に向け、現場見学会や講習会を開催するなど県内企業等への啓発を図りながら、ICTを活用した土木工事を積極的に推進してまいります。
次に、国道289号鮫川村江竜田地内の整備につきましては、いわき市と県南地域を結ぶ広域的な連携、交流を促進するネットワークを形成する上で非常に重要であると認識しております。
今後は、事業化に向けて鮫川村と連携しながら、引き続きルートの検討や土地の権利者調査など必要な調査を進めてまいります。
次に、久慈川の良好な河川環境の確保につきましては、河川管理上必要な堤防の除草等を実施しているほか、地域住民や河川愛護団体等の協力を得ながら清掃美化活動を行っております。
今後は、河川利用の促進や景観の保全などにも配慮しながら、久慈川が地域住民の憩いの場や多くの釣り客が安心して訪れることができる親水空間となるよう利用者の声を丁寧にお聞きし、効果的に維持管理を行い、良好な河川環境の確保に努めてまいります。
こども未来局長(須藤浩光君)お答えいたします。
児童養護施設等の生活環境の改善につきましては、児童養護施設や里親等の要望を考慮し、子供たちが快適で安全な環境で生活できるよう、エアコンや浴室等の設備を改修するとともに、防犯カメラ、門扉やフェンスを設置するなど防犯体制の整備にも取り組んでいるところであります。
引き続き、子供たちが健やかに成長できるよう必要な環境整備に努めてまいります。
病院事業管理者(阿部正文君)お答えいたします。
県立矢吹病院につきましては、児童思春期外来において、医師の増員により、初診までの待機期間の短縮や、市町村や福祉団体などとの連携による地域での子供の受け入れ態勢づくりなどに取り組んできたところであります。
現在病院の建てかえを計画中であり、この中で子供専用の病床や診察室、待合室、さらには学習設備といった子供の心のケアの充実に向けた環境整備の検討を進めてまいります。
教育長(鈴木淳一君)お答えいたします。
過疎・中山間地域における県立高等学校のあり方につきましては、学校教育審議会の答申において、1学年当たり3学級以下の学校は魅力化を図りながら統合を推進する一方で、学習機会の確保のため、通学可能な学校がほかにないなどの条件を考慮し、例外的に1学級規模の本校化を検討すべきとされました。
今後は、地域の意見を伺いながら、ICTの活用や地域との連携による学びの充実など、過疎・中山間地域における学校の魅力化や特色化についても検討し、県立高等学校改革の基本計画を策定してまいる考えであります。
次に、公立中高等学校における運動部活動への外部指導者の派遣につきましては、専門的な指導による競技力の向上が期待できるほか、教員の部活動指導の負担軽減にもつながるものであると考えております。
本年度は、希望する公立中高等学校51校に対し、専門性を有する指導者67名を派遣しております。
今後は、生徒引率業務などが可能となる部活動指導員制度の導入も含め、公立中高等学校における外部指導者のあり方について検討してまいります。
次に、旧棚倉高等学校の校舎等につきましては、現在までのところ市町村や民間団体からの利活用の要望がないことから、土地の売却に向けて、県公共施設等総合管理計画に基づき、解体の検討を進めているところであります。
引き続き適切に財産管理を行うとともに、跡地の有効活用につながるよう、関係部局と連携を図りながら校舎等の解体に取り組んでまいります。
次に、消費者教育につきましては、生徒みずからが主体的に判断し、責任を持って行動できる能力を育むことが重要であります。
このため、公民科や家庭科等の授業において生徒に消費者問題について指導するほか、外部の専門家による出前講座を実施し、インターネット上の悪質商法など、さまざまな契約トラブルについて理解させるとともに、被害防止の手だてや対処方法を考えさせることにより、消費者としての望ましいあり方を身につけさせております。
今後とも関係機関と連携し、消費者教育に取り組んでまいります。
警察本部長(松本裕之君)お答えいたします。
働きやすい職場環境づくりにつきましては、職員一人一人が心身ともに健康で、やりがいを感じながら全力で職務に精励できる魅力ある職場づくりが重要であることから、本年1月に実施したワーク・ライフ・バランス本気宣言に基づき、業務の合理化、効率化のさらなる推進、年間を通じた計画的な休暇の取得促進、定時退庁の励行等による時間外勤務の縮減、心身のリフレッシュのための取り組みの推進などに重点的に取り組んでいるところであります。
今後とも働き方改革を一層推進し、県警察全体で働きやすい職場環境づくりに努めてまいる考えであります。