2017年12月定例会 一般質問 小林昭一議員
議員 | 小林昭一 |
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所属会派 (質問日現在) | 自由民主党 |
定例会 | 平成29年12月 |
質問等 | 一般質問 |
質問日 | 12月13日(水曜日) |
30番(小林昭一君)自民党議員会、小林昭一であります。平成29年12月定例会一般質問に入ります前に若干所信を述べさせていただきます。
年末となり、時の移ろいの短さ、流れの速さを感じています。平成23年の12月議会より議席をいただき、丸6年となりました。東日本大震災、原発事故後の復旧・復興、再生、創生と、県民一丸となって歩んでまいりました。いまだにもとのふるさとへ戻れず、御苦労されている県民の皆さんがおられることを思うとき、新生ふくしまを標榜し、この議場におられる皆さんと、心一つに努力してまいることをかたくお誓い申し上げるところであります。
また、本年は新たな時代への光が見えてきました。今上天皇の御退位が決まり、平成という邦暦から、皇室と国民、ともに新しい次の時代へと歩み始めることが決定されました。大きな時代の流れの中にあっても難儀をされている県民の思い、地域の考えを質問に込めて進めてまいります。
その一は、学校教育についてであります。
本県では今後10年間に中学校卒業予定者が約5,300人減少していくと予想されており、県立高等学校においても生徒数の減少を踏まえた学級減や再編整備は避けて通れない状況となっています。
その一方で、地域の核としての役割を持つ高等学校も多く、地域に残り、地域を支えていく人材を育成するため、時代の変化に即応した特色ある教育内容を展開していくことが高等学校に求められていると考えます。
そこで、県立高等学校改革において、職業系専門学科の特色ある教育をどのように推進していくのか、県教育委員会の考えを伺います。
また、大学入試改革が進む中、アクティブ・ラーニングの視点による学力向上が進められ、どのように学ぶかという過程が大切になると言われています。よって、各学校の先生方が生徒たちのやる気を引き出し、生徒自身が考える授業を行うことが、一人一人の進路希望を実現させることにつながるものと考えます。
そこで、県教育委員会は県立高等学校において、大学への進学を希望する生徒の進路実現に向け、どのように取り組んでいるのかお尋ねいたします。
一方で、本県の私立学校は、勉学に、スポーツに多様なカリキュラムを展開しており、本県教育の発展を図る上で重要な役割を果たしており、県民の期待も大きくなっていると感じております。しかしながら、東日本大震災と原発事故以降、少子化の影響に加え、児童生徒の県外避難等による授業料収入の減少と各種支出の増加により、各私立学校の経営は大変厳しいものとなっております。
私は、私立学校が児童生徒の安全・安心を確保し、多様化する県民のニーズに対応する授業を行うには、何よりも経営基盤の安定が不可欠であると考えております。
そこで、私立学校の振興にどのように取り組んでいくのか、県の考えをお尋ねいたします。
次に、医療、福祉についてであります。
奥会津地方は高齢化率の高い地域であり、公共交通も不便な地域である中、県立宮下病院は診療圏唯一の病院として積極的に救急患者等を受け入れるとともに、圏域内の国保診療所へ代診医を派遣し、支援を行うなど、当地域の中核医療機関として地域住民の信頼と期待を集めております。
また、金山町、柳津町及び昭和村では、県立宮下病院との医療連携を念頭に特別養護老人ホームの増床を完了しており、県立宮下病院の担う役割はより一層大きくなっています。
しかし、県立宮下病院は築48年が経過し、建物の老朽化により医療機能の発揮が制限されている状況であり、地域住民の安心な暮らしを守り、定住人口の増加を図る上で不可欠な地域医療の確保はもとより、地域包括ケアの指導、地域づくりの再生などを進めるためにも、老朽化した建物の対応を含む医療機能の充実は重要な課題であると考えます。
そこで、県は県立宮下病院の医療機能の充実に向け、どのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。
また、本県においては東日本大震災と原子力災害に伴う県外への避難などにより、介護関連職については平成29年10月時点の県内有効求人倍率が3.27倍と、震災前と比較して高水準となっております。今後はさらに高齢化が進み、ますます人材が不足するものと考えます。
このような中で、福祉・介護人材を確保していくためには将来の担い手となり得る若者に対するアプローチが重要であると考えます。
そこで、県は福祉・介護人材の確保のため、若者に対しどのような取り組みを行っているのかお尋ねいたします。
次に、観光と産業についてであります。
観光関連産業はその裾野も広く、地域経済の活性化に大きな効果を及ぼすものであり、多様な魅力を有する本県の観光は、県土の復興再生を牽引するといっても過言ではありません。
本県の観光客数は、ふくしまデスティネーションキャンペーンなどの実施により比較的順調に推移してきており、平成28年の観光客入り込み総数は前年と比較し4.9%の増、5,276万4,000人と増加傾向にあるものの、いまだ震災前の水準には達しておりません。特に訪日外国人の状況は、震災前の平成22年は87,170人、昨年は71,260人と震災前の8割までに回復してきているものの、全国的な伸びに比べるとおくれをとっている状況にあります。
こうした中、来年は戊辰戦争から150周年の節目を迎え、会津若松市を中心に機運を盛り上げるための事業が予定、展開されていると聞いています。この機を生かし、会津全域、さらには福島県全体を特に海外にアピールして、戦略的な誘客を図ることが国内外の風評の払拭にもなり、観光誘客に結びつくものと考えます。
そこで、県は戊辰150周年を契機とした海外からの誘客にどのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。
もう一つ、本県の観光や経済など幅広い分野に効果が期待できる出来事がありました。先月の11月4日に開通した福島市と米沢市を結ぶ東北中央自動車道です。この開通により時間と距離が短縮されることで、車の流れに大きな変化をもたらし、人や物の移動の範囲が広がることで、企業間連携など社会経済活動が活性化していくことが期待できます。
また、沿線には福島、山形両県ともに人気の高い観光地を有していることから、それぞれの地域の特性や観光資源を最大限に生かし、国内外からの誘客を図っていく必要があり、福島、山形両県の地域間交流を担う道路としてのみならず、広く南東北3県の広域的な観光誘客、とりわけ海外からの誘客に大きく貢献するものと期待しているところであります。
東北道とこの中央道の結節点となる福島市を初め県北地域、米沢市、そして隣接する会津地域を含めた地域間の連携を強めながら、この地の利と開通の効果を経済や観光の発展のために確実に役立てていくことが重要であると考えます。開通を契機として、県やそれぞれの地域の特性、観光資源を最大限に生かし、魅力をつなぎ合わせた誘客を図っていくことが肝要であると考えます。
そこで、県は広域連携による観光誘客にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。
次に、会津地域への企業誘致についてであります。
会津ではこれまで地域経済を牽引してきた半導体関連企業の事業再編などにより、雇用環境を初め厳しい経済状況のもとにあります。県ではこれまで市町村の工業団地整備への支援や企業立地補助金など優遇措置の活用を通じ、企業誘致に取り組んできておりますが、会津地域の経済や産業の活性化のためには、地域の中核となる企業のさらなる立地が必要であります。新たな企業の立地により、立地市町村の住民の雇用はもちろん、周辺自治体からも通勤することが可能であることから、会津地域全体の雇用の場の創出につながるため、企業誘致は広域的な雇用創出の視点からも非常に重要であると考えております。
そこで、県は会津地域への企業誘致にどのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。
次に、伝統的工芸品の振興についてであります。
先月30日、本県にとりまして大変うれしいニュースが飛び込んできました。「奥会津昭和からむし織」の国の伝統的工芸品指定であります。昭和からむし織は、300年続く昭和村の伝統文化であり、昭和村で生産されるカラムシの繊維を原料に糸を紡ぎ、生地となり、吸湿性、速乾性にすぐれ、肌ざわりもよく、主に衣類に長く使われてきました。本県では、会津塗、大堀相馬焼、会津本郷焼、奥会津編み組細工に次ぐ、14年ぶり5件目の指定となるまさに本県の栄誉であり、誇りであります。
こうした歴史と風土に培われた魅力的な伝統的工芸品は県内に数多く存在しており、古くから地域経済の発展や雇用の創出に貢献してまいりました。
しかしながら、近年は消費者のライフスタイルの変化や価値観の多様化に伴う売り上げの減少、さらには後継者不足など伝統的工芸品を取り巻く環境は厳しさを増しているところであります。こうした長きにわたり本県のものづくり産業を支えてきた伝統工芸の技術、技能は、若い世代へしっかりと引き継ぐべきと考えております。
そこで、県は伝統的工芸品の振興にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。
また、本県には全国トップクラスの良質な米や桃などの農産物を初め全国品評会で最高賞を受賞したしょうゆや日本酒などの加工食品など、魅力的な地域資源が県内各所に数多く存在しております。
その中でも、ことし県産日本酒は国内で最も歴史と権威のある全国新酒鑑評会において、金賞受賞数5年間連続日本一を達成いたしました。震災後原発事故による風評が続く中で達成されたこの快挙は、福島県民へ大きな誇りと自信を与えると同時に、福島の復興を全国へ発信する力強いメッセージとなり、テレビ番組で海外へも紹介されるなど、大きな反響を呼びました。この時期、各蔵元は新酒づくりの仕込みにかかるころであります。ふくしまの酒をこよなく愛する私としては、ぜひ来年もまた金賞受賞数日本一に輝き、連続記録が6年に伸ばされることを切に願っているところであります。
これまでの全国新酒鑑評会における好成績や国内外におけるPR等を通じて、ふくしまの酒の知名度は着実に上昇してきていると思われますが、全国規模で見れば、他府県の名立たる酒どころに比べ、酒どころ福島を御存じない方もいまだ大勢おられることから、今後さらなるブランド力向上を図る必要があると思います。また、ふくしまの酒ブランド力の向上は、福島県産の質の高さを証明するものであり、県産品全体のイメージアップにもつながっていくものと考えております。
そこで、県はふくしまの酒のブランド力向上にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。
次に、福島空港についてであります。
福島空港は来年で開港25周年を迎えますが、国内の定期路線については平成21年1月に沖縄路線が廃止になって以降、札幌と大阪の2路線のみの運航となっております。しかしながら、ことしは北海道、東海、近畿、中国、四国、九州など全国各地を結ぶチャーター便が運航されるという報道を目にする機会がふえました。また、便数も昨年より飛躍的に伸びているという明るい動きが出てきております。
私は、こうした状況を一過性のものに終わらせることなく、持続的な運航を確保、促進していくことが将来の定期路線化に向けて重要な視点であると考えます。
そこで、県は福島空港国内チャーター便の運航促進にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。
次に、在外県人会の皆さんの思いについてであります。
先月20日から22日にかけて、本県出身者やその子孫関係者らでつくる海外県人会の代表らが集う第3回在外県人会サミットが開催され、東日本大震災からの復興状況を視察するとともに、ネットワーク強化や活動の活性化を図ったと聞いております。在外県人会には、これまでも海外における現地でのイベント等において、本県の風評払拭やイメージアップに大いに貢献していただいているところであります。
今回のサミットでの議論の成果をふるさと福島応援行動宣言としてまとめ、各県人会が連携して本県の復興を応援する機運を高めていただいたことは非常に心強いところであります。
そこで、知事はふるさと福島応援行動宣言に込められた在外県人会の皆さんの思いにどのように応えていくのかお尋ねいたします。
最後に、本県の復興・創生についてであります。
甚大な被害をもたらした東日本大震災から6年9カ月が経過いたしました。本県においては、今もなお5万人を超える県民が避難生活を続けており、避難地域の再生や避難者の生活再建、廃炉・汚染水対策はもとより、産業振興、風評・風化対策など本県の復興はいまだ途上にあります。
一方で、被災者の生活再建の前提となる住居確保のため、海岸堤防のかさ上げや防災緑地整備など、復旧・復興事業も着実に進められております。
そのような中、双葉郡ではアーカイブ拠点施設や復興祈念公園が整備されると聞いております。未曽有の複合災害の記録と教訓を広く伝えていくアーカイブ拠点施設については、平成32年度の開所に向けて着実に準備が進められているものと思っております。
そこで、県はアーカイブ拠点施設の開所に向け、どのように取り組んでいるのかお尋ねをいたします。
また、東日本大震災の犠牲者の追悼と鎮魂の場となる復興祈念公園については、6月に公園区域を都市計画決定し、今年度中には用地取得に着手する予定と聞いております。
そこで、県は復興祈念公園の整備に向け、どのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。
以上で私の質問を終わります。
副議長(柳沼純子君)執行部の答弁を求めます。
知事(内堀雅雄君)小林議員の御質問にお答えいたします。
県人会の皆さんの思いについてであります。
先月、17カ国から26六の県人会をお招きして、サミットを開催いたしました。在外県人会の皆さんには、これまでも福島の力強い応援団として、ロンドンの福島庭園と本宮の英国庭園の開設や東南アジアにおける農産物のプロモーション活動などさまざまな場で御尽力いただいており、今回のサミットでは浜通りの被災地などに足を運び、福島の今を体感し、意見を交換する中で、参加者の皆さんの心に沸き上がったふるさとのために役立ちたいという熱意をふるさと福島応援行動宣言として取りまとめていただきました。
私は、この宣言に込められた「ふるさと福島が大好きだ」、「福島をもっと元気にしたい」、「福島の復興を世界中に発信したい」という参加者の皆さんの思いに応え、きずなをさらに深めるためにも、現地での活動に資する、多言語化したわかりやすい福島の情報や県産品の提供、特色ある活動事例の共有、県費留学生受け入れの拡充など支援を強化することはもとより、皆さんの一番の願いでもある愛するふるさと福島の復興を一日でも早くなし遂げることができるよう挑戦を続けてまいります。
その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁をさせます。
総務部長(伊藤泰夫君)お答えいたします。
私立学校につきましては、独自の建学の精神に基づき特色ある教育活動を展開しており、本県の未来を担う子供たちの教育機関として大きな役割を果たしてきております。
このため、県といたしましては私立学校の教育環境の維持向上や保護者負担の軽減を図るとともに、経営の健全性を高めるため、学校の運営費への補助を初め児童生徒に対する授業料等減免や震災後の児童生徒数の減少に伴う減収に対して助成等を行っているところであります。
今後とも私立学校の振興に向け、支援の充実に努めてまいる考えであります。
保健福祉部長(井出孝利君)お答えいたします。
福祉・介護人材の確保につきましては、これまでの高校生と大学生向けの介護職員初任者研修資格取得支援や中学生と高校生を主な対象とする職場体験会などの取り組みに加え、昨年度から施設で働く若手職員の姿を伝えるテレビ番組を開始しており、今年度は昨年度の九回シリーズを20回に拡大して放送しております。
引き続き、若者に福祉・介護職の魅力ややりがいが伝わるよう、情報発信の充実や介護体験の機会の拡充に努めてまいります。
商工労働部長(飯塚俊二君)お答えいたします。
会津地域への企業誘致につきましては、企業立地補助金により、これまで78社の事業拡大や新規立地を支援し、精密機械や医療など地域の中核となる産業の集積に努めてきたところであります。
今後はさらに地域未来投資促進法により新たに策定した会津地域基本計画に基づき、ICTやロボット、再生可能エネルギー関連産業などの育成・集積を推進するとともに、企業立地補助金等の優遇制度を活用しながら、引き続き会津地域の経済を牽引する企業の誘致に戦略的に取り組んでまいります。
土木部長(大河原 聡君)お答えいたします。
復興祈念公園につきましては、現在国が主体となり、県からの提言や有識者委員会の議論等を踏まえながら、(仮称)国営追悼・祈念施設を含めた公園全体の基本計画の策定を進めているところであります。
県といたしましては、公園区域内の用地取得を着実に進め、基本計画策定後、平成30年度には設計に着手するなど、引き続き国や被災市町村等と連携しながら、本県にふさわしい公園が早期に整備できるようしっかりと取り組んでまいります。
文化スポーツ局長(安齋睦男君)お答えいたします。
アーカイブ拠点施設の開所に向けた取り組みにつきましては、施設と展示の設計を進めており、あわせて複合災害と復興状況の記録である震災関連資料を市町村等と連携して収集し、巡回パネル展やアーカイブフォーラムを開催するなど、機運の醸成と記憶の風化防止を図っております。
今後もアーカイブ拠点施設の開所に向けて、複合災害の記録と教訓を未来へ継承し、新しいふくしまの創造に挑戦する姿を発信していく施設となるよう、着実に取り組みを続けてまいります。
観光交流局長(橋本明良君)お答えいたします。
戊辰150周年を契機とした海外からの誘客につきましては、ことし3月に「サムライ」を素材として配信した動画が欧米を中心に好評を得たことから、本県の歴史的素材の可能性を実感したところであります。
このため戊辰戦争から今に息づく武士道に焦点を当て、外国人目線による体験素材の磨き上げや受け入れ態勢の整備を地域と連携して進めるとともに、その武士道に共感した外国人が制作する動画を配信するなど、外国人観光客の誘客に取り組んでまいります。
次に、広域連携による観光誘客につきましては、県域の枠にこだわらず個人の嗜好や興味で旅をする個人や小グループが増加していることから、テーマを明確にした広域観光の取り組みが効果的であると認識しております。
このため、これまでも東北六県や東京都との連携に加え、新たに南東北三県が連携し、テーマごとに観光素材をつないだ旅番組をタイにおいて放映するとともに、観光地や温泉地の魅力をタイ人向け宿泊予約サイトにおいて発信するなど、広域連携による観光誘客を進めてまいります。
次に、伝統的工芸品の振興につきましては、奥会津昭和からむし織の国指定を踏まえ、改めて本県の伝統的工芸品は後世へと受け継ぐべき宝であると考えております。
このため、著名なデザイナー等と連携し、伝統のわざに新たな発想とデザインを取り入れた消費者の感性に響く商品の開発を支援しており、来年3月には首都圏等の商業施設において展示販売会を行うこととしております。
また、未来のものづくりを担う方々が販売力やブランディングの力を養えるよう、学びの場を設け、スキルアップを図るなど、引き続き県民が大切に守り伝えてきた伝統的工芸品のさらなる販路の拡大と人材の育成に取り組んでまいります。
次に、ふくしまの酒のブランド力向上につきましては、全国新酒鑑評会金賞受賞数5年連続日本一を契機として、東京や大阪、さらには海外の主要都市などで機会あるごとにその魅力と質の高さを発信してまいりました。
今後は新たな酒ガイドブックの発行、ふくしまの酒マイスターを活用した広報活動、都内の県産酒取り扱い店紹介サイト「福の酒」の登録店舗拡大などふくしまの酒の知名度向上に努め、全国の皆様から福島といえば日本一の酒どころと言われるよう、蔵元や関係団体と連携し、さらなるブランド力向上に取り組んでまいります。
次に、福島空港国内チャーター便につきましては、今年度、先月末までに稚内、名古屋を初め全国各地をダイレクトに結ぶ便が49便運航されており、今月以降も九州・沖縄地方への運航が予定されるなど、昨年度の実績を大幅に上回る見込みとなっております。
今後も航空会社に対する要望活動を継続して実施するとともに、旅行会社への商品造成の支援やメディアの活用等による需要喚起を図りながら、国内チャーター便の運航促進と誘致に積極的に取り組んでまいります。
病院事業管理者(阿部正文君)お答えいたします。
県立宮下病院につきましては、新たな県立病院改革プランに基づき、医師など医療人材の確保に努めながら、救急医療の安定的な提供、公的診療所などへの医師派遣、在宅医療やリハビリテーションの充実などに取り組むとともに、築48年を経過し老朽化が著しいことから、今後の病院経営のあり方などを検討する外部有識者の意見なども踏まえながら、建てかえも含め、医療機能を十分に発揮するための方策を検討してまいりたいと考えております。
教育長(鈴木淳一君)お答えいたします。
職業系専門学科における教育につきましては、福島イノベーション・コースト構想や6次産業化への対応など、地域産業に従事し、地域の発展に寄与する人材の育成が求められていると考えております。
このため、県立高等学校改革を進める中で、専門性の高い学びや技術の習得が可能な職業教育拠点校を各地区に配置するとともに、地域の自然、文化、資源を生かした実践的な学びを充実し、生徒が身近にある地域産業の魅力を認識できるよう、職業系専門学科の特色ある教育を推進する考えであります。
次に、大学への進路実現につきましては、アクティブ・ラーニングの導入を通して、確かな学力を育成することが重要であります。このため、今年度新たに全ての県立高等学校において、生徒が地域課題を発見し、みずから考える学習に取り組み、さらにその成果を生徒代表が発表し合う地域貢献サミットを開催するなど、主体的で対話的な学習を推進しております。
今後は平成32年度から実施される新たな大学入試に向けて、思考力や表現力の育成に努め、知識の活用力を強化して、生徒の進路希望の実現を図ってまいります。