2018年2月定例会 一般質問 今井久敏議員
議員 | 今井久敏 |
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所属会派 (質問日現在) | 公明党 |
定例会 | 平成30年2月 |
質問等 | 一般質問 |
質問日 | 3月6日(火曜日) |
33番(今井久敏君)公明党の今井久敏であります。県政一般について質問をいたします。
初めに、避難者の生活再建について伺います。
政府の新年度予算には、全世代型の社会保障の具体的な政策として、公明党が掲げました教育負担の軽減が2兆円規模の政策パッケージとして決定をいたしました。幼児教育の無償化、2020年実施に向けた私立高校授業料の実質無償化、給付型奨学金の大幅増額が明記されました。
そのほか待機児童対策として、2020年に2年前倒しする32万人分の保育の受け皿づくり、介護職員の大胆な処遇改善、また防災・減災は河川改修費24.2%増となり、後継者問題の取り組みとして事業承継税制の大幅な見直し、2020年、4,000万人を目指すインバウンド対策、農家の収入安定を図る収入保険制度等々、少子高齢化社会に挑む施策が強力に展開され、さらに福島の復興についてはイノベーション・コースト構想実現と放射線リスクコミュニケーションの情報発信、風評対策への支援強化等、本県の抱える課題に積極的に取り組む予算となっております。
こうした中にあって、福島は被災地域ごとにそれぞれ課題が違ってきており、いよいよ寄り添う政治がさらに求められるところであります。
また、政府は総務、経産、厚労など各省庁合同会議を設置し、被災12市町村や県から意見を聞く場を設けたと聞いております。
そこで、知事は避難者の生活再建に向け、どのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。
次に、国の水素基本戦略に対応した本県施策の推進についてであります。
政府は、昨年12月26日、水素と再生エネルギーに関する閣僚会議を開きました。水素社会の実現に向けた計画、水素基本戦略をまとめました。2030年ごろまでに水素発電を商用化し、原子力発電1基分に相当する100万キロワット規模の発電を目指すとしており、将来的には水素の発電コストを液化天然ガス火力と同程度まで引き下げる目標も掲げております。
公明党は、かねてより太陽水素系社会の構築を訴えてきており、国のエネルギー政策の進展に大いに期待するところであります。安倍首相は会議で「基本戦略は、日本が世界の脱炭素化をリードしていくための道しるべだ。」とし、速やかな実行を閣僚に指示したとされており、こうした中、本県においては再生可能エネルギー先駆けの地アクションプラン(第2期)にも掲げ、国が全面支援する2020年オリンピック・パラリンピックに向けて、福島県産水素の供給で世界に復興をアピールすることを明記し、推進しているところですが、県においては国が示した水素基本戦略に対応した本県独自の各施策を明確にすべく、アクションプランの具体的推進が図れるよう見直し検討を進めることを求めたいと思います。
とりわけ国戦略にあります国内再生可能エネルギーの導入拡大と地方創生で示しております再生可能エネルギー由来水素の利用拡大は、福島が先駆的実証プロジェクトで進展しておりますが、そのほか県主導による水素ステーションの設置、下水汚泥活用による水素供給、蓄電池導入助成制度の創設、FCV導入及びFCバス導入助成、日本版シュタットベルケの研究、検討等、県民に広く本県エネルギー施策を実感していただけるよう具体化することが必要と考えます。
そこで、国の水素基本戦略を踏まえ、再生可能エネルギー施策をどのように推進していくのか、県の考えをお尋ねいたします。
次に、中小企業の事業承継対策についてであります。
中小企業の事業承継が課題となる中、郡山商工会議所の経営実態アンケート調査結果が報じられました。5,200カ所を対象に実施された回答率16.4%、858社の回答内容であります。
それによれば、中小企業の事業主に事業引き継ぎの意向を聞く問いには、「誰かに引き継ぎたい」との意向が六四%と最多で、「自分の代での廃業を考えている」が21%に上り、「会社や事業を譲渡、売却してもよい」は11%との内容でありました。また、中小企業庁の報告においても、60歳以上の経営者のうち50%超が廃業を予定しており、特に個人企業においては68%が「自分の代で事業をやめるつもりである」と回答しております。廃業理由は、「当初から自分の代でやめようと思っていた」が4割で最も多く、「事業に将来性がない」と「後継者難」がそれぞれ3割と続いております。
国は、新年度にこれらに対応するため、事業承継税制を見直し、今後約10年間の特例措置として後継者に係る税負担を軽減し、事業を引き継ぎやすい環境を整えるとしております。
県においては、昨年機能強化を図った福島県事業引継ぎ支援センターやオールふくしま経営支援連絡協議会等との連携のもと、県内中小企業の実態把握とともに、国の税制改正内容の周知を含め、さらなる支援強化に取り組み、事業承継が確実になされる環境整備に努める必要があると思います。
そこで、県は中小企業の事業承継に関する支援策の周知にどのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。
次に、中小企業のものづくり支援についてであります。
国内で99%を占める中小企業への支援が最優先されるべき政策であることは論をまちません。中小企業庁によるものづくり補助金は、これまで5万2千件が採択され、多くの中小企業を支えてきました。
国の2017年度補正予算では前年比240億円増の1,000億円、1万社支援の規模となっております。経営力向上、革新的サービス、試作品開発や工程改善の設備投資用に対し、1,000万円上限で2分の1が補助対象とされています。
今回新たな支援対象として、複数企業が連携する企業間データ活用型が新設され、企業間でのデータ、情報の共有により新製品やサービス開発に取り組む場合、1社1,000万円の3分の2が補助され、その他各社200万円が上乗せ可能となりました。
さらに、専門家を活用する場合の補助上限額が30万円引き上げられ、加えて5年間、商工会議所等の認定支援機関がサポートするなど支援内容がより重層的になっており、中小企業への周知徹底を図るべきと思います。
そこで、国のものづくり補助金について、県内企業に広く周知すべきと思いますが、県の考えをお尋ねいたします。
次に、中小河川への水位計設置についてであります。
国は、昨年7月の九州北部豪雨の教訓を踏まえ、大規模河川よりも災害対策がおくれている全国の中小河川について、避難指示などの発令基準策定を進めるよう市町村等に通知をいたしました。
これは、我が党の井上義久幹事長が昨年11月の衆議院代表質問などで取り組みを訴えてきたものでありますが、今回の通知には住民が主体となって水害や震災などから身を守る自助、共助を進められるよう都道府県に取り組みを促す内容も盛り込まれております。
国は、今後地域住民が防災マップをつくったり避難訓練を行ったりするなど、実例を交えた手引書を今年度中にまとめる予定としており、住民の自助、共助による防災対策を促進することが求められております。
近年本県においても異常な気象状況が発生していることから、市町村の的確な避難指示等の発令や住民がみずからの判断で避難するための情報を提供し、自助、共助による防災意識の高揚を図るためにも、県が管理する中小河川への水位計設置を推進され、水害対策の向上になお一層努力されるよう求めるところです。
そこで、県は中小河川への水位計の設置にどのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。
次に、地域包括ケアシステムの構築についてであります。
本年2018年は、診療・介護報酬の同時改定や次の医療計画と介護保険事業計画の開始、国保の財政運営が都道府県に移管するなど大きな制度改革が重なる年であります。こうした中で、誰もが住みなれた地域で切れ目のないサービスを受けられる地域包括ケアをどう構築するか、大変重要なときを迎えました。人生100年時代の到来とともに、超高齢化社会を見据えた環境整備が急務となっております。
前述のとおり、本年は6年に1度の診療報酬、介護報酬、障がい福祉サービス報酬のトリプル改定の年となり、2025年問題も含め非常に大事な年であり、地域包括ケアを支えていく計画と必要な報酬の支えが求められております。
さらなる高齢化の進展により、医療、介護のニーズが急速に拡大、多様化する中、住みなれた地域で、その人らしく人生の最期まで暮らし続けられるようにするため、県の支援のもと、市町村が中心となって地域の医療、介護関係者が連携して、医療、介護サービスを一体的に提供できる体制の構築を図る必要があります。
また、平成30年4月施行の地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部改正では、全市町村が保険者機能を発揮し、高齢者の自立支援や要介護状態の重度化防止に向けた取り組みを推進することとされております。
これらの点を踏まえ、地域包括ケアシステム構築の深化と推進に向けて、市町村支援の強化と県の取り組み推進を求めるものであります。
そこで、県は医療、介護連携の推進にどのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。
また、県は高齢者の自立支援にどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。
次に、国保被保険者の特定健診受診率の向上についてであります。
平成27年国保法等改正において、保険者種別の特性を踏まえた保険者機能をより発揮しやすくする等の観点から、一つに市町村国保について保険者努力支援制度を創設し、糖尿病性腎症重症化予防などの取り組みを客観的な指標で評価し、支援金を交付する。二つ目に、健保組合、共済の後期高齢者支援金の加算、減算制度についても、特定健診、保健指導の実施状況だけでなく、がん検診や事業主との連携などの取り組みを評価する仕組みを見直すこととなり、国予算は国保で800億円、後期高齢者医療で100億円と大幅な増額となっています。要は保険者の努力評価が明確になるということであり、とりわけ特定健診受診率の向上がその鍵となっています。これらを受け、県からは平成30年度より医療費の抑制や保険料の収納率向上に成果を上げた市町村に財政支援する方針が示されました。
本県受診率は着実に向上してきていますが、平成27年度県平均39.96%は、国目標60%には大きく乖離があり、さらなる受診率の向上に向けた取り組みが必要であります。各自治体では特定健診受診率向上のために、再通知、再々通知、電話勧奨、直接訪問、かかりつけ医からの受診勧奨といった未受診者への受診勧奨、継続受診のために通知結果を工夫し、対象者にみずからの生活習慣等の問題点を発見、意識させ、疾病予防及び医療機関への早期受診につながるよう複数年の経年劣化をわかりやすく表示することや利便性を向上するために、人間ドックとの同時受診や自己負担を無料化するなどさまざまな対策を講じております。最近では、健康マイレージの導入なども実施している自治体もあらわれております。
県においてもより効果的な受診率向上に向けて市町村と連携し、前述対策等も含めてさらなる対応が講じられるよう推進されることが必要と思います。
そこで、県は国保被保険者の特定健診受診率の向上にどのように取り組んでいくのかお尋ねをいたします。
次に、発達障がい児の支援についてであります。
昨年1月、総務省は発達障がいの早期発見に関し、乳幼児健診や就学時健診で障がいが見逃されている可能性があるとして、厚生労働省、文部科学省に改善を勧告しました。
その後、同年12月、両省からの改善措置状況が報告されたところであります。とりわけ総務省調査では、発達障がいの可能性がある児童生徒の初診をめぐっては、調査した病院のうち半数以上で待機日数が3カ月を超えたほか、約4割で50人以上が待ち状態にあったと報告があり、それぞれ最長で約10カ月、最多で316人が待っている事例もあり、診察医療機関の確保に取り組むよう厚生労働省に勧告しておりました。
これらを受け、厚生労働省は2018年度事業で各種施策を展開しようとしており、乳幼児健診における発達障がいの早期発見への取り組み、保育所における行動観察と指導計画作成、小学校への情報引き継ぎ等が掲げられました。
そこで、県は乳幼児期における発達障がいの早期発見にどのように取り組んでいるのかお尋ねをいたします。
次に、学校における心肺蘇生法の普及推進についてであります。
突然の心肺停止から命を救うためには、心肺蘇生法やAEDの知識と技能を体系的に普及する必要があり、学校における心肺蘇生法の指導はその柱となります。既に学校における教育の重要性について認識は広がりつつあり、平成29年3月に公示された中学校新学習指導要領保健体育科の保健分野では、応急手当てを適切に行うことによって、障害の悪化を防止することができること、また、心肺蘇生法などを行うこととされ、さらに胸骨圧迫、AED使用などの心肺蘇生法、包帯法や止血法として直接圧迫法などを取り上げ、実習を通じて応急手当てができるようにすると明記しております。
しかしながら、全国の実態として、全ての児童生徒を対象にAEDの使用を含む応急手当て実習を行っている学校は、平成27年度実績で小学校4.1%、中学校28%、高等学校27.1%と低い状況となっております。
そこで、県教育委員会は公立中高等学校におけるAEDを使用した心肺蘇生法について、どのように指導しているのかお尋ねをいたします。
次に、あおり運転に対する厳正な対処についてであります。
昨年6月、神奈川県の東名高速道路で夫婦二人が容疑者からあおり運転や車線変更を繰り返すなどの妨害走行を約1.4キロメートルにわたって受け、追い越し車線上で停車して、車外に出たところを後方から来たトラックに接触して死亡するという痛ましい事故がありました。
この事故は、車を運転する者にはとても他人事とは言えない事故として大きな衝撃が広がり、被疑者へより罰則の重い危険運転致死傷罪の適用を求める声が高まっているのは当然であります。
こうしたことを背景に、警察庁はいわゆるあおり運転などの悪質で危険な運転を抑止するため、刑法の暴行罪などあらゆる法令を駆使して厳正な捜査を徹底するよう全国の警察に通達し、著しく交通の危険を生じさせるおそれがあるドライバーには積極的に免許停止の行政処分の適用を指示していると聞いています。
福島県警察本部においては、免許更新時の講習や各種メディアなどを活用して、あおり運転の危険性や取り締まりの説明について広報、啓発を行うとともに、あおり運転などの悪質で危険な運転を厳正に取り締まることを強く求めます。
そこで、県警察におけるあおり運転の取り締まりに向けた取り組みについてお尋ねをいたします。
最後に、いわき市における運転免許証の即日交付についてであります。
東日本大震災の発生から7年を迎える本年、県内外に避難されている県民がいまだ5万人に上り、県内ではいわき市への避難者が多い状況にあります。
また、県内有数の人口集積地であるいわき市では、いわき中央警察署、いわき東警察署、いわき南警察署の3署で運転免許証の交付手続が行われておりますが、いまだ即日交付が行われていない現状にあります。
こうした現状に、住民から運転免許手続における利便性向上を求める意見が出ております。いわき市役所においては、即日交付へ向けて協力を申し出ていただいているところであり、現在県警察ではこうした状況を認識した上で検討されていると仄聞していますが、運転免許証の即日交付事務の体制を早急に整備されるよう重ねて求めたいと思います。
そこで、いわき市における運転免許証の即日交付について、県警察の考えをお尋ねいたします。
以上をもちまして私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
議長(吉田栄光君)執行部の答弁を求めます。
知事(内堀雅雄君)今井議員の御質問にお答えいたします。
避難者の生活再建につきましては、避難生活が長引く中、個別化、複雑化している課題に対して的確に対応することにより、一人一人の生活再建を後押ししていくことが重要であると考えております。
このため、避難地域での暮らしやコミュニティーの回復に向けて、医療、介護提供体制や地域公共交通の充実、なりわいの再生など安心して暮らせる生活環境の整備を進めてまいります。
また、全国各地に設置した生活再建支援拠点や復興支援員による相談対応に加え、新たに家賃賠償が終了する世帯への戸別訪問や県外での看護師等による訪問などにより、心のケア対策を含めた相談体制の充実を図りながら必要な支援に結びつけるなど、避難者が抱えるさまざまな課題の解決に努めてまいります。
さらに、先月27日には国や関係市町村とともに、避難者が直面する住まい、就労、健康などの課題を共有しながら、今後の支援につなげる会議を開催したところであり、今後とも関係機関と力を合わせ、避難者の生活再建にしっかりと取り組んでまいります。
その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁をさせます。
企画調整部長(櫻井泰典君)お答えいたします。
水素基本戦略を踏まえた施策につきましては、これまでも国等と連携した水素製造実証や商用水素ステーションの導入支援などに取り組んできたところであります。
今後とも再生可能エネルギーのさらなる導入拡大に向け、国の水素基本戦略に示された水素エネルギーが担う役割も踏まえつつ、水素の利活用を積極的に推進してまいります。
保健福祉部長(井出孝利君)お答えいたします。
医療、介護連携につきましては、要介護高齢者が退院後も切れ目なく介護サービスを利用できるよう、退院調整ルールを定期的に評価、見直すとともに、市町村における医療、介護連携の取り組みを推進するリーダーの育成研修を実施しております。
新年度は、新たにICTを活用した患者情報共有ツールであるキビタンケアネットシステムの活用を図る事業者や市町村を支援することとしており、医療、介護連携の推進を一層強化してまいります。
次に、高齢者の自立支援につきましては、多職種からの専門的な助言を得ながら、介護予防に重点を置いたケアプランを作成する地域ケア会議を全県に普及させるため、専門職の派遣や担当者研修などを通して市町村の取り組みを支援しております。
新年度は、新たに高齢者が地域で気軽に体操や趣味を楽しむ通いの場をボランティアなどの住民主体による生活支援サービス提供の拠点へと発展させることができる人材を育成することとしており、今後とも高齢者の自立支援に積極的に取り組んでまいります。
次に、国保被保険者の特定健診につきましては、受診率を高めることが疾病の早期発見、早期治療による重症化予防につながることから、取り組みの成果に応じて支援を行う保険者努力支援制度はもとより、市町村が行う創意工夫を凝らした受診率向上対策を新たに評価対象とする財政支援のほか、効果的な取り組みの事例を広く集め、市町村に紹介するなど、受診率向上にしっかり取り組んでまいります。
商工労働部長(飯塚俊二君)お答えいたします。
事業承継に関する支援策につきましては、県制度資金による金融支援のほか、相続税等の特例措置や事業承継補助金などのさまざまな対策が講じられております。
引き続き税制改正の動き等も注視しながら、事業者がその実情に応じた制度を活用し、事業承継が円滑に進むよう、オールふくしま経営支援連絡協議会による方部ごとのセミナーや戸別訪問などを通じて各種支援策の周知に努めてまいります。
次に、ものづくり補助金につきましては、中小企業等が行う試作品開発や設備投資等の革新的な取り組みに対し補助を行う国の制度であり、これまでに800社近くの県内企業が採択され、経営力向上に取り組んでいるところであります。
県といたしましては、地域経済を支える県内中小企業が積極的に本補助金を活用し、新事業に挑戦できるよう産学官で構成した協議会等による企業間のネットワークを通じた周知を初め商工団体や金融機関等の認定支援機関と連携しながら、広く本制度の周知に努めてまいります。
土木部長(大河原 聡君)お答えいたします。
中小河川への水位計につきましては、これまで市町村による避難指示等の発令や住民の速やかな避難行動を支援するため、県が管理する83河川、115カ所に設置してきたところであります。
今後は、より多くの住民が迅速で的確な避難の判断が行えるよう、洪水の危険性が高まったときの水位観測に限定した低コストの水位計を逢瀬川を初めとする229河川、342カ所に新たに設置するとともに、スマートフォンやパソコンで簡単にデータを閲覧できるようにするなど効果的な情報の提供に取り組んでまいります。
こども未来局長(須藤浩光君)お答えいたします。
発達障がいの早期発見につきましては、市町村が実施する乳幼児健康診査がスクリーニングの場として非常に有効であることから、健康診査における専門的技術の向上を図るため、市町村の母子保健担当者に対し研修を実施しております。
さらに、保育施設の保育士などへ早期把握を促すための研修を行い、発達障がいの早期発見に取り組んでいるところであります。
教育長(鈴木淳一君)お答えいたします。
心肺蘇生法につきましては、公立中高等学校において学習指導要領に基づき、気道の確保や人工呼吸とあわせてAEDの使用についても適切に指導しております。また、教職員に対しても、近隣の消防署等の協力をいただきながら、AEDの講習を実施しているところであります。
引き続き、教職員はもとより生徒一人一人がAEDを使用した心肺蘇生法の知識や技能を習得できるよう、指導の充実に努めてまいります。
警察本部長(松本裕之君)お答えいたします。
あおり運転の取り締まりにつきましては、県警ヘリとパトカーが連携するなどして、空陸一体となった取り締まりを行うほか、事案を認知した場合には危険運転致死傷罪や暴行罪などあらゆる法令を駆使した捜査を行うこととしております。
また、各種講習会において運転者教育を徹底するとともに、ドライブレコーダーの有効性について指導しているほか、ホームページを活用して危険性や対処法について広報するなど、悪質、危険な運転の抑止に努めているところであります。
次に、いわき市での運転免許証の即日交付につきましては、住民の負担軽減や利便性の確保の観点から検討の必要性を十分認識しているところ、同市で運転免許証の即日交付を実施するに当たっては、必要な人員や講習を行う施設の確保、運転免許証を作成するための機器の整備など多くの課題があることから、全庁的な体制を構築の上、検討を進めているところであります。
今後とも他県における運転免許証の即日交付の手続なども参考としながら、住民の利便性の向上に向けた検討を進めてまいる考えであります。