2018年2月定例会 一般質問 鈴木智議員
議員 | 鈴木智 |
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所属会派 (質問日現在) | 自由民主党 |
定例会 | 平成30年2月 |
質問等 | 一般質問 |
質問日 | 3月5日(月曜日) |
16番(鈴木 智君)自由民主党議員会の鈴木智です。
新年度予算審議の重要な2月議会に登壇の機会をいただきました。今議会は登壇者も多く、質問の内容も重複することもあり、議員、答弁する執行部も苦労が多い議会であります。私なりの視点からの質問をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
この議会は、大きな節目が2つある議会でございます。今月11日には東日本大震災発災から丸7年を迎えます。犠牲になられましたみたまに心から哀悼の意を表しますとともに、真摯に復興に取り組む県民の姿と着実に前進する本県の姿をきちんとお見せしなければならないとの思いを新たにしているところであります。
また、今月1日には13,781名の県立高校の卒業生が学びやを巣立ちました。そして、これから県内の公立中学校では17,150名の、公立小学校では15,734名の卒業生が通いなれた学校を卒業し、頬を紅潮させ新たな学びの場に通うことになります。彼らの前途洋々たらんことを、そして彼らの一歩一歩踏みしめる道が我が福島県の着実たる復興の道と重なっていきますように。私たち大人も責任を持って、皆で希望の持てる福島をつくり上げる努力を続けてまいりましょう。それでは、通告に従い一般質問をさせていただきます。
初めに、本県の復興についてであります。
ただいまも申し上げたとおり、昔から「子は宝」と言われます。特に大震災に見舞われた本県にとっては、若い世代は何よりも大事な宝です。
東日本大震災が発生したときに、私は小学校のPTA会長でありました。東北地方太平洋沖地震の直後、小学校へ自転車で向かい、いわき市の沿岸部では珍しく吹雪の中、児童が「この世の終わりじゃない。」と言ったこと。その一月後、きちんとした卒業式ができなかったため、中学校の入学式の後に卒業証書を渡すのみの式が行われたとき、「卒業式ができなくてごめんな。」と涙ながらの校長先生の言葉。鮮烈に覚えております。
多感な子供の時代に大震災を経験し、自分たちもさまざまな思いを持ち、悩み、そして大人や社会が苦しむさまを見つめてきた本県の若い世代だからできること、そしてやるべきことがあります。そして、若い世代にこそ県民の先頭に立ち、進み続ける知事の考え、思いを共有していただきたいと感じております。
本県が大震災、特に原子力災害からの復興の長い道のりをしっかりと歩んでいくためには、知事の思いがこれからの時代を担う若い世代に直接届くようにすべきと考えるところです。
そこで、知事の復興にかける思いが直接若い世代に届くようにすべきと思いますが、知事の考えをお伺いいたします。
次に、本県の情報発信についてであります。
他県や他国のよい取り組みを学び、生かし、その上で本県の情報を発信することが重要であることは言うまでもありません。福島県においても、それぞれの部局が政策課題の情報を収集し、発信に取り組んでいると聞き及んでおります。
これまでも知事による海外でのトップセールスやセミナーの開催など、さまざまな情報発信の取り組みを行ってきており、こうした取り組みにより、昨年1月から12月の本県への外国人観光客数が初めて震災前年を超えるとともに、今年度の県産農産物輸出量が過去最高の見込みとなったことに加え、12月にはEUの輸入規制が緩和されるなど、本県に対する海外の理解の広がりに結びついてきていると考えるところでございます。
また、復興や風評、風化対策をテーマに民間レベルの交流も活発に進められ、効果を上げているようでございます。
一方で、震災直後の本県に対するイメージなどから風評も根強く残っており、一部諸国における輸入規制なども続いていることから、世界に向けた情報発信に継続して取り組んでいくことがより一層重要になってきております。
そこで、県は世界に向けた情報発信にどのように取り組んでいくのか伺います。
次に、小名浜港の活性化についてであります。
小名浜港は、東日本大震災からの復旧が完了し、取扱貨物量も震災前の水準に回復しており、本県の復興を支える物流拠点として大きな役割を果たしています。
特に東港地区の整備は、長年の懸案となっている滞船の解消やIGCC、石炭ガス化複合発電等の新たな貨物需要に対応するため中心的な役割を果たすものであり、地域経済への波及効果の大きさからも早期供用に向けて整備を推進すべきと考えております。
小名浜港背後地では大型商業施設の建設が進められ、アクアマリンパークへのデッキから沖を見ると、小名浜マリンブリッジの先の東港地区に土砂が盛り上がって、整備が進んでいることを感じます。小名浜港全体の機能向上に大いに期待するところであります。
そこで、県は小名浜港東港地区の整備にどのように取り組んでいくのか伺います。
インバウンドの拡大により、アジアを初めとする海外からの観光客が増加しているのは皆さん御存じのとおりであります。先日も大阪市の中心部に宿泊したところ、通りを歩く方、ホテルで朝食をとる方、かなりの割合で海外からのお客さんでありました。本県での訪日外国人数は、大震災の前年は超えたものの、全国でもまだまだ低位と仄聞しております。本県の現状を見ていただくことは正しい理解につながり、風評払拭に寄与するものと思いますので、さらなる取り組みを要望いたします。
そして、最近人気を集めているのがクルーズ船での旅行であります。東北六県においても寄港を促進すべく、東北地方整備局や東北運輸局、東北経済連合会など官民連携の東北クルーズ振興連携会議が立ち上げられ、各方面への働きかけに取り組み、寄港増加を目指すと聞き及んでおります。
なお、昨年の寄港状況を見ると、青森港が22隻、秋田港が18隻と人気を集め、本県は小名浜港の3隻という状況でありました。ぜひともさらなる誘致の取り組みをお願いするところであります。
大震災の半年ほど前、飛鳥2が小名浜港に寄港したとき、霧の中からあらわれた船体の大きさに思わず声を上げ、アクアマリンよりも大きく、流麗な姿に感動を覚えました。そのような感動を再びと思います。
寄港にはさまざまなものが必要となってまいりますが、中でも港から1時間半程度で着く観光地、特に体験型のものが求められるとされております。本県においても魅力的な観光地を有機的に結ぶ取り組みが必要であると考えるところであります。
そこで、県は小名浜港を拠点とした広域観光をどのように推進していくのか伺います。
次に、教育行政についてであります。
初めに社会保険制度に関する教育についてですが、先日新たな学習指導要領の改訂案が文部科学省より公表されました。前回までと違うのは、18歳という年齢の重みではないでしょうか。選挙権が与えられ、今後の議論によっては成人として認められるかもしれないという時代を迎え、社会人として社会から求められるものも重みを増すのではないかと感じます。
また、公共という必修科目が設けられ、よりよい社会形成の一員であることも学ぶことになります。
高等学校を卒業し職場で働く、または学びながら暮らしていく。一人の社会の一員として密接にかかわっていくものに、年金や各種の保険、医療や介護などの制度があります。内容を正しく理解した上で、社会の一員として求められる責任を果たしていかなければなりません。
そこで、県教育委員会は県立高等学校において社会保険制度に関する教育にどのように取り組んでいるのか伺います。
次に、不登校の傾向にあった生徒の指導についてです。
先般、子育て中の方たちとの意見交換を行いました。そこで、中学校のときは登校日数が少なかったが、自宅から少し離れた少人数の高等学校を選択したことで、登校に積極的になれ、先生の熱心な指導のもと大学進学を目指せるようになったとのお話を伺いました。
児童生徒は人間関係などさまざまなことに悩んでいます。高等学校の進学というのは問題解決の一つのきっかけになり得ると思いますし、丁寧な指導によって生徒の目標を実現させることを期待するところですが、そこで県教育委員会は中学校で不登校の傾向にあった生徒に対して、県立高等学校においてどのように指導していくのか伺います。
次に、家庭学習スタンダードについてであります。
次代を担う子供たちに確かな学力を身につけさせるためには、授業の充実はもちろんのこと、家庭学習を充実させることが重要であります。
県教育委員会は、家庭学習を充実させることを目的に家庭学習スタンダードを作成し、県内公立学校の保護者及び教員に配布しました。内容は、子供たちに必要な資質、能力として自己マネジメント力が示され、家庭の役割については、心の支え、環境づくり、習慣づくりの3つの視点で整理され、記載されております。先日長女が学校からもらってまいりまして、私も一読をいたしました。まさにスタンダードだと共感をできる内容と感じました。この内容が家庭に広く普及し、学校、家庭が同じスタート地点に立つことができれば、大きな成果が期待できるものと確信しております。
そのためにも、家庭学習スタンダードを配布して終わりではなく、家庭にしっかりと説明し、確実に浸透させていくことが非常に重要であります。
そこで、県教育委員会は家庭学習スタンダードを活用し、家庭学習の充実にどのように取り組んでいくのかお伺いをいたします。
次に、英語教育についてであります。
英語教育を取り巻く環境が大きく変化してきております。小学校においては、平成32年度から3、4年生で外国語活動が、5、6年生で教科としての外国語が実施されます。高等学校においては、平成32年度から導入される新たな大学入試制度において、英語を聞く、読む能力だけでなく、話す、書く能力もはかるために、英語の資格検定試験の活用が始まります。
したがって、英語の資格検定試験が導入される新たな大学入試制度において、生徒が希望する進路を実現し、さらにグローバル社会で活躍するためには、英語を自由に話したり書いたりすることも含めた総合的な英語力を高校時代に身につけることが今まで以上に重要になると考えます。
そこで、県教育委員会は新たな大学入試における英語の資格検定試験の導入に対応するため、どのように取り組んでいくのかお伺いをいたします。
次は、土木行政についてであります。
初めに県営住宅の維持管理についてであります。公営住宅の歴史をひもときますと、昭和26年の公営住宅法がスタートであり、住宅の近代化である集合住宅の面と、低家賃で入居できる住宅扶助の面との二本立てで施策が進められてまいりました。
被災地である本県においては、災害で住宅に困っておられる方たちへの恒久的な住まいの提供という面で住宅建設が進められており、計画が示されたときには本当に全部完成するのか心配されましたが、着実に完成し、入居が進められているのは評価をするところであります。
本県においては、既存の県営住宅と復興公営住宅があり、住宅ストックそのものが増加をしており、その維持管理に特に意を用いていかなければならないと感じているところであります。
そこで、県は増加した県営住宅の適正な維持管理にどのように取り組んでいくのかお伺いをいたします。
東日本大震災により、いわき市ではいわき市へ避難されている方々や労働者が増加し、交通の流れが変化し、局所的に交通渋滞が発生している箇所があり、日常生活や経済活動に支障を来しております。特に朝夕は、これまでの所要時間は全く参考にならないというのが実態であります。渋滞緩和対策には主要交差点の改良事業等が効果的と考えるところであります。
そこで、県はいわき市内の交通渋滞対策にどのように取り組んでいるのかお伺いをいたします。
次に、今後の本県の医療についてであります。
医師を初めとする医療の人材は地域の大切な資源であります。表現はよくないかもしれませんが、無駄遣いしないことが大事でありまして、招聘、招くこと、それから育成、育てること、これらを同時進行で進めていく必要があります。
国としても定員増に取り組んではいるものの、西高東低と言われるその偏在、また診察科の偏在は広がっており、解消が急務とされております。
政府が今国会に提出予定の医療法と医師法の改正案の中身が非常に興味深い内容になっております。医師が少ない地域で勤務した医師を評価する制度や都道府県の権限を強化し、県内の医師偏在を調整できることなどが盛り込まれており、期待をするところであります。
本県には県内の医療を担うという熱い思いの集合体である県立医大という存在があり、医師の育成に当たっておりますが、県は県立医科大学医学部卒業生の県内定着に向け、どのように取り組んでいるのかお伺いをいたします。
我が会派の代表質問において、「現在第7次福島県医療計画を策定中であり、団塊の世代が後期高齢者となる7年後を見据え、地域に必要とされる医療機能の確保を図っていく」との答弁がありました。県医療計画の前段といいますか、第6次医療計画の一部として地域医療構想があります。将来の医療需要や病床数、必要量などが盛り込まれており、興味深く読ませていただきました。
特に区域ごとの課題は、多様な地域の集合体である本県らしいさまざまな医療課題が述べられております。例えば特定の病床数が多い地域があるなど分析を進め、よりよい地域医療の提供を目指す必要があると感じております。
そこで、県は地域医療構想の実現に向け、地域に必要な医療機能の確保にどのように取り組んでいくのか伺います。
最後に、交通安全対策についてであります。
誰しもが被害者にも、そして加害者にもなり得るのが交通事故であります。元気で暮らす平穏な日々を一気に変えてしまうのが交通事故であり、その防止に官民挙げて取り組んでいるところでありますが、自転車に乗りながらスマートフォンを操作し、歩行者が死亡する事故を起こすなど多種多様な事故が発生し、対応は多岐に及びます。身近なお互いの啓発が何よりも大事なことなのではないかと感じておるところでございます。
福島県版の交通白書によれば、平成28年度に発生した交通事故による死者数のうち約31%が歩行者であり、さらにそのうち中学生以下の子供や高齢者、いわゆる交通弱者の割合は約68%を占めております。このような状況に鑑み、交通弱者である子供や高齢者などを交通事故から守ることは喫緊の課題と言えます。
安全・安心で思いやりのある社会の実現のためには、車から人優先の道路づくり、全ての人が歩きやすい歩道の整備が必要であります。
そこで、県は交通弱者を含む全ての人が安心して通行できる歩道の整備にどのように取り組んでいくのか伺います。
次に、高齢者の交通事故防止についてであります。
昨年県内の交通事故死者数は、前年から大きく減少し68人となりました。64年ぶりに70人を下回り、これはこれまでの官民挙げての取り組みの成果であると思いますが、一方で内容を見ると、死者のうち37人が高齢者であり、全死者数に占める割合も54.4%と、いまだ高い状況とな
っております。
今後本県ではさらなる高齢化の進展が見込まれており、高齢者の増加に比例して、交通事故で犠牲となる高齢者も増加してしまうのではないかと懸念をするところであります。人は年を重ねると、どうしてもとっさの判断力や運動能力が衰えます。そうした高齢者の特性を踏まえた交通事故防止対策が今後より一層重要になるものと思います。
交通事故のない、高齢者が笑って暮らせる福島県を目指して、県警察にはさらなる取り組みの強化を期待するところであります。
そこで、高齢者が犠牲となる交通事故を防止するための県警察の取り組みをお伺いいたします。
以上御清聴に感謝を申し上げまして、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
議長(吉田栄光君)執行部の答弁を求めます。
知事(内堀雅雄君)鈴木議員の御質問にお答えいたします。
復興にかける思いについてであります。
私は、福島復興をなし遂げる上で、本県で生まれ育った若い世代はもとより、本県に思いを寄せる国内外の若い世代が将来にわたって本県復興にかかわり続けることが大きな力になると考えております。
このため、県内外で活躍する本県出身の若い世代や教育旅行等で本県を訪れた県外学生との懇談等を通じ、私の思いを直接伝える取り組みを進めており、「福島のために頑張りたい」、「地元に帰ったらしっかり伝えたい」など、大変心強い反響があったところであります。
また、ことしも3月11日を迎えるに当たり、本県の状況や国内外への感謝、将来への希望などを込めた知事メッセージを発出いたします。このメッセージについては、復興関連行事やイベント等での配布のみならず、教育委員会と連携した学校現場での活用や、私みずからが読み上げたメッセージ動画のインターネット配信に加え、若者に身近なSNSを活用した情報発信を行うなど、県内外、国内外の多くの若い世代に伝わるよう工夫をしていくこととしております。
今後も世代を超えて、復興への思いを共有し、ともに力を合わせ、福島の明るい未来を切り開いてまいります。
その他の御質問につきましては、関係部長等から答弁をさせます。
生活環境部長(尾形淳一君)お答えいたします。
世界に向けた情報発信につきましては、今年度も知事の北米、南米訪問や在外県人会サミットの開催など、さまざまな機会を捉えて福島県の復興の現状や魅力等を発信してまいりました。
新年度においても5月に開催される太平洋・島サミットを初め全国植樹祭、世界水族館会議の機会はもとより、これまで深めてきた在日各国大使館等とのきずなを大切に、さまざまな工夫を重ねながら効果的な情報発信に取り組んでまいります。
保健福祉部長(井出孝利君)お答えいたします。
県立医科大学医学部卒業生の県内定着につきましては、修学資金の拡充や地域医療体験事業、魅力ある研修プログラムの策定等に取り組んだ結果、過去最高となる県内臨床研修医の採用予定数110名につながったところであります。
また、新年度には県内各地で活躍する先輩医師との意見交換等を通じ、地域医療を理解し、担うことへの意欲を高める新たな交流事業を行うなど、一層の定着に向け取り組みを強化してまいります。
次に、地域医療構想の実現につきましては、病床機能の分化、連携を推進するための病床機能転換病院への施設整備支援、在宅医療を推進するための訪問看護師等のスキルアップ研修の開催、医療従事者の養成、定着を推進するための修学資金貸与など、構想で示された方向に沿った各種施策に着実に取り組み、地域に必要な医療機能をしっかりと確保してまいります。
土木部長(大河原 聡君)お答えいたします。
小名浜港東港地区につきましては、国際バルク戦略港湾として東日本地域のエネルギー供給を支える拠点港を目指し、国と連携しながら物流機能の強化を図っているところであります。
引き続き平成32年度の供用に向け、大型船が接岸可能な岸壁の延伸や高性能な荷役機械の増設、さらには周辺環境対策としての防じん柵の設置など重点的に整備を推進してまいります。
次に、県営住宅の維持管理につきましては、福島県県営住宅等長寿命化計画に基づく年次計画のもと、外壁や住戸内部の改善、建築設備の更新等を効率的に行い、安全性の確保や快適性の向上に努めているところであります。
今後とも整備された復興公営住宅を含め、定期点検等により現状を十分に把握し、修繕の優先度を踏まえながら適時適切な維持管理に取り組んでまいります。
次に、いわき市内の交通渋滞対策につきましては、福島県渋滞対策連絡協議会において特定した対策区間にある国道399号北目町交差点などにおいて改良事業を実施しているところであります。
今後とも円滑な交通の確保に向け、国や市などの関係機関と連携し、渋滞箇所のモニタリングを行いながら、交差点における右折車線の設置など、交通実態に応じた効果的な対策に取り組んでまいります。
次に、安心して通行できる歩道につきましては、事故多発箇所や通学路を中心に計画的に整備を進めるとともに、高齢者や障がい者団体などさまざまな道路利用者からの意見も聞きながら、ユニバーサルデザインの考え方に基づき、段差の解消や歩行空間を確保する側溝のふたかけ等を行っており、今後とも安全で安心して移動することができる歩道の整備に積極的に取り組んでまいります。
観光交流局長(橋本明良君)お答えいたします。
小名浜港を拠点とした広域観光につきましては、小名浜港が福島県の海の玄関口であり、常磐道や磐越道とのアクセスにもすぐれていることから、四季ごとに異なる本県の魅力を生かし、春の花めぐり、夏のマリンスポーツ、秋のもみじ狩り、冬の雪遊びなどの体験型観光のモデルコースをつくり、旅行代理店等に旅行商品の造成を働きかけるなど、関係市町村と連携しながら推進してまいります。
教育長(鈴木淳一君)お答えいたします。
社会保険制度につきましては、公民科や家庭科等の授業のほか、外部の専門家による出前講座を実施することにより、高校生がその意義や役割も含めて理解できるよう努めております。
今後とも病気やけがなど生活上のリスクへの備えを討論や発表を通して考えさせることにより、社会の一員としての自覚や態度を養い、自立して生活を営むことができるよう社会保険制度に関する教育の充実に取り組んでまいります。
次に、中学校で不登校の傾向にあった生徒につきましては、一人一人に応じたきめ細かな指導が重要であると考えております。
このため、県立高等学校に入学する生徒の実態を速やかに把握し、スクールカウンセラーと連携を図りながら生徒の心のケアに努めるとともに、学習のおくれがちな生徒については、義務教育段階の学習内容を含む習熟度別授業など、個に応じて学ぶ楽しさやわかる喜びを実感させる指導に取り組んでまいります。
次に、家庭学習スタンダードにつきましては、子供たちに早寝早起きやお手伝いなど望ましい習慣を身につけさせるとともに、保護者にも子供の心に寄り添い、会話を通じて支えになることや学びに向かう環境づくりの大切さを理解していただくために、今般作成したところであります。
今後は、これを積極的に活用し、授業と家庭学習をつなぐことにより、学校と家庭が一体となって自律的に学習に向き合う姿勢を育んでまいります。
次に、新たな大学入試における英語への対応につきましては、生徒の聞く、話す、読む、書くの4つの能力の現状を把握し、総合的に育成することが一層重要になると考えております。
このため、新年度から新たに大学進学を希望する県立高等学校の1年生に資格検定試験を受験させ、順応力を高めるとともに、その結果を分析して教員の指導方法の改善につなげることで、新たな大学入試に対応できるよう生徒の英語力の育成に取り組んでまいります。
警察本部長(松本裕之君)お答えいたします。
高齢者が犠牲となる交通事故の防止につきましては、夜間や道路を横断中の被害が多いことから、関係機関、団体と連携の上、道路の横断に伴う危険を体験できる歩行者模擬横断教育装置を活用した講習会の開催や高齢者宅への個別訪問による安全な横断方法の指導、夜光反射材の着用促進へ向けた啓発などさまざまな被害防止対策を推進しているところであります。
今後とも高齢者が犠牲となる交通事故を1件でも減少させるため、高齢者の特性に応じたきめ細かな対策に取り組んでまいります。