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2019年2月定例会 討論 宮下雅志議員

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年6月18日更新

宮下雅志議員

議員

宮下雅志

所属会派
(質問日現在)

県民連合

定例会平成31年2月
質問等討論
質問日3月20日(水曜日)

48番(宮下雅志君)県民連合の宮下雅志であります。県民連合を代表して、今議会に提出されました知事提出議案第1号「平成31年度福島県一般会計予算」について賛成の立場で意見を述べさせていただきます。

 県民連合の宮下雅志であります。県民連合を代表して、今議会に提出されました知事提出議案第1号「平成31年度福島県一般会計予算」について賛成の立場で意見を述べさせていただきます。
 県は、復興・創生期間の後半となる平成31年度当初予算について、県民の皆さんにより一層復興と創生の進展を実感していただけるよう、これまでの挑戦を進化させ、復興の加速と福島ならではの地方創生にさまざまな主体と共働し、取り組むための復興・創生進化予算として、前年度を上回る総額1兆4,603億円を計上いたしました。これは、前例のない課題に一層果敢にチャレンジし、福島を必ず復興させるという確固たる決意が十分にあらわれた予算であると認識しております。
 今回の予算の内容を詳しく見てみます。
 まず、歳入についてであります。一般財源の確保は予断を許さない状況にある中、復興と地方創生に向けた多様かつ膨大な財政需要等に対応するために多額の財源不足が見込まれるなど、財源の確保は厳しいものであったと思われます。
 このため、原子力災害等復興基金などの各種基金の有効活用や事務事業の見直しに加え、知事が先頭に立って国に対して要望活動等を行うなど、あらゆる方策を講じて歳入の確保に取り組まれており、並々ならぬ努力、そして工夫の跡がうかがえるものであります。
 複合災害に見舞われた本県には特有の課題が山積しており、広範かつ膨大な財政需要に中長期的に安心感を持って対応するため、引き続き財源の確保にしっかりと取り組むよう強く望むものであります。
 続いて、歳出についてであります。
 新年度は、復興・創生期間内に可能な限りの施策を展開し、新たなステージを見据えた対応が求められる重要な年であり、総合計画の11のプロジェクトを中心に重点的、優先的に予算配分がなされておりますが、これらの施策を戦略的かつ効果的に展開し、復興と地方創生の実現に向け、より大きな流れをつくり出していけるよう期待するところであります。
 それでは、具体的な施策について、重点プロジェクトの区分に従ってそれぞれ検証したいと思います。
 まず、避難地域等復興加速化プロジェクト、生活再建支援プロジェクトに関する施策であります。
 避難地域の復興は引き続き総力を挙げて取り組むべき課題であり、新年度においても被災された方々の生活再建、事業、なりわいの再生に取り組み、ふたば医療センターを初めとした医療、福祉、介護サービスの提供体制の確保など生活環境の整備を着実に進めることとしております。
 また、福島イノベーション・コースト構想については、1月に公益財団法人に認定された福島イノベーション・コースト構想推進機構を初め企業等とも連携を強化し、構想に関する取り組み状況などを情報発信しながら地元企業の参入を促進するなど、効果の全県的な波及に取り組むこととしております。
 さらに、Jヴィレッジが4月に全面再開することを契機とした国内外への魅力発信、先月起工式が行われたアーカイブ拠点施設の開所に向けた準備も進めることとしており、引き続き避難地域等の復興の加速化に全力で取り組んでいただくよう求めるものであります。
 次に、環境回復プロジェクトに関する施策であります。
 除染については、昨年県内の面的除染が完了し、新年度は除去土壌等の適正管理と早期搬出に向けた予算がしっかりと確保されており、引き続き国、市町村と連携しながら円滑な進捗に努めるよう強く希望いたします。
 また、イノシシ等の鳥獣被害対策については、市町村等と連携しながら、直接捕獲の拡充に加え、農地への浸入防止等のさまざまな対策を効果的に組み合わせる取り組みなど、被害防止を実感できるようさらなる成果を期待するところであります。
 次に、心身の健康を守るプロジェクトに関する施策であります。
 健康長寿を推進することは本県の最重要課題であります。このため(仮称)健康長寿ふくしま会議を立ち上げ、福島県版健康データベースの活用や健民プロジェクト大使等と共働したウオークビズのさらなる普及、栄養バランスのよい食事や減塩についての理解促進など、さまざまな施策をオール福島の体制で強力かつ効果的に進めていくこととしております。
 また、宮下病院の機能強化に向けた検討を進めるほか、引き続き医療、福祉、介護人材の確保に取り組むなど、全国に誇れる健康長寿県の実現に向けた取り組みを総合的に推進していくことが期待されるところであります。
 さらに、4月から施行される条例の理念に基づき、障がい者サポーターの養成や芸術文化活動を通した障がい者の社会参加を促進することとしており、障がい者への理解がより一層深まっていくものと期待するものであります。
 次に、子ども・若者育成プロジェクトに関する施策であります。
 教育の充実は、子供たちが郷土への誇りを持ってみずから未来を切り開いていくために極めて重要であります。新年度は、小中学生の主体的で深い学びを実現するための教員のさらなる指導力向上や英語教育の充実、福島イノベーション・コースト構想を支える人材育成、さらにはふたば未来学園における中高一貫教育など、未来を創造し、国内外で活躍する人材を育成する福島ならではの教育に取り組むこととしております。
 これらの施策に加え、県立学校施設の安全・安心を確保するための改修を進めるほか、聴覚支援学校福島校や相馬支援学校の整備など、教育環境のさらなる充実が期待されるところであります。
 次に、人口減少・高齢化対策プロジェクトに関する施策であります。
 新年度は、このプロジェクトに今年度を上回る予算が計上されたところであり、復興と並ぶ本県の最重要課題である人口減少対策の推進に向け、知事の積極的な姿勢が十分に感じ取れる内容となっております。
 具体的には、移住される方々への支援を一層充実させるほか、交流の場や地域の魅力を体感いただく機会をつくることにより関係人口の創出を図るなど、将来的な移住、定住につながる施策の展開が期待されます。
 また、県立医科大学との連携により不妊専門相談センターを新設し、不妊等に悩む方々の相談に丁寧に対応するほか、病児保育施設の広域的な受け入れや企業内保育所及びキッズスペース設置への支援の充実など、安心して子供を産み育てる環境の整備にも力が注がれております。
 地方創生、人口減少対策を進めるに当たって重要となる福島ならではの視点で、市町村を初めとするさまざまな主体と一体となり、これらの施策を推進することを強く求めるものであります。
 次に、農林水産業再生プロジェクト、中小企業等復興プロジェクト、そして新産業創造プロジェクトに関する施策であります。
 農林水産業については、企業等の参入支援を含めた担い手確保、育成、認証GAPや水産エコラベルの取得支援などを通した消費者の信頼回復と産地競争力の強化を図ることとしております。
 また、4月に開設される福島大学食農学類と連携し、地域課題を解決する講座運営の支援や人材育成に係る相互協力に取り組み、共働による農林水産業の再生が期待されます。
 商工業については、喫緊の課題となっている経営者の高齢化や後継者不在などによる事業承継を支援するため、研修会の実施や専門家の派遣、必要な資金の融資など、関係団体と共働しながら積極的に取り組むこととしております。
 さらに、水素や再生可能エネルギーの一層の普及拡大はもとより、関連するメンテナンス産業へ県内企業が参入できるよう人材育成等の取り組みを支援するなど、福島の将来を支える新産業の創造に向けた施策にも力が注がれております。
 このように、基幹産業の復興と新産業の創出に向けた事業がしっかりと展開されることにより産業全体の発展に寄与し、本県の復興・創生のさらなる前進が期待されるところであります。
 次に、風評・風化対策プロジェクトに関する施策であります。
 根強く残る風評の払拭と風化防止に向け、福島に思いを寄せてくださる国内外の皆さんとの共働、共感の輪を一層広げるため、復興が進む福島の姿がしっかりと伝わるよう発信を続けることが重要であります。
 新年度は、本県が誇る食の魅力発信とインバウンド対策を融合させた新たな施策を展開するとともに、自然公園の一層の魅力向上や人気キャラクターの活用など、国や地元自治体、企業等と共働し、観光誘客に取り組むこととしております。
 また、もとより高品質である本県の農林水産物や金賞受賞数6年連続日本一に輝いた日本酒のさらなる販路拡大に加え、全国的に高い評価を得ている県産みそ、しょうゆに関する技術や魅力の向上を目指す取り組みや、加工食品の信頼性を確保する取り組みを着実に実施していくこととしております。
 さらに、東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた機運がさらなる盛り上がりを見せる中、復興への歩みを進める福島の姿と御支援への感謝の気持ちを世界に向け発信できるようしっかりと準備を進めるよう求めるものであります。これらの取り組みを一つ一つ丁寧に熱意を持って進めることが風評払拭と風化防止に結びつくものと考えます。
 最後に、復興まちづくり・交流ネットワーク基盤強化プロジェクトに関する施策であります。
 公共インフラの整備は、避難地域の復興や帰還を進めるとともに、地域の活性化、さらには防災力の向上のために必要不可欠なものであります。
 このため、ふくしま復興再生道路を初めとする道路網や物流を支える小名浜港、相馬港などの基盤整備を進めるとともに、近年頻発する自然災害に備えるため、県土の強靱化に向けた公共事業の充実が図られております。
 また、防災意識高揚のため、福島ロボットテストフィールドを活用した訓練実施による災害対応力向上などを図ることとしており、引き続き本県の安全・安心の確保に向けた取り組みを着実に進めるよう求めるものであります。
 以上のとおり、知事提出議案第1号「平成31年度福島県一般会計予算」につきましては、復興と地方創生への着実な歩みを県民の皆さんに実感いただける実効性のある予算として大いに評価できる内容であり、当然に賛成すべきものであります。
 議員各位の御賛同を賜りますことをお願い申し上げ、私の討論といたします。御清聴ありがとうございました。

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