◆この動画は、東日本大震災及び原子力災害から13年を迎える令和6年3月11日に、内堀雅雄福島県知事が公表するメッセージです。
震災への関心が薄れる中、私たち県民は、犠牲になられた方々のご冥福をお祈りするとともに、復興への思いを新たにするため、平成
24年3月11日以降、毎年、公表しています。
◆令和5年度 3.11ふくしま追悼復興祈念行事の概要
https://www.pref.fukushima.lg.jp/site...
◆福島県知事メッセージ「2024年3月11日のメッセージ」
地震や津波で大切な家族を失った人。
避難により故郷を離れざるを得なかった人。
遠く離れた場所から故郷の復興を祈り続ける人。
多くの人々の悲しみや葛藤、そして未来への夢や希望。
様々な思いを胸に、今日、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から13年を迎えました。
帰ることが難しいとされていた地域においても、帰還に向けた取組が進んでいます。
「創造的復興の中核拠点」となるF―REI(エフレイ)では、新しい技術の研究が始まっています。
県内への移住者や新規就農者数が過去最多を更新し、県産品の輸出額も過去最高を記録しています。
「ふくしまプライド。」を胸に、決して諦めることなく続けてきた挑戦が着実に実を結び始めています。
一方で、今もなお多くの方々が避難生活を続けている現実があります。
そうした方々の生活再建に加え、減少した人口の回復、生業や産業の再生、そして長期間にわたる廃炉の取組など、
復興に向けた困難な課題が山積しています。
さらに、13年という月日の経過に伴い、震災の記憶の風化が進んでいます。
「福島に住む私たちは、当たり前の毎日が、明日も来ることではないと知っている。」
(原町第一中学校 鈴木 真日瑠さん「未来への手紙」)
2024年1月1日、石川県能登地方を震源とする大地震は、多くの尊い命と穏やかな日常を人々から奪いました。
震災によって多くのものを失いながらも、多くの温かさに支えられてきた私たちだからこそ、 災害で苦しんでいる
人たちの思いを我が事として受け止め、寄り添っていかなければなりません。
震災の経験や教訓を次世代に伝えていくことは、震災を経験し、今を生きる私たち大人の責務です。
それは福島の復興だけでなく、未来に起こりうる災害から多くの命を守ることにつながると信じています。
「これから福島をもっと宣伝して、あの寂しい土地がたくさんの建物であふれて、
にぎやかになっていってほしい。」(白河第二中学校 鈴木 凛さん「未来への手紙」)
今年からインターハイの男子サッカー競技がJヴィレッジで開催されます。
復興のシンボルとなった場所が、全国の子どもたちの憧れの場所になります。
「福島の今」を知るため、若者たちが被災地を訪れ、直接「見て」「感じて」震災を自分事として学んでいます。
地域の人々との交流の中で互いを高め合い、新たな輝きが生まれる、そうした輪が広がりを見せています。
「これからの福島には、乗り越えなくてはいけないことが沢山あります。
それでも前を向いて、未来のために私ができることを精一杯、取り組んでいきます。」
(白河第二中学校 小針 萌詩さん「未来への手紙」)
私たちはこれからも、光と影が入り交じる福島のありのままの姿をしっかりと受け止め、前へと進んでいきます。
次の世代を担う子どもたちが、夢や希望に満ちあふれた未来を描ける場所にするため、 昨日より今日、今日より
も明日の福島をより輝かせるため、挑戦を絶えず続けていきます。
「県民の皆さんの笑顔を必ず取り戻す」そう心に強く刻んだあの日の決意。
その原点を胸に福島の未来を全力で切り拓いていくことをここに誓います。
令和6年3月11日
福島県知事 内堀 雅雄