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会津トレイル、絶景巡礼・ふくしまビューポイント50を巡る 大自然にとけこむ奥会津、磐梯・猪苗代の旅

福島県には、ここでしか出逢えない絶景を紹介する「絶景巡礼・ふくしまビューポイント50」や、“ゆっくり、じっくり、歩いて旅する”をコンセプトにルート策定がされた「会津トレイル」など、豊かな自然をより楽しむためのコンテンツが整備されています。

県内に整備されたこれらコンテンツのうち、今回は、越後三山只見国定公園への編入やJR只見線の復活に沸く奥会津エリアと、火山が造った湖沼群が魅力の磐梯朝日国立公園の磐梯・猪苗代エリアを、旅行・写真好きな女性2人で2泊3日をかけて特別に取材してきましたので、その様子をレポート致します!

1日目

豊かな自然と、
人々の温かさに触れた旅の初日

旅の始まりは柳津町。柳津町は会津地方中西部に位置し、令和3年10月に越後三山只見国定公園に編入された自然や歴史文化が深い奥会津の玄関口です。

最初に訪れたのは、蒸気機関車を模した遊覧船で只見川のライン下りが楽しめる「柳津観洸船」。
真っ赤な瑞光寺橋のそばを出発し約40分の船旅へ。只見川の特徴であるエメラルドグリーンの川面。川の両サイドに広がる山々と木々も四季折々に表情を変え、乗船客を楽しませています。乗船後は全線で運転を再開したばかりのJR只見線が走る会津柳津駅へ。取材日は平日であったにも関わらず、多くの人々が乗車し、また、地元有志のおもてなしも賑やかで、地元・鉄道ファン・観光客に深く愛される路線であることを目の当たりにして胸が熱くなりました。

柳津観洸船の発着場

只見川にかかる瑞光寺橋

会津柳津駅

到着列車に対する地元住民のおもてなし
(駅ホームでの撮影は、白線から線路側に乗り出さないよう、十分にお気を付けください)

柳津観洸船の詳細はこちら

  • 河沼郡柳津町柳津下平乙147
  • 料金:大人1,600円、子供(1歳~12歳)800円
  • ※事前にお電話のうえ運行状況をご確認ください

旅の初日は、只見川のすぐそばにある「瀞流の宿かわち」に宿泊。広々とした客室には速度が保たれたWi-Fiが完備されているので、ワーケーションにも最適です。

心のこもったおもてなしと郷土料理の数々、酒どころ福島の地酒を心ゆくまで堪能。体の芯から温まる温泉で旅の疲れを癒します。

落ち着いた雰囲気の客室

県産の花きで彩られたロビー

客室からは穏やかな只見川を見ることができます

畳の小あがりはパソコン作業にぴったり

瀞流の宿 かわちの詳細はこちら

河沼郡柳津町柳津下平乙150-1

2日目

新旧多様な文化が交わる
柳津町

旅の二日目も柳津町を中心にめぐります。柳津町は約1200年の歴史をもつお寺を中心に栄えた門前町です。近年では、病気平癒などのご利益があるとされる赤べこ伝説発祥の地としても話題ですよね。町内には“やないづ赤べこ親子”として、4匹の巨大赤べこが設置されているので、散策を楽しみながら探すのも楽しいかもしれません。

最初に訪れたのは、干ばつなどの自然災害が起きても枯れることなく町民を支えてきた「弘法大清水」。今も変わらずに生活用水として町民の暮らしに溶け込んでいます。まろやかで口あたりやさしいお水は、マイボトルに汲みこみ旅のお供にしてはいかがでしょうか。

きよひめ公園には赤べこ親子のお父さんが設置されています

弘法大清水で小休憩

きよひめ公園
河沼郡柳津町寺家町甲176
弘法大清水
河沼郡柳津町柳津寺家町甲152

町内を歩いていると、あっという間にお昼ご飯の時間に。弘法大清水のすぐそばには、柳津グルメが楽しめる「キッチン柳」や柳津銘菓、あわまんじゅうを販売する菓子店が多数軒を連ねています。ふわふわの卵焼きにサックサクのカツを乗せた柳津ソースかつ丼と、餅米とあわで作られた皮で餡を包んだあわまんじゅうなど、おなかいっぱいに地元の味を堪能しました。

次なる目的地に向かう前に「道の駅 会津柳津」へ。立ち寄ってみると、人気キャラクター、ラッキーをモチーフにした「ラッキー公園」が併設されていました。福島県内、4市町村にあるうちのひとつで、かわいらしい遊具と広々とした芝生広場は、観光客やキャラクターのファンで賑わっていました。

公園の裏側には物産館「憩の館ほっと in やないづ」の無料の足湯もあり、旅の休憩にぴったりのスポットでした。

ボリューム満点の柳津ソースかつ丼

あわまんじゅうは蒸したてがおいしいですよ

ラッキー公園 in やないづまち

道の駅 会津柳津にも赤べこ親子が!

キッチン柳
河沼郡柳津町柳津寺家町甲168
ラッキー公園 in やないづまち(道の駅 会津柳津 芝生広場)
河沼郡柳津町柳津下平乙151
憩の館ほっと in やないづ(足湯 湯足里)
河沼郡柳津町柳津字下平乙151-1

柳津町を後にし、お隣の三島町へ。JR只見線の走行景観を代表する「第一只見川橋梁ビューポイント」を訪れました。春と夏には新緑と川霧が、秋には色とりどりの紅葉が、冬は真っ白な銀世界が楽しめる絶景スポットで、季節の移ろいを写真に収める多くの観光客で賑わっています。

絶好のシャッターチャンスはやはり列車通過時。只見線ポータルサイトでは、通過時刻もご案内していますので、ぜひベストショットを狙ってみてくださいね!

ビューポイント遊歩道にはA~Dまで4つのポイントがあります。
こちらは最も高い位置(入口から徒歩約15分)のDポイントからの眺め

第一只見川橋梁ビューポイント
大沼郡三島町川井天屋原
※散策時は熊よけの鈴を携帯しましょう。

二日目のお宿に向かうために車を走らせていると、見晴らしの良い一本道が現れました。会津トレイルの柳津町ルートで「田んぼの一本道」として紹介されています。秋晴れだったこの日は、北の方角に福島、山形、新潟にまたがる飯豊山の山並みを見ることができました!

さえぎるものが何もなく、とても穏やかな場所でした

田んぼの一本道
河沼郡柳津町郷戸中丸甲地内

日が暮れ始めたころに到着したのは、磐梯山の麓にある「星野リゾート 磐梯山温泉ホテル」。伝統工芸品である会津木綿を使ったにおい袋作りや、薬草文化に着目したオリジナルのお茶づくりをはじめ、福島や会津にまつわるものづくり体験が多数用意されているのが特徴。わっぱめしなど郷土料理も楽しめ、旅の思い出作りにぴったりのお宿です。

会津木綿のにおい袋(完成品)

“ベコジェニック”な空間が広がるラウンジ

熱燗屋台ではお猪口一杯から地酒を堪能できます

あつあつのわっぱ飯や打ちたての蕎麦など、郷土料理が楽しめます

ブッフェの一例(提供:星野リゾート 磐梯山温泉ホテル)

3日目

見る場所により表情を変える
磐梯山を眺めながら
絶景スポット巡り!

旅の最終日は「ふくしまビューポイント50」のスポットを中心に猪苗代町・北塩原村を巡ります。磐梯山の南側を表磐梯、北側を裏磐梯と呼ぶそうで、表と裏で山の表情ががらりとかわるのが印象的です。

最初に訪れたのは、磐梯山の南東にのびる猪苗代町にある滝元に不動尊を祀る「達沢不動滝」。高さ10m、幅16mの岩肌をしとしとと白糸のように流れ落ちる水流が優美な滝。凛とした空気が立ち込め、パワースポットとしても人気がありますよ。

駐車場から徒歩約10分。気軽に訪れることができるのも嬉しいポイント

達沢不動滝
耶麻郡猪苗代町蚕養字達沢
※散策時は熊よけの鈴を携帯しましょう。

気持ちの良い空気をまとい、次に向かうは裏磐梯エリアの北塩原村。磐梯朝日国立公園内の「毘沙門沼」にやってきました。大小30ほどの湖沼で構成される五色沼湖沼群のひとつで、五色沼のなかで最大級の面積を誇ります。鮮やかなエメラルドグリーンの湖面が、紅葉した木々を際立たせていました。沼沿いには平坦な探勝路が整備されているので、ハイキングをするもよし、手漕ぎボートで水上からの景観を楽しむも◎です。

湖面は季節や天候により色味が変わりとても神秘的

毘沙門沼
耶麻郡北塩原村桧原五色沼
※散策時は熊よけの鈴を携帯しましょう。

さぁ、旅もいよいよ終盤です。真っ白な鳥居が珍しい土津(はにつ)神社は、陸奥会津藩初代藩主・保科正之を祀っています。紅葉シーズンの終盤には落葉したもみじやカエデが地面を覆い、真っ赤な絨毯を敷いたかのようで圧巻になるよう。その土津神社から、かすかに眺めることができる「猪苗代湖」は日本で4番目に大きな湖。いくつもの浜辺があり、どこからでも磐梯山を眺めることができます。夏は湖水浴やキャンプを、冬には3,000羽以上の白鳥が飛来し、「しぶき氷」が出現するなど、一年を通して楽しむことができる湖です。

神聖さをあらわす白い大鳥居

土津神社の拝殿

志田浜から見る磐梯山

海のような砂浜が続いています

土津神社の詳細はこちら

土津神社
耶麻郡猪苗代町見禰山3
猪苗代湖 志田浜
耶麻郡猪苗代町壺楊字浜130-3

思いきり深呼吸をしたくなるような雄大な自然が広がる福島県。
季節ごとに美しい表情をみせる絶景スポットは、訪れる人々の心を魅了し、何度も足を運びたくなります。おいしい郷土料理や温泉もあり、身も心もほぐれること間違いなし。ゆっくり時間をかけて周遊してみてはいかがでしょう。

今回の行程は下記の通りです

1日目

2日目

3日目

※色分けについて 
…会津トレイルルート 
…絶景巡礼・ふくしまビューポイント50

※この記事は2022年11月に制作したものです。内容は取材当時のものです。

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