県議会定例会(平成30年6月)
印刷用ページを表示する 掲載日:2018年6月22日更新
平成30年6月福島県議会定例会知事説明要旨(平成30年6月21日)
6月定例県議会が開催されるに当たり、当面する重要な議案を提出いたしました。
以下、そのあらましについて御説明いたしますが、それに先立ち、先日発生した大阪府北部を震源とする地震により、犠牲となられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。震災以降、数多くの支援を受けた福島県として、状況把握に努め、関係機関からの要請に応じて出来る限りの支援を行ってまいります。
続いて、県政に関する、当面の諸課題について所信の一端を述べさせていただきます。
以下、そのあらましについて御説明いたしますが、それに先立ち、先日発生した大阪府北部を震源とする地震により、犠牲となられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。震災以降、数多くの支援を受けた福島県として、状況把握に努め、関係機関からの要請に応じて出来る限りの支援を行ってまいります。
続いて、県政に関する、当面の諸課題について所信の一端を述べさせていただきます。
東日本大震災からの復旧・復興について
はじめに、「避難地域の復興再生」についてであります。
この春、川俣町山木屋地区、富岡町、浪江町、葛尾村及び飯舘村において小中学校が再開し、子どもたちの元気な笑い声が地元に戻り、全町避難が続く大熊町においては、ふるさとへの帰還に向けた準備宿泊が開始されました。さらに双葉郡の二次救急医療を担うふたば医療センター附属病院の開院や、特定復興再生拠点区域の復興再生計画が6町村で認定され、双葉町を始め3町で除染が始まるなど、復興は着実に進み、新しいステージへ移行しております。
今後とも、住民の皆さんが安心して帰還できるよう、医療、介護を始めとする生活環境の整備を国、自治体、関係機関と力を合わせて進めるとともに、避難生活の長期化に伴って個別化、複雑化している課題への対応を強化するため、新たな枠組みとして生活再建調整会議を立ち上げ、国や避難元自治体と連携し、安定した住まいの確保に向けて課題の把握や対応策等の検討を進めるなど、避難者の生活再建を支援してまいります。
福島復興のシンボルであるJヴィレッジにつきましては、来月28日の一部再開、来年4月の全面再開に向け準備が進められており、施設に近接する新駅の工事も着手されたところであります。地域の中核的な施設として、スポーツの振興はもとより、交流人口の拡大による周辺地域の振興に寄与できるよう、Jヴィレッジの復興・再整備にしっかりと取り組んでまいります。
福島の復興は、複合災害であるが故に長い戦いとなります。このため、今月7日、関係省庁、政党に対し、来年度の予算に関する提案・要望活動を実施し、まずは復興・創生期間における復興を全力で推し進めるとともに、復興・創生期間後も引き続き、真の復興が成し遂げられるまで、国が責任を持って財源及び体制を確保するよう、訴えてきたところであります。
次に、「環境回復」について申し上げます。
震災以降、県内で進められてきた面的除染につきましては、3月に帰還困難区域を除き全て終了いたしました。引き続き、国、市町村と連携し、除去土壌等の適正管理や早期搬出、フォローアップ除染などに取り組んでまいります。
中間貯蔵施設につきましては、これまでに対象52市町村のうち22市町村で除去土壌等の搬出が完了し、今年度は、昨年度実績の3倍以上となる180万立方メートルの輸送が計画されています。今後とも本県の一日も早い環境回復に向け、国に対し、施設設置者として責任を持って取り組むよう求めるとともに、施設整備と輸送が安全・確実に実施されるよう、確認してまいります。
特定廃棄物の埋立処分事業につきましては、引き続き地元への丁寧な対応と安全確保を最優先に事業を進めるよう、国に求めてまいります。
福島第二原子力発電所の廃炉につきましては、先週14日、東京電力社長から直接私に対し、全号機を廃炉にする方向で具体的に検討を進めるとの方針が表明されました。今回の表明は、県民の強い思いである県内原発の全基廃炉実現に向けた重要なスタートであります。今後は、廃炉に向けた取組が着実に進められるよう、国及び東京電力に求めてまいります。
また、一定の進捗を見せている福島第一原子力発電所の廃炉・汚染水対策につきましては、国と東京電力の取組をしっかりと監視してまいります。
次に、「産業政策」について申し上げます。
4月に、福島イノベーション・コースト構想の取組を盛り込んだ福島復興再生特別措置法に基づく重点推進計画が、内閣総理大臣から認定されました。国や組織を拡充した福島イノベーション・コースト構想推進機構を始めとする関係機関と緊密に連携しながら、地元の事業・生業の再生につながるよう構想の具体化を進め、浜通り地域の再生はもとより、福島県全体の復興・創生を推進してまいります。
また、来月一部開所する福島ロボットテストフィールドを拠点に、世界に誇れる「メードイン福島」のロボット技術が生み出されるよう、産学官が一体となって取り組んでまいります。
今後とも、既存産業の振興及び再生可能エネルギーやロボットなどの新たな産業の育成・集積を積極的に進め、魅力ある産業の創出を目指してまいります。
次に、「風評・風化対策」について申し上げます。
先月、全国新酒鑑評会において、「ふくしまの酒」が6年連続金賞受賞数日本一の快挙を達成したほか、昨年度における県産農産物の輸出実績が過去最高を更新し、オンラインストアにおける販売実績も15億円を超えるなど、これまでの努力が成果として現れてまいりました。
また、本県がラグビーワールドカップ2019日本大会に出場するアルゼンチン代表の公認チームキャンプ地に内定したことは、復興が進む福島への理解が深まった結果だと考えております。
しかし、風評・風化の問題は、一進一退の部分もあり、常に新たな挑戦を続けていくことが大切であると改めて実感しております。そのため、これまでの実績を踏まえ、4月に、「風評・風化対策強化戦略(第3版)」を策定し、共感・共鳴から「共働」、そして、福島の魅力と元気がより多くの方々の心に響く「届く」発信を展開してまいります。
先月開催された太平洋・島サミットでは、知事主催昼食会において、各国首脳への県産食材を使った食事のおもてなしなどにより、本県の魅力を直接感じていただいたほか、ホノルル福島県人会創立95周年記念式典では、復興の取組への理解を深めていただきました。
こうした中、3月に訪問したロンドン、パリにおいては、県産米の販路拡大に向けた合意や、世界的デザイナーのコシノジュンコ氏がプロデュースした県産工芸品の発表など、更なる経済、文化等の交流促進を図ることができました。
そして、先月末から今月初めにかけて訪問したニューヨークでは、国連本部において、福島の子どもたちと共に、本県の復興に向けたメッセージと元気な姿を力強く発信し、直接世界に向けて感謝の気持ちを伝えてまいりました。また、本県が誇る日本酒のトップセールスを実施し、訪問した有名ワインショップと「ふくしまの酒専用コーナー」の設置で合意するとともに、本県初となる「ふくしまの酒チャレンジショップ」を開設することといたしました。引き続き、本県が誇る日本酒の海外販路拡大を目指してまいります。
観光につきましては、昨年の外国人旅行者の延べ宿泊者数が震災前年を初めて超えたことから、今後とも、東北各県、栃木県、茨城県などとの連携を進め、外国人目線による情報発信、外国人留学生を対象としたホープツーリズムの実施、教育旅行の再生などに取り組み、国内外からの誘客促進に努めてまいります。
福島空港の利活用につきましては、国内外からのチャーター便の更なる誘致を積極的に進めるとともに、沖縄県との交流を促進し、定期路線の再開に向けた取組を強化してまいります。
次に、「県民の健康増進、高齢者・障がい者福祉」について申し上げます。
健康長寿の推進につきましては、全国に誇れる健康長寿県を実現するため、県民運動と連携しながら取組の充実・強化を図るほか、受動喫煙対策にも取り組んでまいります。
高齢者・障がい者福祉につきましては、障がいの有無にかかわらず共生する社会の実現を目指すための条例及び手話の普及を推進するための条例を本年中に制定できるよう幅広く意見を伺うなど、検討を進めてまいります。
先月、福祉・介護職員の定着を図るため、若手職員の皆さんを昨年に続き激励してまいりました。引き続き福祉サービスの充実はもとより、人材の育成、確保、定着に取り組むなど、市町村と連携し総合的な施策を展開してまいります。
次に、「農林水産業の再生」について申し上げます。
今月10日には、天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、第69回全国植樹祭を開催いたしました。東日本大震災の被災地で初の開催となった大会では、未来につなぐ希望の森林(もり)づくりへの思いと復興が進む福島の姿、そして、豊かな自然や多彩な食文化を始めとした本県の様々な魅力を全国に発信し、参加された方々からは、すばらしい大会であったとの高い評価を頂きました。開催に御協力いただきました関係の皆さんに、改めて心から感謝を申し上げます。
今年11月には、今大会の理念を継承し、県民の森林(もり)づくりに対する意識の高まりを更に発展させる取組として、「ふくしま植樹祭」を開催いたします。
また、国内外において、県産農産物が高い評価を得ていることは、本県農林水産業の再生に大きな弾みとなっております。
こうした中、食品の安全性等を確保する認証GAPの取得数が着実に増加し、県立農業高等学校等による取組など、全県的な広がりを見せております。今後とも認証取得が円滑に進むよう、JAを始め関係団体と連携しながら積極的に支援してまいります。
水産業の再生につきましては、今月1日、農林水産部に「水産資源研究所」を新設し、沿岸域の水産業の振興に関する試験研究及び本県産種苗の生産・供給を行ってまいります。また、今回の組織改正により、従来の水産試験場を「水産海洋研究センター」に名称変更するとともに、水産試験研究の中核拠点として機能を強化いたします。
次に、「子ども・若者育成」について申し上げます。
この春、ふたば未来学園高等学校の一期生が卒業を迎え、さらには、JFAアカデミー福島が3年後に県内で再開されることが決まるなど、新たな希望の光が輝き出しました。
子どもたちが、夢や希望を持って未来へ羽ばたいていくためには、教育の役割が極めて重要であることから、一つ一つ丁寧に施策を進め、常に変化する教育環境へ柔軟に対応する必要があります。
今後とも、福島イノベーション・コースト構想の実現に向けた人材育成、地域の特性をいかした魅力ある高等学校づくりはもとより、SNSを活用した相談体制の整備や地域支援センターの設置による特別支援教育の体制強化など、教育環境の更なる充実に取り組んでまいります。
次に、「インフラの復旧等」について申し上げます。
公共インフラの整備等につきましては、東北中央自動車道の供用区間延伸、松川浦の災害復旧完了を始め津波被災地等の整備が着実に進んでおります。引き続き避難地域の復興を進めるため、インフラの復旧・整備に全力で取り組んでまいります。
JR只見線につきましては、先週15日、鉄道復旧工事の起工式が行われ、世界の観光客を魅了する鉄道の全線再開通が本格的に動き出しました。また、同日、国会において、復旧費用に対して国の財政支援を可能とする鉄道軌道整備法改正法案が可決成立いたしました。
引き続き全線開通に向け、早期復旧と利活用促進に地元市町村や関係団体と一体となって取り組んでまいります。
この春、川俣町山木屋地区、富岡町、浪江町、葛尾村及び飯舘村において小中学校が再開し、子どもたちの元気な笑い声が地元に戻り、全町避難が続く大熊町においては、ふるさとへの帰還に向けた準備宿泊が開始されました。さらに双葉郡の二次救急医療を担うふたば医療センター附属病院の開院や、特定復興再生拠点区域の復興再生計画が6町村で認定され、双葉町を始め3町で除染が始まるなど、復興は着実に進み、新しいステージへ移行しております。
今後とも、住民の皆さんが安心して帰還できるよう、医療、介護を始めとする生活環境の整備を国、自治体、関係機関と力を合わせて進めるとともに、避難生活の長期化に伴って個別化、複雑化している課題への対応を強化するため、新たな枠組みとして生活再建調整会議を立ち上げ、国や避難元自治体と連携し、安定した住まいの確保に向けて課題の把握や対応策等の検討を進めるなど、避難者の生活再建を支援してまいります。
福島復興のシンボルであるJヴィレッジにつきましては、来月28日の一部再開、来年4月の全面再開に向け準備が進められており、施設に近接する新駅の工事も着手されたところであります。地域の中核的な施設として、スポーツの振興はもとより、交流人口の拡大による周辺地域の振興に寄与できるよう、Jヴィレッジの復興・再整備にしっかりと取り組んでまいります。
福島の復興は、複合災害であるが故に長い戦いとなります。このため、今月7日、関係省庁、政党に対し、来年度の予算に関する提案・要望活動を実施し、まずは復興・創生期間における復興を全力で推し進めるとともに、復興・創生期間後も引き続き、真の復興が成し遂げられるまで、国が責任を持って財源及び体制を確保するよう、訴えてきたところであります。
次に、「環境回復」について申し上げます。
震災以降、県内で進められてきた面的除染につきましては、3月に帰還困難区域を除き全て終了いたしました。引き続き、国、市町村と連携し、除去土壌等の適正管理や早期搬出、フォローアップ除染などに取り組んでまいります。
中間貯蔵施設につきましては、これまでに対象52市町村のうち22市町村で除去土壌等の搬出が完了し、今年度は、昨年度実績の3倍以上となる180万立方メートルの輸送が計画されています。今後とも本県の一日も早い環境回復に向け、国に対し、施設設置者として責任を持って取り組むよう求めるとともに、施設整備と輸送が安全・確実に実施されるよう、確認してまいります。
特定廃棄物の埋立処分事業につきましては、引き続き地元への丁寧な対応と安全確保を最優先に事業を進めるよう、国に求めてまいります。
福島第二原子力発電所の廃炉につきましては、先週14日、東京電力社長から直接私に対し、全号機を廃炉にする方向で具体的に検討を進めるとの方針が表明されました。今回の表明は、県民の強い思いである県内原発の全基廃炉実現に向けた重要なスタートであります。今後は、廃炉に向けた取組が着実に進められるよう、国及び東京電力に求めてまいります。
また、一定の進捗を見せている福島第一原子力発電所の廃炉・汚染水対策につきましては、国と東京電力の取組をしっかりと監視してまいります。
次に、「産業政策」について申し上げます。
4月に、福島イノベーション・コースト構想の取組を盛り込んだ福島復興再生特別措置法に基づく重点推進計画が、内閣総理大臣から認定されました。国や組織を拡充した福島イノベーション・コースト構想推進機構を始めとする関係機関と緊密に連携しながら、地元の事業・生業の再生につながるよう構想の具体化を進め、浜通り地域の再生はもとより、福島県全体の復興・創生を推進してまいります。
また、来月一部開所する福島ロボットテストフィールドを拠点に、世界に誇れる「メードイン福島」のロボット技術が生み出されるよう、産学官が一体となって取り組んでまいります。
今後とも、既存産業の振興及び再生可能エネルギーやロボットなどの新たな産業の育成・集積を積極的に進め、魅力ある産業の創出を目指してまいります。
次に、「風評・風化対策」について申し上げます。
先月、全国新酒鑑評会において、「ふくしまの酒」が6年連続金賞受賞数日本一の快挙を達成したほか、昨年度における県産農産物の輸出実績が過去最高を更新し、オンラインストアにおける販売実績も15億円を超えるなど、これまでの努力が成果として現れてまいりました。
また、本県がラグビーワールドカップ2019日本大会に出場するアルゼンチン代表の公認チームキャンプ地に内定したことは、復興が進む福島への理解が深まった結果だと考えております。
しかし、風評・風化の問題は、一進一退の部分もあり、常に新たな挑戦を続けていくことが大切であると改めて実感しております。そのため、これまでの実績を踏まえ、4月に、「風評・風化対策強化戦略(第3版)」を策定し、共感・共鳴から「共働」、そして、福島の魅力と元気がより多くの方々の心に響く「届く」発信を展開してまいります。
先月開催された太平洋・島サミットでは、知事主催昼食会において、各国首脳への県産食材を使った食事のおもてなしなどにより、本県の魅力を直接感じていただいたほか、ホノルル福島県人会創立95周年記念式典では、復興の取組への理解を深めていただきました。
こうした中、3月に訪問したロンドン、パリにおいては、県産米の販路拡大に向けた合意や、世界的デザイナーのコシノジュンコ氏がプロデュースした県産工芸品の発表など、更なる経済、文化等の交流促進を図ることができました。
そして、先月末から今月初めにかけて訪問したニューヨークでは、国連本部において、福島の子どもたちと共に、本県の復興に向けたメッセージと元気な姿を力強く発信し、直接世界に向けて感謝の気持ちを伝えてまいりました。また、本県が誇る日本酒のトップセールスを実施し、訪問した有名ワインショップと「ふくしまの酒専用コーナー」の設置で合意するとともに、本県初となる「ふくしまの酒チャレンジショップ」を開設することといたしました。引き続き、本県が誇る日本酒の海外販路拡大を目指してまいります。
観光につきましては、昨年の外国人旅行者の延べ宿泊者数が震災前年を初めて超えたことから、今後とも、東北各県、栃木県、茨城県などとの連携を進め、外国人目線による情報発信、外国人留学生を対象としたホープツーリズムの実施、教育旅行の再生などに取り組み、国内外からの誘客促進に努めてまいります。
福島空港の利活用につきましては、国内外からのチャーター便の更なる誘致を積極的に進めるとともに、沖縄県との交流を促進し、定期路線の再開に向けた取組を強化してまいります。
次に、「県民の健康増進、高齢者・障がい者福祉」について申し上げます。
健康長寿の推進につきましては、全国に誇れる健康長寿県を実現するため、県民運動と連携しながら取組の充実・強化を図るほか、受動喫煙対策にも取り組んでまいります。
高齢者・障がい者福祉につきましては、障がいの有無にかかわらず共生する社会の実現を目指すための条例及び手話の普及を推進するための条例を本年中に制定できるよう幅広く意見を伺うなど、検討を進めてまいります。
先月、福祉・介護職員の定着を図るため、若手職員の皆さんを昨年に続き激励してまいりました。引き続き福祉サービスの充実はもとより、人材の育成、確保、定着に取り組むなど、市町村と連携し総合的な施策を展開してまいります。
次に、「農林水産業の再生」について申し上げます。
今月10日には、天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、第69回全国植樹祭を開催いたしました。東日本大震災の被災地で初の開催となった大会では、未来につなぐ希望の森林(もり)づくりへの思いと復興が進む福島の姿、そして、豊かな自然や多彩な食文化を始めとした本県の様々な魅力を全国に発信し、参加された方々からは、すばらしい大会であったとの高い評価を頂きました。開催に御協力いただきました関係の皆さんに、改めて心から感謝を申し上げます。
今年11月には、今大会の理念を継承し、県民の森林(もり)づくりに対する意識の高まりを更に発展させる取組として、「ふくしま植樹祭」を開催いたします。
また、国内外において、県産農産物が高い評価を得ていることは、本県農林水産業の再生に大きな弾みとなっております。
こうした中、食品の安全性等を確保する認証GAPの取得数が着実に増加し、県立農業高等学校等による取組など、全県的な広がりを見せております。今後とも認証取得が円滑に進むよう、JAを始め関係団体と連携しながら積極的に支援してまいります。
水産業の再生につきましては、今月1日、農林水産部に「水産資源研究所」を新設し、沿岸域の水産業の振興に関する試験研究及び本県産種苗の生産・供給を行ってまいります。また、今回の組織改正により、従来の水産試験場を「水産海洋研究センター」に名称変更するとともに、水産試験研究の中核拠点として機能を強化いたします。
次に、「子ども・若者育成」について申し上げます。
この春、ふたば未来学園高等学校の一期生が卒業を迎え、さらには、JFAアカデミー福島が3年後に県内で再開されることが決まるなど、新たな希望の光が輝き出しました。
子どもたちが、夢や希望を持って未来へ羽ばたいていくためには、教育の役割が極めて重要であることから、一つ一つ丁寧に施策を進め、常に変化する教育環境へ柔軟に対応する必要があります。
今後とも、福島イノベーション・コースト構想の実現に向けた人材育成、地域の特性をいかした魅力ある高等学校づくりはもとより、SNSを活用した相談体制の整備や地域支援センターの設置による特別支援教育の体制強化など、教育環境の更なる充実に取り組んでまいります。
次に、「インフラの復旧等」について申し上げます。
公共インフラの整備等につきましては、東北中央自動車道の供用区間延伸、松川浦の災害復旧完了を始め津波被災地等の整備が着実に進んでおります。引き続き避難地域の復興を進めるため、インフラの復旧・整備に全力で取り組んでまいります。
JR只見線につきましては、先週15日、鉄道復旧工事の起工式が行われ、世界の観光客を魅了する鉄道の全線再開通が本格的に動き出しました。また、同日、国会において、復旧費用に対して国の財政支援を可能とする鉄道軌道整備法改正法案が可決成立いたしました。
引き続き全線開通に向け、早期復旧と利活用促進に地元市町村や関係団体と一体となって取り組んでまいります。
県民の安全・安心について
次に、「県民の安全・安心」について申し上げます。
喜多方市高郷町揚津地内における地すべりにつきましては、今月5日、私自身が現地調査を行い状況を把握してまいりました。緊急措置として現在進めている詳細調査と並行して、地下水の排水処理等を実施しております。引き続き住民の安全確保を最優先に、市及び関係機関と連携し、万全の対策を講じてまいります。
また、大阪府北部で発生した地震によるブロック塀倒壊を受け、県立学校施設において緊急点検を実施したところであり、必要に応じて補修など安全確保に必要な措置を実施してまいります。
喜多方市高郷町揚津地内における地すべりにつきましては、今月5日、私自身が現地調査を行い状況を把握してまいりました。緊急措置として現在進めている詳細調査と並行して、地下水の排水処理等を実施しております。引き続き住民の安全確保を最優先に、市及び関係機関と連携し、万全の対策を講じてまいります。
また、大阪府北部で発生した地震によるブロック塀倒壊を受け、県立学校施設において緊急点検を実施したところであり、必要に応じて補修など安全確保に必要な措置を実施してまいります。
地方創生・人口減少対策について
次に、「地方創生・人口減少対策」について申し上げます。
福島県は、少子高齢化等の構造的な問題に加え、震災と原発事故の影響に伴い、人口減少は極めて厳しい状況にあることを、危機意識を持って受け止めております。一方で、移住世帯数が平成28年度に震災前を超え、特に若い世代や子育て世代の割合が増えているなど希望の兆しも見られます。
こうしたこれまでの取組の成果をより確かなものとするため、今後とも、「ふくしま創生総合戦略」に基づき、結婚・出産・子育て支援の充実、定住・二地域居住の更なる推進など様々な施策を積極的に展開し、市町村と連携しながら地方創生・人口減少の問題に全庁一丸となって取り組んでまいります。
福島県は、少子高齢化等の構造的な問題に加え、震災と原発事故の影響に伴い、人口減少は極めて厳しい状況にあることを、危機意識を持って受け止めております。一方で、移住世帯数が平成28年度に震災前を超え、特に若い世代や子育て世代の割合が増えているなど希望の兆しも見られます。
こうしたこれまでの取組の成果をより確かなものとするため、今後とも、「ふくしま創生総合戦略」に基づき、結婚・出産・子育て支援の充実、定住・二地域居住の更なる推進など様々な施策を積極的に展開し、市町村と連携しながら地方創生・人口減少の問題に全庁一丸となって取り組んでまいります。
東京オリンピック・パラリンピック大会に向けた取組
次に、「東京オリンピック・パラリンピック大会に向けた取組」について申し上げます。
先月、本県における聖火リレーの実施日数が3日間に決定されましたことから、今後、組織委員会が定める選定基準等を基に、実行委員会を組織してルート案等の検討を進めてまいります。
大会を通じて、これまでの御支援に対する感謝の気持ちと、福島の復興が進んでいる姿を国内外に広く発信できるよう、取り組んでまいります。
先月、本県における聖火リレーの実施日数が3日間に決定されましたことから、今後、組織委員会が定める選定基準等を基に、実行委員会を組織してルート案等の検討を進めてまいります。
大会を通じて、これまでの御支援に対する感謝の気持ちと、福島の復興が進んでいる姿を国内外に広く発信できるよう、取り組んでまいります。
平成29年度決算見込みについて
次に、平成29年度一般会計の決算見込みについて申し上げます。
平成29年度予算につきましては、「復興」の加速と本県ならではの「地方創生」を推進するための当初予算に加え、福島イノベーション・コースト構想の推進、避難地域等における医療機能の強化、農業、商工業等の再開支援など、喫緊の課題に対応するため7度にわたる補正予算を編成してまいりました。
復興に係る広範かつ多額の財政需要に対しましては、「原子力災害等復興基金」を始めとする各種基金や震災復興特別交付税を活用するなど、あらゆる方策を講じて財源確保に努めてきたところであります。
この結果、一般会計の決算見込額は、歳入で1兆6千237億円、歳出で1兆5千569億円となり、その差額である668億円から翌年度への繰越事業に充当すべき財源595億円を差し引いた実質収支額で、73億円程度となる見込みであります。
平成29年度予算につきましては、「復興」の加速と本県ならではの「地方創生」を推進するための当初予算に加え、福島イノベーション・コースト構想の推進、避難地域等における医療機能の強化、農業、商工業等の再開支援など、喫緊の課題に対応するため7度にわたる補正予算を編成してまいりました。
復興に係る広範かつ多額の財政需要に対しましては、「原子力災害等復興基金」を始めとする各種基金や震災復興特別交付税を活用するなど、あらゆる方策を講じて財源確保に努めてきたところであります。
この結果、一般会計の決算見込額は、歳入で1兆6千237億円、歳出で1兆5千569億円となり、その差額である668億円から翌年度への繰越事業に充当すべき財源595億円を差し引いた実質収支額で、73億円程度となる見込みであります。
提出議案について
提出議案について御説明申し上げます。
平成30年度一般会計補正予算案につきましては、Jヴィレッジの全面営業再開を見据え幅広く利活用方策を検討する取組など、復興・創生の実現に向けて緊急に措置すべき経費を計上いたしました。
これによる一般会計補正予算の総額は、22億5千5百万円となり、本年度予算の累計は1兆4千494億6千7百万円となります。
その他の議案といたしましては、条例が「福島県税条例等の一部を改正する条例」など12件、条例以外の議案が「公の施設の指定管理者の指定について」など21件で、いずれも県政執行上重要な案件であります。
慎重に御審議の上、速やかな御議決をお願い申し上げます。
平成30年度一般会計補正予算案につきましては、Jヴィレッジの全面営業再開を見据え幅広く利活用方策を検討する取組など、復興・創生の実現に向けて緊急に措置すべき経費を計上いたしました。
これによる一般会計補正予算の総額は、22億5千5百万円となり、本年度予算の累計は1兆4千494億6千7百万円となります。
その他の議案といたしましては、条例が「福島県税条例等の一部を改正する条例」など12件、条例以外の議案が「公の施設の指定管理者の指定について」など21件で、いずれも県政執行上重要な案件であります。
慎重に御審議の上、速やかな御議決をお願い申し上げます。