県議会定例会(令和5年2月)
印刷用ページを表示する 掲載日:2023年2月13日更新
令和5年2月福島県議会定例会知事説明要旨(令和5年2月13日)
2月県議会定例会が開催されるに当たり、令和5年度一般会計予算案を始め、重要な議案を提出いたしました。
以下、そのあらましについて御説明いたしますが、それに先立ち、職員不祥事の再発防止について申し上げます。
相次いで職員の不祥事が発生しましたことは、県民の皆さんの県政に対する信頼を損なう事態であると認識しております。
信頼を回復するためには、職員一人一人が強い緊張感を持ち、しっかりと仕事に取り組んでいくことが何よりも重要であります。
今後とも、倫理意識やコンプライアンス意識の更なる浸透を図るとともに、風通しのよい職場づくりを進め、職員一丸となって不祥事根絶に全力を挙げてまいります。
続いて、県政に関する当面の諸課題について所信の一端を述べさせていただきます。
昨年は、帰還困難区域において初となる避難指示解除が実現し、県内で唯一、全町避難が続いていた双葉町においても、一部で避難指示が解除されるなど、福島の復興は新たな段階に向けた大きな一歩を踏み出しました。
また、JR只見線が11年振りに全線で運転を再開したほか、県産品の輸出額が過去最高を更新し、県内への移住者数や新規就農者数も過去最多を記録するなど、これまで続けてきた挑戦の成果が目に見える形となって現れ、本県の復興・創生が着実に進展していることを実感できた一年でありました。
一方で、未曽有の複合災害からの復興・再生、廃炉と汚染水・処理水対策、風評と風化の問題を始め、急激に進む人口減少、度重なる自然災害からの復旧、長引く新型コロナウイルス感染症や原油価格・物価高騰への対応など、本県はいまだ多くの困難な課題を抱えております。
そのような中、今年は第2期復興・創生期間の折り返しを迎えます。福島の復興と地方創生に向けた課題は、今も現在進行形で生じており、それら様々な困難と対峙しながら、これまでの挑戦を「シンカ(進化・深化・新化)」させ、総合計画に掲げた目標を一つ一つ着実に実現していかなければなりません。県民の皆さんが復興を実感し、未来に夢や希望を持っていただけるよう、今後とも県民の皆さんはもとより、本県に思いを寄せてくださる全ての方々との連携・協働の輪を広げながら、全庁一丸となって挑戦を続けてまいります。
以下、そのあらましについて御説明いたしますが、それに先立ち、職員不祥事の再発防止について申し上げます。
相次いで職員の不祥事が発生しましたことは、県民の皆さんの県政に対する信頼を損なう事態であると認識しております。
信頼を回復するためには、職員一人一人が強い緊張感を持ち、しっかりと仕事に取り組んでいくことが何よりも重要であります。
今後とも、倫理意識やコンプライアンス意識の更なる浸透を図るとともに、風通しのよい職場づくりを進め、職員一丸となって不祥事根絶に全力を挙げてまいります。
続いて、県政に関する当面の諸課題について所信の一端を述べさせていただきます。
昨年は、帰還困難区域において初となる避難指示解除が実現し、県内で唯一、全町避難が続いていた双葉町においても、一部で避難指示が解除されるなど、福島の復興は新たな段階に向けた大きな一歩を踏み出しました。
また、JR只見線が11年振りに全線で運転を再開したほか、県産品の輸出額が過去最高を更新し、県内への移住者数や新規就農者数も過去最多を記録するなど、これまで続けてきた挑戦の成果が目に見える形となって現れ、本県の復興・創生が着実に進展していることを実感できた一年でありました。
一方で、未曽有の複合災害からの復興・再生、廃炉と汚染水・処理水対策、風評と風化の問題を始め、急激に進む人口減少、度重なる自然災害からの復旧、長引く新型コロナウイルス感染症や原油価格・物価高騰への対応など、本県はいまだ多くの困難な課題を抱えております。
そのような中、今年は第2期復興・創生期間の折り返しを迎えます。福島の復興と地方創生に向けた課題は、今も現在進行形で生じており、それら様々な困難と対峙しながら、これまでの挑戦を「シンカ(進化・深化・新化)」させ、総合計画に掲げた目標を一つ一つ着実に実現していかなければなりません。県民の皆さんが復興を実感し、未来に夢や希望を持っていただけるよう、今後とも県民の皆さんはもとより、本県に思いを寄せてくださる全ての方々との連携・協働の輪を広げながら、全庁一丸となって挑戦を続けてまいります。
令和5年度予算の概要について
令和5年度一般会計予算案の概要について申し上げます。
歳入につきましては、新型感染症や原油価格・物価高騰などが及ぼす社会・経済活動への影響が不透明である中、一般財源総額の確保に努めるとともに、原子力災害等復興基金などの各種基金等を有効に活用し、必要な財源を計上したところであります。
また、歳出につきましても、これまで取り組んできた事業の効果をしっかりと検証しながら、内部管理経費の節減や事務事業の見直しに努めたところであります。
その結果、一般会計予算の総額は、復興・創生分の2,582億円を含め、1兆3,382億円となります。
予算編成に当たりましては、総合計画に掲げた将来の姿の実現に向け、これまでの成果を土台に一つ一つの取組を「シンカ」させ、喫緊の課題である新型感染症と原油価格・物価高騰への対応はもとより、避難地域の復興・再生や全国に誇れる健康長寿県の実現、結婚・出産・子育ての希望をかなえる支援の充実、本県の強みをいかした移住・定住の促進、基幹産業である農林水産業の振興、地域産業の活性化や新たな産業の創出など、本県の力強い復興と福島ならではの地方創生を更に加速させていくほか、防災力の強化や地球温暖化対策、デジタル変革の推進などに取り組むため、総合計画の8つの重点プロジェクトを中心に、重点的かつ優先的な予算配分を行いました。
まず、新型コロナウイルス感染症への対応につきましては、政府において、感染症法上の位置づけを5月8日から5類とする方針が決定され、今後新たな局面を迎えることになりますが、当面は感染拡大への備えを講じていく必要があることから、入院病床の確保やワクチン接種の促進など、引き続き、医療提供体制の整備と感染防止対策に取り組むとともに、中小企業等の資金繰り支援や支援機関による相談体制の強化に取り組むなど、地域経済の維持・再生を図ってまいります。
次に、その他の主な施策について、総合計画に掲げる8つの重点プロジェクトの区分に従い、御説明申し上げます。
はじめに、避難地域等復興加速化プロジェクトについてであります。
昨年12月、国の令和5年度予算案が閣議決定されました。これまで国に対し、あらゆる機会を通じて本県の実情を丁寧に説明してきたことにより、福島国際研究教育機構関連事業を始めとした福島イノベーション・コースト構想の推進に係る予算が計上されたほか、特定復興再生拠点区域外の対応に関する経費、風評払拭・風化防止対策の強化に要する経費が確保されるなど、本県の要望を踏まえた対応がなされたところであります。
避難地域においては、今春の避難指示解除に向け、富岡町、飯舘村、浪江町の特定復興再生拠点区域で準備宿泊が実施されるなど、帰還に向けた動きが加速しております。
そのような中、2月7日に閣議決定された福島復興再生特別措置法の改正案において、拠点区域外に「特定帰還居住区域」を新たに設けることが示されました。このことは、帰還困難区域全体の避難指示解除に向けた大切な一歩になるものと受け止めております。
一方で、帰還意向のない方々の土地・家屋等の取扱いなど、依然として様々な課題が山積していることから、各自治体と真摯に協議を重ね、その意向を十分に踏まえながら、帰還困難区域全ての避難指示解除に向け、最後まで責任を持って取り組むよう、今後も国に強く求めてまいります。
また、福島イノベーション・コースト構想につきましては、引き続き、関係機関と連携し、実用化開発や県内企業とのマッチング支援による関連産業の集積などに力を注いでまいります。
4月には福島国際研究教育機構が設立され、仮事務所での活動が開始されますが、本施設の稼働までには一定の期間を要することから、機構の円滑な始動はもとより、機構設立の効果が広域的かつ早期に発現されるよう、国・市町村・関係機関等と連携しながら、機構を核とした広域ネットワーク形成の促進や周辺環境整備の推進などに取り組んでまいります。
避難地域における農林水産業の再生につきましては、営農再開の更なる加速化に向け、農地・農業用施設など生産基盤の復旧、農地集積の加速化、広域的な高付加価値産地の形成などを進めていくとともに、県産水産物の販路を一層拡大していくため、各種メディアと連携した情報発信や高鮮度出荷体制の整備を支援するなど、競争力の更なる強化を図ってまいります。
次に、人・きずなづくりプロジェクトについてであります。
震災と原発事故から間もなく12年を迎える中、いかにして子どもたちに震災の記憶と教訓をつなぎ、福島の復興・創生を担う人材を育成していくかが課題となっています。
そのため、震災を学ぶ体験活動や高校生による語り部活動を支援するなど、震災の記憶と教訓の継承に取り組むほか、福島イノベーション・コースト構想を担う人材の育成や、県内の製造業が有する技術への理解浸透を通じた産業人材の育成などを進めてまいります。
また、時間の経過に伴って震災の記憶の風化が進んでおり、これまで以上に本県に対する関心を高めていく必要があることから、市町村や企業、大学等、多彩な主体との連携を強化し、復興に向けて歩みを進める福島の姿や様々な魅力を正確かつ戦略的に発信することで、本県に対する共感の輪を広げてまいります。
次に、安全・安心な暮らしプロジェクトについてであります。
近年、地震や台風などの自然災害が頻発・激甚化していることを踏まえ、日頃から適切な避難行動を考え、備えておく「マイ避難」の定着・実践に努めるなど、県民の防災意識向上を図るとともに、各部局が保有する防災情報を地図上に一元化して発信することにより、災害時における効果的な避難行動等につなげてまいります。
また、ふくしま復興再生道路を始めとした基幹的な道路の整備や、橋りょうの耐震化等による安全で信頼性の高い道路ネットワークの構築、さらには、河道の掘削と堤防の強化に加え、流域内のあらゆる関係者が協働して水害の軽減を図る「流域治水」の取組を進めるなど、災害に強い強靱な県土づくりを進めてまいります。
福島第一原発及び第二原発の廃炉につきましては、廃炉に向けた取組が安全かつ着実に行われるよう、引き続き、国や東京電力の取組をしっかりと監視していくほか、県内全域において環境放射線モニタリングをきめ細かく実施し、正確な情報を分かりやすく発信してまいります。
また、ALPS処理水の取扱いにつきましては、これまでも国に対し、関係者への丁寧かつ十分な説明や信頼関係の構築、万全な風評対策などに責任を持って取り組むことなどを繰り返し求めてまいりました。処理水の問題は、福島県だけでなく日本全体の問題であり、引き続き国が前面に立って、行動計画に基づいた万全な対策を講じながら最後まで責任を全うするよう、あらゆる機会を通じて強く求めてまいります。
地域医療・福祉の充実につきましては、地域医療を支える医師、看護師等の人材確保を始め、病院や薬局、介護施設等の間で医療福祉情報を連携する地域医療情報ネットワークの拡充などに取り組むとともに、保健福祉部内に「感染症対策課」を新設し、従来の感染症対策に加え、次の感染症危機も見据えた組織体制の強化を図ってまいります。
また、福祉・介護人材の確保・育成を図るため、福祉や介護を身近に感じることができるワークショップの開催や、介護職の魅力を伝えるキャリア教育を推進するなど、様々な事業を総合的に展開してまいります。
次に、産業推進・なりわい再生プロジェクトについてであります。
県内経済は、個人消費など一部に持ち直しの動きが見られるものの、長引く新型感染症の影響や原油価格・物価の高騰などにより、依然として厳しい状況に置かれていることから、引き続き、社会・経済情勢の動向を注視し、これまで実施してきた支援策の効果や中長期的な視点も踏まえながら、適時適切に対応してまいります。
特に、県内企業の経営安定化に向けましては、資金繰り支援や設備導入支援等による足腰の強い経営体制への転換を促進していくほか、県産品振興戦略に基づいた情報発信の強化と販路の拡大、新たな商品開発支援などにより、地域産業の着実な発展を図ってまいります。
また、今月3日には水素社会の実現に向け、国内初となる燃料電池小型トラックによる県内スーパーや大手コンビニ等への配送を中心とした物流の社会実証が開始されました。こうした水素や再生可能エネルギー、ロボット、航空宇宙、医療など、次の時代をけん引する新産業の創出と集積を図るため、県内企業の参画や技術力の強化、関連企業の誘致を促すとともに、販路拡大に向けたマッチングなどを支援することで、メードイン福島の革新的な技術や製品が次々と生み出されるよう取り組んでまいります。
農林水産業の振興につきましては、消費者等から選ばれる産地の確立に向け、昨年9月に策定した福島県農林水産物ブランド力強化推進方針に基づきながら、「福、笑い」や「ゆうやけベリー」を始めとした県オリジナル品種の活用とGAP認証の取得推進などによる高付加価値化を進めていくほか、トップセールス、オンラインストア等を通じた販路の拡大、様々な媒体を活用した戦略的な情報発信などに力を入れ、風評の払拭と競争力の強化にしっかりと対応してまいります。
特に水産業につきましては、生産から流通、消費に至る総合的な支援をきめ細かく展開し、漁業復興に向けた好循環サイクルを力強く加速させる取組を進めてまいります。
また、食料安全保障の重要性が一層高まっていることを踏まえ、畑作物の生産拡大や園芸団地等の大規模産地育成などを通じた生産力の強化を図るとともに、価格が高騰している飼料の購入や自給飼料の増産を支援することなどにより、畜産農家の経営安定化を図ってまいります。
次に、輝く人づくりプロジェクトについてであります。
県民誰もが生き生きと輝いて暮らしていくためには、心身共に健康であることが欠かせません。特に本県では、メタボリック・シンドロームを始めとする健康指標の悪化が大きな課題となっていることから、引き続き、食・運動・社会参加を三本柱として、健康行動の実践を促す参加・体験型事業や、健康データ等の分析と見える化による効果的な保健事業の実施、さらには、がん検診等の受診率向上に取り組むなど、全国に誇れる健康長寿県づくりを進めてまいります。
また、結婚・出産・子育ての支援につきましては、市町村と連携した出会いの機会の提供や不妊・不育症に悩む夫婦、妊産婦への支援を充実させるとともに、18歳以下の医療費無料化を始めとした経済的負担の軽減、地域の実情に応じた多様な子育て支援サービスの充実を図るなど、ライフステージに応じた切れ目のない支援を展開してまいります。
一方で、援助が必要な子どもに対する支援、とりわけ、ヤングケアラーへの対応が課題となっていることから、新たにSNSによる相談窓口の設置や、訪問による家事・育児の支援に取り組むなど、更なる対応強化を図ってまいります。
教育環境の充実につきましては、幼児期からの資質・能力の育成を図るため、幼児教育に関する研修の充実と幼小連携の取組を推進していくほか、ふくしま学力調査等に基づいた学力向上対策、英語担当教員の指導力向上を通じた魅力ある授業の展開、さらには、地域を学びのフィールドとした地域課題探究活動を推進するなど、個別最適な学び、探究的な学び、協働的な学びを重視した「学びの変革」や、福島の良さを大切にした「福島ならでは」の教育を進めてまいります。
なお、県立高等学校改革に伴う空き校舎等への対応として、校舎や土地を市町村へ譲与するための新たな条例を今定例会に提案するとともに、利活用の取組に対する補助制度など、特別な支援策を創設し、市町村において安心感を持って検討を進められるよう丁寧に対応してまいります。
次に、豊かなまちづくりプロジェクトについてであります。
昨年12月、家庭内などで同じ部屋に集まって暖房を共有し節電を図るといった「ウォームシェアチャレンジ」の取組を県内で初めて実施し、多くの御家庭や事業者の御参加を頂きました。世界的な気候変動への対応は、本県においても喫緊の課題であり、昨年策定したロードマップの下、県民総ぐるみによる省エネルギー対策の徹底を始め、再生可能エネルギーの地産地消や電気自動車の導入推進、県有建築物のZEB(ゼブ)化、民間住宅のエネルギー収支をゼロにするZEH(ゼッチ)の普及拡大等を図っていくほか、生活環境部内に「カーボンニュートラル推進監」を新設し、福島県2050年カーボンニュートラルの実現に向けた全庁的な推進体制を強化してまいります。
また、県及び市町村の行政手続きに係るオンライン申請統合サービスの構築や市町村に対するICTアドバイザーの派遣等を通じて、本県のデジタル変革を着実に推進していくとともに、いわきFCのJ2リーグ参戦など、地域密着型プロスポーツへの注目が高まっていることを好機と捉え、関係自治体等と連携し、更なる機運の醸成と観客数の増加による地域活性化、交流人口の拡大を図ってまいります。
次に、しごとづくりプロジェクトについてであります。
先般、国のスタートアップ育成5か年計画が策定されました。本県においても福島発のイノベーションを強力に後押しするため、個人事業主から大学発のベンチャーに至るまで、幅広い起業を一体的に支援し、「スタートアップの地ふくしま」の創造を目指してまいります。
また、県内の製造業においては人手不足が深刻化しており、人材確保が喫緊の課題となっております。このため、各企業の情報発信力を強化することでイメージアップを図るとともに、小中学生や保護者等を対象に様々な職業を体験する機会を提供して認知度を高めるなど、人材の確保につなげてまいります。
さらに、急変する経営環境の変化に対応すべく、県と関係機関が一体となって、経営改善やDXの導入に向けたきめ細かい伴走型支援を行うことなどにより、県内企業の経営基盤強化を図ってまいります。
就農に向けた支援につきましては、新規就農者の確保・定着から担い手の経営発展までの一貫した支援を、県と関係団体がワンストップ・ワンフロアで行う「福島県農業経営・就農支援センター」を設置するほか、農業短期大学校において、全国に先駆けたスマート農業の技術を習得できる先進的な施設を整備し、実践的な農業教育と研修体制の強化を図ってまいります。
次に、魅力発信・交流促進プロジェクトについてであります。
先月、米国を訪問し、福島が誇る米や日本酒など県産品の販路拡大に向けたトップセールス等を行ってまいりました。店頭で県産米を試食された方からは、「食感も香りも良く、とてもおいしい」といった高い評価を頂くとともに、当面、米国向け県産米の輸出目標を年間100トンとし、現地の量販店に販売プロモーションへの御協力を頂けることとなりました。県産米を米国に本格輸出できることは、福島復興の一つのシンボルであり、今後も更なる輸出の拡大に向け、県産品の品質の高さやおいしさなどの魅力をしっかりと世界に発信してまいります。
また、新型感染症の影響により大きく減少した観光客入込数も、回復の兆しが見え始めております。今後は、ホープツーリズムのサポートセンターを浜通りに新設するほか、教育旅行の回復に向けた誘致活動やインバウンドの受入環境整備、開港30周年を迎える福島空港の定期路線の維持・拡充とチャーター便の誘致を図るなど、更なる観光誘客の推進に努めてまいります。
併せて、JR只見線につきましては、全線運転再開後の盛り上がりを一過性で終わらせることのないよう、現在策定を進めている第二期利活用計画に基づいて各種プロジェクトを推進し、地域資源の磨き上げや新たな魅力の創出を図るなど、地元自治体等と一体となって取組を進めてまいります。
県内への移住・定住につきましては、福島ならではの地方創生に向け、企画調整部内に「ふくしまぐらし推進課」を新設し、これまでの個人を対象とした移住・定住に係る施策の充実・強化に加え、新たに首都圏等のテレワーク導入企業に対し、きめ細かな施策を展開することで、職を変えずに移住する「転職なき移住」にも力を入れ、県内への新たな人の流れを創り出してまいります。
以上、新年度の主要な施策等について申し上げました。
震災と原発事故から間もなく12年が経過いたします。
そのような中、先般、本県の小学6年生の男の子が、身近な人への感謝の思いを綴った全国作文コンクールにおいて大賞を受賞いたしました。
男の子は、東日本大震災が発生した直後に生まれました。周りの人々が次々と避難していく中で、入院先の医師が決死の覚悟で病院にとどまり、お母さんを診てくれたそうです。
この医師は、それから2年後に病気で亡くなられました。末期がんに冒されながらも、地域と子どもたちの未来を守るため、最後まで力を振り絞り、職務を全うされました。
亡き医師が、命を賭けて次世代に託した「笑い声と希望あふれる未来」。男の子の作文には、医師に対する感謝の思いとともに、そうした切なる思いを継ぐためにも、自分ができることをしっかりと考えながら生活していきたいとの決意が記され、最後に「ぼくは福島県で生まれ育ったことを誇りに思いたい」と、力強く綴られていました。
震災から間もなく12年。4月には、この男の子も中学生になります。本県の復興・創生は着実に進んでいますが、それを支えてきたのは、こうした子どもたちの未来を守りたいという、私たち現役世代の切実な思いでありました。そして、そんな思いをしっかりと感じ取りながら、福島の子どもたちは、人間的にもたくましく成長してくれています。
私は、こうした世代間を超えてつながった思いを大切に受け止め、福島の復興と地方創生を進めるための大きな力に変えながら、誰もが夢を持てる「希望の地ふくしま」、さらには、誰もが笑顔と誇りで満ちあふれた「復興の地ふくしま」を実現するため、今後も県民の皆さんの先頭に立ち、全力で挑戦を続けてまいります。
歳入につきましては、新型感染症や原油価格・物価高騰などが及ぼす社会・経済活動への影響が不透明である中、一般財源総額の確保に努めるとともに、原子力災害等復興基金などの各種基金等を有効に活用し、必要な財源を計上したところであります。
また、歳出につきましても、これまで取り組んできた事業の効果をしっかりと検証しながら、内部管理経費の節減や事務事業の見直しに努めたところであります。
その結果、一般会計予算の総額は、復興・創生分の2,582億円を含め、1兆3,382億円となります。
予算編成に当たりましては、総合計画に掲げた将来の姿の実現に向け、これまでの成果を土台に一つ一つの取組を「シンカ」させ、喫緊の課題である新型感染症と原油価格・物価高騰への対応はもとより、避難地域の復興・再生や全国に誇れる健康長寿県の実現、結婚・出産・子育ての希望をかなえる支援の充実、本県の強みをいかした移住・定住の促進、基幹産業である農林水産業の振興、地域産業の活性化や新たな産業の創出など、本県の力強い復興と福島ならではの地方創生を更に加速させていくほか、防災力の強化や地球温暖化対策、デジタル変革の推進などに取り組むため、総合計画の8つの重点プロジェクトを中心に、重点的かつ優先的な予算配分を行いました。
まず、新型コロナウイルス感染症への対応につきましては、政府において、感染症法上の位置づけを5月8日から5類とする方針が決定され、今後新たな局面を迎えることになりますが、当面は感染拡大への備えを講じていく必要があることから、入院病床の確保やワクチン接種の促進など、引き続き、医療提供体制の整備と感染防止対策に取り組むとともに、中小企業等の資金繰り支援や支援機関による相談体制の強化に取り組むなど、地域経済の維持・再生を図ってまいります。
次に、その他の主な施策について、総合計画に掲げる8つの重点プロジェクトの区分に従い、御説明申し上げます。
はじめに、避難地域等復興加速化プロジェクトについてであります。
昨年12月、国の令和5年度予算案が閣議決定されました。これまで国に対し、あらゆる機会を通じて本県の実情を丁寧に説明してきたことにより、福島国際研究教育機構関連事業を始めとした福島イノベーション・コースト構想の推進に係る予算が計上されたほか、特定復興再生拠点区域外の対応に関する経費、風評払拭・風化防止対策の強化に要する経費が確保されるなど、本県の要望を踏まえた対応がなされたところであります。
避難地域においては、今春の避難指示解除に向け、富岡町、飯舘村、浪江町の特定復興再生拠点区域で準備宿泊が実施されるなど、帰還に向けた動きが加速しております。
そのような中、2月7日に閣議決定された福島復興再生特別措置法の改正案において、拠点区域外に「特定帰還居住区域」を新たに設けることが示されました。このことは、帰還困難区域全体の避難指示解除に向けた大切な一歩になるものと受け止めております。
一方で、帰還意向のない方々の土地・家屋等の取扱いなど、依然として様々な課題が山積していることから、各自治体と真摯に協議を重ね、その意向を十分に踏まえながら、帰還困難区域全ての避難指示解除に向け、最後まで責任を持って取り組むよう、今後も国に強く求めてまいります。
また、福島イノベーション・コースト構想につきましては、引き続き、関係機関と連携し、実用化開発や県内企業とのマッチング支援による関連産業の集積などに力を注いでまいります。
4月には福島国際研究教育機構が設立され、仮事務所での活動が開始されますが、本施設の稼働までには一定の期間を要することから、機構の円滑な始動はもとより、機構設立の効果が広域的かつ早期に発現されるよう、国・市町村・関係機関等と連携しながら、機構を核とした広域ネットワーク形成の促進や周辺環境整備の推進などに取り組んでまいります。
避難地域における農林水産業の再生につきましては、営農再開の更なる加速化に向け、農地・農業用施設など生産基盤の復旧、農地集積の加速化、広域的な高付加価値産地の形成などを進めていくとともに、県産水産物の販路を一層拡大していくため、各種メディアと連携した情報発信や高鮮度出荷体制の整備を支援するなど、競争力の更なる強化を図ってまいります。
次に、人・きずなづくりプロジェクトについてであります。
震災と原発事故から間もなく12年を迎える中、いかにして子どもたちに震災の記憶と教訓をつなぎ、福島の復興・創生を担う人材を育成していくかが課題となっています。
そのため、震災を学ぶ体験活動や高校生による語り部活動を支援するなど、震災の記憶と教訓の継承に取り組むほか、福島イノベーション・コースト構想を担う人材の育成や、県内の製造業が有する技術への理解浸透を通じた産業人材の育成などを進めてまいります。
また、時間の経過に伴って震災の記憶の風化が進んでおり、これまで以上に本県に対する関心を高めていく必要があることから、市町村や企業、大学等、多彩な主体との連携を強化し、復興に向けて歩みを進める福島の姿や様々な魅力を正確かつ戦略的に発信することで、本県に対する共感の輪を広げてまいります。
次に、安全・安心な暮らしプロジェクトについてであります。
近年、地震や台風などの自然災害が頻発・激甚化していることを踏まえ、日頃から適切な避難行動を考え、備えておく「マイ避難」の定着・実践に努めるなど、県民の防災意識向上を図るとともに、各部局が保有する防災情報を地図上に一元化して発信することにより、災害時における効果的な避難行動等につなげてまいります。
また、ふくしま復興再生道路を始めとした基幹的な道路の整備や、橋りょうの耐震化等による安全で信頼性の高い道路ネットワークの構築、さらには、河道の掘削と堤防の強化に加え、流域内のあらゆる関係者が協働して水害の軽減を図る「流域治水」の取組を進めるなど、災害に強い強靱な県土づくりを進めてまいります。
福島第一原発及び第二原発の廃炉につきましては、廃炉に向けた取組が安全かつ着実に行われるよう、引き続き、国や東京電力の取組をしっかりと監視していくほか、県内全域において環境放射線モニタリングをきめ細かく実施し、正確な情報を分かりやすく発信してまいります。
また、ALPS処理水の取扱いにつきましては、これまでも国に対し、関係者への丁寧かつ十分な説明や信頼関係の構築、万全な風評対策などに責任を持って取り組むことなどを繰り返し求めてまいりました。処理水の問題は、福島県だけでなく日本全体の問題であり、引き続き国が前面に立って、行動計画に基づいた万全な対策を講じながら最後まで責任を全うするよう、あらゆる機会を通じて強く求めてまいります。
地域医療・福祉の充実につきましては、地域医療を支える医師、看護師等の人材確保を始め、病院や薬局、介護施設等の間で医療福祉情報を連携する地域医療情報ネットワークの拡充などに取り組むとともに、保健福祉部内に「感染症対策課」を新設し、従来の感染症対策に加え、次の感染症危機も見据えた組織体制の強化を図ってまいります。
また、福祉・介護人材の確保・育成を図るため、福祉や介護を身近に感じることができるワークショップの開催や、介護職の魅力を伝えるキャリア教育を推進するなど、様々な事業を総合的に展開してまいります。
次に、産業推進・なりわい再生プロジェクトについてであります。
県内経済は、個人消費など一部に持ち直しの動きが見られるものの、長引く新型感染症の影響や原油価格・物価の高騰などにより、依然として厳しい状況に置かれていることから、引き続き、社会・経済情勢の動向を注視し、これまで実施してきた支援策の効果や中長期的な視点も踏まえながら、適時適切に対応してまいります。
特に、県内企業の経営安定化に向けましては、資金繰り支援や設備導入支援等による足腰の強い経営体制への転換を促進していくほか、県産品振興戦略に基づいた情報発信の強化と販路の拡大、新たな商品開発支援などにより、地域産業の着実な発展を図ってまいります。
また、今月3日には水素社会の実現に向け、国内初となる燃料電池小型トラックによる県内スーパーや大手コンビニ等への配送を中心とした物流の社会実証が開始されました。こうした水素や再生可能エネルギー、ロボット、航空宇宙、医療など、次の時代をけん引する新産業の創出と集積を図るため、県内企業の参画や技術力の強化、関連企業の誘致を促すとともに、販路拡大に向けたマッチングなどを支援することで、メードイン福島の革新的な技術や製品が次々と生み出されるよう取り組んでまいります。
農林水産業の振興につきましては、消費者等から選ばれる産地の確立に向け、昨年9月に策定した福島県農林水産物ブランド力強化推進方針に基づきながら、「福、笑い」や「ゆうやけベリー」を始めとした県オリジナル品種の活用とGAP認証の取得推進などによる高付加価値化を進めていくほか、トップセールス、オンラインストア等を通じた販路の拡大、様々な媒体を活用した戦略的な情報発信などに力を入れ、風評の払拭と競争力の強化にしっかりと対応してまいります。
特に水産業につきましては、生産から流通、消費に至る総合的な支援をきめ細かく展開し、漁業復興に向けた好循環サイクルを力強く加速させる取組を進めてまいります。
また、食料安全保障の重要性が一層高まっていることを踏まえ、畑作物の生産拡大や園芸団地等の大規模産地育成などを通じた生産力の強化を図るとともに、価格が高騰している飼料の購入や自給飼料の増産を支援することなどにより、畜産農家の経営安定化を図ってまいります。
次に、輝く人づくりプロジェクトについてであります。
県民誰もが生き生きと輝いて暮らしていくためには、心身共に健康であることが欠かせません。特に本県では、メタボリック・シンドロームを始めとする健康指標の悪化が大きな課題となっていることから、引き続き、食・運動・社会参加を三本柱として、健康行動の実践を促す参加・体験型事業や、健康データ等の分析と見える化による効果的な保健事業の実施、さらには、がん検診等の受診率向上に取り組むなど、全国に誇れる健康長寿県づくりを進めてまいります。
また、結婚・出産・子育ての支援につきましては、市町村と連携した出会いの機会の提供や不妊・不育症に悩む夫婦、妊産婦への支援を充実させるとともに、18歳以下の医療費無料化を始めとした経済的負担の軽減、地域の実情に応じた多様な子育て支援サービスの充実を図るなど、ライフステージに応じた切れ目のない支援を展開してまいります。
一方で、援助が必要な子どもに対する支援、とりわけ、ヤングケアラーへの対応が課題となっていることから、新たにSNSによる相談窓口の設置や、訪問による家事・育児の支援に取り組むなど、更なる対応強化を図ってまいります。
教育環境の充実につきましては、幼児期からの資質・能力の育成を図るため、幼児教育に関する研修の充実と幼小連携の取組を推進していくほか、ふくしま学力調査等に基づいた学力向上対策、英語担当教員の指導力向上を通じた魅力ある授業の展開、さらには、地域を学びのフィールドとした地域課題探究活動を推進するなど、個別最適な学び、探究的な学び、協働的な学びを重視した「学びの変革」や、福島の良さを大切にした「福島ならでは」の教育を進めてまいります。
なお、県立高等学校改革に伴う空き校舎等への対応として、校舎や土地を市町村へ譲与するための新たな条例を今定例会に提案するとともに、利活用の取組に対する補助制度など、特別な支援策を創設し、市町村において安心感を持って検討を進められるよう丁寧に対応してまいります。
次に、豊かなまちづくりプロジェクトについてであります。
昨年12月、家庭内などで同じ部屋に集まって暖房を共有し節電を図るといった「ウォームシェアチャレンジ」の取組を県内で初めて実施し、多くの御家庭や事業者の御参加を頂きました。世界的な気候変動への対応は、本県においても喫緊の課題であり、昨年策定したロードマップの下、県民総ぐるみによる省エネルギー対策の徹底を始め、再生可能エネルギーの地産地消や電気自動車の導入推進、県有建築物のZEB(ゼブ)化、民間住宅のエネルギー収支をゼロにするZEH(ゼッチ)の普及拡大等を図っていくほか、生活環境部内に「カーボンニュートラル推進監」を新設し、福島県2050年カーボンニュートラルの実現に向けた全庁的な推進体制を強化してまいります。
また、県及び市町村の行政手続きに係るオンライン申請統合サービスの構築や市町村に対するICTアドバイザーの派遣等を通じて、本県のデジタル変革を着実に推進していくとともに、いわきFCのJ2リーグ参戦など、地域密着型プロスポーツへの注目が高まっていることを好機と捉え、関係自治体等と連携し、更なる機運の醸成と観客数の増加による地域活性化、交流人口の拡大を図ってまいります。
次に、しごとづくりプロジェクトについてであります。
先般、国のスタートアップ育成5か年計画が策定されました。本県においても福島発のイノベーションを強力に後押しするため、個人事業主から大学発のベンチャーに至るまで、幅広い起業を一体的に支援し、「スタートアップの地ふくしま」の創造を目指してまいります。
また、県内の製造業においては人手不足が深刻化しており、人材確保が喫緊の課題となっております。このため、各企業の情報発信力を強化することでイメージアップを図るとともに、小中学生や保護者等を対象に様々な職業を体験する機会を提供して認知度を高めるなど、人材の確保につなげてまいります。
さらに、急変する経営環境の変化に対応すべく、県と関係機関が一体となって、経営改善やDXの導入に向けたきめ細かい伴走型支援を行うことなどにより、県内企業の経営基盤強化を図ってまいります。
就農に向けた支援につきましては、新規就農者の確保・定着から担い手の経営発展までの一貫した支援を、県と関係団体がワンストップ・ワンフロアで行う「福島県農業経営・就農支援センター」を設置するほか、農業短期大学校において、全国に先駆けたスマート農業の技術を習得できる先進的な施設を整備し、実践的な農業教育と研修体制の強化を図ってまいります。
次に、魅力発信・交流促進プロジェクトについてであります。
先月、米国を訪問し、福島が誇る米や日本酒など県産品の販路拡大に向けたトップセールス等を行ってまいりました。店頭で県産米を試食された方からは、「食感も香りも良く、とてもおいしい」といった高い評価を頂くとともに、当面、米国向け県産米の輸出目標を年間100トンとし、現地の量販店に販売プロモーションへの御協力を頂けることとなりました。県産米を米国に本格輸出できることは、福島復興の一つのシンボルであり、今後も更なる輸出の拡大に向け、県産品の品質の高さやおいしさなどの魅力をしっかりと世界に発信してまいります。
また、新型感染症の影響により大きく減少した観光客入込数も、回復の兆しが見え始めております。今後は、ホープツーリズムのサポートセンターを浜通りに新設するほか、教育旅行の回復に向けた誘致活動やインバウンドの受入環境整備、開港30周年を迎える福島空港の定期路線の維持・拡充とチャーター便の誘致を図るなど、更なる観光誘客の推進に努めてまいります。
併せて、JR只見線につきましては、全線運転再開後の盛り上がりを一過性で終わらせることのないよう、現在策定を進めている第二期利活用計画に基づいて各種プロジェクトを推進し、地域資源の磨き上げや新たな魅力の創出を図るなど、地元自治体等と一体となって取組を進めてまいります。
県内への移住・定住につきましては、福島ならではの地方創生に向け、企画調整部内に「ふくしまぐらし推進課」を新設し、これまでの個人を対象とした移住・定住に係る施策の充実・強化に加え、新たに首都圏等のテレワーク導入企業に対し、きめ細かな施策を展開することで、職を変えずに移住する「転職なき移住」にも力を入れ、県内への新たな人の流れを創り出してまいります。
以上、新年度の主要な施策等について申し上げました。
震災と原発事故から間もなく12年が経過いたします。
そのような中、先般、本県の小学6年生の男の子が、身近な人への感謝の思いを綴った全国作文コンクールにおいて大賞を受賞いたしました。
男の子は、東日本大震災が発生した直後に生まれました。周りの人々が次々と避難していく中で、入院先の医師が決死の覚悟で病院にとどまり、お母さんを診てくれたそうです。
この医師は、それから2年後に病気で亡くなられました。末期がんに冒されながらも、地域と子どもたちの未来を守るため、最後まで力を振り絞り、職務を全うされました。
亡き医師が、命を賭けて次世代に託した「笑い声と希望あふれる未来」。男の子の作文には、医師に対する感謝の思いとともに、そうした切なる思いを継ぐためにも、自分ができることをしっかりと考えながら生活していきたいとの決意が記され、最後に「ぼくは福島県で生まれ育ったことを誇りに思いたい」と、力強く綴られていました。
震災から間もなく12年。4月には、この男の子も中学生になります。本県の復興・創生は着実に進んでいますが、それを支えてきたのは、こうした子どもたちの未来を守りたいという、私たち現役世代の切実な思いでありました。そして、そんな思いをしっかりと感じ取りながら、福島の子どもたちは、人間的にもたくましく成長してくれています。
私は、こうした世代間を超えてつながった思いを大切に受け止め、福島の復興と地方創生を進めるための大きな力に変えながら、誰もが夢を持てる「希望の地ふくしま」、さらには、誰もが笑顔と誇りで満ちあふれた「復興の地ふくしま」を実現するため、今後も県民の皆さんの先頭に立ち、全力で挑戦を続けてまいります。
提出議案について
次に、今定例会に提出しているその他の議案について御説明申し上げます。
特別会計等予算案15件につきましては、それぞれの目的に応じた事業を実施するため、所要の額を計上したものであります。
条例に関する議案といたしましては、「福島県退職手当基金条例」を始め35件を提出しております。
それ以外の議案は、「包括外部監査契約について」など15件で、いずれも県政執行上重要な案件であります。
慎重に御審議の上、速やかな御議決をお願いいたします。
特別会計等予算案15件につきましては、それぞれの目的に応じた事業を実施するため、所要の額を計上したものであります。
条例に関する議案といたしましては、「福島県退職手当基金条例」を始め35件を提出しております。
それ以外の議案は、「包括外部監査契約について」など15件で、いずれも県政執行上重要な案件であります。
慎重に御審議の上、速やかな御議決をお願いいたします。