県議会定例会(平成29年9月)
印刷用ページを表示する 掲載日:2017年9月20日更新
平成29年9月福島県議会定例会知事説明要旨(平成29年9月19日)
9月県議会定例会が開催されるに当たり、当面する重要な議案を提出いたしました。
以下、そのあらましについて御説明いたしますが、それに先立ち、当面の諸課題について所信の一端を述べさせていただきます。
以下、そのあらましについて御説明いたしますが、それに先立ち、当面の諸課題について所信の一端を述べさせていただきます。
東日本大震災からの復旧・復興について
はじめに「避難地域の復興再生」についてであります。
この春、避難指示が解除された区域が拡大し、古里への帰還が進む中、川俣町のとんやの郷や飯舘村の道の駅が開所したほか、地域の夏祭り等が再開しにぎわいを見せるなど、復興再生に向けた動きが力強さを増してまいりました。
こうした中、帰還困難区域の復興再生に向けた大きな一歩となる、双葉町の特定復興再生拠点区域の整備計画について県が同意し、先週15日に国の認定がなされました。帰還困難区域を有する市町村の復興再生については、地元の意向が最大限に尊重されるよう、計画作成の段階から関係部局がしっかり連携するなど、市町村、国と力を合わせながら、全庁一丸となって取り組んでまいります。
8月に開催された福島復興再生協議会においては、平成30年度に向け、特定復興再生拠点区域の復興再生や福島イノベーション・コースト構想の推進など、特に重要な7つの項目について確実な予算化や関係制度の充実を復興大臣、経済産業大臣、環境大臣に直接要望を行いました。今後とも福島の現状を丁寧に訴え、必要な財源の確保に取り組んでまいります。
また、富岡町など9市町村の避難指示区域等における応急仮設住宅の供与期間を、平成31年3月まで延長することといたしました。今後も、避難されている方々の一日も早い生活再建につながるよう、きめ細かな支援を継続してまいります。
さらに、避難地域における公共交通につきましては、10月1日から新たに南相馬・医大方面及び川内・小野方面の二路線のバス運行が開始される見込みとなりました。引き続き、古里への帰還に向けた公共交通の更なる充実にしっかり取り組んでまいります。
次に、「環境回復」について申し上げます。
除染につきましては、面的除染の繰越箇所の早期完了に向けた取組、今後本格化が見込まれる特定復興再生拠点区域の除染に向けた調整等が進められております。
中間貯蔵施設につきましては、輸送計画に基づく除去土壌等の搬入や施設の本格稼働に向けた試運転などが実施されるとともに、除去土壌等の搬入量増加に見合う施設整備が進められております。
引き続きこれら除染等の取組が早期かつ安全・確実に実施されるよう、国、市町村等、関係機関と連携を密にし、取り組んでまいります。
特定廃棄物の埋立処分事業につきましては、搬入路の整備など搬入開始に向けた準備が進められており、引き続き地元への丁寧な対応を求めるとともに、事業の安全性がしっかり確保されるよう、関係機関との協議・調整を進めてまいります。また、事業の関連施設が立地する富岡町・楢葉町が実施する地域振興策への支援を行ってまいります。
福島第一原発の廃炉につきましては、7月に3号機で燃料デブリと思われるものが初めて確認され、また、凍土遮水壁の全面凍結が開始されるなど、一歩ずつ確実に前進しているものと受け止めております。
一方で、原子炉建屋に溜まった汚染水が、外部に流出するおそれがある事象が発生したにもかかわらず、速やかに情報提供がなされなかったことは誠に遺憾であります。
廃炉・汚染水対策は、本県のみならず日本の将来を左右する極めて重要なプロジェクトであります。国及び東京電力においては、世界の英知を結集し、何よりも安全を最優先に、確実に廃炉を成し遂げるという強い思いを持って取り組むとともに、作業上のリスクや安全対策について、県民に分かりやすい情報提供がなされるよう、今後も廃炉安全監視協議会等を通じてしっかりと確認してまいります。
また、6月に新体制となった東京電力ホールディングスの川村会長、小早川社長等に対し、安全かつ着実な廃炉作業、福島第二原発の廃炉、的確かつ迅速な損害賠償を強く求めたところであります。引き続き県民の思いをしっかりと受け止め、福島の復興に責任を持って取り組むよう求めてまいります。
次に、「産業政策」について申し上げます。
福島イノベーション・コースト構想につきましては、総理大臣出席の下、第一回の関係閣僚会議が開催され、関係省庁間の連携強化が図られるとともに、福島復興再生協議会には、本構想の推進方針を共有する分科会が設置されることになり、この分科会を通して県の取組を発信してまいります。また、地元企業の皆さんの参画や構想を支える人材育成の推進など本構想の具体化に向け新たに設置した、一般財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構を始め、国や市町村、関係機関と連携しながら取り組んでまいります。
再生可能エネルギーにつきましては、「福島新エネ社会構想」における水素プロジェクトに係る実証研究拠点が、県の推薦した浪江町棚塩地区に決定しました。国、町、事業者と連携し、一日も早い実証開始に向け全力で取り組んでまいります。
医療関連産業につきましては、これまで成果を上げてきたドイツ・ノルトライン=ヴェストファーレン州との覚書を更新し、地域間の経済交流も含めた更なる連携強化を図ることとしました。また、6月に締結したタイ王国との連携に関する協定を活用した企業の取組を支援するなど、海外との連携を進めてまいります。
また、高い技術力を誇る本県のものづくり企業が、国内外で活動を展開する上で研究開発等に基づく知的財産を戦略的に活用することは極めて重要であります。このため、実用化案件の創出を実現するための先行技術調査の支援や研究開発成果の特許出願費用等を助成するなど、県内中小企業による戦略的な技術開発の実用化の促進を図ってまいります。
次に「風評・風化対策」について申し上げます。
あらゆる機会を捉え、国内外において福島県産品の安全性やおいしさを強く訴えていくことが、風評払拭に不可欠と考え、トップセールスも含めた取組を実施してまいりました。
その一つとして、先月22日から26日にかけて、県産品の輸出促進、観光誘客、国際チャーター便誘致などのため、マレーシアとベトナムを訪問いたしました。現地の商業施設における店頭プロモーションを実施するとともに、現地の貿易会社を訪問し、県産農産物については、震災前を超え過去最高となる輸出量を確保できる見通しとなりました。
ベトナムでは国家副主席にお会いし、経済、文化、観光などの交流促進について意見交換を行うとともに、現地の航空会社や旅行会社を訪問し、福島空港開港以来最大となる連続チャーター便の運航と旅行商品の造成・販売を行っていただけることになりました。
今回の海外訪問は、一つ一つの取組を丁寧に、熱意を持って続けていくことで、風評払拭に向けた一つの道が拓け、大きな成果を上げることができたと受け止めております。
こうした中、EUにおいて我が国からの輸入規制を緩和することについて再検討する動きがあることから、先週12日、国が前面に立って、正確な情報発信と更なる輸入規制の緩和を働き掛けるよう、私から直接、内閣官房長官、農林水産大臣を始め関係省庁等へ要請したところであります。引き続き国と連携しながら、しっかりと対応してまいります。
また、10月には北米、南米を訪問し、ロサンゼルス市における県人会との懇談、ブラジル福島県人会創立100周年記念式典及びペルー県人移住110周年記念式典に出席するほか、復興セミナーを始め関係機関訪問やレセプション等を行い、これまでの支援への感謝を伝えるとともに、本県に関する正確な情報と、復興へ向けて挑戦を続ける姿をしっかりと発信してまいります。
国内の取組につきましては、農林水産物のテレビコマーシャルのコンセプトを一新するとともに、昨年作成したメッセージ性の強い「来て」のポスターをベースに、観光誘客、県産日本酒や農林水産物のPR、定住・二地域居住促進、復興への感謝の気持ちを込めた5種類のポスターを作成し、風評払拭や風化防止に向けた起爆剤として活用してまいります。
また、大手オンラインストアと連携して実施している福島県農林水産物の販売が好調に推移しており、今後一層の充実を図るなど、多様な販路の拡大に取り組んでまいります。
観光につきましては、10月から来年3月まで、JR東日本と連携した「福が満開、福のしま。」ふくしま秋・冬観光キャンペーンを実施し、昨年まで取り組んできたデスティネーションキャンペーンの成果をいかしながら、年間を通した本県観光の魅力を底上げするなど、観光復興につなげてまいります。
次に、「県民の健康増進」について申し上げます。
震災からの復興と地方創生には、一人一人が健康であることが前提であり、いかにして健康寿命を延ばし、明るい笑顔に満ちた魅力ある福島県を作り上げることが重要となります。
そのため県では、「食生活の改善」、「運動習慣」、「社会参加」の三つをキーワードに、食育応援企業と連携した減塩や野菜摂取の推進、イクボスや健康経営に取り組む企業の支援、さらには、健康データの分析等を踏まえ、効果的な事業を実施できるよう市町村を支援するなど、身近なところから生活習慣を変えるための施策を積極的に推進してまいります。
今後とも健康に関する意識の高揚と機運の醸成を図りながら健康長寿に向けた取組を強化し、現在の健康レベルを震災前の水準に戻すだけでなくプラスに改善をし、全国に誇れる健康長寿県の実現に向け取り組んでまいります。
次に、「農林水産業の再生」について申し上げます。
これまでの安全・安心の取組が評価され、福島県産米や桃などの東南アジアへの輸出が増加する中、先月にはベトナムにおいても県産梨が日本梨として初めて本格的に販売されるなど、海外市場の回復が着実に進んでおります。
こうした中、今年で6年目を迎えた米の全量全袋検査につきましては、米の安全性を確認するという面では重要な役割を果たしておりますが、今後を見据えた方向性を打ち出すべきとの意見もあることから、農家や農業団体、有識者等から幅広く意見を伺うとともに、消費者へのアンケートを実施するなど、丁寧に検討を進めていく考えであります。
また、GAPの認証取得に向けた取組につきましては、各地域での研修会の開催等により、制度の普及・定着を図るとともに、県が認証する、ふくしま県GAP、いわゆるFGAPを創設しました。このFGAP認証によりJGAPやグローバルGAP認証取得へスムーズにステップアップすることが期待できます。引き続きJAを始め関係団体と連携しながら、取得への支援を行うなど、認証取得日本一を目指してまいります。
第69回全国植樹祭につきましては、来年6月10日に開催されることが決定いたしました。今後も二百日前・百日前イベントや植樹活動を通じて、大会の成功に向けた機運を醸成するとともに、引き続き関係機関等と連携しながら準備を進めてまいります。
次に、「子ども・若者育成」について申し上げます。
この夏は、全国高校総体における、ふたば未来学園高等学校のバドミントン競技6種目中5種目での優勝という快挙を始め、全国高校総合文化祭においても好成績を収めるなど、スポーツ・文化の両面における本県高校生の活躍は、私たちに大きな感動を届けてくれました。
積み重ねてきた日頃の練習と努力の成果を十分に発揮できたことは、将来の目標に向かっていくための大きな自信になったものと考えております。今後とも、福島の未来と復興を担う心豊かなたくましい人づくりのために、教育委員会と連携して、子ども・若者の育成に取り組んでまいります。
次に「インフラの復旧等」について申し上げます。
避難解除が進む中、帰還を進め、安全・安心の確保につながる道路を始めとしたインフラの整備は極めて重要であります。
こうした中、JR常磐線の竜田・富岡駅間の運転再開決定、さらには常磐自動車道いわき中央・広野インターチェンジ間の四車線化や双葉町と大熊町の追加インターチェンジの工事が始まるなど、避難地域における生活環境の再生に向けたインフラ整備が加速化しております。
今後とも福島復興の礎となるインフラの整備について、関係機関と連携しながらしっかり進めてまいります。
JR只見線につきましては、先月29日、JR東日本と鉄道施設の復旧工事に関する施行協定を締結しました。また、年内を目途に利活用計画を取りまとめることとしております。
今後とも、鉄道軌道整備法改正の動きを注視するとともに、引き続き国、JR東日本の協力を得ながら、沿線市町村等と一体となって、早期復旧と利活用促進に向け取り組んでまいります。
この春、避難指示が解除された区域が拡大し、古里への帰還が進む中、川俣町のとんやの郷や飯舘村の道の駅が開所したほか、地域の夏祭り等が再開しにぎわいを見せるなど、復興再生に向けた動きが力強さを増してまいりました。
こうした中、帰還困難区域の復興再生に向けた大きな一歩となる、双葉町の特定復興再生拠点区域の整備計画について県が同意し、先週15日に国の認定がなされました。帰還困難区域を有する市町村の復興再生については、地元の意向が最大限に尊重されるよう、計画作成の段階から関係部局がしっかり連携するなど、市町村、国と力を合わせながら、全庁一丸となって取り組んでまいります。
8月に開催された福島復興再生協議会においては、平成30年度に向け、特定復興再生拠点区域の復興再生や福島イノベーション・コースト構想の推進など、特に重要な7つの項目について確実な予算化や関係制度の充実を復興大臣、経済産業大臣、環境大臣に直接要望を行いました。今後とも福島の現状を丁寧に訴え、必要な財源の確保に取り組んでまいります。
また、富岡町など9市町村の避難指示区域等における応急仮設住宅の供与期間を、平成31年3月まで延長することといたしました。今後も、避難されている方々の一日も早い生活再建につながるよう、きめ細かな支援を継続してまいります。
さらに、避難地域における公共交通につきましては、10月1日から新たに南相馬・医大方面及び川内・小野方面の二路線のバス運行が開始される見込みとなりました。引き続き、古里への帰還に向けた公共交通の更なる充実にしっかり取り組んでまいります。
次に、「環境回復」について申し上げます。
除染につきましては、面的除染の繰越箇所の早期完了に向けた取組、今後本格化が見込まれる特定復興再生拠点区域の除染に向けた調整等が進められております。
中間貯蔵施設につきましては、輸送計画に基づく除去土壌等の搬入や施設の本格稼働に向けた試運転などが実施されるとともに、除去土壌等の搬入量増加に見合う施設整備が進められております。
引き続きこれら除染等の取組が早期かつ安全・確実に実施されるよう、国、市町村等、関係機関と連携を密にし、取り組んでまいります。
特定廃棄物の埋立処分事業につきましては、搬入路の整備など搬入開始に向けた準備が進められており、引き続き地元への丁寧な対応を求めるとともに、事業の安全性がしっかり確保されるよう、関係機関との協議・調整を進めてまいります。また、事業の関連施設が立地する富岡町・楢葉町が実施する地域振興策への支援を行ってまいります。
福島第一原発の廃炉につきましては、7月に3号機で燃料デブリと思われるものが初めて確認され、また、凍土遮水壁の全面凍結が開始されるなど、一歩ずつ確実に前進しているものと受け止めております。
一方で、原子炉建屋に溜まった汚染水が、外部に流出するおそれがある事象が発生したにもかかわらず、速やかに情報提供がなされなかったことは誠に遺憾であります。
廃炉・汚染水対策は、本県のみならず日本の将来を左右する極めて重要なプロジェクトであります。国及び東京電力においては、世界の英知を結集し、何よりも安全を最優先に、確実に廃炉を成し遂げるという強い思いを持って取り組むとともに、作業上のリスクや安全対策について、県民に分かりやすい情報提供がなされるよう、今後も廃炉安全監視協議会等を通じてしっかりと確認してまいります。
また、6月に新体制となった東京電力ホールディングスの川村会長、小早川社長等に対し、安全かつ着実な廃炉作業、福島第二原発の廃炉、的確かつ迅速な損害賠償を強く求めたところであります。引き続き県民の思いをしっかりと受け止め、福島の復興に責任を持って取り組むよう求めてまいります。
次に、「産業政策」について申し上げます。
福島イノベーション・コースト構想につきましては、総理大臣出席の下、第一回の関係閣僚会議が開催され、関係省庁間の連携強化が図られるとともに、福島復興再生協議会には、本構想の推進方針を共有する分科会が設置されることになり、この分科会を通して県の取組を発信してまいります。また、地元企業の皆さんの参画や構想を支える人材育成の推進など本構想の具体化に向け新たに設置した、一般財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構を始め、国や市町村、関係機関と連携しながら取り組んでまいります。
再生可能エネルギーにつきましては、「福島新エネ社会構想」における水素プロジェクトに係る実証研究拠点が、県の推薦した浪江町棚塩地区に決定しました。国、町、事業者と連携し、一日も早い実証開始に向け全力で取り組んでまいります。
医療関連産業につきましては、これまで成果を上げてきたドイツ・ノルトライン=ヴェストファーレン州との覚書を更新し、地域間の経済交流も含めた更なる連携強化を図ることとしました。また、6月に締結したタイ王国との連携に関する協定を活用した企業の取組を支援するなど、海外との連携を進めてまいります。
また、高い技術力を誇る本県のものづくり企業が、国内外で活動を展開する上で研究開発等に基づく知的財産を戦略的に活用することは極めて重要であります。このため、実用化案件の創出を実現するための先行技術調査の支援や研究開発成果の特許出願費用等を助成するなど、県内中小企業による戦略的な技術開発の実用化の促進を図ってまいります。
次に「風評・風化対策」について申し上げます。
あらゆる機会を捉え、国内外において福島県産品の安全性やおいしさを強く訴えていくことが、風評払拭に不可欠と考え、トップセールスも含めた取組を実施してまいりました。
その一つとして、先月22日から26日にかけて、県産品の輸出促進、観光誘客、国際チャーター便誘致などのため、マレーシアとベトナムを訪問いたしました。現地の商業施設における店頭プロモーションを実施するとともに、現地の貿易会社を訪問し、県産農産物については、震災前を超え過去最高となる輸出量を確保できる見通しとなりました。
ベトナムでは国家副主席にお会いし、経済、文化、観光などの交流促進について意見交換を行うとともに、現地の航空会社や旅行会社を訪問し、福島空港開港以来最大となる連続チャーター便の運航と旅行商品の造成・販売を行っていただけることになりました。
今回の海外訪問は、一つ一つの取組を丁寧に、熱意を持って続けていくことで、風評払拭に向けた一つの道が拓け、大きな成果を上げることができたと受け止めております。
こうした中、EUにおいて我が国からの輸入規制を緩和することについて再検討する動きがあることから、先週12日、国が前面に立って、正確な情報発信と更なる輸入規制の緩和を働き掛けるよう、私から直接、内閣官房長官、農林水産大臣を始め関係省庁等へ要請したところであります。引き続き国と連携しながら、しっかりと対応してまいります。
また、10月には北米、南米を訪問し、ロサンゼルス市における県人会との懇談、ブラジル福島県人会創立100周年記念式典及びペルー県人移住110周年記念式典に出席するほか、復興セミナーを始め関係機関訪問やレセプション等を行い、これまでの支援への感謝を伝えるとともに、本県に関する正確な情報と、復興へ向けて挑戦を続ける姿をしっかりと発信してまいります。
国内の取組につきましては、農林水産物のテレビコマーシャルのコンセプトを一新するとともに、昨年作成したメッセージ性の強い「来て」のポスターをベースに、観光誘客、県産日本酒や農林水産物のPR、定住・二地域居住促進、復興への感謝の気持ちを込めた5種類のポスターを作成し、風評払拭や風化防止に向けた起爆剤として活用してまいります。
また、大手オンラインストアと連携して実施している福島県農林水産物の販売が好調に推移しており、今後一層の充実を図るなど、多様な販路の拡大に取り組んでまいります。
観光につきましては、10月から来年3月まで、JR東日本と連携した「福が満開、福のしま。」ふくしま秋・冬観光キャンペーンを実施し、昨年まで取り組んできたデスティネーションキャンペーンの成果をいかしながら、年間を通した本県観光の魅力を底上げするなど、観光復興につなげてまいります。
次に、「県民の健康増進」について申し上げます。
震災からの復興と地方創生には、一人一人が健康であることが前提であり、いかにして健康寿命を延ばし、明るい笑顔に満ちた魅力ある福島県を作り上げることが重要となります。
そのため県では、「食生活の改善」、「運動習慣」、「社会参加」の三つをキーワードに、食育応援企業と連携した減塩や野菜摂取の推進、イクボスや健康経営に取り組む企業の支援、さらには、健康データの分析等を踏まえ、効果的な事業を実施できるよう市町村を支援するなど、身近なところから生活習慣を変えるための施策を積極的に推進してまいります。
今後とも健康に関する意識の高揚と機運の醸成を図りながら健康長寿に向けた取組を強化し、現在の健康レベルを震災前の水準に戻すだけでなくプラスに改善をし、全国に誇れる健康長寿県の実現に向け取り組んでまいります。
次に、「農林水産業の再生」について申し上げます。
これまでの安全・安心の取組が評価され、福島県産米や桃などの東南アジアへの輸出が増加する中、先月にはベトナムにおいても県産梨が日本梨として初めて本格的に販売されるなど、海外市場の回復が着実に進んでおります。
こうした中、今年で6年目を迎えた米の全量全袋検査につきましては、米の安全性を確認するという面では重要な役割を果たしておりますが、今後を見据えた方向性を打ち出すべきとの意見もあることから、農家や農業団体、有識者等から幅広く意見を伺うとともに、消費者へのアンケートを実施するなど、丁寧に検討を進めていく考えであります。
また、GAPの認証取得に向けた取組につきましては、各地域での研修会の開催等により、制度の普及・定着を図るとともに、県が認証する、ふくしま県GAP、いわゆるFGAPを創設しました。このFGAP認証によりJGAPやグローバルGAP認証取得へスムーズにステップアップすることが期待できます。引き続きJAを始め関係団体と連携しながら、取得への支援を行うなど、認証取得日本一を目指してまいります。
第69回全国植樹祭につきましては、来年6月10日に開催されることが決定いたしました。今後も二百日前・百日前イベントや植樹活動を通じて、大会の成功に向けた機運を醸成するとともに、引き続き関係機関等と連携しながら準備を進めてまいります。
次に、「子ども・若者育成」について申し上げます。
この夏は、全国高校総体における、ふたば未来学園高等学校のバドミントン競技6種目中5種目での優勝という快挙を始め、全国高校総合文化祭においても好成績を収めるなど、スポーツ・文化の両面における本県高校生の活躍は、私たちに大きな感動を届けてくれました。
積み重ねてきた日頃の練習と努力の成果を十分に発揮できたことは、将来の目標に向かっていくための大きな自信になったものと考えております。今後とも、福島の未来と復興を担う心豊かなたくましい人づくりのために、教育委員会と連携して、子ども・若者の育成に取り組んでまいります。
次に「インフラの復旧等」について申し上げます。
避難解除が進む中、帰還を進め、安全・安心の確保につながる道路を始めとしたインフラの整備は極めて重要であります。
こうした中、JR常磐線の竜田・富岡駅間の運転再開決定、さらには常磐自動車道いわき中央・広野インターチェンジ間の四車線化や双葉町と大熊町の追加インターチェンジの工事が始まるなど、避難地域における生活環境の再生に向けたインフラ整備が加速化しております。
今後とも福島復興の礎となるインフラの整備について、関係機関と連携しながらしっかり進めてまいります。
JR只見線につきましては、先月29日、JR東日本と鉄道施設の復旧工事に関する施行協定を締結しました。また、年内を目途に利活用計画を取りまとめることとしております。
今後とも、鉄道軌道整備法改正の動きを注視するとともに、引き続き国、JR東日本の協力を得ながら、沿線市町村等と一体となって、早期復旧と利活用促進に向け取り組んでまいります。
地域創生・人口減少対策について
次に、「地方創生・人口減少対策」について申し上げます。
地方への移住志向の高まりなどから、移住希望者が全国的に増加傾向にあり、昨年度、本県への定住・二地域居住者は震災前の水準を上回る結果となっております。
この流れを確実なものとするため、首都圏の相談窓口に加え、移住コーディネーターや移住推進員の配置、受入団体への支援等、情報発信や受入体制の強化を図っているところであり、さらに、首都圏における情報発信力を強化するため、11月に全県規模の移住相談会を開催するとともに、12月には日本橋ふくしま館ミデッテ内に、移住に関する情報コーナーを設置いたします。
福島に想いを寄せてくださる方々の県内定着・還流に向けた取組など、ふくしま創生総合戦略に基づく事業を着実に実施し、地域を元気にしようとチャレンジしている方々がいきいきと活躍できるよう、地方創生に取り組んでまいります。
地方への移住志向の高まりなどから、移住希望者が全国的に増加傾向にあり、昨年度、本県への定住・二地域居住者は震災前の水準を上回る結果となっております。
この流れを確実なものとするため、首都圏の相談窓口に加え、移住コーディネーターや移住推進員の配置、受入団体への支援等、情報発信や受入体制の強化を図っているところであり、さらに、首都圏における情報発信力を強化するため、11月に全県規模の移住相談会を開催するとともに、12月には日本橋ふくしま館ミデッテ内に、移住に関する情報コーナーを設置いたします。
福島に想いを寄せてくださる方々の県内定着・還流に向けた取組など、ふくしま創生総合戦略に基づく事業を着実に実施し、地域を元気にしようとチャレンジしている方々がいきいきと活躍できるよう、地方創生に取り組んでまいります。
東京オリンピック・パラリンピック大会に向けた取組について
次に、「東京オリンピック・パラリンピック大会に向けた取組」についてであります。
東京オリンピックを3年後に控え、オールふくしまによる取組を進めるため、東京2020オリンピック・パラリンピック復興ふくしま推進会議を設立しました。競技開催に向けた準備はもとより、大会での県産品の活用や外国人旅行者の受入体制の充実など、福島県での開催が、復興五輪のシンボルとなるよう、会場施設等の整備、さらには選手の育成・支援などにもしっかり取り組んでまいります。
東日本大震災と原発事故の発生から6年半が経過しました。本県の復興は着実に前進しておりますが、様々な課題も残っております。
こうした中、7月に岩手県で開催された全国知事会議において、原子力災害の過酷さ重大さを発信するとともに、それらを実感いただくため、私から各知事に対し、福島県への視察を御提案したところ、非常に強く共感を頂きました。
また、新たなステージへ移行した福島の復興・創生を強力に進めるために、新たに就任された大臣との会談においては、様々な機会を捉えて現場に足を運び、県民の思いをしっかりと受け止めるよう、重ねて申し上げてまいりました。
このように復興に向けて意識を一つにし、一緒に連携して取り組むことの大切さを共有できたことで、介護人材確保に向けた対応、福島イノベーション・コースト構想の推進、営農再開への支援強化など、国の来年度の概算要求において、本県の要請内容を踏まえた対応をしていただくことができたと考えております。
今後とも、福島の現状を丁寧に発信しながら、着実に復興・創生に取り組んでまいる考えであります。
東京オリンピックを3年後に控え、オールふくしまによる取組を進めるため、東京2020オリンピック・パラリンピック復興ふくしま推進会議を設立しました。競技開催に向けた準備はもとより、大会での県産品の活用や外国人旅行者の受入体制の充実など、福島県での開催が、復興五輪のシンボルとなるよう、会場施設等の整備、さらには選手の育成・支援などにもしっかり取り組んでまいります。
東日本大震災と原発事故の発生から6年半が経過しました。本県の復興は着実に前進しておりますが、様々な課題も残っております。
こうした中、7月に岩手県で開催された全国知事会議において、原子力災害の過酷さ重大さを発信するとともに、それらを実感いただくため、私から各知事に対し、福島県への視察を御提案したところ、非常に強く共感を頂きました。
また、新たなステージへ移行した福島の復興・創生を強力に進めるために、新たに就任された大臣との会談においては、様々な機会を捉えて現場に足を運び、県民の思いをしっかりと受け止めるよう、重ねて申し上げてまいりました。
このように復興に向けて意識を一つにし、一緒に連携して取り組むことの大切さを共有できたことで、介護人材確保に向けた対応、福島イノベーション・コースト構想の推進、営農再開への支援強化など、国の来年度の概算要求において、本県の要請内容を踏まえた対応をしていただくことができたと考えております。
今後とも、福島の現状を丁寧に発信しながら、着実に復興・創生に取り組んでまいる考えであります。
平成28年度決算見込みについて
次に、平成28年度の決算について申し上げます。
平成28年度の予算につきましては、あらゆる方策を講じて財源を確保しながら、本県の未来を形作り、復興と地方創生を実現していくための予算として編成し、直面する課題に対処するため5度にわたる補正予算を計上してまいりました。この予算の執行に当たりましては、経費の節減・合理化を心掛け、実施に移すなど、年度間を通して適切な執行に努めてまいりました。
これにより、一般会計の実質収支は83億7百万円となったところであります。
平成28年度の予算につきましては、あらゆる方策を講じて財源を確保しながら、本県の未来を形作り、復興と地方創生を実現していくための予算として編成し、直面する課題に対処するため5度にわたる補正予算を計上してまいりました。この予算の執行に当たりましては、経費の節減・合理化を心掛け、実施に移すなど、年度間を通して適切な執行に努めてまいりました。
これにより、一般会計の実質収支は83億7百万円となったところであります。
提出議案について
提出議案について御説明を申し上げます。
平成29年度一般会計補正予算案につきましては、復興の実現に向けて緊急に措置すべき経費などについて計上いたしました。
その主な内容といたしましては、特定廃棄物の埋立処分事業に伴う影響を緩和するため富岡町・楢葉町が実施する地域振興策への支援、避難地域等の透析医療や小児・周産期医療の機能強化に対する支援、原子力被災事業者の事業再開や被災12市町村における営農再開の支援、福島空港を活用した外国人観光客等の更なる誘客促進に要する経費などを計上いたしました。
これによる一般会計補正予算の総額は、146億7千8百万円となり、本年度予算の累計は、1兆7,351億5千9百万円となります。
特別会計等補正予算案につきましては、港湾整備事業特別会計など4会計につきまして、それぞれ所要の経費を計上いたしました。
その他の議案といたしましては、条例が「福島県災害拠点病院等耐震化臨時特例基金条例の一部を改正する条例」など11件、条例以外の議案が「工事請負契約について」など45件で、いずれも県政執行上重要な案件であります。
慎重に御審議の上、速やかな御議決をお願い申し上げます。
平成29年度一般会計補正予算案につきましては、復興の実現に向けて緊急に措置すべき経費などについて計上いたしました。
その主な内容といたしましては、特定廃棄物の埋立処分事業に伴う影響を緩和するため富岡町・楢葉町が実施する地域振興策への支援、避難地域等の透析医療や小児・周産期医療の機能強化に対する支援、原子力被災事業者の事業再開や被災12市町村における営農再開の支援、福島空港を活用した外国人観光客等の更なる誘客促進に要する経費などを計上いたしました。
これによる一般会計補正予算の総額は、146億7千8百万円となり、本年度予算の累計は、1兆7,351億5千9百万円となります。
特別会計等補正予算案につきましては、港湾整備事業特別会計など4会計につきまして、それぞれ所要の経費を計上いたしました。
その他の議案といたしましては、条例が「福島県災害拠点病院等耐震化臨時特例基金条例の一部を改正する条例」など11件、条例以外の議案が「工事請負契約について」など45件で、いずれも県政執行上重要な案件であります。
慎重に御審議の上、速やかな御議決をお願い申し上げます。