点字広報ふくしま第317号
〈県政の窓〉災害から命を守る「福島県防災アプリ」リリース!
県は3月、災害から県民の命を守るためのスマートフォン用アプリ「福島県防災アプリ」の運用を開始しました。さまざまな防災情報のプッシュ通知、ハザードマップの確認、自分に合った避難計画「マイ避難シート」の作成など、いざという時に迅速で適切な避難行動をとるための多くの機能を備えています。防災アプリを開発した目的や主な機能をご紹介します。
災害から命を守る
東日本大震災、令和元年東日本台風(台風第19号)、令和3年および令和4年の福島県沖を震源とする地震、令和5年台風第13号に伴う大雨災害など、本県では近年、大規模な災害が頻発しており、県民の命を災害から守るための取り組みの一層の強化が求められている状況です。
県はこれまで、各種媒体による広報や日頃の防災啓発活動などによって、県民の生命と財産を守るための情報を発信してきました。取り組みをさらに深化させ、避難行動をとるために必要な情報を一元的に提供することで、より迅速で適切な避難行動につなげていただくとともに、日頃から災害への備えに積極的に取り組んでもらうため、「福島県防災アプリ」を開発し、令和6年3月27日に運用を開始しました。誰でも無料でダウンロードすることができます。
主な機能
「福島県防災アプリ」の主要な機能をご紹介します。
●防災情報のプッシュ通知
避難情報、気象情報、避難所情報、自治体からのお知らせなどがタイムリーに通知されます。
現在地に加え、任意で選んだ3つの地域の防災情報を受け取ることができます。離れて暮らす家族がいれば、その地域の情報を確認することができます。
●避難所検索など
近くの避難所の開設状況や混雑状況を確認できます。避難所までの道順案内も可能です。通信障害が発生した際にも避難所にたどり着けるよう「避難コンパス」機能を備えています。
また、雨量、河川水位、河川カメラ映像、道路規制などの情報を確認できます。各種ホームページを確認することなく、さまざまな防災情報を一元的に取得することができます。
●ハザードマップの確認
自分がいる場所の洪水や土砂災害、津波などによる災害リスクを確認することができます。洪水浸水、土砂災害、津波など、複数のハザードマップを重ねて表示することも可能です。例えば洪水浸水のハザードマップでは、大雨時に危険な「洪水浸水想定区域」が赤色や黄色で表示されます。
●マイ避難シートの作成
家族構成や、自宅や職場の災害リスクを踏まえた、自分に合った避難計画「マイ避難シート」をスマートフォン上で作成できます。
いざという時の避難のタイミングなどをあらかじめ考えておくことで、迅速で適切な避難につながります。作成したマイ避難シートを家族内で共有することができます。
●グループ安否
家族、友人などグループをあらかじめ設定しておくことで、災害時に安否情報や位置情報を共有することができます。
●備蓄品リスト
家族の人数を入力すると、3日分の目安となる食料や衛生用品などの備蓄品の数量が自動計算されます。不足している品を確認する機能もあります。
※県は、「ふくしまマイ避難ノート」や「そなえるふくしまノート」の冊子も用意しています。
ダウンロードして使ってみましょう!
令和5年度は自分の身の回りの危険に気付き備える(自助)ための機能を先行して整備しました。令和6年度は、避難所の受け付けをスムーズにする機能や避難者支援につながる機能、県民同士が互いに支え合う(共助)ための機能などを追加する予定です。
1月には北陸地方、4月には台湾で大きな災害が発生しました。災害は「他人事」ではありません。福島県防災アプリをダウンロードし、「自分事」としていざという時に備えましょう。
●利用者の声
知人から聞いてダウンロードしました。想像以上に機能が多く、驚きました。
備蓄品リストは、家族構成を入力するだけで簡単に作成できました。防災マップも使い勝手がよく、避難所の場所だけでなく開設状況や混雑状況も一目で分かり、緊急時にも心強いです。ホーム画面で気象情報や注意報を確認できるため、災害時はもちろん、普段使いにも便利だと感じました。
家族や友人にも勧めようと思います。みなさんもダウンロードして、いざというときに備えましょう!
ホームページで詳しい情報を公開しています。
<わかる県政>熱中症を予防しましょう!
●熱中症とは
高温多湿な環境に長時間いることで、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態を指します。屋外に限らず、室内で過ごしていても熱中症の症状により、救急搬送が必要になることや、命に危険が生じることもあります。県内での令和5年5月から9月の熱中症による救急搬送者数は1,840人で、平成20年の調査開始以降で最も多い数となりました。
■熱中症の予防行動
梅雨の晴れ間など、急に気温や湿度が上昇すると、熱中症の危険性が高まります。熱中症は、正しい予防方法を知り、普段から気を付けることで防ぐことができます。
(1)気象情報や暑さ指数(WBGT)をチェックして、高温多湿の時間帯を避けて外出しましょう。
(2)室内では、扇風機やエアコンで温度を調整し、外出の際は、日傘や帽子で日差しを避けるなど、暑さに対する工夫をし ましょう。
(3)室内・屋外を問わず、喉の渇きを感じない時でも、こまめに水分・塩分・スポーツドリンクなどを補給しましょう。
■暑さに強い体づくり
本格的な夏になる前に、暑さに強い体づくりとして、汗をかきやすい体をつくることも重要です。
〈ポイント〉
・少し早足でウォーキングを行うなど、汗をかく機会を増やしましょう。(ウォーキングの目安は、1回30分、週5日程度)
・シャワーのみで済ませず、湯船でお湯につかるようにしましょう。
■ふくしま涼み処のご紹介
●ふくしま涼み処とは?
熱中症予防として、暑い時期に県民の皆さんが一時的に暑さをしのぐために使用できる休憩スペースです。
●どこにあるの?
県内全域の公共施設にあります。また、県民の皆さんが買い物や外出の際に気軽に立ち寄れるよう、スーパーやコンビニ、ドラッグストアなどにもご協力いただいております。暑さが本格化する前の6月から利用することができます。
ふくしま涼み処のポスター、のぼりが目印です。登録状況や設置場所はホームページで公開しています。
【施設管理者の皆さまへ】
県では、冷房設備や椅子などがあって、暑さをしのぐために一時利用できる場所をふくしま涼み処として登録いただける施設を募集しています。
手続きに関するお問い合わせは、県環境共生課(024-521-8516)へご連絡ください。
情報ボックス
HPVワクチンを受けましょう(県庁感染症対策課からのお知らせ)
日本では年間約3,000人が、子宮頸がんで亡くなっています。子宮頸がんの予防にはHPVワクチンが有効です。
公費対象者は、無料でワクチンを接種できます。
詳しくは、市町村から届いた案内を確認いただくか、お住まいの市町村へお問い合わせください。
■公費対象者
(1)小学6年生~高校1年生相当の女性
(2)平成9年4月2日~平成20年4月1日生まれ※の女性でまだワクチンを接種していない方
※ 平成9年4月2日から平成20年4月1日生まれの女性が無料でワクチンを接種できるのは今年度が最後です。ワクチンは3回接種する必要があるため、9月頃までに1回目を接種しましょう。
◆問い合わせ先
お住まいの市町村予防接種担当課へお問い合わせください。
大切な人と一緒にがん検診キャンペーン開催中です!
がんは2人に1人がかかる身近な病気で、福島県では4人に1人ががんで亡くなっています。しかし、早期発見できれば高い確率で治ります。早期発見のため、がん検診を受けましょう。
現在、がん検診を受けて2人1組で応募するとすてきな商品が当たるキャンペーンを開催中!ぜひ、応募してください!
■開催期間:6月1日(土)~令和7年1月31日(金)
■参加方法:郵送またはキャンペーンサイトからご応募ください。
◆問い合わせ先
キャンペーン事務局 024(935)6175
【障がい者差別解消相談専用ダイヤル】のお知らせ
障害者差別解消法が改正され、令和6年4月から事業者による合理的配慮の提供が義務化されました。
福島県では、『障がいのある人もない人も共に暮らしやすい福島県づくり条例』に基づき、相談窓口として【障がい者差別解消相談専用ダイヤル】を設置しています。
飲食店などで盲導犬同伴での入店を断られたなど、障がいを理由とする差別にお困りの方は、遠慮なくご相談ください。差別解消推進員がお話を伺い、解決に向けて一緒に考えます。
ご本人だけでなく、ご家族や支援者の方からの相談もお受けします。
また、お電話の他に、メールやFAXでも対応しています。
◆問い合わせ先
県庁障がい福祉課 障がい者差別解消相談専用ダイヤル 024(521)8740
月曜日から金曜日 午前8時30分から午後5時15分
※祝祭日・年末年始(12月29日から1月3日)を除く
FAX:024(521)7929
メール:shougaifukushi@pref.fukushima.lg.jp
第17回農業総合センターまつり開催
県民の皆さまに開かれた農業の研究施設として、農業総合センターでは本年度も「農業総合センターまつり」を開催します。
とれたて農産物の販売、農業技術相談、家庭菜園セミナー(7日(土)のみ)、体験イベントなど盛りだくさんです。県内のキッチンカーも来ます。ぜひお越しください。
※事前申し込み不要、参加無料
■日 時:9月6日(金)、7日(土)
いずれも午前9時30分から午後3時
■場 所:福島県農業総合センター
郡山市日和田町高倉字下中道116番地
◆問い合わせ先
福島県農業総合センター 024(958)1700
点字図書館だより
1 センスプレーヤー(携帯型OCRマルチプレーヤー)について
携帯できるデイジー図書再生機プレクストークリンクポケットが生産終了となり、2025年2~3月以降はリンクポケットでサピエデイジーオンラインサービスが使えなくなります。新商品のセンスプレーヤーは、デイジー図書の再生・デイジーオンラインを使ったデイジー図書の検索とダウンロード、マイクロSDカードからのダウンロード、OCR機能を使用した活字文書の読み上げ、スマートフォンやタブレットのBluetoothキーボードとして使用するスマートコネクト機能、音楽データの再生、ボイスレコーダー、ポッドキャスト、FMラジオ、カラーリーダーなど多彩な機能を備えた携帯型OCRマルチプレーヤーです。本体は縦13cm、横6.4cm、厚さ1.45cm、重さ140gとスマートフォンサイズです。価格や製品仕様についての詳細は当館までお問い合わせください。
※デイジーオンライン、ポッドキャスト、ウェブラジオ等を使用するには無線ネットワーク接続が必要です。
※OCR機能は、文書のレイアウトや状態、撮影時の環境によって内容を正確に読み上げできない場合があります。
※付属のOCRスタンドを使用する事でA4サイズの書類を簡単に読み上げる事が可能です。
当館はセンスプレーヤーデモ機設置施設になっています。体験を希望される方は事前にご連絡ください。
2.平安時代中期の女流作家「紫式部」と「清少納言」に関する図書の紹介
日本文学史において「女流文学」の道を切り拓いてきた作家の筆頭とも言える、「紫式部」と「清少納言」に関する当館所蔵の図書の一部を紹介します。今年の大河ドラマと合わせてぜひご覧ください。貸し出しを希望する方は貸出担当まで気軽にお問い合わせください。
●源氏物語 巻1~巻10 紫式部 著 瀬戸内寂聴 訳
(デイジー図書 各録音時間はお問い合わせください)
日本最古の恋愛小説の名作を、誰もが読める美しい日本語で現代語訳した瀬戸内寂聴訳の最高のラブストーリー。
●散華(上・下)紫式部の生涯 杉本苑子 著 (点字図書 (上)全8巻、(下)全7巻)
藤原氏の一門ながら無欲恬淡(てんたん)な漢学者の娘として生まれた小市は、幼い頃から和歌や漢籍を学び並外れた才能を発揮した。姉弟や叔母とともに暮らすなかで、疫病の流行や治安の悪化、勢力抗争に明け暮れる人々の浮き沈みを犀利(さいり)なまなざしで見つめながら、自らの生きる道を模索していく。永遠の名作を紡ぎ出した一人の女性の生の軌跡をたどる歴史大作。
●ちょっと毒のあるほうが、人生うまくいく!「枕草子」に学ぶ「強く賢く生きる」知恵 清水義則 著(点字図書 全3巻、デイジー図書 6時間26分)
自分をとことん肯定する、「嫌いなものは嫌い」と白黒ハッキリさせる、「嫌な感情」はさっさと手放す、やっぱり最後は「笑うが勝ち」。ちょっと毒のあるほうが人生はうまくいく。生き方の極意を「枕草子」から学ぶ。
●枕草子 清少納言 著 池田亀鑑 校訂(点字図書 全5巻、デイジー図書 11時間16分)
一段一段の文章から、平安時代の生活と感覚の具体相を、万華鏡を見るようにうかがい知ることができ、また筆者と中宮定子との美しい魂の触れ合いが、この草子の文学的香気をいっそう高めている。
●紫式部(人と思想174) 沢田正子 著(デイジー図書 7時間19分)
聡明な知性と涼やかな視線で宮廷生活の現実を見据え、『源氏物語』を創出した紫式部。その歩みと心象世界をたどり、創造のエネルギーの原点を探る。
◆県点字図書館 024(531)4950
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みんなの広場
自己紹介 職員・利用者 松野 鉄馬(福島市)
初めまして。今年から福祉協会職員に採用され、点字図書館と生活支援センターに配属となりました、松野鉄馬(まつのてつま)と申します。今回は私が一体何者なのか?についてお話しようと思います。
私は平成15年の2月25日に生まれ、現在21歳です。2歳のころに「頭蓋咽頭腫」によって視力を失い、全盲となりました。3歳の頃から母から点字を学び、今まで点字と共に生きてきました。
幼稚園と小学校は晴眼者と共に生活していましたが、ある人の助言と私の希望により、中学校・高校は東京の「筑波大学附属視覚特別支援学校」へ通っていました。そこは全国津々浦々からたくさんの視覚障がい者の集まる賑やかな学校で、さまざまな文化に触れることができました。また視覚障がいへの支援に特化しており、エキスパートの先生方が趣向を凝らしたわかりやすい、実践的な授業が待っていました。
しかし、大学受験を控えた頃に持病が悪化。ホルモンバランスが崩れたことで体調が優れず、なし崩し的に受験にも失敗してしまいました。
それが転機となり、地元である福島県の盲学校、「福島県立視覚支援学校」で鍼灸(しんきゅう)を学び、国家資格を取得することに成功しました。また、幼い頃からの憧れであった点字図書館に就職し、現在に至ります。
長々と身の上話をしてしまいましたが、最後に抱負を述べて今回は終わりにしたいと思います。
社会人1年目でまだまだ未熟者ですが、少しでも視覚障がい者福祉に貢献できるように努力していきます。どうぞよろしくお願いいたします。
協力会だより
~令和5年度顕彰授与・令和6年度定時総会開催~
新型コロナウイルス感染症の法律上の分類が、季節性インフルエンザと同様の「5類」に引き下げられましたが、まだまだ感染症のリスクが懸念されたため、感染防止対策を行ったうえで定時総会を5月22日コラッセふくしまで開催いたしました。
総会に先立ち、顕彰授与を行い、永年にわたり活動された方々に対し、会長から表彰状及び感謝状と記念品が贈られました。
受賞された方々は、次のとおりです。(敬称略)
〇永年賛助会員
・法人・企業
小名浜海陸運送(株)、JA福島中央会、(株)環境分析研究所、(有)日野屋楽器店
・個人 吉田 直美
〇表彰状
・功労者 藤倉 美津子(前職員)
〇感謝状
・点訳 青山 恵子、紺野 加代子
・音訳 山田 恵美子
顕彰授与終了後、総会を開催し、福島県障がい福祉課長、公益社団法人福島県視覚障がい者福祉協会長、福島市議会議員石原洋三郎様からご祝辞をいただいた後、令和5年度事業報告と決算及び令和6年度事業計画と予算が審議され、いずれの議案も原案のとおり承認又は可決されました。
また、会長より辞任届が提出されたことから、理事会において新たに会長が選定されました。
・新会長(代表理事)髙野 武彦
・前会長(代表理事)古川 雅之
◆県視覚障がい者協力会 (024(533)4085(FAX兼用)
生活支援センターだより
後期高齢者医療被保険者のみなさんへ
被保険者証の定期更新のお知らせ
後期高齢者医療の被保険者証は、毎年8月1日に更新いたします。
7月中にお住まいの市町村から、新しい被保険者証(ピンク色)をお送りしますので、8月1日以降に医療機関で受診をする際には、必ず新しい被保険者証(ピンク色)を窓口にお出しください。
これまでお持ちの被保険者証(オレンジ色)については、被保険者証の誤使用や詐欺被害を防ぐため、令和6年8月1日以降、市町村の後期高齢者医療制度担当窓口へ返却いただくか、ご自身で破棄してください。ご自身で破棄する場合は、個人情報に留意の上、裁断等により確実に破棄してください。
なお、マイナンバーカードと被保険者証の一体化により、令和6年12月2日付けで被保険者証は廃止となりますが、新しい被保険者証(ピンク色)は記載内容に変更がない限り、そのまま有効期限である令和7年7月31日まで医療機関などでご使用いただけます。
※視覚障がいをお持ちの方の被保険者証に点字シールの貼付を希望する場合は、被保険者証を持参のうえ、お住まいの市町村の後期高齢者医療制度担当窓口にお申し出ください。
お問い合わせ先:お住まいの市町村の後期高齢者医療制度担当窓口
または 福島県後期高齢者医療広域連合事務局
電話 024-528-9025(代表)
◆県視覚障がい者生活支援センター Tel024(535)5275
福祉協会だより
歩行者等支援情報通信システム(高度化PICS)の設置について
福島県警察本部から、今年度内に信号機の表示をスマートフォンのアプリを使って、音声で知らせるシステム(高度化PICSと呼ばれる)を、福島県内の4市11カ所の信号機に設置する計画があることが分かりました。設置時期や稼働時期は未定です。
設置される交差点は以下のとおりです。
福島市では、天神町交差点、曽根田駅前交差点の2カ所。
郡山市では、ホテルアネックス前交差点、ベニマル菜根店前交差点、郡山駅前南交差点の3カ所。
会津若松市では、神明通り南交差点、山鹿町交差点、神明通り北交差点の3カ所。
いわき市では、小太郎公園前交差点、中町交差点、市役所前交差点の3カ所。
以上11カ所の信号機は今後更新時期をむかえますが、「音の出る信号機」の機能はそのまま継続し、新たに、歩行者等支援情報通信システムが追加されます。
◆県視覚障がい者福祉協会 Tel024(535)5275