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奇祭・大俵引きと世代交代~(ハマナカアイヅ)

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年1月19日更新

 男は実に単純な生き物だ。

 ぶつかり合う度に、強くなる。

 何かに夢中になると、漢になる。
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奇祭・大俵引き、再び!

 2018年1月14日。約400年の伝統を誇る会津坂下町の冬の風物詩「坂下初市・奇祭大俵引き」は同町役場周辺で行われ、引き子たちが勇ましい俵引きを繰り広げました。

 今年は、ニュージーランド出身のトビー交流員と一緒に参戦してきました。

 会場では、本番に使われる大俵の前に、素敵な笑顔で記念撮影に挑んだトビー交流員。
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 去年8月に来日してからは、取材で県内の祭りに参加するのは意外にも初めてです。

 そんなトビー交流員は、さっそく取材陣や他の参加者たちに囲まれました。

 徹底的な人気っぷりでしたね。
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 自分はというと、2年前と同じ場所、同じポーズで「ビフォーアフター写真」を撮影していました。
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 月日が経つのは、本当に早くて、無情なものです。

 今年の参加者数は、近年最高となる約150名を記録しました。そのうち、外国出身の参加者は7名とのことです。

 全国各地から集まってきた男たちは、着々と準備を進め、やがて下帯姿になりました。
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 刻一刻迫る時間のなか、気合を入れる引き子たち。

 トビー交流員は人生はじめて宙に舞うことになりました。
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いざ、大俵引き本番!

 ここでは、大俵引きのルールを説明しましょう。

 本番では、高さ2.5メートル、長さ4メートル、重さ5トンの大俵を下帯姿の引き子が東西に分かれて引き合い、その年のコメの相場を占います。東が勝つとコメの値が上がり、西が勝つと豊作になるといわれています。

 私とトビー交流員を含めて、赤色の鉢巻きと下帯をまとう引き子は東に配属されています。
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 3本勝負の結果、2勝1敗で西に軍配が上がりました。 

 正直、かなり悔しいですが、勝敗より参戦したこと自体に大いなる意味を持っています。
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そして、世代交代へ―ー

 私の国際交流員としての任期は、残り3か月を切りました。

 この広大な福島県を駆け巡って、ふくしまの魅力を広く発信する役割を、トビー交流員に託したいと思います。

 

 情報発信は一見簡単ですが、実に奥深い仕事です。

 しかし、自分にとって一番やりがいのある仕事でもあります。

 

 私は、福島県内各地の取材を通じて、福島県が大好きになった、単純な男です。

 「仕事とプライベートの境界線」や「日本語と母国語の違い」など、色んな壁にぶつかる度に、ふくしまへの思いが強くなりました。

 気が付けば、ふくしまに夢中になるオトコになってしまいました。

 

 これ以上の幸せはありません。

 だから、どうか私の思いを、受け継いでください。一生のお願いです。

 次回の更新は、私からの投稿の最終回となります。

 どうか最後まで、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

(投稿者:徐)