地球探検
レポート6-2
セミナー開催に至るまで 1前隊員の作業を引き継いで始まった翻訳作業 ジャイアンツアカデミー出版指導書の「ホップステップジャイアンツ」には、2006年に出版された4冊からなるものと、その後2011年に出版された改訂版と二つありました。偶然にも前コスタリカ野球JVの方がその旧バージョンの「ホップステップジャイアンツ」を途中まで翻訳されており、その作業を引き継ぎ、活動当初から翻訳をしていました。 翻訳は毎週金曜日、カウンターパートの家で少しずつ進めていき、作業開始からおよそ一年後の2014年9月、4冊すべての翻訳が終了しました。そこでこの指導書をコスタリカに広めたいと思い、読売巨人軍ジャイアンツアカデミーに連絡を取ったのが中南米野球セミナー開催の始まりでした。 新刊「ホップステップジャイアンツ」の翻訳、期限は二ヶ月 著作権や使用許可の件でジャイアンツアカデミーに連絡を取ってみると、使用に当たっては4冊構成の旧バージョンではなく、2011年出版の新刊の方でという依頼がありました。つまり、新しく新刊を一から翻訳する必要がありました。しかし、そのときは既に10月、セミナーの開催を考えていたのが2月だったのでその時点で4ヶ月少々しかありません。 さらに、印刷や日本からコスタリカへの送付を考慮すると遅くとも12月中旬にはすべて翻訳を終えなければならないとのこと。 4冊構成の「ホップステップジャイアンツ」は一冊が50ページ程度で、挿絵も多く文字はそんなに多くありませんでしたが、それと比較して新刊は文字も少し小さく一冊で200ページほどありました。週一回の作業で進めてきたとはいえ、旧「ホップステップジャイアンツ」の翻訳に一年近くかかったことを考えると、本当にたった二ヶ月でできるのか、正直に言うと100%できるという自信はありませんでした。 大学入試以来の猛勉強?ならぬ翻訳作業漬けの日々 新刊の「ホップステップジャイアンツ」は偶然にもコスタリカに持参してきていました。これはコスタリカ派遣前に個人的にジャイアンツアカデミー主催の指導者講習会に参加し、その際に購入していたからです。そのため、活動当初からこの本を参考にすることが多々ありました。 内容的には旧「ホップステップジャイアンツ」の内容をさらに詳しく説明が加えられていたり、多くのミニゲームなども紹介されていたりするため、ジャイアンツアカデミーの要望のとおり、こちらを翻訳しコスタリカに広めることができればそれに越したことはありません。ということを考えるともうやるしかありませんでした。 決心がついてからは、一日最低でも4ページを目標に、普段の活動がないときは毎日朝から夜は12時過ぎまで翻訳作業を続けました。ある程度翻訳が終わると、カウンターパートのハーリー・フェルナンデスの家に行き、文法や表現の確認を一緒にしていきました。 この過程で大変だったのは、翻訳はもちろん、見出しや写真、図の構成まで自分ですべてやらなければいけなかったことです。写真はすべて自分が持ってきていた「ホップステップジャイアンツ」のページ一枚一枚をスキャナーしてパソコンに取り込み、翻訳作業と並行して原本に忠実にレイアウトを作成していきました。これほど働いたのは日本でも大学入試に備えて受験勉強をした日々以来かもしれません。 翻訳作業の終了とスペイン語版ホップステップジャイアンツ「Saltar Brincar Gigantear」 二ヶ月間、普段の活動も並行しながら翻訳作業を進めていき、作業終了間際には、読売巨人軍国際部のスペイン語通訳の方と直接メールのやり取りをしながら、細かい表現や誤字脱字の確認をしていきました。そして、なんとか期限の12月中旬には翻訳作業を終えることができました。 そうしてようやくセミナー開催から約一ヶ月前の1月にスペイン語版「Saltar Brincar Gigantear」がコスタリカに到着。到着した新品に印刷された本を手にしたときは二ヶ月間の努力の達成感や嬉しさと同時に、これからセミナーがいよいよ始まるぞという実感と責任感が湧いてきました。 |
開会式で踊りを披露する子供たち(セミナー1日目) | 講義とともに会場で実践(セミナー2日目)
| 参加者はおよそ60名(セミナー2日目)
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コスタリカ共和国平成25年度1次隊 職種:野球 加藤直樹 サントドミンゴ野球協会