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地球探検 フィジー共和国 後藤祥与隊員 5

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年11月5日更新

地球探検

フィジー便り

集団健康教室

 病院にくる高血圧や糖尿病の外来患者さん、巡回先の小学生を対象に集団健康・栄養講話のサポートをすることは普段の活動のひとつです。人手不足の時には私からお話しさせていただく機会がありますが、子供から大人まで、発音の悪い英語にしっかりと耳を傾けてくれます。
 なるべく手短にシンプルに、声は大き目に、「栄養バランスの整った食事、地産地消、加工食品に含まれる塩分や糖分」の話を、ポスターを見せながらしています。
 どうしたら食習慣や健康の大切さが伝わるか、いつも考えさせられますが、長年の習慣や食文化を一気に変える事はできません。お話した中の一つでも頭にしっかり残って、大切さを振り返ってもらう機会になればと思います。

 今年もあと2か月となり、病院内、院外での活動も減ってきて、スタッフや同僚はお休みモードになりつつあります。
 フィジータイムに乗せられそうになりますが、私の活動もあと8か月弱。来年の健康教室や巡回のサポートに向けて、今のうちにしっかりと準備したいと思います。

(外来クリニックにて)高血圧患者の集団指導
(外来クリニックにて)
高血圧患者の集団指導

(小学校にて)日本人=海外のお客さんという感覚のため、反応は良いものの、静かにまとめるのは大変です
(小学校にて)
日本人=海外のお客さんという感覚のため、反応は良いものの、静かにまとめるのは大変です

交通事情から垣間見る、心と時間の余裕

 フィジーのバスには、主にメインの市や町をつなぐ高速バスと各地停車のローカルバスがあります。ローカルバスには、バス停や時刻表というものがほとんどありません。
 はじめはバスが何時に来て、どこから乗るのか、バスの乗り方が全く分かりませんでした。現地の人に話を聞くと、バスの通過するメイン道路に立って待っていれば、バスが停まってくれるよっと教えてくれました。停車した場所から、十数メートル間の距離でも再び停まってくれます。
 道沿いでバスを待っていると町に戻るタクシーも、1フィジードル(約56円)で乗せてくれます。ご近所さんや同じ方向に向かう一般乗用車が、停車して乗せてくれる事もたびたびあります。そのせいか、メイン道路沿いを見回すとヒッチハイクをして待つ人々が見られます。

 フィジーで見る大抵の乗用車は、日本からの中古車で、各家庭が車を所持しているわけではなく、電車も通っていません。そのため、自然とお互い助け合うようになったのではないかと思います。混雑したバスの中では、学生や男性が率先して立って女性や海外から来た人に席を譲ったり、立っている人が大荷物を持っている時には座っている人がその荷物を持ってくれたりします。
 正確に分単位で動く日本の交通事情も素晴らしいですが、それとは違った素晴らしい感覚だと感じます。

ローカルバスの様子(窓がないバスも多い)
ローカルバスの様子(窓がないバスも多い)
バス待ちしている時の近所の風景
フィジー人の家にホームステイした時の写真

後藤 祥与 平成26年度1次隊 栄養士 シンガトカ病院