吾妻山火山防災訓練を実施しました
吾妻山火山防災訓練
吾妻山火山防災協議会では、吾妻山の火山活動が活発化し、噴火が発生したという想定の下、火山防災協議会の関係機関が緊密に連携し、火山現象の影響範囲における住民等の避難誘導や立入規制などの防災対応を行う図上訓練を9月7日(水)に実施しました。
なお、8日(木)に実施を予定していた、噴火に伴う行方不明者の捜索・救助などを行う実動訓練は、天候不良により訓練中の安全確保が困難であるため中止しました。
1 日時・会場
【図上訓練】
日時:令和4年9月7日(水)10時00分~17時00分
会場:各関係機関の執務室にて実施
なお、図上訓練前の研修及び図上訓練後の振り返りはオンラインで実施
【実動訓練】※中止※
日時:令和4年9月8日(木)8時00分~12時00分
会場:吾妻山周辺(県吾妻土湯道路管理所、浄土平~鎌沼周辺)
2 参加機関
福島県、山形県、福島市、米沢市、猪苗代町、北塩原村、福島県警察本部、
山形県警察本部、陸上自衛隊第44普通科連隊、福島市消防本部、
喜多方消防本部、福島地方気象台、山形地方気象台、福島河川国道事務所
3 訓練形式
<図上訓練>
実際の初動対応を再現するため、参加機関は各執務場所で訓練に参加し、メール及び電話を用いて、関係機関が相互に情報を共有しながら、住民等の避難誘導や立入規制等の防災対応を行う情報伝達形式の図上訓練を実施しました。また、訓練終了後に、訓練の振り返りをオンラインで実施しました。
<実動訓練>※中止※
噴火により登山者数名が行方不明になったと想定し、合同現地災害対策本部で情報を整理しながら、実際に登山道に入り行方不明者の捜索・救助訓練を実施します。
4 災害想定
【図上訓練】
○ 令和4年7月中旬頃から、浄土平観測点の傾斜計で西(大穴火口方向)上がりの変化が継続。
○ 8月上旬頃から、火山性地震がやや増加傾向(20~30回/日)となる。
○ 8月下旬から、傾斜がやや明瞭になり、火山性地震もさらに増加傾向となる。
○ 9月7日、12時50分、大穴火口方向上がりの傾斜変動を伴う振幅の大きな火山性微動が発生。
~~~~~訓練開始~~~~~
○ 13時30分、仙台管区気象台が吾妻山の「火山の状況に関する解説情報(臨時)」を発表。
○ 13時45分、仙台管区気象台から「噴火警報(火口周辺警報)」の発表見通しを県、関係市町村及び関係機関へ伝達。
○ 14時30分、仙台管区気象台が「噴火警報(火口周辺警報)」を発表し、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)に引き上げ。
併せて、「降灰予報(定時)」を発表。
○ 14時45分、仙台管区気象台が「火山の状況に関する解説情報」を発表。
○ 15時00分、吾妻山大穴火口で噴火発生。
○ 15時10分、仙台管区気象台が「火山の状況に関する解説情報」及び「降灰予報(速報)」を発表。
○ 15時20分、仙台管区気象台が「降灰予報(詳細)」を発表。
○ 15時30分、仙台管区気象台が「火山の状況に関する解説情報」を発表。
~~~~~訓練終了~~~~~
【実働訓練】※中止※
○ 令和4年9月7日、夜のはじめ頃から噴火活動が沈静化。
これを受けて、県・市・警察・消防・自衛隊・気象台で協議し、翌8日朝から行方不明者の捜索・救助活動の実施を決定。
陸上自衛隊第44普通科連隊に対して、行方不明者の捜索・救助に係る災害派遣要請。
~~~~~訓練開始~~~~~
○ 9月8日、8時00分、吾妻土湯道路管理所に現地対策本部を設置。行方不明者の情報・火山活動の状況・気象情報などを伝達後、浄土平まで前進。
○ 同日、10時00分、捜索開始。発見次第、救助。
○ 行方不明者3名全員の救助完了、撤収。
~~~~~訓練終了~~~~~
5 訓練項目
【図上訓練】
(1)観光客、登山者の避難誘導(県、市町村)
(2)登山道、周辺道路の規制対応(県、市町村)
(3)噴火、規制状況の情報発信(国(気象台)、県、市町村)
(4)関係機関との情報共有(各機関)
(5)登山者の安否確認(市町村、警察、消防)
(6)緊急調査(降灰等)の実施(国(河川国道事務所))
(7)救助体制、計画の立案(警察、消防、自衛隊)
【実働訓練】※中止※
(8)現地対策本部における調整訓練(参加全機関)
(9)安否不明者の捜索、救助(警察、消防、自衛隊)
6 訓練の様子(図上訓練のみ)
訓練前の基礎研修の様子(中央左側が研修講師、オンラインで関係機関が参加しました。)
訓練中の様子(福島県災害対策課:プレイヤー)
訓練中の様子(福島県災害対策課:コントローラー)