阿武隈高原中部県立自然公園
【主な見どころ】
阿武隈高地の中央部にある五十人山、高柴山(たかしばやま)、大滝根山、矢大臣山、東堂山、日山及び高瀬川渓谷からなる。
これらの山々は周囲は急斜面で囲まれているものの全体的に緩やかな地形となっており、ハイキングの好適地となっている。中でも大滝根山からは太平洋を望むことができ、那須連峰など大小さまざまな山々を見ることができる。中腹には典型的なカルスト台地である仙台平があり、国民休養地に指定されている。仙台平の西麓にある入水鍾乳洞、あぶくま洞の洞内には、無数の鍾乳石や石筍が幻想的な美しさを醸し出している。
高瀬川渓谷は岩壁が高くそびえ立ち、新緑や紅葉の名所として親しまれている。
【動植物】
入水鍾乳洞、あぶくま洞では、コウモリ、カエル、サンショウウオなどの珍種が生息しており、学術的にも注目されている。
阿武隈高地は、中生代から今に続く山地で、長い間の浸食を受け、浅い谷と小丘が分布する、いわゆる準平原が広がる。県立公園となっている日山、五十人山などは、その中でも浸食され難い岩体を持つ残丘で、そのなだらかな山頂部は古くから放牧地として利用され、シバの草地が広がり、ヤマツツジの花が美しい。阿武隈高地も、その東縁部は隆起が激しく、川は深い渓谷を刻んで流れる。県立公園となっている高瀬川もそうした川の一つで、切り立った岸壁にはアカマツが映え、その間にうっそうとしたケヤキ林やモミ林が広がる。 指定植物としては、イワヒバ、ウメバチソウ、アズマギク、トキソウ、センダイトウヒレン、アカヤシオなど20科51種がある。
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