全量全袋検査の体制
全量全袋検査体制ができるまで
平成24年4月1日から、厚生労働省が食品中の放射性物質の新たな基準値を設定しました。
この結果、米(一般食品)の放射性セシウムの基準値が100Bq/kgに引き下げられました。
参考:食品中の放射性物質への対応、基準値の設定、よくある質問等(厚生労働省ホームページ・別ウィンドウで開きます)
東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故による放射能への不安から、福島県産の農林水産物の消費に甚大な影響が出ました。
米は、国民の主食であるため、特に消費者の関心が高く、安全性にも厳しい目が向けられています。
そのため、福島県の24年産米は、「基準値を超える米は絶対に流通させない」「消費者が安心できる米の出荷体制を整えて、理解を得ていく」ことをめざし、徹底した検査に取り組むこととしました。
そこで、福島県では、田植え前の段階で「除染や放射性物質吸収抑制対策」を実施し、収穫後はすべての県内産米を検査し、放射性セシウム基準値を超える米を流通させない「全量全袋検査」に取り組みました。
出荷前にすべての米を検査する「全量全袋検査」は 、世界で初めての取り組みです。
なお、除染や放射性物質吸収抑制対策等を徹底した結果、平成27年以降、通算5年間基準値超過がないことから、令和2年産米より放射性物質検査の手法を見直しました。
避難指示等があった一部の地域では全量全袋検査、それ以外の地域では抽出によるモニタリングにより米の安全性を確認しています。
全量全袋検査体制
※ 上図中の検査器、検査員、作業員等の数は、令和元年までのものです。令和2年以降は、避難指示等があった一部の地域においてのみ全量全袋検査を実施しているため、検査器等の数は上図よりも縮小しています。