福島県の道路の現状
印刷用ページを表示する 掲載日:2015年10月22日更新
「荒廃するアメリカ」の教訓
出典:「米国の橋はなぜ落ちる」K.F.ダンカー/B.G.ラバット著、日経サイエンス 1993年5月号、p79
アメリカでは、1930年代のニューディール政策により道路施設が大量に建設されました。1970〜80年代にアメリカ経済が停滞し、道路投資額を削減した結果、道路施設の老朽化対策が十分にできず、舗装損傷、落橋や橋の通行止めが頻発しました。いわゆる「荒廃するアメリカ」と呼ばれる状況を招きましたが、その教訓から、1980年代半ばより、予防的な安全対策への投資を増やしています。
「荒廃する“ふくしま”」としないために
近年、公共事業に係る予算は大幅に縮減され、維持・補修に係る予算についても、構造物などのストックの累積的増大にもかかわらず、減少傾向にあります。福島県が管理する道路は約5,600km、橋梁は約4,500橋に達しています。高度経済成長期に集中して整備されたこれら大量の道路施設の老朽化により、従来型の対症療法型管理では、「荒廃する“ふくしま”」になってしまう危険性があります。
橋梁の床版が抜け落ち、緊急対応を実施した事例〔信夫橋((一)水原福島線)〕橋梁の床版の損傷状況(多数のひびわれが発生)
コンクリート橋の主桁の損傷状況(ひびわれ、遊離石灰が多数発生)
福島県道路事業費の推移