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個別Q&A7-(5)休憩時間の自由利用

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年3月29日更新

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休憩時間の自由利用

質問

 私は8時間勤務の正社員であり、休憩時間として12時から1時間の昼休みが与えられています。昼休み時間中は事務所内に私1人しかいない場合が多く、電話の対応におわれ、まともに休憩がとれない日があります。
 昼休み以外に休憩時間は取れないのでしょうか。

答え

 取得できなかった分の休憩時間を別に取ることは可能です。

解説

1.休憩時間

 休憩時間とは、労働者が労働時間の途中において、休息のために労働から離れることを保障されている時間をいいます。つまり、使用者の指揮監督から完全に解放させることが休憩制度の目的です。
 したがって、質問の場合、労働者は電話の対応等により取得できなかった時間分の休憩時間を使用者に求めることができます。

2.休憩時間の長さと位置

 労働基準法においては、労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩を与えなければならないとされています。
 休憩時間は、労働時間の途中に与える必要があります。労働者に休息を与えることが休憩時間の目的であることから、始業前、終業後に与えてはいけません(同法第34条第1項)。

(参考)

1.休憩時間の一斉付与

 休憩時間は一斉に与えなければなりません。ただし、労使協定がある場合は、休憩を交代制とすることが可能です(労働基準法第34条第2項)。
 また、運送業や金融業等一定のサービス業については、適用が除外されています(同法施行規則第31条)

2.休憩時間の自由利用と制限

 労働者は休憩時間を自由に利用することができます(労働基準法第34条第3項)。そのため、休憩時間中の外出も原則として自由です。ただし、企業施設内で休憩する場合、使用者による施設管理や職場の規律保持のための必要な制約には従わなければなりません。また、他の労働者の休憩を妨げてはいけません。
 一方、使用者は、原則として休憩時間中の労働者の行動に制約を加えることはできません。ただし、合理的理由がある場合に限り、外出の届出制など最小限の規制はできます。

判例

○ 住友化学名古屋製造所事件(最三小判昭和54.11.13 労経速1032号)
○ 電電公社目黒電報電話局事件(最三小判昭和52.12.13民集31巻7号)

 

 

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