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【ろうどうコラム】人口減少社会に立ち向かう

印刷用ページを表示する 掲載日:2024年10月23日更新

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R6.10.23 人口減少社会に立ち向かう

労働委員会  労働者委員  高原 英二 

 気が付けば、いつの間にか少子高齢化社会から、人口減少社会へと社会構造が大きく変化を迎えてきた。

 見出しが少々大袈裟になってしまったが、実際に私の周辺では新規での採用が非常に困難で特に、新卒採用がなかなか希望通り採用ができないと言う声が多く聞こえています。

 令和6(2024年)年9月の福島県の推計人口:約174万人、福島県の人口のピークが平成10(1998年)年1月で:約214万人で平成8年(1996年)年には老年人口(65歳以上人口)が年少人口(0~14歳人口)を上回る転換期を迎えたとあり、就業者数は、平成7(1995年)年の:108.7万人をピークに減少傾向にあり、令和2(2020年)年には:87.2万人と減少となっておりました。

 働き方改革に伴い企業では、時間管理・年次有給休暇の取得義務・36協定の取り扱い等、それまで以上に厳正な運用が求められる中、人手不足が追い打ちをかける状況です。

 私は普段、製造業の労働組合の役員をしておりますが、会社を操業するにあたり、製造・生産管理・品質管理・安全衛生・労務管理・・・と、多種多様な業務があり、更には様々な公的有資格者も必要となっており、人が採用できない状況は企業にとっても喫緊の課題となっております。

 もちろん、製造業だけではなく、公共サービス・インフラ等、全ての業種にとって人手不足はその業種の存続だけでなく、地域そのものの存続に関わる大きな問題になりかねない状況であり、2024年問題の、物流・運送業での働き方改革関連法の施行による慢性的な人材不足・運転手の高齢化問題が大きな課題となっております。

 身近な所でも公共交通機関である路線バスでの減便・路線短縮・休日運休なども起きており、人の問題だけではないかもしれませんが、一つ課題と思われます。

 また、インターネットでの商取引(EC)の発達に伴い、物品の購入・調達が移動をしなくても手元に届くとはいえ、配達を行う運送業者の負担は増すばかりで、人手不足に追い打ちをかける状況である。

 私もあと10年程で、老年人口(65歳以上人口)に仲間入りします。その頃はもしかしたら老年人口と言われる年齢も65歳よりも上になっているかもしれませんが、DXや、いわゆる人工知能(AI)の更なる進化に伴い、体力、判断力、一部知力も補ってもらいながら現役で働いているかもしれませんし、働き方はもちろん、生活スタイルも大きく変わっているかもしれません。

 

 全てをネガティブに捉える事なく、今現在の様々な環境や課題を現実的に受け止め、その時々の社会に順応し務めていけたらと考えております。

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