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【2014年5月20日(火曜日)】 Vol120

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年3月26日更新

目次

  • 日々の思い
      県教育委員会理事兼政策監 尾形 淳一(おがた じゅんいち)
  • リレーエッセイ
      県教育委員会委員長 小野 栄重(おの えいじゅう)
  • お薦めの一冊コーナー
  • 学校自慢コーナー
    • 二本松市立東和小学校
    • 南会津町立田島中学校
    • 福島県立会津高等学校
  • お知らせ
  • 編集後記

日々の思い

「まさに正念場」
                  
県教育委員会理事兼政策監 尾形 淳一(おがた じゅんいち)       

 楽しみにしていたゴールデンウィークも過ぎてしまえばあっという間、皆さんの職場では新しい仲間を迎えた緊張もほぐれ、一丸となって年度当初のスタートダッシュに余念がないことと思います。震災そして原発事故から3年が経過し、今年度はまさに正念場、これまでの取組の成果が形として求められる待ったなしの1年がスタートしました。
 マスコミ等で福島の現状が取り上げられる機会も減り、風化が懸念される中で、改めて現状をしっかりと把握した上で、振り返り評価し、修正すべきところは修正しながら復興に向けて歩みを進めなければなりません。
 このような硬い書き出しをしてしまうと皆さんはまたかと思われるかもしれません。 「通常業務に加えて復興関連の仕事、人も思うように配置されない、振り返ったり、よく考えたりする時間もつくれないほど目の前の仕事に追いまくられているのに」と。まさに職場環境の面からも正念場ですが、それでも私たち教職員は子どもたちの思いに応えるために、何とかして時間を生み出し、教育環境の一層の充実のため全力を尽くさなければなりません。
 私も、皆さんにお願いするだけでなく、今年度は日々の業務の中で負担を軽減することに、より重きを置いて対応していきます。
 今回は仕事を効率化し時間を生み出すヒントにでもなればと思い、私が心がけたいと思っていることについて述べてみたいと思います。
 一つ目は、判断にあたって自分なりのチェックポイントを持つことです。案件によって多少異なりますが、(1)課題は整理されているか、(2)今までどおりで大丈夫か、(3)他県や他部局等との比較検討、この3点を意識することで打ち合わせを効率化し、後々の手戻りを少しでも抑えたいと思っています。
 二つ目は、自分で不安に思ったときは結論を出す前に上司や同僚、その道のプロに非公式にでもアドバイスを請うことです。あやふやのまま事を進めた後で大きな方針転換を迫られることのないようにしたいのですが・・・努力します。
 三つ目は、苦情、批判、要望については取捨選択は必要ですが、まずは受け止めてみようと思っています。ほとんどが難しいことばかりかもしれませんが、これまでの経験上、その時丁寧に対応しておかないと結局後になって、より複雑な形で自分の身に降りかかり、かえって対応の手間暇が増えてしまうケースが多かったと感じているからです。
 最後は、決して望ましいことではありませんが、先送りしたり、取りやめるという選択肢を持つことです。先を急いで議論を避け、私の考える結論を押しつけてしまう場合もあると思います。やらなくてはならないことに対しては時間をつくるしかありません。出来ない理由を整理しても前には進めません。
 私はちょうど一年前、このメールマガジンに「良い仕事をするためには一人ひとりが良く考えること、そして立場を超えて良く議論して練り上げることが大切」と書かせていただきました。この思いは変わっていませんが、この1年でこれだけでは非常時は乗り切れないと実感させられました。ここに書かせていただいたのはあくまで私の視点からのことです。
 それぞれの職場の特性や仕事の内容に応じて、職員一人ひとりが工夫を凝らし、職場が一つになって日々押し寄せてくる新たな課題に取り組める環境を整えることが最も大切なことです。
 正念場の一年を乗り越えられるよう、知恵を出し合い力を合わせて取り組んで行きましょう。

リレーエッセイ

「進化している福島の子どもたち」

県教育委員会委員長 小野 栄重(おの えいじゅう)

 福島を襲った前代未聞の複合災害から早3年余の月日が流れ、発災後のあの混沌とした状況と比べれば、少しは落ち着きを取り戻しつつあると感じます。
 しかし、福島県教育委員会委員長としても、また私のもう1つの公職であるいわき商工会議所会頭としても、ここで一度今までの政策を検証してみる時期ではないかと考えます。
 私は、教育と経済は表裏一体の関係にあると考えます。なぜなら充分な教育を受け、立派に育った子どもたちが社会に出て企業を支え、また経済を順調に推移させ、そして家庭に充分な経済力があれば比較的子どもたちにより高い教育を受けさせることが可能です。どちらが欠けても社会として成長する好循環が成り立たなくなるわけです。
 その視点で考えますと、この3年間先生方が難局に屈せず、昼夜を省みず子どもたちの笑顔を絶やさずに指導に打ち込んでこられた姿に、私は敬意を表さずにはいられません。
 福島の教育はまだまだ課題はあるにしても、ここまでやれる最善の策を尽くしてきたと評価しております。
 一方経済分野にいたっては、震災の後遺症、特に原発事故による実害と風評被害で県内のほとんどの企業が大きな打撃を受け、消滅の危機に直面しながらも、県民が一丸となって要望し、実現した国・県等の前例のない支援策と自助努力により、なんとか踏みとどまり、ほとんどの企業が復旧を果たしたことは、世界からみれば驚嘆に値するものに違いありません。
 まだまだ復興は道半ばではありますが、世界の英知を福島に集結して、県民の健康・維持の支援と原発廃炉作業の迅速化のために、国策による研究機関を福島に誘致し、安全・安心を担保した上で、再生可能エネルギーの世界規模の一大集積地となる新しい産業の創出を図り、雇用の受け皿を確保しつつ世界に誇れる復興モデル県を築き上げなければなりません。
 今、子どもたちはこの災害に懸命に立ち向かい、大きく進化している様に私には思えてなりません。自然に対する畏敬の念が芽生え、自分たちは自然の中で生かされているという謙虚な気持ちと、多くの方からの励ましと支援に対する心からの感謝の気持ち、そしてなにより家族の存在の大切さと、他人に対する思いやりの気持ちが、不幸な体験の代償として芽生えつつあるということです。このことはどんな道徳教育よりも勝る魂の叫びであると考えます。福島の子どもたちは、世界の何処の子どもたちにも負けない心の強さと優しさを身につけたのです。この子どもたちがこれからの福島の復興と日本の再生を牽引していくことになるのは間違いないと考えるのは、私だけではないはずです。

お薦めの一冊コーナー

 このコーナーでは、福島県立図書館司書のお薦めの一冊を御紹介します。

おすすめの一冊 『「闇学」入門』 中野純/著 集英社 2014

 日本の夜は世界でも格別に明るいことをご存じでしたか?
 夜中電気が点り、歩くのに困る真っ暗闇には縁のない現代日本。でも昔の日本人は、闇夜と仲良く暮らしていました。胎内めぐりや百物語、蛍狩りなど闇に親しむレジャーから、「朝、光を
浴びないとどうなるのか」という健康に関する話題まで、ナイトハイカーの著者が紹介します。
 これからのエネルギー事情に関心のある方も要チェックです。(県立図書館司書 N.T) 

県立図書館024-535-3218
http://www.library.fks.ed.jp/

学校自慢コーナー

 このコーナーでは、各学校の特色ある取組を御紹介します。詳しい内容を県教育委員会のホームページで紹介していますので、御覧ください。

『「走る東和・漕ぐ東和」の伝統を受け継いで』

 二本松市立東和小学校

 東和小学校は、平成22年度、それまでの下太田、木幡第一、木幡第二、針道、北戸沢、南戸沢、上太田の7校が統合して新設され、5年目を迎えました。
 二本松市の東和地域は、旧東和町の頃から「走る東和・漕ぐ東和」として、ロードレースやカヌーが盛んで、これまで多くのアスリートを輩出してきました。
 
 二本松市立東和小学校の学校自慢のページへ[PDFファイル]
 二本松市立東和小学校のホームページへ

『大丈夫!』

 南会津町立田島中学校
 
 「今のままでも充分大丈夫!」という「現状肯定(現在のよさに目を向け伸ばす)」が、次のステージに進む勇気と元気を引き出すと考えています。これは本校が掲げる理念です。生徒、教職員、保護者が一丸となり、『チーム田島中』で、元気に頑張っています。
 田島中は実に楽しく、活気に溢れた学校です。
  
 南会津町立田島中学校の学校自慢のページへ[PDFファイル]

『「グローカルリーダー」をめざして』

 福島県立会津高等学校

 本校は、下賜金と山川健次郎(会津藩士で、後の東京帝国大学総長)らの会津出身者の尽力によって「私立会津中学校」として開校しました。
 校是を「好学愛校」「文武不岐」とし、剣舞委員会は、自刃した白虎隊鎮魂の舞を奉納しています。
 また、4年前より20名程度の1年生が、山川の母校であるイェール大学で研修をするアメリカ研修を実施し、会津人としてだけでなく、グローカルリーダーとならんとする人材を育成しています。
 
 福島県立会津高等学校の学校自慢のページへ[PDFファイル]
 福島県立会津高等学校のホームページへ

お知らせ

 週末には各地の運動会の様子が報じられる季節となりました。青空の下、元気に駆け回る子どもたちに声援を送っている保護者や地域の皆さんが、そろって明るい笑顔だったのが印象的でした。
 さて、ここからは5月のお知らせコーナーです。

高校教育課からのお知らせ

「双葉郡新設中高一貫校」Webページ及びアンケートについて

 「双葉郡新設中高一貫校」の公式Webページを開設しました。
 平成27年4月の開校に向けて開設準備を進めています。つきましては、Webページをご覧いただき、御意見・御要望がございましたら、是非お寄せください。
 お寄せいただいた御意見等は、今後の新設校準備の参考とさせていただきます。

 「双葉郡新設中高一貫校」Webページ
 アンケートフォーム[投稿可能期限:6月30日(月曜日)]
  
 ※ 福島県教育委員会のホームページにあるバナー「平成27年4月開校 双葉郡新設中高一貫校」からも御覧いただけます。)

健康教育課からのお知らせ

≪改訂≫運動身体づくりプログラム~解説~について

 「運動身体」とは、「動ける体」と「動きたい体」を統合させた身体という意味で名付けた言葉です。「運動身体づくりプログラム」は、体力向上だけでなく、体育の諸目的を視野に入れ、「動ける」「動きたい」を合わせ持った身体を育てるプログラムです。
 運動感覚の形成をプログラムの中心に位置づけ、特に福島県の子どもたちの実情を考慮して、リズム感覚、腕支持感覚、逆さ感覚、投感覚の育成を重視した内容になっています。
 小学校における児童の体力・運動能力向上へ向けた取組の充実のため、体育の授業等で御活用ください。 

 ≪改訂≫運動身体プログラム~解説~[PDFファイル]

義務教育課からのお知らせ

ふくしま道徳教育資料第2集 「敬愛・つながる思い」について

 24年度作成したふくしま道徳教育資料第1集「生きぬく・いのち」に加え、今回、家族愛や友情等を中心にした第2集「敬愛・つながる思い」を作成しました。
 第1集「生きぬく・いのち」、第2集「敬愛・つながる思い」、本年度は第3集「郷土愛・ふくしまの未来へ」(仮称)を作成する予定です。
 この三部作は、道徳教育の資料であるだけでなく震災の記録でもあります。福島県民にとって本当に大切な心とは何なのかを考える機会として、この資料集を御活用ください。

 ふくしま道徳教育資料「敬愛・つながる思い」[PDFファイル]

社会教育課からのお知らせ

「ふくしまっ子自然体験・交流活動支援事業」について

 子どもたちの豊かな人間性や生きる力の育成を図るため、東日本大震災の経験を踏まえ、再発見した郷土の良さを伝え合い発信していくような交流活動や充実した自然体験活動等を支援します。

 ふくしまっ子自然体験・交流活動支援事業

県立図書館からのお知らせ

福島県立図書館移転30周年記念事業「図書館の至宝」展

『錦絵に描かれた福島』について
  
 県立図書館が現在地に移転し7月で30年になることを記念した「図書館の至宝」展を開催しています。白虎隊士が切腹する場面を描いた錦絵などを展示しています。

 場所:県立図書館 総合案内カウンター前
 期間:開催中 ~ 平成26年6月4日(水曜日)

県立図書館 024-535-3218
http://www.library.fks.ed.jp/

福島県文化財センター白河館「まほろん」からのお知らせ

ふくしま復興展 「発掘された大堀相馬焼」

 「ふくしま復興展」は、ふるさとに育まれた文化を広く紹介し、福島県民の「こころの復興」を応援する企画です。
 第1回目の今回は、福島県の代表的な伝統工芸品である大堀相馬焼について、福島県文化財センター白河館(まほろん)の収蔵資料を中心とし、主に江戸時代から明治・大正時代にかけての製品や技術を紹介します。

 期間:開催中 ~ 平成26年6月29日(日曜日)    
 入館料:無料
   
まほろん 0248-21-0700
http://www.mahoron.fks.ed.jp/

編集後記

 青森県出身の民俗学者、田中忠三郎さんはこんな風に言い残していらっしゃいました。「次なる世代に引き継ぐものは、物でも、財でも、お墓でもない、やさしさだ」と。震災後、折に触れてこの言葉を思い出します。
 上記で紹介されている「ふくしま道徳教育資料」は、ふくしまのやさしさ、ふくしまの強さがあふれており、私たち大人にとっても震災を振り返り、未来を照らす味わい深い読み物となっています。ぜひご一読ください。
 ちなみに私は「家路」というエピソードが響きました。

教育総務課長  大類 由紀子

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