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福島県地震・津波被害想定調査結果について

印刷用ページを表示する 掲載日:2023年3月24日更新

 本県では、平成7年1月17日に起きた阪神・淡路大震災を契機に、福島県で大規模な地震が発生した場合の被害をあらかじめ想定し、できる限り被害を軽減するための対策について検討するため、平成7年度から平成9年度までの3か年にわたり、福島県地震・津波被害想定調査を実施しました。

 その後、平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震によって、本県も含め各地で想定を大きく超える甚大な被害が発生しました。このときの教訓を踏まえ、平成23年6月に中央防災会議の専門調査会では、今後の地震・津波の想定にあたり、あらゆる可能性を考慮した最大クラスの巨大な地震・津波を検討していくべきであること、一度想定した地震・津波についても、最新の科学的知見を取り入れて適切に見直すこと、地域毎に地震・津波の想定を早急に検討すべきであることを提言として示しました。

 前回調査から約25年が経過し、本県では、人口や建物の分布状況、インフラの整備状況が変わってきており、特に、浜通りの沿岸では、東日本大震災の津波被害や復興、そして福島第一原子力発電所事故による帰還困難区域の設定などにより変化が大きくなっています。

 こうした状況を背景に、最新の科学的知見や手法及び国内で発生した地震における課題や教訓を反映した上で、被害想定を全面的に見直し、福島県及び市町村の地域防災計画をはじめとした防災に係る各種計画の改正に寄与することを目的に、令和元年度から令和4年度にかけて「福島県地震・津波被害想定検討委員会」を設置の上、被害想定調査を実施しました。

調査結果の概要

 被害想定調査結果の概要 [PDFファイル/1.24MB]
 各市町村直下の地震の被害状況(報告書から抜粋) [PDFファイル/438KB]

 県内全域で想定される最大クラスの災害について最新の科学的知見や手法に基づき被害推計を行い、各地で甚大な被害が発生する可能性があることがわかりました。
 一方で、建物の耐震化や津波避難意識の向上など、減災対策を行うことで被害が大幅に減少すると試算されております。
 自分の命と大切な人の命を守るため、地震・津波に備えた対策を取りましょう。

建物の耐震化による減災効果

 建築基準法の耐震基準は昭和56年(1981年)6月に大幅に見直されており、過去の大規模地震においては、見直し以前の耐震基準に基づき建てられて建物に被害が多く発生しており、今回の被害想定でも多くの被害が発生します。
 旧耐震基準(1980年以前)の建物が、全て耐震対策を行い新耐震基準相当の建物になった場合、全壊棟数はおよそ80%減少、木造の建物が2002年以降の建物に建て替わった場合、全壊棟数はおよそ95%以上減少すると試算しました。
 耐震化率を100%にすれば大きく被害が減少します。

旧耐震基準の建物が全て耐震対策を行い新耐震基準相当の建物になった場合

建物の耐震化による減災効果

木造の建物が2002年以降の建物に建て替わった場合

建物の耐震化による減災効果

津波の避難意識向上による減災効果

 津波による死者数について、今回の被害想定では、東日本大震災の実績の避難意識を用いて計算していますが、津波避難比率が高く、さらに津波情報の伝達や避難の呼びかけが効果的に行われた場合、死者数は0に近づくと試算しました。
 津波の避難意識が向上すれば大きく被害は減少します。

津波の避難意識向上による減災効果

想定地震

・福島盆地西縁断層帯を震源とする地震(M7.8、Mw7.1)
・会津盆地東縁断層帯を震源とする地震(M7.7、Mw7.0)
・想定東北地方太平洋沖地震(M9.0、Mw9.0)
・各市町村直下の地震(M7.3、Mw6.8)
※Mw:モーメントマグニチュード

震度分布

福島盆地西縁断層帯を震源とする地震

福島盆地西縁断層帯震度分布

会津盆地東縁断層帯を震源とする地震

会津盆地東縁断層帯震度分布

想定東北地方太平洋沖地震

想定東北地方太平洋沖地震震度分布

各市町村直下の地震

 

各市町村直下の地震の震度分布はこちらのページをご覧ください。

詳細報告書

表紙・目次 [PDFファイル/180KB]
調査の概要 [PDFファイル/746KB]
1 地盤モデル・想定地震について [PDFファイル/14.54MB]
2 自然現象の予測について [PDFファイル/68.94MB]
3 被害想定について [PDFファイル/23.43MB]
参考文献 [PDFファイル/330KB]

※令和5年1月6日、誤植修正のため以下のページを差し替えました。
 「3 被害想定について」 2ページ、16ページ、157ページ、308ページ

シナリオ

 想定地震の内、福島盆地西縁断層帯を震源とする地震、会津盆地東縁断層帯を震源とする地震、想定東北地方太平洋沖地震が起きたら、どういった事象が発生し、事態がどのように推移していくのか、季節時間帯を設定し、シナリオとしてまとめました。
 自分の身の回りでどのようなことが起きるのか想像しながらご覧ください。

福島盆地西縁断層帯を震源とする地震 [PDFファイル/1.92MB]
会津盆地東縁断層帯を震源とする地震 [PDFファイル/1.96MB]
想定東北地方太平洋沖地震 [PDFファイル/2.18MB]

過去の被害想定結果

 平成7年度~平成9年度に実施した被害想定調査結果についてはこちらをご覧ください。

地震・津波への備え

地震・津波への備えはこちらをご覧ください。
住宅の耐震化等への支援制度はこちら(県建築指導課ホームページ)をご覧ください。

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