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2015年10月JETスタディツアー参加者レポート06

2015年10月ツアー参加者06名前: クリス・オードー(アメリカ)

 2015年の会津地方のJETスタディツアーに参加し、大変勉強になりました。ツアーで多くの学びがあったのですが、同時にすごく楽しい時間を過ごすことが出来ました。先輩のJET参加者と初めて会って、今年の新規JET仲間と再会し、皆で交流し、とても有意義な時間を過ごしました。

 来る前に福島の安全性が心配でした。主に放射能の問題が気になっていました。食べ物は大丈夫だろうか?水が飲めるのか?空間放射線量は高すぎないか?どれも初めて福島県を訪れる人が気に掛ける質問だと思います。海外で報道されている福島に関する情報の影響が多いと思います。視聴者の目を引くような、特にネガティブな情報が多いです。必ずしも正確な情報だとは限りません。

 スタディツアーでお米の全量全袋検査場と農業総合センターを訪問し、食品の放射性物質検査、基準値を超えるものの割合などについて学びました。福島は農業が盛んな県として知られているのですが、原子力発電所の事故の後、特に農業が大きな打撃を受けました。なぜなら消費者が福島県産の食品を避けるようになったからです。福島県の農林水産物の安全を証明するため、厳しい検査体制が設けられました。しかし、それでも福島県産の食品が危ないという意識が根強く残っています。

 お米の検査場を見学した時にお米がスーパーなどのお店に並ぶまでの検査の流れについて学びました。特に印象的だったのが生産されているお米の全袋が検査を受け、結果を携帯などで調べられるようにQRコードが貼られていることです。QRコードでその袋の生産地などの基本情報も見ることができます。もちろんほとんどの人が一番気になる放射性物質検査の結果も調べることができます。結果を調べるとそのお米が日本の基準値以下ということが分かり、安心して食べることができます。実際に数を見ると2014年で11,009,627袋中、2袋のみが基準値を超えただけでした。

 その後は福島県農業総合センターを訪問し、県全体の食品に関する情報をもらいました。2015年の4月から9月にかけて、13,181件の試料の中、たったの15件が基準値を超えました。基準を超えたほとんどのものが山菜、野生キノコや水産物でした。他にも言えることが日本の基準はアメリカより10倍厳しくなっています。

 ツアーで鶴ヶ城など福島の観光地にも行きました。今回のツアーで初めて会津地方を訪れたので、ぜひ鶴ヶ城に行きたいと思っていました。城の中に入ると鶴ヶ城や回りの地域の歴史の展示があります。天守閣に登ると絶景が待っています。鶴ヶ城を含め、会津地方が学習旅行で来る観光客が多かったのですが、2011年3月11日の後、観光客が大きく減りました。とても綺麗な場所で、歴史も豊なので、もったいないと思います。

 会津地方を含め福島県が本当に素晴らしい場所で、国内外から多くの人が1回来てみるべきです。課題が多く大変ですが、福島県が2011年の震災から復興しようと頑張っています。
クリス・オードーさん 

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