会津地方14(柳津町):奇祭の夜(ハマナカアイヅ)
会津きっての名刹・福満虚空藏尊圓藏寺(以下、圓蔵寺)は千二百年にもおよぶ歴史を誇り、今でも多くの参詣者を集めています。
しかし、この圓蔵寺で毎年行われている、「七日堂裸まいり」という伝統祭事のことはご存知ですか?
毎年の元月七日の夜に行われるこの祭は、圓蔵寺周辺の道々がこうこうと燃えるかがり火で照らされる中、大鐘を合図に雪が降るなか、下帯一つの男たちが寺の真ん中にある菊光堂の大鰐口を目指すという内容です。
その奇抜さゆえに、「七日堂裸まいり」は「奇祭」とも呼ばれています。
ちなみに、七日堂裸まいりは民衆の力で只見川に凄む竜神を追い払ったという伝説にちなんで行われたと言われています。
私にとっては、今年は2年連続の観戦となりました。
もちろん、自ら奮って参戦するのも選択肢の一種ですが、熱気と狂気(?)に満ちた会場で思わず息を呑んでドキドキしながら見守るのはベストだと思います。
残念ながら、自分が撮った写真をSNSでシェアしたところ、一部から「せめて服を着ればいいのに」「(日本人)はやはり狂っている」という意見がありました。
私は、すべての人が私に同調して、同じ考え方を共有することなんて望んでいません。
しかし、私にも持論があります。
「男は本気になればなるほど、全力を挙げて物事をやり遂げる傾向がある。バカバカしいと思う人もいれば、格好良く見える人もいます。私はどうやら後者のようです。」
当日の会場で、私と同じくこの奇祭の一部始終をずっと温かく見守っていた方々は、きっと私の言いたいことが分かると思います。
正月明けの奥会津で、奇祭を楽しんでみては如何でしょうか?
(投稿者:徐)