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営農再開に向けた作付実証(県による実証研究)

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年6月19日更新

実証研究の計画及び成果

  県では、原発事故により避難を余儀なくされている地域等の営農再開・農業再生を図るため、国や県の研究機関等が開発した吸収抑制対策などの基幹技術を基に、現地で作付実証を平成25年度から実施しております。

平成27年度の実証研究計画

平成26年度の実証研究成果

平成25年度の実証研究成果

実証栽培の現地検討会の実施状況

平成27年度の実証研究計画

14地区(10市町村)に実証研究ほ場を設置しました。

市町村地区品目研究内容
川俣町山木屋リンドウリンドウ14品種(平成26年6月3日定植)の実証栽培を行う。
ジベレリン処理、小トンネル開花前進、市場での求評を実施する。
田村市都路町古道牧草牧草の再更新による放射性セシウム吸収抑制の実証を行う。夏作としてスーダングラスを栽培し、秋に永年生牧草を播種予定である。
南相馬市小高区大富飼料用トウモロコシ除染(堆肥散布+プラウ耕)後農地における飼料用トウモロコシの放射性セシウム吸収抑制の実証を行う。
小高区川房地力増進作物地力増進作物を用いた農地保全についての実証を行う。
夏作:大麦、クロタラリア、ヘアリーベッチ、ソバ、秋冬作:マメ科の栽培を予定している。
飯舘村二枚橋地力増進作物地力増進作物を用いた農地保全についての実証を行う。
・被覆作物による土壌流亡防止、地力増進を実施する (福島県施肥基準等を参考)。
広野町折木リンドウリンドウ8品種(6月上旬定植)の実証栽培を行う(極早生、早生系を主体に彼岸系統まで)。
楢葉町上繁岡施設花きトルコギキョウ8品種(8月盆、9月彼岸出荷を各4品種を5月下旬定植、6月中旬定植)の実証栽培を行う。
上小塙牧草永年性牧草の実証栽培を行う。カリの追肥は交換性カリの簡易測定結果に基づき実施する。
富岡町下郡山バレイショ除染後農地(深耕)のバレイショの実証栽培を行う。
・カリによる吸収抑制対策の実証(既存研究成果を参考)
川内村下川内リンドウリンドウ14品種(平成26年6月4日定植)の実証栽培を行う。
ジベレリン処理、小トンネル開花前進、市場での求評を実施する。
浪江町幾世橋リンドウリンドウ14品種(平成26年5月29日定植)の実証栽培を行う。
ジベレリン処理、小トンネル開花前進、市場での求評を実施する。
トルコギキョウトルコギキョウ10品種(5月下旬播種、8月上旬定植、12月出荷の作型)の実証栽培を行う。
加温、電照、大苗定植を実施する。
高瀬飼料用トウモロコシ除染(深耕)後農地における飼料用トウモロコシの放射性セシウム吸収抑制の実証を行う。
葛尾村広谷地牧草永年性牧草の実証栽培を行う。カリの追肥は交換性カリの簡易測定結果に基づき実施する。

平成26年度の実証研究成果

12地区(10市町村)で実施しました。

※研究成果名をクリックすると、成果資料(PDF形式)がご覧いただけます。

市町村地区品目研究成果名成果の要点
川俣町山木屋露地花き
(リンドウ)
リンドウ実証栽培(1年目) [PDFファイル/923KB]表土剥ぎ取り客土による除染を行ったほ場においても、「定植30日後ジベレリン処理」により、リンドウ定植年の生育は旺盛であった。一部品種では切り花も可能であった。
田村市常葉町
堀田
水稲
(一般米)
水稲の営農再開地区における斑点米カメムシ類防除の実証 [PDFファイル/354KB]長期持続効果のある「箱施用剤」および「乳熟期の散布剤」による防除効果が認められた。
南相馬市原町区
押釜
露地野菜
(加工用バレイショ)
反転耕ほ場におけるバレイショの実証栽培 [PDFファイル]反転耕後の農地でバレイショを栽培したところ、放射性セシウム濃度は国が定める食品中の放射性物質の基準値(100Bq/kg)を大幅に下回る事を実証した。
小高区
大富
資源作物
(トウモロコシ)
資源用トウモロコシの実証栽培 [PDFファイル/239KB]資源作物としてトウモロコシを栽培し、地上部生重は、概ね目標の5t/10aを得た。
飯舘村二枚橋露地野菜
(ブロッコリー)
「表土剥ぎ+客土」後のほ場におけるブロッコリーの実証栽培 [PDFファイル/279KB]除染後(表土剥ぎ取り+客土)農地で土壌改良を行いブロッコリーを栽培したところ、収量は震災以前の目標収量を上回り、放射性セシウム濃度は国が定める食品中の放射性物質の基準値(100Bq/kg)を大幅に下回る事を実証した。
広野町下北迫露地花き 
(コギク、アスター、ヒマワリ)
施設花き(秋冬)
(カンパニュラ、ストック、キンギョソウ)
浜通りの気象条件を活かした花き栽培の実証 [PDFファイル/217KB]露地キク等~施設カンパニュラ等の周年栽培を実証した。切り花の市場評価は高かった。長日処理によりカンパニュラの3月出荷が可能であった。
楢葉町北田景観作物
(油糧用ヒマワリ)
景観作物(油糧用ヒマワリ)実証栽培 [PDFファイル/267KB]機械作業体系により油糧用ヒマワリ「春りん蔵」による5月中旬から8月中旬まで保全管理、景観形成を実証した。収獲した子実よりヒマワリ油が得られた。
上小塙牧草除染(深耕)後農地における単年生牧草栽培の実証 [PDFファイル/807KB]イタリアンライグラスの春季播種にて慣行の3倍量のカリ施肥により牧草中の放射性セシウム濃度が30Bq/kg(水分80%)以下となることを実証した。
富岡町上手岡資源作物
(ソルガム)
資源作物としてソルガム栽培の実証 [PDFファイル/304KB]未除染ほ場にて資源作物としてソルガムを栽培し、乾物重約220kg/a、子実重75~85kg/aの収量を得た。作物中の放射性セシウム濃度は100Bq/kg・Dw以下であった。
川内村下川内露地花き
(リンドウ)
リンドウ実証栽培(1年目) [PDFファイル/597KB]反転耕による除染を行ったほ場においても、「定植30日後ジベレリン処理」により、リンドウ定植年の生育は旺盛であった。一部品種では切り花も可能であった。
浪江町幾世橋露地花き
(リンドウ)
施設花き
(トルコギキョウ他)
リンドウ実証栽培(1年目)浜通りの気象条件を活かした花き栽培の実証 [PDFファイル]深耕による除染を行ったほ場においても、「定植30日後ジベレリン処理」により、リンドウの定植年の生育は旺盛であった。一部品種では切り花も可能であった。
通い耕作により、施設でトルコギキョウ~カンパニュラ等の周年栽培を実証した。日持ち性の高いトルコギキョウが栽培され市場評価は高かった。長日処理によりカンパニュラの3月出荷が可能であった。
葛尾村広谷地牧草除染(表土剥ぎ+客土)後農地における単年生牧草栽培の実証 [PDFファイル/955KB]

イタリアンライグラスの春季播種にて、慣行の3倍量のカリ施肥により牧草中の放射性セシウム濃度が30Bq/kg(水分80%)以下となることを実証した。

※農業総合センターで公表している「営農再開実証技術情報」もご参考ください。

平成25年度の実証研究成果

 9地区(8市町村)で実施しました。

 ※研究成果名をクリックすると、成果資料(PDF形式)がご覧いただけます。

市町村

地区

研究成果名

成果の要点

川俣町

山木屋

表土剥ぎ取り後の農地におけるハクサイ及びダイコンの栽培の実証 [PDFファイル/386KB]

避難指示解除準備区域の川俣町山木屋地区の農地で、表土剥ぎ取り後に加里濃度を高める土壌改良を実施してハクサイ及びダイコンを栽培した。ハクサイ及びダイコンの放射性セシウム濃度は、食品中の放射性物質の基準値を大きく下回った。

南相馬市

原町区大木戸

ほ場の放射性セシウムの分布とバレイショの放射性セシウム吸収抑制対策の実証 [PDFファイル/348KB]

南相馬市原町区の農地で、加里濃度を高める土壌改良を実施してバレイショを栽培した。バレイショの放射性セシウム濃度は、食品中の放射性物質の基準値を大きく下回った。また、放射性物質は作土層よりも下層にはほとんど移動していなかった。

小高区飯崎

表土剥ぎ取り後の農地によるダイコン栽培の実証 [PDFファイル/377KB]

避難指示解除準備区域になった南相馬市小高区の農地で、表土剥ぎ取り後に加里濃度を高める土壌改良を実施してダイコンを栽培した。ダイコンの放射性セシウム濃度は、食品中の放射性物質の基準値を大きく下回った。

飯舘村

草野

表土剥ぎ取り後の農地による野菜栽培の実証 [PDFファイル/404KB]

居住制限区域になった飯舘村草野地区の農地で、表土剥ぎ取り後に加里濃度を高める土壌改良を実施して野菜類を網羅的に栽培した。野菜類の放射性セシウム濃度は、どの品目も食品中の放射性物質の基準値を大きく下回った。

楢葉町

北田

除染後農地の保全管理は花による景観形成で対応できる [PDFファイル]

除染後農地の保全管理をミックスフラワー、ヒマワリ、ソバで行った。6月下旬播種の作型において、品目の組み合わせにより8~11月まで花による景観形成が可能であった。

富岡町

下郡山

「べこあおば」・「ふくひびき」による飼料用米の多収事例 [PDFファイル]

震災から2年経過し作付け初年目となる水田にて、「基肥窒素0.4kg/a+追肥なし」の施肥体系で「べこあおば」84.5kg/a、「ふくひびき」78.3kg/aの粗玄米収量を得た。カリ資材の施用により粗玄米の放射性セシウム濃度は14~17 Bq/kgと低かった。

川内村

下川内

旧避難指示地域における日持ち性の高いトルコギキョウ栽培の実証 [PDFファイル/854KB]

旧避難指示地域においても、基肥窒素を1.0kg/aとし高温期に30%遮光を行うことにより、切り花品質が優れた日持ち性の高いトルコギキョウが栽培された。

浪江町

北幾世橋

反転耕後のほ場における露地野菜栽培の実証 [PDFファイルMB]

反転耕後の農地においてダイコン、ハクサイ、ホウレンソウを栽培した。土壌診断に基づく施肥により、収量は地域目標を上回った。収穫物の放射性セシウム濃度は、すべての品目で作期に係わらず食品中の放射性物質の基準値を大きく下回った。

葛尾村

下ノ内

地力増進作物としての栽培ヒエ、セスバニア、クロタラリア栽培の実証 [PDFファイル/881KB]

除染後の農地で栽培ヒエ、セスバニア、クロタラリアを栽培してすき込みした結果、すき込み時の乾物量に応じて土壌の全炭素量が増加した。一方、土壌の全窒素量は草種の差が少なかった。

実証栽培現地検討会の実施状況

研究内容に関する問合せ

農業総合センター福島市駐在または農林地再生対策室までお願いします。

農業総合センター福島市駐在
〒960-2156 福島県福島市荒井字原宿南50
電話:024-593-6174


農林地再生対策室
〒960-8670 福島県福島市杉妻町2-16
電話:024-521-7344
Fax:024-521-7937
nourinchi_saiseitaisaku@pref.fukushima.lg.jp

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