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集団Q&A2-(4)ビラ配り

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年1月10日更新
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ビラ配り

質問

 組合活動として、昼休み時間中に食堂で政党の選挙ビラを配布しました。ビラは従業員に手渡ししたほか、食卓上に置くという平穏な方法で行いました。
 後日、会社の就業規則では、会社内で業務外の集会やビラ配り等を行うときは予め会社の許可を受けることとなっているとして、就業規則違反による懲戒処分を受けました。
 このような懲戒処分は認められるのでしょうか。

答え

 判例では、質問のようなビラ配り行為が実質的に職場内の秩序を乱すおそれのない「特別の事情」があると認められる場合には、就業規則の許可制の規定に違反するものとはいえないとされています。

解説

組合活動と職場規律違反(企業の施設管理権)

 判例では、以下のとおり判示されています。

(1)職場内での従業員の政治活動は、企業の秩序の維持に支障をきたすおそれが強いため、就業規則等によって、一般的にこれを禁止することは許されます。

(2)事業場内において、演説、集会、ビラ配りなどを行うことは、休憩時間中であっても事業場内での施設の管理や他職員の休憩時間の自由利用を妨げるおそれがあり、また、内容によっては企業秩序を乱すおそれがあるので、これらの行為を許可制とすることに合理性が認められます。

(3)就業規則によって禁止された、又は許可を得ずに行われた政治活動やビラ配り等の行為は、これらの違反行為が実質的に職場内の秩序を乱すおそれのない「特別の事情」が認められる場合には、そのような就業規則上の制限・禁止・許可制の規定に違反するものとはいえず、したがって懲戒処分をすることはできないと判示されています。

判例

○ 目黒電報電話局事件(最三小判昭和52.12.13 労判287号)
○ 明治乳業事件(最三小判昭和58.11.1 労判417号)

 

 

 

 

 

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