ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
ホーム > 組織でさがす > 労働委員会事務局 > 集団Q&A5-(4)別件で係争中の組合からの新たな団交申入れについて

集団Q&A5-(4)別件で係争中の組合からの新たな団交申入れについて

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年3月26日更新
Q&Aのトップに戻る

 

別件で係争中の組合からの新たな団交申入れについて

質問

 当社では現在、労働組合との間で組合員の賃金差別問題について、裁判で不当労働行為事件が係争しております。
 この度、給与引上げ、夏季・年末一時金について労働組合から新たな団体交渉の申入れがありました。これまでも当該事項は毎年団体交渉で協定書を締結してきましたが、今回、団体交渉を行って協定書を締結しても先の事件の結果によっては、組合側から協定の締結し直しを求められる可能性もありますので、夏季・年末一時金の団体交渉は行わないことにしたいと考えております。
 このような場合、団体交渉の正当な拒否事由に該当しますか。

答え

 質問のような場合であっても、団体交渉を拒否する場合、不当労働行為に該当する可能性があります。

解説

 先行する賃金差別問題の結果次第では今後の給与問題の基本方針や団体交渉の進め方に大きな影響を及ぼすことが考えられ、協定の締結し直しの可能性があることを理由として、新たな事項についての団体交渉を拒否することはできません。
 賃金差別問題が係争中の案件において、賃金問題に関する団体交渉を行っても協定締結の可能性は少ないと考えられる場合であっても、労使間で協議・交渉を尽くすことはそれ自体意味があることであり、正当な団体交渉拒否に当たらないとされた中労委命令があります。
 当該命令では、仮に妥結結果について新たな不当労働行為の救済申立てがなされたとしても、当該救済申立事件において、不当労働行為には当たらない旨(不当労働行為の意思はない等)の主張をすることは可能であり、会社としては、組合を納得させるに必要な合理的理由と資料を用意して誠実に団体交渉の申入れに応ずべきであるとしています。

判例

○ 松蔭学園(団交拒否)不当労働行為再審査事件(中労委平成14年(不再)第46号、平成16年8月4日決定)

 

 

 

 

 


ページの上部に戻る

ご意見お聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?
このページは見つけやすかったですか?

※1 いただいたご意見は、より分かりやすく役に立つホームページとするために参考にさせていただきますので、ご協力をお願いします。
※2 ブラウザでCookie(クッキー)が使用できる設定になっていない、または、ブラウザがCookie(クッキー)に対応していない場合はご利用頂けません。