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平成20年度森林(もり)の未来を考える懇談会 第1回発言要旨についてお知らせします

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新

意見交換における発言の概要

議事1 平成20年度開催スケジュールについて

【事務局】
(資料1による説明)

【委員】
  事業評価に当たっては、事業実施状況の確認、把握が前提となる。平成19年度事業のうち、第2回懇談会における現地調査の対象となっていない事業についても事務局で実施状況を取りまとめのうえ、第3回懇談会において報告願いたい。
  また、第4回懇談会における平成21年度地域提案重点枠の審査に当たり、3ヶ年継続事業の一層の効果発現のため、各市町村に住民参画やフィールド活用等に係る事後調査の実施を周知していたはずである。ついては、当該市町村から、特に森林整備の推進について、平成18、19年度の事業に係る実施状況、成果、フィールドの活用状況、事業実施後のアフターケア体制等についても提出を求め、平成21年度の審査に生かす必要がある。確かに、3ヶ年継続実施事業を重点的に審査していく必要はあるが、それ以外の単年度で終了する事業についても、フィールド活用やアフターケア体制等を十分把握したうえで、審査に生かしていくべきだ。

【事務局】
  森林環境基金事業も3年目に入り、一定の成果について県民への説明責任を果たす必要がある。市町村から実施状況についての報告を受け、第4回懇談会において報告する。

議事2 平成19年度森林環境基金事業実績について

【事務局】
(資料2、3による説明)

【座長】
  PRのために作成した印刷物は、どのような場所で活用しているのか。

【事務局】
  ポスターについて特に力を入れているところは、市町村の協力を得て、全公民館、集会所分の部数を配布し、住民の目に付くような場所への掲示を依頼した。また、県内の大型小売店3社の協力により、約80店舗に掲示することとなった。
  パネルについては、各農林事務所に常設し、県や市町村の関連イベントなどの際に貸出している。
  パンフレットについては、各農林事務所及び市町村役場におけるイベントへの活用とともに、窓口に常設することで来庁者へPRしている。
  ふくしま森林文化フォーラム講演集については、昨年度1月に開催したフォーラムが大変好評であり、直接電話での問い合わせも受けたため、分かりやすいものに製本した。こちらは、森林環境教育指導者、森林環境学習実践校、フォーラム参加者等に配布した。
 絆創膏及び鉛筆については、森林環境学習実践校等に配布し、さらなる啓発を図っていく。

【座長】
  パネルを各農林事務所に置いて、身内に広報する必要があるのか。森林に関わっていない人達にいかに広報するかが課題であり、各農林事務所に配布する方法は確かに楽かもしれないが、自ら打って出るような広報活動が必要だ。

【委員】
  委員の一人として、基金がどのように活用されているか見えない部分が多い。いかに多くの県民の皆様に知ってもらうかというのは大変重要である。ハード事業について直接関係していない人の興味を引くのは確かに困難だが、ソフト事業についてはさらなる広がりが重要だ。その意味で、小中学校での出前授業は効果的だと思う。結局、効果あらしめるには、次世代を担う子供達に知ってもらうことが大事である。
  森林環境基金事業の一環として、岩瀬農業高校で希少植物であるサギソウについての森林環境学習を実施したが、創立100周年の反省会の際に高く評価する声が聞かれた。先日、白河市表郷に生息する全国的に有名なびゃっこいを見て来た。びゃっこいは南半球では他にニュージーランドにしか生息していない希少植物であり、市長と「森林環境基金事業でこれを育てるのも良いのではないか。」という話をした。ひむろかいせい、ひおうぎあやめ、くまがいそう、もっか、はなかすみも今はほとんど見られない。ソフト事業において、そういった忘れ去られた植物を育成し、「森林環境税ですごいことをやっているな。」と思われるような、浜・中・会津の誇れるものを育むような事業が必要だ。
  PRについても、小中学校など教育機関にどんどん入り込んでいくべきだ。ポスターを貼ったから良いというものではなく、出前授業などにより心に訴えかける努力が必要だ。平成21年度以降、より一層力を入れていく必要があると思う。

【委員】
 森林環境基金事業に対する一般県民の意見を伺う機会があったので紹介するが、私の知人からは高く評価する声が聞かれた。最近は所有する広大な森林の手入れをするのが困難な状況だったが、森林環境税の導入で非常に助かっているらしい。しかし、「果たして5年後どうなるか心配だ。」とも口にしていた。長期展望について目を向ける時期ではないか。

【委員】
  直接事業に携わっての問題点や苦労した点があれば、伺いたい。

【事務局】
  森林整備で最も苦労したのは実施箇所があっても、現場で作業できる人が少なくなっていることである。平成19年度12月補正で4億円近い補正予算を組んだが、このうち1億6,500万円近くを繰り越すこととなった。この要因としては十分な労働力が確保できなかった点が挙げられる。特に、12月補正後3ヶ月間の短期決戦のなかで作業を行うことは非常に困難だった。今年度は、このような事態が起きないよう、早めに執行するための準備を進めている。

【委員】
  森林整備事業の実施箇所はどのように選定しているのか。
  また、建設業界の労働力活用について、どのように考えているか伺いたい。

【事務局】
  平成18年度の森林環境税導入時に県全体の森林の中で、公益性の高い水源区域として約164,000haの私有林をゾーニングし、そのうち特に緊急を要する箇所9,000ha程度を選定した。このなかから、一定期間皆伐を行わないことなどを定めた三者契約を締結いただける方の所有林を優先的に整備している。平成19年度末までの進捗状況としては、計画より若干下回っているが、ほぼ計画どおりである。
  林業労働者数については、5年前から比べると500人減の1,755人である。長期計画では2千人規模にもっていこうと思っていたが、減少に歯止めがかけられなかった。対策として、森林環境基金以外の基金を創設し、この問題に取り組んでいる。人の確保も必要だが、さらに一人一人の労働生産性を上げていくことも視野に入れなければならない。
  建設業者の林業への新規参入については、一般競争入札に参加できるように門戸は開いているが、今のところ2社が参入したに過ぎない。今後はより参入しやすい環境づくりも考えていきたい。

【座長】
  門戸を開いていることがきちんと建設業界のなかに浸透しているのか。

【事務局】
  方部毎の説明会等により建設業界に対しても広く説明してきたが、全く知識のない者がいきなり林業の仕事を行うのは困難であり、一定の要件を設けていることから、参入は容易ではない。山林の伐採作業は非常に危険で、事故発生件数も建設業の10倍程の数字である。傾斜がきつい場所での作業であり、高い安全管理、熟練度を要するため、作業経験のある方という条件を設定している。

【委員】
  林業労働者の問題については10数年前から危惧していた。予算をつけたら人が集まると思ったら、とんでもないことだ。土木の仕事が無くなったからといって、建設業者が林業に参入しても赤字ではないか。林業労働者の単価はあまりに低い。人手不足を補うために機械化するのは素晴らしいが、プロセッサーなどは平坦地でないと入れられない。そこまで木材を出すためには山を伐り開き、林内作業路を作らなければならない。将来を見据えれば、林業研究センターあたりで次世代への森林林業教育をやっておかないと林業労働者がいなくなってしまうのではないか。林業労働者の育成の問題は緊急の課題である。

【委員】
  事務局からの報告を受けて、多岐に渡って様々な事業が行われていることを実感した。導入から3年目を迎え、実績として具体的な数字があがってきているため、きちんと成果を確認しなければならない時期かと思う。その成果の確認として、本来であれば現場の生の声を聞きたい。例えば、ペレットストーブであればこれだけ設置したという報告があったが、利用者がどう感じているかが重要だ。トップダウンでポスターを配るだけでなく、意見を吸い上げるためのアンケートを行ってはどうか。また、ホームページへの書き込みなどにより意見を聞くことも良いと思う。森林環境税の存在自体は知っていても、実際にどのような事業を行っているかということまでは理解されていないのではないか。県民の生の声を掴むことで、この分野は浸透しているが、この分野はさらにアピールが必要であるというように、これからの方策に繋がっていくと思う。

【事務局】
  委員の皆様からの長期展望の話や県民の生の声を聞くという話、これらを包含すると、第2期に向けた現事業の評価そのものであると思う。評価を下すのはあくまで県民であり、現在行っている事業がこんな風に役立つのであれば、第2期も続けて欲しいという声が出てくることが重要である。今年度はちょうど中間年に当たるので、アンケートも含め、県民の声を聞く方法について検討する。
  ペレットストーブの話が出たが、森林環境基金事業以前から取り組んでいた物も含め、平成19年度末で397台を設置した。これまでは公共施設が中心だったが、昨年度からは個人にも補助を出すことになったので、今後生の声があがってくると思う。使い勝手や灰の処理などについて報告することになっているので、次回までに整理できると思う。

【委員】
  ポスターを作るのは良いことだが、税の使い途についてはこちらに連絡下さいとの記載があるだけだ。住民の立場からすれば、どの位のお金が集まり、どのように使われているかが一番関心のあるところだと思う。大まかなところで11億円の収入があり、10億円が県で、3億円弱が市町村という数字は電話寄こせば教えるということでなく、堂々と表に出すべきだ。
  また、いかに森林環境税が有効に使われているかを知ってもらう有効な方法として、現在県が行っている森林整備事業に係る予算を市町村に渡して市町村が入札及び事業を行うことにすれば、雇用から何から森林環境税の恩恵を地域が受けることになり、評価されると思う。法律的に難しいのかもしれないが、できるだけ県営事業を市町村に落として、森林所有者との話し合いから何から市町村に委ねた方が広がりがものすごくあるはずだ。県で大きな業者のみを呼んで実施しているから、結局は広がりを見せないのではないか。10億円のほとんどが人件費であり、雇用に繋がるのだから、すごいアピールになる。
  もう一点は、森林づくりの意識を醸成するための事業とあるが、私は木の素晴らしさ、森林の素晴らしさを醸成するための事業の方が良いと思う。木は素晴らしい、だから森林環境税でこのようなことをやっているという意識が必要だ。県事業として、子供達が木と触れ合える大きな事業を1本作って、1ヶ月から1ヶ月半程度の工程で各市町村を回れば、子供達への森林環境学習に対する父兄の理解も深まると思う。森林づくりという言葉が良くない。森林づくりにこだわらなければ、もっと柔軟な事業展開が可能だ。

【事務局】
  確かに森林整備については県がメインで行っているが、その他に地域提案重点枠における市町村が行う森林整備もある。平成19年度は1億1,000万円を活用し、里山等での森林整備を行っているので、こちらを積極的に活用されたい。

【委員】
  昨年度12月補正における森林整備事業への国庫の活用に際して、元々予算が付いているものに森林環境税は活用しないという基本的な考え方の見直しを図ったかと思うが、その他に運用に当たり制度の見直しを図る必要があると感じた点があれば、伺いたい。

【事務局】
  既存の制度の財源振り替えをしないという原則に変わりはない。あくまで通常の68%補助率に7%を上乗せし、温暖化対策を進めるためにもより利用しやすい制度にした。補助率の高い、より良い制度を構築したと理解願いたい。

【委員】
  もっと使いやすく、分かりやすい仕組みになるような見直しも必要だと思う。

【座長】
  その場合に、今までの制度では出来なかったが、森林環境税でちょっとだけ味付けをしたらこんな風に化けたので、そもそもの制度をこういう風に変えたらどうか、という新たな提案になる。期間が限定されているため、今までの事業の不十分な部分を浮き彫りにするという使い途でも良いと思う。

【委員】
  先程林業労働者の話が出たが、担い手がいなくなってはどうしようもない。これからは温暖化対策としての森林保全の重要性も高まってくる。そこにスポットライトを当てることはしてこなかったが、担い手の育成は重要なテーマなので、森林環境税で取り組むことは出来ないか。
  また、ペレットストーブの研究開発事業における平成18、19年度の累計事業費と現状、さらに商品化に係る今後のスケジュールについて伺いたい。

【事務局】
  先程も触れたが、林業労働者の問題については、担い手対策基金で既に取り組んでおり、森林環境基金にまで甘えるのはいかがかと思う。
  ペレットストーブの研究開発には累計で約360万円を活用した。試作品が完成したので、次は商品化を計画している。スケジュールについては、予定より1年遅れたが、今年の冬には商品化する予定である。なお、ペレットストーブについては一区切りだが、農業用ペレットボイラーについては今後も継続していきたい。また、ペレットそのものについても、材、組成、カロリーなど様々な研究テーマが可能なので、次年度以降での取り組みを検討する。

【委員】
  新規に開発する方が良いか、既存の商品の中から優れたものを採用する方が良いかの検討も必要ではないか。商品開発に当たっては、既存のもので間に合わないかという調査研究から始めることも必要だ。

【座長】
  研究開発というと、まずハードの性能に目がいくが、ペレットストーブを一般家庭あるいは農業に組み込んだ時に、どの位の価格で入手でき、維持費がいくらで、燃料がどのように配送されていて、トータルでそれ自体がペイできるシステムなのかが大切である。オペレーションズリサーチという考え方は、それぞれの要素を組み合わせた時にどういう風に成り立つか、より効率的かという、よりソフト的な考えが必要となる。それがないとせっかく性能の良い物を作っても、それ自体が浮いてしまうことが多々ある。そういうレベルの研究開発を行って欲しい。

【事務局】
  既存のペレットの供給先が2社に限られるなかで、バイオマスの利活用としてのペレットに注目し、様々な検討を始めている地域が出てきている。なかなかペレットだけではペイできないようなので、バイオマスを利用するなかで、ペレットをどういった位置付けにするのか総合的に検討したい。

【座長】
 ホームセンターやコンビニでペレットを袋で買えるようになれば普及するかもしれないが、今みたいにガソリンを燃やしながら運んで来るようでは、トータルとして温暖化対策にならないと思う。

【委員】
  色んな人達を巻き込むことが大事だ。複数の市町村が合同で事業を企画することは可能か。地域を現行より大きく捉えることも必要だと思う。

【座長】
  さらに一歩進んで、市町村事業だけでなく民間を対象にした一般公募事業も良いと思う。アイディアコンクールで優れた事業に一定の予算を付ける試みをすれば、もっと県民への広がりを見せるのではないか。

【事務局】
  平成21年度事業の構築に当たっては、これまでの委員の皆様の提言を受け、反省を踏まえたうえで検討する。

議事3 平成20年度森林環境交付金事業について

【事務局】
(資料4、5による説明)

【座長】
  新規として、市町村有林等における森林整備促進事業、森林環境教育指導者養成セミナー、園芸施設におけるペレットボイラーの開発事業が加わり、みんなで育てる海辺の松林整備事業、ペレットストーブの研究開発事業、間伐材及び木炭を利用した水質浄化技術研究事業が終了となる。

【委員】
  最近の原油高の影響もあり、先行きが厳しいだろうという思いがあるのか、薪割りクラブの人達の集まりが大変良い。木材をペレットに加工するのではなく、そのまま薪をくべるボイラーを開発したメーカーが名古屋にあり、かなり評判が良いらしい。要は、間伐材をもったいないと言うが、現実にはなかなか活用できない。エネルギー問題については、森林に対する畏敬の念が必要である。山菜の栽培などの山からの恵みに対して畏敬の念を持つというところの森林教育に森林環境税はほとんど活用されていないだろうが、私は山の2段活用を訴えており、下郷、田島、西会津、霊山、飯舘、石川、古殿などには熱心に活動している人達がいる。平成22年度には本県で全国山菜サミットが開催されるそうだが、地元で森林を育てている人達を大事に育てることそれ自体が森林教育だと思うので、各地の声を聞き、そういう人達を発掘していくことも必要である。

【事務局】
  只今の話を受けて、地域提案重点枠での取り組みを紹介する。三島町ではスギの上層部の整理を地域提案重点枠で行い、林床での山菜栽培を住民参画で行っている。また、昔からある古道周辺の森林を間伐して、そこを歩きながら地域を振り返る活動をしている箇所が県内各地に見られる。さらに、森林整備を行い、山奥に入ってみたら古い祠が見つかり、そこには昔から山の神信仰があったようなので研究しようという広がりもある。このような森林づくりを県全体の動きとして広めていくことが出来ればと思う。

【委員】
  森林環境税のPRについて、もっと真剣に考えるべきだ。平成19年度の基本枠により小中学校約380校で森林環境学習を実施したとの説明だが、例えば各校の代表者による森林環境学習の作文コンクールを行えば、生徒のみならず父兄への意識づくりにもなると思う。あらゆる機会を捉えてPRを行わないと、5年間はあっという間に過ぎてしまう。新聞に森林環境税関連の記事が出ていないか注視しているが、なかなか見当たらない。特に残念なのは、明らかに森林環境税を活用している箇所についても森林環境税のことが一言も触れられていないことが多々ある。県の方からテレビや新聞に売り込むべきだ。本日報告を受けた実績をトータルしても数千人程度に過ぎない。いかに200万人の県民に森林環境税が役立っていることを知ってもらうかについて検討願いたい。

【委員】
  数字も大事だが、精神文化、森林文化の心を次世代にしっかりと継承することが大事である。ハード面の数字を残すよりも将来、「先人は偉かったな。」と言われるようなものを残したい。そういうことを後半でやりましょう。

【事務局】
  マスコミに取り上げられたケースは平成18年度で39件、平成19年度で87件と倍増しているが、さらに努力していく。
 また、森林文化が重要であることは十分理解しているが、現に荒廃が懸念される森林があることも事実であり、両輪として進めていく必要があると思う。

【座長】
  9番の森林環境教育指導者養成セミナーでは、現場に帰った後に、彼らにどういう役割を果たしてもらう考えなのか。

【事務局】
  小中学校の先生、公民館の指導員を対象に浜・中・会津で1泊2日の研修を行い、森林環境学習のプログラム作りなどを行う。それを各校に持ち帰って実践してもらい、その結果を県の方にフィードバックしてもらう。そして、それをまた指導者の方々に情報提供することで広がりを持たせたいと考えている。

【座長】
  社会科や理科などの教科に限定するのか。

【事務局】
  教科の限定はない。

【座長】
  現実的に現場に持ち帰って実践する機会はあるのか。

【委員】
  3年生以上は総合的な学習の時間があるので、可能だと思う。
  ちなみに、定員は何名なのか。

【事務局】
  水に関しては、既にせせらぎスクール指導者養成講座において、先生方が川に入り、水生生物の調査や水の汚れの測定などを行っており、本事業はこの森林版である。まだプログラムは策定してないが、これを参考に、実際に森の中に入り、森林の営みの体験や森林状況を表すマップの作成などを検討している。3方部各40名定員については決定しているが、詳細については今後さらに詰めていく。

【委員】
  森林GISの整備の詳細な内容について伺いたい。

【事務局】
  地番毎に森林所有者、材積、その他諸々の情報を含んだ森林簿、それに対応する森林計画図や保安林管理図、その他緑の文化財などの史跡名勝や自然保護地区、鳥獣保護区などに関する諸々の図面を電子データで一括して分かりやすいものにするシステムである。個人情報を数多く含んでおり、その全てを県民に公表することはできないため、縮尺等を調整して公表したい。用途としては、様々な条件を検索するためのツールとして活用できる。また、県民から情報を寄せてもらうことで、双方向性を持たせながら運用していきたい。現在は平成21年度の運用開始に向けて、さらに内容を詰めている。
  森林GISについては、これまでにも様々な意見が出ているので、一度実物を見てもらう機会を設けたいと思う。

【座長】
 運用開始前に開発途上のデータを公開して、使い勝手についてモニタリングする予定はないのか。

【事務局】
  現在は各農林事務所の職員がアクセスして活用できる状況だが、県民に公開できる水準まで精度を高めるにはもう少し時間を要すると思う。

【委員】
  先程森林環境教育指導者養成セミナーが話題になったが、1994年に文部省が那須甲子少年自然の家に先生を集めて研修会を行っている。この時は、北海道から愛知県まで小中高各3名の参加だったが、1995年からの3年間は全国の小学校の先生のなかから参加者を集めて研修を実施している。その際のデータが那須甲子少年自然の家に残っているので、参考になるはずだ。

【座長】
  現場に帰ってきた際にそれを生かせるような仕組みが必要だと思う。このような取り組みは、個人がいくら頑張ってもそれを学校側が評価するかなどの問題もあり、なかなか生かされないケースが多い。余裕があれば1校から複数の先生が参加できるようにして、現場に帰った時に仲間がいるような状況を作ってあげたら良いと思う。
  それでは、以上で本日の議事について終了する。

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