市町村除染地域の面的除染は平成30年3月末までに終了しました
市町村除染地域(36市町村)における、除染実施計画に基づく面的除染は、平成30年3月末までにすべて終了しました。
これまでの市町村除染の取組等について、以下のとおりまとめました。
ダウンロードはこちらから→市町村除染の取組 [PDFファイル/3.21MB]
市町村除染地域全体の除染実施結果
市町村除染地域の除染実施数は、以下のとおりです。
過去のデータ
- 市町村除染地域全体(36市町村)の除染実施状況(平成30年3月末時点) [PDFファイル/64KB]
- 市町村除染地域全体(36市町村)の除染実施状況(平成29年3月末時点) [PDFファイル]
- 市町村除染地域全体(36市町村)の除染実施状況(平成28年3月末時点) [PDFファイル]
- 市町村除染地域全体(36市町村)の除染実施状況(平成27年3月末時点) [PDFファイル]
県有施設の除染実施結果
県有施設における面的除染についても、平成30年1月までに終了しました。
除染対象施設 | 実施数 |
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県営住宅 | 314戸 |
公共施設 | 418施設 |
道路 | 1,635km |
森林(生活圏) | 35ha |
除染対象ごとの除染の様子
除染を実施する場所や状況等に応じて、最適な方法で除染を行いました。
住宅
雨どい庭等の放射性物資を取り除きました。
雨どいでは、たまった落葉等を除去し、ふき取りました。それでも十分な効果が見られないときは、ブラシ洗浄や高圧水洗浄等を行いました。
庭では、天地返し、表土の削り取り等を行いました。
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道路
落葉、コケ、泥等の堆積物を取り除きました。
それでも十分な効果が見られないときは、ブラシ洗浄や高圧水洗浄等を行いました。
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農地
田畑では、反転耕や深耕等を行いました。原子力発電所の事故以降に耕されていない田畑では、表土の削り取り等を行いました。
樹園地では、古くなった樹皮の削り取りや洗浄、せん定等を行いました。
牧草地では、反転耕、深耕または表土の削り取りを行いました。
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森林(生活圏森林)
林縁から20m程度の範囲を目安に、線量低減効果を確認しながら、適切な範囲内において落葉等の堆積有機物を取り除きました。
それでも十分な効果が得られない場合は、林縁から5mを目安に残りかすを取り除きました。
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除染の必要性・目標について
除染の必要性
除染をしなくても放射線量は時間とともに減り、また、風雨などにより自然に減っていきます。しかし、そのためには長い年月を要します。
そこで、早期に放射線量を減らすために、除染を行い、生活する空間において受ける放射線の影響を小さくする取組を進めてきました。
空間線量率低減のイメージ
除染の長期的な目標
- 追加被ばく線量が年間20ミリシーベルト以上である地域については、当該地域を段階的かつ迅速に縮小することを目指します。
- 追加被ばく線量が年間20ミリシーベルト未満である地域については、長期的な目標として追加被ばく線量が年間1ミリシーベルト以下になることを目指します。
(出典:「放射性物質汚染対処特措法に基づく基本方針」)
なお、放射性物質による汚染の状況は、対象物によって異なり、それに応じた除染手法を採用していることから、除染作業による放射線量の低減目標は設定しておらず、モニタリング、食品の安全管理、リスクコミュニケーションなどによる放射線リスクの管理などの総合的な対策を行うことで、個人が受ける追加被ばく線量が年間1ミリシーベルト以下になることを目指しています。
追加被ばく線量とは
私たちは日常的に大地や宇宙、食べ物などから放射線を受けています。
自然放射線による年間被ばく線量は平均で、日本では約2.1ミリシーベルト、世界では約2.4ミリシーベルトになります。
これに加えて、原子力発電所の事故によって追加的に受ける放射線量を追加被ばく線量といいます。
年間1ミリシーベルトという値について
国際放射線防護委員会(ICRP)は、「年間1~20ミリシーベルトの範囲から、合理的に達成可能な範囲でできる限り低くするという原則に基づいて目安を設定し、長期的には年間1ミリシーベルトを目標とするように」、と勧めています。
これに基づいて、放射性物質汚染対処特別措置法の基本方針では、安全側に立った最も小さい値として、追加被ばく線量を年間1ミリシーベルトとする長期目標を掲げました。
ICRPによれば、年間1ミリシーベルトというのは、自然放射線の低い地域から高い地域に引っ越すことによる被ばく量の変化程度として社会的に許容できるだろうという値です。