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知事記者会見 平成26年11月12日(水)

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年11月13日更新

知事記者会見録

11月12日(水曜日)13時00分~13時35分
場所:県庁応接室
就任あいさつ

【質問事項】
1.県政の運営について
2.双葉郡の復興について
3.総合計画・復興計画について
4.避難地域の復興ビジョンについて
5.原子力政策について
6.再生可能エネルギーについて
7.中間貯蔵施設について
8.指定廃棄物の最終処分場について
9.県外避難者への支援について
10.情報発信について
11.子育て環境の整備について
12.定例記者会見について
13.衆議院解散・総選挙について

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就任あいさつ

皆さん、こんにちは。今日はこの会見にお越しいただきましてありがとうございます。

まず最初にですね、私自身の副知事時代に大変にこの記者クラブの皆さんにお世話になりましたことを改めて御礼を申し上げたいと思います。

さらに、2か月間の選挙期間中もまた、報道各社の皆さんに大変お世話になりました。
そういったプロセスを経て、今日初登庁ということになりまして、少し会見のスタイルも変えさせていただきましたが、初めてのやり方なので、若干不慣れな点もあると思います。

また皆さんの御意見も聞きながら、より改善をして、良い形での応答という形を作ってマスコミの皆さんに対するお答えは、また県民の皆さん、あるいは国民の皆さんへの発信になろうかとも思いますので、より進化させていくという気持ちを持って今日望んでおります。
今後とも御指導の程、よろしくお願いをいたします。


【質問事項】

1.県政の運営について

【記者】
公約でも色々と仰られていましたが、まず、やらなければならないことはどのような政策でしょうか。

【知事】
はい。まずやらなければいけないことが二つあると思っております。
一つは政策面なのですが、やはり原子力災害時において一番苦労されている被災地域の皆さん、そして避難をされている皆さん、この方々に対して県の様々な施策をしっかりと進めていくこと、これがやはり政策面での最優先だと思っています。
そしてもう一つやらなければいけないことは、私自身、例えば「現場主義」ですとか、「進取果敢」「チャレンジ」ということを自分の信条として、この2か月間訴えてきました。
これを知事一人の思いで終わってしまうのか、福島県庁職員全体の思いとして共有できるのか、ここが大事なポイントになると思います。
実は、今日、部長会議と、それから訓示というのを先程やりましたが、そこで私自身の思いの一端を述べました。ぜひそれを共有をして、実践をしてほしい。
県職員が全体として、そういうチャレンジングなマインド、あと、現場に出るのだ、県民の思いを聞くのだ、そういう思いを共有していただくこと、この政策面での先程の部分と、今申し上げた県庁職員の意識改革といいますか、意識醸成、この二つが、私自身がまず真っ先にやらなければいけないことだと、こう考えています。

【記者】
今日から就任されて、佐藤知事・佐藤県政の継承ということではあろうかと思いますが、どのように内堀知事の新たな色というものを出されていきますか。

【知事】
継承とか色というのはあまり意識しておりません。と言いますのが、自分自身これまで福島県庁で仕事をしていく中で、やはり日々、目の前に新しい課題とか状況変化があり、それに応じて「次は何をやろう」というのは常に考え続けてきました。
特にこの3年半はですね、実際に震災後の状況というのは時々刻々変わっていきます。
それに応じて新しい対応というのは、それこそ財源確保であったり、新しい制度構築であったり、あるいは中間貯蔵施設というような大きな課題であったり、それは正に、毎日毎日、進化する形で対応してきましたので、ある意味同じ様に続けていくと。
ただ、ポイントはこれまで以上に、市町村あるいは県民の皆さんの御意見を聞く中で、その思いを県政に反映させようと、そういう決意を選挙の期間中に、自分自身、DNAとして刻み込みましたので、そこが副知事時代とは違うところかなと思っています。

【記者】
知事批判をする訳ではないんですけれども、市町村の意見をまだ吸い取れていなかったなという思いも、知事選の中ではあったということですか。

【知事】
市町村の思いというのが、特にこの3年半という意味で言いますとですね、どうしても浜通りですとか被災地域の皆さんというところに、私自身、軸足を置いていたところがありました。
今回は福島県知事という立場で、浜通り、中通り、会津、全県のお気持ち。それぞれの課題もあります。それぞれの期待、望みもありますので、全県的なバランスを取りながら仕事をしていくことも重要だと考えております。

【記者】
新たに着手する、具体化する事業があればお聞かせください。

【知事】
新しい施策についてですが、今、正に新年度予算の編成という作業を進めております。その中で、また27年度の事業で「重点事業」というものを作りますが、その中で、私自身が新しい知事として就任した訳ですので、そういった「内堀カラー」を入れた新しい新年度予算の議論というのを実は進めておりますので、そういったものの中で、しっかりと組み込んで、目出しをしていきたいと考えております。

【記者】
復興の形の中で知事としては浜通りだけではなく、中通り、会津にも目を配ってバランスを取ってという話がありましたが、そうした復興施策以外にどのようなことに取り組みたいのか、幾つか強調しておきたいことはあればお願いします。

【知事】
いわゆる原子力災害対策からの復興、これと並んで大事なのが、産業政策であると思います。福島県が本当の意味で復興していくためには、各産業がやはり元気であること、経済が活性化していること、そして雇用の場がしっかりあること、これが欠かせません。
従って、例えば、農業をはじめ第一次産業というものが、今非常に苦しんでいますので、そういう風評払拭も含めて、地力を回復してもらうようにテコ入れをすること。
それから商業、工業、これ福島県の中でも一番GDPに関わってくる重要な産業ですので、こういった「ものづくり」ですね、この力をもう一回高めたり、あるいは外からまた入ってきていただいて、新たに工場展開をしてもらうような取組を行っていくこと、これは重要だと思います。
さらに「観光」。この観光というのは、実は全産業に効きまして、やはり福島に対して固定したイメージを持っておられる方がおられます。実際に、来て見ていただくことによって「福島県はこんなに前に進んできたんだな」「自分が思ってきたイメージと違うね」ということを実感していただいたり、更には、これで「まだ福島が苦しんでいるところがある、では何をして、自分なりにやってあげようか」、そういうチャンスにもなりますので、交流人口を増やす観光の活発化、特に来年春にはまた「デスティネーションキャンペーン」本番を控えておりますので、観光も活性化する。
こういった第一次産業、第二次産業、第三次産業、それぞれを活性化させる産業政策というのを、また新年度予算も含めて強く推し進めていきたいと思っています。

【記者】
聞きづらいことなのですが、佐藤雄平前知事は「権不十年」と仰っておりまして、どれぐらい知事をやるのだろうという最後の方かなり皆さんの関心を集めました。
内堀新知事は、どれくらいの任期、務めることを目途に考えておられますか。現時点でありましたら。

【知事】
はい、私自身は今回の10月26日の選挙は、今日からの4年間ということで、県民に負託をいただきました。特に今までと違うのは、福島県はあの3.11後初めての選挙であったということ。仮設住宅を知事選で回った候補者は、私たちが初めてなのですね。そういう通常の都道府県とは全く違った厳しい状況に置かれた福島ですので、私自身はこの1期4年間を全身全霊でしっかり仕事をしていく、これだけを頭に置いています。

 

2.双葉郡の復興について

 【記者】
今、まずやるべきことということで、原子力災害で一番苦労した被災地域の復興ということが挙げられると思うのですけれど、既に避難指示が解除された地域で住民の方が戻っておりませんが、今後、解除が予定される地域に住民の方が戻る意思のある方がだんだん少なくなっており、特に双葉郡が将来どうなるのか不安に思う方がとても多いと思うのですけれど、知事として、福島県としてどういった双葉郡を今後作っていくお考えなのか教えていただけますでしょうか。

【知事】
まずですね、避難地域が解除された後の住民の皆さんの戻り方、これは例えば、川内村ですとか広野町の例をとりますと、勿論一辺に皆さんが戻られている訳ではありませんが、やはり徐々に着実に戻っておられるという、これは実際の状況がございます。
あと、戻り方もですね、いきなり丸々こう動くのではなくて、昼間の間は広野町に行って、夜は一旦いわきでまた暮らして、あるいはそれを週末だけやるとか、色々なプロセスを経ながら、住民の皆さん自分自身悩みながらですね、徐々にその新しい古里の生活というのを作られている実態がありますし、川内村も含め、人数がいきなりではありませんが、間違いなく数字として増えているという部分があります。
その時、例えば第一原発の事故の収束の問題であったり、あるいは除染の進み方であったり、生活インフラであったり、そういった点が住民の皆さんにとって一番完全に戻る上でのネックになっていると思いますので、そういったところを、自治体と一緒になって、県が国と共にですね、サポートをして帰れる、帰りやすい状況を作り上げていくことがまず大事だと思います。
その上で、あと双葉郡、今後、首長さんとも真っ先にお会いしたいと思っておりますが、やはり、今すぐ帰れるエリア、これから間もなく帰れるエリア、それからまだちょっとその目途がつかない、各自治体によって状況が違います。
その状況に応じて、例えばまだ帰りづらいエリアであれば、災害復興住宅を出来るだけ早く造って、まず安定した暮らしが出来るようにするとか、あるいは雇用の問題というのを心配される地域もありますので、例えばイノベーション・コーストのような、新しい構想を具現化していく中で、雇用を未来に向けてきちんと確保していくとか、様々な総合政策を打っていかないと、双葉郡の復興というのは前に進まないと思っております。
そういった点も含め、今後、被災地域、特に12市町村になるかと思いますが、そういった地域の復興のビジョンというものを、県が国や自治体と一緒になって、まず作っていくと、早期に着手をするということが当面の一つポイントになると思っております。

 

3.総合計画・復興計画について

【記者】
副知事時代から知事になられて、御自身で作られた総合計画ですが、見直されるお考えはないのでしょうか。

【知事】
総合計画ですが、実は最初に福島県の復興計画、総合計画とのリンクもあるのですが、作った時に復興計画を改定する前提になっています。
と言いますのが、その時点時点で最善のものを作っているのですが、特に被災地域の状況は変わっていきますので、改定前提になっていますので、復興計画と総合計画はそれぞれ今後、進化させる、改定させるということは当然念頭に置いております。
あとは総合計画というのは、一番県の上位計画にありますので、当面はこの復興計画は、今「第二次」まで来ていますので、「第三次」の復興計画をどうするかという議論をこれから庁内で進めて、また、県議会との関係もありますので、より色々な形で新しい施策を入れ込んで、改定をするという前提でそういった議論を進めたいと思っています。

 


4.避難地域の復興ビジョンについて

【記者】
先程、原発周辺の12市町村を含めた「復興ビジョン」を早急に作りたいと仰っておりましたが、いつ頃までに着手するお考えでしょうか。
【知事】
まずビジョンについては、国や関係自治体との調整はありますが、私としては年内にスタートしたいと思っています。

【記者】
12市町村のビジョンについてなのですが、県がまず復興ビジョンを作って、その後に復興計画を作ったという、より具体的なものを作ったという流れがありますけれども、内堀知事はまずビジョンを先に作ってから、復興計画という流れになりますか。

【知事】
これはおそらく一つ目、一発で計画なり、ビジョンとなるか計画という名前となるかは分かりませんが、一段階で作る形になるのではないかと思います。
二段階だとやはり時間がどうしてもかかってしまうので、やはり一回で、一定の期間の中で作っていくというのが、おそらく、今12市町村の皆さんが一番望んでいることだと私は思います。

【記者】
避難地域の復興計画と県全体の復興計画ということで言及されましたけれども、それぞれ別のものではありますが、いずれも来年度中の策定を目指すという理解でよろしいのかお伺いします。

【知事】
二つの計画の関係なのですが、やはり両方ともそれぞれ大事ですので、それをそれぞれ新年度の中で一つの区切りを付けていくように作っていくことが大事だと思っております。

 

5.原子力政策について

【記者】
知事選の会見等でも質問させていただきましたが、原発政策、原発再稼働などの問題ですけれど、以前佐藤知事は昨日の質問でも、県外原発に関しては、やはり県外の人達が考えることと明確なコメントはいただけませんでしたが、福島の原発は、自県ではなく放射性物質が止まる訳ではなく他県にも及ぼして、県外でも大きな問題になっておりますが、仮に東北電力の女川原発ですとか、新潟県の柏崎・刈羽原発の再稼働が大きな問題ですとか焦点になってくると思うのですが、その辺について内堀知事のお考えがもしあれば教えてください。

【知事】
はい。まず一点目の原子力政策ですね。これは福島県は正に平成23年の3月、原発事故を経験して、そして今なお、その事故が現在進行形だという思いを持っております。
12万人余りの方が県内外に避難をされていますし、我々自身が原子力災害によって受けた傷を本当に今でも引きずって、中々、復興が我々の思うように前に進まないという現状があります。
こういった原発事故の過酷さと今の厳しい現状、そして悔しい言い方なのですが、まだある程度、未来形でも続く原子力災害の重さということをしっかりと福島県知事として、東京だけではなく全国に訴えていく、これがまず使命だと思っています。
それを原点として、福島県としては「原子力に依存しない社会を創る」ということを、県の計画にしっかり掲げて、それを大前提で福島県内の原発全基廃炉を、国・電力事業者に訴えていくということをやはり全国に発信していく。これが、今後とも、私がしっかりとやっていきたい原子力政策の根本だと考えております。

【記者】
追加となりますが、例えば山形県知事ですと、女川原発の再稼働に関して、周辺自治と県だけに認められている許諾の権限をもう少し広めるべきではないかとの考えを発信されておりますけれども、同じ隣県の福島県知事として山形県知事の発信に対しては、どのような受け止めをされておりますか。

【知事】
今回の3.11、15日まで続いたのですが、原発事故の過酷さというのを、やはり各県の知事がそれぞれの皮膚感で受け止めておられていると思います。
我々は一番、それをダイレクトに、しかも今もなお受けていますので、我々は我々として、やはり原子力に依存しない社会を創る、あと、県内原発、第二原発も含めて全基廃炉なのだと。そして「再生可能エネルギー」にどう取り組むのか、こういったことを全体として強く訴えていきたいと思っています。
また、東北の知事会議ですとか全国知事会議でも、こういった議論はあろうかと思います。そういう時には、私自身新知事として積極的に発言、あるいは提言をしていきたいと思っております。

6.再生可能エネルギーについて

【記者】
県政の課題についてですが、今、正に再生可能エネルギーについてどう取り組むのかというお話がありましたけれども、東北電力を含む各電力会社が、電力買い取り中断が続いておりますが、再生可能エネルギーの推進、先駆けを目指す福島県として、どのように影響が出るとお考えでしょうか、また知事としてどのように訴えていくのかというのでしょうか。

【知事】
再生可能エネルギーの買い取りの中断の関係ですが、これは我々が再生可能エネルギーの先駆けの地として構築していく上で、非常に大きな支障になると思っています。
従ってこの件については、また近々、東京に行ってですね、関係省庁にも挨拶まわりで回ろうと思っておりますが、その時にもやはり関係省に強く訴えて、特に国自身が政府として、福島県の再生可能エネルギーをしっかりと進めるということを明確に認めていただいておりますので、こういった問題をできるだけ早く解消して、電力事業者との関係で福島の再生可能エネルギーへの探求といいますか、追い求めようとしているこの姿勢がマイナスになることがないように対応するよう、私自身、直接お話しをして、そして御理解をいただき、また、とにかく対応策を打っていただくということを強く訴えていきたいと思っています。

7.中間貯蔵施設について

【記者】
内堀知事御自身、副知事時代に交渉で奔走されていた中間貯蔵施設についてですが、来年1月の共用開始というのが危ういといった発言が全国の関係者から出ておりますが、その辺についての受け止めと県の対応についてをお願いします。

【知事】
中間貯蔵施設の関係ですが、今、1月の話というのがそこかしこで出ております。現時点で主務大臣である環境大臣は、この期限を頭に置いた上で最大限努力するということを言っておられますので、国自身が今、地権者との関係というのがメインになってまいりますし、あと、県が両町と共に、五つの条件というのを提示しておりますので、こういったことをしっかり整理して、取り組むことが何より大事だと受け止めています。

【記者】
中間貯蔵施設についてですが、例えば福島市ですとか郡山市の方では1月供用開始が遅れることに対して懸念の声ですとか、きちんとスケジュールどおり搬入を求める声が出ていますけれども、福島県としては何か訴えていくこと、そのスケジュール感に関してありますか。

【知事】
ここは非常に難しい問題だと私は思っております。今回、17日間、あるいは1か月半全県を回っている中で、何度も何度も仮置き場、フレコンバッグが物凄い数が置いてある、その現場を見ました。
あるいは、家の軒先に二つ三つではあるけれど置いてある姿、本当に浜・中・会津、それぞれのエリアで、この「仮置き」という状態に苦労しておられて、不安を抱えているという姿を生で見てきましたので、例えば郡山や福島の方でそういうお気持ちを持ってることは、重々分かります。
一方で、実際に中間貯蔵施設の候補地になっている大熊町、双葉町。首長さんをはじめ、皆さんと私は幾度も接していますので、彼ら自身が県全体の復興のために、中間貯蔵施設が必要なのだということは分かった上で、けれど、我々の古里である町にとってこういう施設はどうなのか、あるいは地権者にとっては、その土地を一定の期間手放すという形にもなりますので、そういった本当に苦渋の思いというのも分かっておりますので、やはり県としては、その郡山・福島のような思いと、実際に立地で御苦労をかけざるを得ない地域の思いと両方を受け止めながら、間に立って、国と一緒になって一定の方向性を形作っていく、それが新しい知事としての責務だと思っております。

8.指定廃棄物の最終処分場について

【記者】
指定廃棄物の問題で、今、他県の指定廃棄物の最終処分場がかなり揉めている状況ですけれども、福島県に持っていったらいいのではないかといった話がありますが、これについての受け止め、また、福島県内において富岡のエコテックがまだ交渉が進んでいない状況を踏まえてお願いできればと思います。

【知事】
指定廃棄物の関係ですが、これもまた、国の方で既に基本方針という形で閣議決定をしている。この閣議決定に則って、国として関係の県、あるいは関係の自治体と、しっかりお話をしていただいて、対応していくことが何よりも大切だと福島県としては考えております。


9.県外避難者への支援について

【記者】
出馬会見の際に県外に避難されている方々の声をお聞きしたいというお話があったと思うのですが、知事選期間、短い中で県内を回るのが精一杯だったとは思うのですが、これから先、任期期間の中で4万数千人の県外に避難されている方、こちらでも何度も報道しているのですが、政治を最も必要とされている方々へのアプローチ、支援をどうされていくのか、具体的なお考えがもしございましたら、お願いします。

【知事】
県外に避難されている方についてですが、今回、選挙期間中17日間の間は、回ることができませんでした。告示前に、実はある所に一回伺うことができましたが、やはりまだ足らないと思っておりますので、私自身は、今後県外に行くタイミングに、そういった方々と意見交換を始めていきたいと考えております。
あと、やはり全県に皆さん避難されている現状がありますので、各県ですとか他の市町村のお力も借りつつ、9月県議会でも、県でまた改めてそういう方々のサポートする方を手厚く配置するという政策を打っておりますが、そういった方々の御意見をしっかり吸い上げて、県の方でそういう県外避難の方々によりきめ細かに何が対応できるのかということをしっかり考えて、手を打っていきたいと考えております。


10.情報発信について

【記者】
最初に、県民と国民に対して発信していくことが重要だと仰っておりましたが、差し当たって、県としてどういったことを発信していこうとお考えでしょうか。

【知事】
それから発信なのですが、やはり福島が発信すべきは福島の現状ですね。これを全国に色々な機会を作って、積極的に訴えていきたいと思っています。
光と影があります。やはり依然として、福島県は原発事故収束したとは言えない状態です。避難地域が現実にあって、古里に帰れない方がいる。あるいは自主避難という意味で、色々な御苦労をされている方もいる。そして、色々な産業の受けた傷が完全に癒え切らない。
こういった影の部分と、それからプラスの部分では、この3年8か月で福島県に色々な拠点が出来たり、あるいは産業の再生も一定程度は出来たり、あるいは、原発事故後、完璧ではありませんが、ある程度出来たところもあるとか、この光と影を両方を正確に知っていただく努力ということを、私自身したいと思っております。
今後、色々な場面でお声掛けがありましたら、できるだけ私自身、あるいは県職員も含めてですが、出て行って、皆さんに「今の福島はこうなのですよ」というお話をしたり、あるいは海外からのお客様にお会いする機会があれば、そういったものをまた発信する。色々な機会をとにかく捉まえまして、福島の光と影を両方発信し、かつ、色々な場面でやはり皆さんの力をお借りしないと出来ないことが多々ありますので、そういった協力要請も併せて行っていきたいと思います。

【記者】
それから、震災から3年半、4年近くという形で知事としては就任されましたけども、選挙期間中に訴えていた「風化」を防ぐための、光などを伝えていくための事業としてどういったことを検討されますでしょうか。

【知事】
風化を防ぐ施策ですが、これは幅広くあります。例えば、農林水産業であったり観光であったり、あるいは各産業であったり、あるいは放射能や原発の問題であったり、色々なジャンルにも分かれていくかと思います。
こういったものを今後、県の広報の中で一元化をして、福島としての発信を本年度の中でやっていくもの、それから新年度の新しい予算の中で、形を新たに作ってやっていくもの、この二段階でやっていこうと思っていまして、まず、今年度分については、また広報課や知事直轄と相談をして、全国的に訴える場面をぜひ作りたいと思っております。新年度予算はこれからの検討事項になりますので。

 

11.子育て環境の整備について

【記者】
子育て環境日本一ということを述べられていたと思いますが、特に教育ですとか子どもの健康管理ですとか、何かしていきたいことがあればお聞かせください。

【知事】
「子育て」の関係ですね、これは子どもたちが安心して育つ環境を作るために、例えば除染であったり医療的なサポートをする、例えば健康調査をしっかりして、子どもたちのために健康を維持できるような環境を作ること、18歳以下の医療費無料化を県の独自施策として続けていくこと。
こういったベースをやりつつ、例えば教育面で、また新しい政策を県として作って、県教委と一緒になって、福島県で育った子どもたちが、それぞれの色々な能力を開花できるような施策というものを、新年度予算の中で取り組んでいきたいと考えております。

12.定例記者会見について

【記者】
定例記者会見というものを今まで月2回から週1回にして、今日は内堀知事が立ってお話しされていることについて教えていただきたいと思います。
【知事】
会見のスタイルですが、これは色々な会見の仕方があって良いと思います。今日は立ってやっているのですが、皆さんから落ち着かないから座れということであれば座っても結構ですし、あるいは副知事が両脇にいた方が良いのでないかということであればそれはそれで変えますし、自分自身、実際出馬会見をした際もそうだったのですが、やはり立ってやると凄く緊張感を持ってできます。やはり、立っていると一人一人の顔も良く見えますし、一人一人、記者さんを通じて県民の皆さんとお話ししているような気持ちでできておりますので、これは自分なりの一つのスタイルかなと思っております。ただ、これで固定化しようというつもりはないので、またこうやった方がいいよという建設的な意見があったら、ぜひ教えていただきたいなと思います。

【記者】
柔らかい部分で、スーツのバッジが幾つか付いておりますが、どういったバッジなのでしょうか。

【知事】
これは県の徽章なのですが、こちらが福島の復興のバッジ、「ふくしまからはじめよう。」バッジです。大きな缶バッジもありますが、こちらはミニバージョンで、こちらのバッジとなります。
こちらは「赤い羽根」のバッジとなりますので、今のシーズンは「赤い羽根」非常に重要な募金活動をしておりますので、県としてもぜひ支援していきたいとの思いから着用しております。

13.衆議院解散・総選挙について

【記者】
衆議院が解散という話が出ておりますけれども、内堀知事の選挙期間中に、自民・民主・社民・公明から支援という形で色々マイクを握っていただいたりして、その方たちは今度は一斉に分かれて選挙を戦うのですけれど、内堀知事としては誰かのマイクを握ったりとか、そうした関わり方についてお願いします。

【知事】
今の国政の状況なのですが、これは非常に重要な問題です。
やはり今、国の方で今後国会をどうするか、衆議院をどうするかというのは、福島の復興や、やはり福島県政にとって非常に重要な影響及ぼしますので、今、正に注視をしておりますし、色々と情報を集めているところです。
特に近々、私自身上京して、例えば政府であったり各政党であったり、色々な方々に挨拶をするつもりですので、やはり色々な方々ときちっと会って、今の福島の現状や福島の思い、基本的な県民のコンセンサスなどを是非伝えようと思っておりましたので、そういった日程取りにも影響を及ぼすと考えております。
いずれにしても、仮にそういった動きが大きくあるにせよ、ないにせよ、今回私を推していただいた「オール福島」という体制自身もそうなのですが、福島の復興には与野党がない。これは皆、オールジャパンで進めるのだという認識は間違いなく今の政府や今の国会の主要政党の皆さんは持っておられると思いますので、そこは私自身皆さんに、福島の復興は合間が許されないのですよ、間断なく手を打っていかなければならないのだということを、今度東京に行った際に訴えようと思っています。
あとお尋ねがあった、マイク云々ということは考えておりません。

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