ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
ホーム > 「チャレンジ県ふくしま! ~ 福島県知事 内堀雅雄のページ ~」 > 定例記者会見 > 平成27年度 > 知事記者会見 平成27年6月1日(月)

知事記者会見 平成27年6月1日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年6月2日更新

知事記者会見録

■日時 平成27年6月1日(月)13:00~13:25
■会場 仮設庁舎1階記者会見室

【発表事項】
平成27年度6月補正予算の概要について

【質問事項】
1 復興事業の在り方について
2 「福が満開、福のしま。」旅行券事業について
3 安倍首相の福島訪問について
4 危機管理対応について
5 事務の不適切な処理に関する処分の検討について
6 地方創生について
7 原子力発電所の再稼働について 

知事記者会見 平成27年6月1日 動画を見る

【発表事項】

平成27年度6月補正予算の概要について

【知事】
 平成27年度6月補正予算の概要を発表いたします。
 今回の補正予算は、復興・再生等に向け直面する課題に対応するため、緊急に措置すべき経費を計上いたしました。
 その主な内容といたしましては、復興事業を更に推進させるための復興交付金基金への積立て、避難地域12市町村における復興拠点づくりの支援、柳津町で発生をした土砂災害の復旧、復興祈念公園の基本構想の策定、復興公営住宅における避難者の生活支援施設の整備、ふたば未来学園高等学校における併設型中学校の整備、こういったものに係る経費を計上したところでございます。
 その結果、今回の6月補正予算の補正額は、66億2千8百万円、そして、本年度の累計予算額は、1兆9,060億4千8百万円となります。 

【質問事項】

1 復興事業の在り方について

【記者】
 今回の予算、広く言えば予算という意味だと思いますが、今後は国から復興予算の指針が示される場合ですね、道路の負担の話というのも出ていますけれど、どこかしらに予算のしわ寄せがいく可能性があると思うのですが、そういった懸念というのはお持ちでしょうか。どういう懸念、具体的な懸念を述べていただければと思います。

【知事】
 今回の6月補正予算あるいは先般の当初予算を含め、今、福島県は1兆9千億円という非常に大きな規模の予算を抱えて、事務を執行しているところでございます。
 これだけの大きな予算を動かすには、やはり財源が必要です。そして、こういった財源と予算措置というのは今年度で終わる訳ではなくて、まだ残念ながらこれから長い期間にわたって必要となります。従って、今、正に政府と今後の復興事業の在り方、復興財源の在り方について連日のように協議を続けていますが、そこでしっかりとした財源確保ができなければ、県民の皆さんが復興に向かうための展望というものが損なわれてしまう可能性があります。
 私どもはそれを一番懸念しておりますし、市町村からも連日のようにお話を聞いておりますが、そういった復興への思いに水をさすようなことなく、県としても頑張ってほしいという話を頂いておりますので、そうした懸念や心配を払拭できるように、しっかりとこれからも国と協議を続けていきたいと考えております。

【記者】
 先日、知事が2016年以降の予算の要望として、「緊急雇用」とかは何とかクリアされた部分があったと思うのですけど、一方で、「再生可能エネルギー」については何も触れられていなかったと思います。
 今日の新生ふくしま復興推進本部会議とか、午後の予定のイノベーション・コースト構想推進会議でも、正に再生可能エネルギーの話が出てきて、そこに関して終了を予定されている事業というのも含まれている可能性があると思うのですけれども、これについてどういうふうに知事はこれから要望していくのか。これから予算の概算要求とかもあるので、結構急がなくてはいけないタイミングだと思うのですけれども、改めてどういう要望を、いつまでにどのような形で伝えていくのかというのを教えてください。

【知事】
 先週の26日に復興推進委員会が東京でありまして、その際には、各市町村から頂いた意見、あと県自身の思いも含めて、福島県の総意ということで、改めて竹下復興大臣に全体的なお話をいたしました。その中でも、当然ながら再生可能エネルギーの話を含んで要望しているところでございます。
 今後、今日はイノベーション・コースト構想の推進会議がございます。また、12市町村の将来像の検討の場も引き続き開催されますので、そういった場においても、引き続き、この再生可能エネルギーもそうですし、その他にも多々、我々として懸念している事項もございますので、強く訴えていきたいと考えております。
 これに関連して、実は昨日も貴重な機会がございました。総理に随行する機会がありましたので、実は総理の福島訪問の中で、総理とは本当に限られた時間でありましたが、福島の復興財源の問題、特に原子力災害を抱えているという点を、総理として是非御高配を頂きたいということを直接お話をいたしました。総理からは、「丁寧に地元の話を伺っていく」というお話を頂いたところでございます。
 そして復興大臣とは、葛尾村の仮設住宅から、柳津の地熱発電所まで1時間半近い移動時間がありまして、同じバスに乗っていました。その間、大臣の隣の席に座らせていただきまして、30分以上、色々な意見交換をすることができまして、その中でこの復興財源の在り方について、大臣と改めて、直接体を触れあいながら、お話をすることができました。
 福島自身が、原子力災害という特殊性を負っていること、特に、例えば12市町村のエリアで県事業の負担というものが今議論になっているのですが、これは原子力災害で避難区域になっているから、我々は今まで手が付けられなかったのです。それが時点がずれたから今後は県負担が出るというのはやはりいかがですかというお話ですとか、あるいは福島県の場合は、原子力災害の特有性によって、全県が色々な意味でマイナスの影響を受けている。従って、県全体の事業についてもこういった財源確保というものは重要なのだ、特に中間貯蔵施設、これは他県にない実情ですが、多くのフレコンバッグが今後県内のあちこちから、大熊・双葉に向けて移動していくという状況を考えた時に道路インフラの整備についても、他県とは異なる財源負担の在り方が必要なのではないですか、という話ですとか、色々な話を率直にできたのは非常にいい機会でございました。復興大臣自身は、私の話を真剣に聞いていただいて、「んー」と言っておられました。以上でございます。

【記者】
 先週の復興推進委員会の中で、宮城の村井知事は一部負担もこれはやむなしというような考えを示唆したと思うのですけれど、その後、もちろん結論在りきではないとは思うのですが、近く復興庁からある中で、実際、一部負担に関しての全額国費でいくのか、一部負担もやむなしという考え方なのかについてはどうなのでしょうか。

【知事】
 福島県は、繰り返しになるのですが、震災の影響、あるいは会津地方において豪雨災害もありました。更に原子力災害という、他県とは異なる重い課題・荷物を背負っています。
 そして、これからの5年間で復興が果たされるのであれば、また話は別なのですが、我々はそれから以降もかなり相当な期間をかけて、本当の意味での、真の復興に向けて、歩き続けていかなければなりません。
 そういう意味で、これからの5年間、福島県が背負う財源負担というのは、その5年間の間だけではなくて、その先にも影響する。そういう視点で我々は、「極小化すべきである」という話を、先週、復興推進委員会でも訴えておりますし、「極小化」の概念の中には「ゼロ」ということも含まれる訳ですので、国からどういう形で具体的な提案があるか分かりませんが、それを精査しつつも、福島県の特殊な立場というものを強く訴えていきたいと考えています。 

2 「福が満開、福のしま。」旅行券事業について

【記者】
 今朝から観光交流課の電話が鳴り止まないくらい電話が鳴っていたのですけれど、率直な感想というか、風評被害の中でですね、かなりの問合せがきているようなのですが、まあ、喜ばしいことかと思うのですが、率直な感想をお聞かせください。

【知事】
 「福が満開、福のしま。」の旅行券、いよいよ今日発売となります。
 初めての取組でもあり、今準備の方を本当にぎりぎりの中で進めてまいりましたが、多くの方々が、是非この旅行券を購入して、福島を訪れたいという気持ちを持っていただいていることは、率直にうれしいですし、また、ありがたいと思います。
 こういった旅行券、さらにデスティネーションキャンペーンもいよいよ終盤の6月に入ってまいりましたので、全体を通じて、観光を活性化させて、その中で福島の復興の展望をより広げていきたいと考えております。

【記者】
 「旅行券」が始まりますけれども、DCはアフターDCがあるとは言え、旅行券事業の方は単発事業であって、これから先、やはりそのどうするのか、これだけ大きな財源が降ってくるというのはそうそう無いものなので、そこから先に伝えるために何をやっていこうとお考えなのかをお願いします。

【知事】
 旅行券事業は今日に限らず、あと2期・3期と三期に分けて発売しますが、いずれにしても、一過性のものというところはございます。
 従って、今回、デスティネーションキャンペーンで我々が一番心血を注いでいるのが、福島県が震災後、ここまで復興をしてきている、皆さんが笑顔で観光に来ていただける状況なのだということを全国に発信すること、あと、先ほども申し上げたのですが、福島県には他県とは違う、こういう魅力のある観光素材・宝があるのだと。そして「おもてなし」も、福島ならではの温かいおもてなしがありますとこういった根本の部分をきちんとこれからも訴えていくこと。そして来ていただいた方にリピーターになっていただけるような、すごく良い思いを持って帰っていただくことが重要だと思います。
 併せて我々が伝えていきたいのは、これから来年も再来年も、更にその先もなのですが、やはり来ていただいた方にとっての福島の復興の姿というのは、一年一年変わります。
 今日ここにおられる皆さんには、やっぱり毎月毎月、福島の復興の姿が変わっている、特に避難区域など、非常に状況が劇的に変わってきていますけれど、福島は常に変わっていく地域なのだ、逆に言うと、復興が進んでいく地域なのだと、今後、末永く発信をし続けていただき、多くの方に教育旅行を含めて、来ていただけるような、そういう観光政策、発信政策を我々としては力を入れていきたいと考えております。

3 安倍首相の福島訪問について

【記者】
 昨日ですね、安倍首相が福島を訪問されまして、被災企業の個別訪問など、福島復興の政策パッケージというのを今月の末までに閣議決定すると発表したことについて、知事はどういうお考えなのか教えてください。

【知事】
 昨日、総理がぶらさがりの場で、今後、福島の避難区域の事業者に対して、格段の支援措置を講じていきたいというお話をされたということを伺っております。
 まだ現時点では具体的な中身を聞いている訳ではございませんが、そういった事業者への支援措置というものは、今後、避難区域への帰還の流れを作っていくために最も重要であります。
 私自身、総理のこの福島訪問、随行しておりましたが、例えば、葛尾村の仮設住宅で食堂を営まれている方、あるいは理容業、床屋さんをやっておられる方々が、「是非地元に早く帰りたい。そして村民の皆さんへ昔ながらの対応をしていきたいのだ。ただ一方で、マーケットが人口減少に伴って縮んでいるので、営業が本当に継続していけるかのどうか不安だ」と、率直な思いを総理に話しておられました。
 そういった彼らの思いに応えるためにも、こうした支援のパッケージというものは重要であると考えておりますし、またその際には、国と県と市町村が一緒になって、取り組んでいかなければいけないと思いますので、できるだけ早いタイミングで支援策の詳細を伺いながら、県としても、一緒に協力をしていきたいとこのように考えております。

【記者】
 再生可能エネルギーの話なのですけれども、昨日、安倍総理が来県した時も、何か買い取り制度で福島にまた特別な何かの支援という話が出たみたいですけれど、具体的に何か知事にお話はあったのですか。

【知事】
 まだ具体的な話は頂いていないのですが、昨年11月に就任して、すぐに対応したのが再生可能エネルギーの接続留保の問題でありました。その際、東京電力、東北電力、国の経済産業省に対して、具体的な「10の提言」というものをお渡ししてあります。
 その流れの中で、今回、そういった地熱あるいは再生可能エネルギーについて、昨日の総理訪問の中で、より踏み込んだ御提案を頂いたことは非常にありがたいと思っていますし、今後また詳細を確認しながら、福島県としてどうやって国の施策を活用して、再生可能エネルギーの先駆けの地を目指していくか、しっかり検討を進めていきたいと思います。

【記者】
 昨日の総理の発言に関してなのですけれども、8千事業者から始めるということでしたが、12市町村以外にも正に知事もおっしゃられたように、県内幅広く被害がある中で、その8千事業者で終わるかどうかは今はまだ見えないと思うのですけれど、そのあたりはどういうふうにこれから県として、国と向き合っていこうとお考えなのかをお願いします。

【知事】
 昨日、総理は避難区域内の8千事業者、こちらの方をまず対象にやっていきたいとお話をされました。
 現在、それ以外のエリアにおいても、頑張って努力をされて、ある程度良い形になってきた事業であったり、地域もありますし、一方で様々な風評の問題ですとか、固有の事情を抱えて、まだまだ苦しい思いをされている事業者さんもおられます。
 県としては、国と連携をして、福島県全域においての産業再生に向けて、力を入れていくことが基本だと考えておりますので、8千事業者の対応、これはこれでもちろん進めていく、そしてまた県全体についても出来る限りの対応をしていくことが重要だと思います。 

4 危機管理対応について

【記者】
 このところ災害が続いておりまして、先日も地震がありましたけれども、今、ちょうど危機管理部が危機管理方針を作っているところではありますけれども、今はその不祥事・情報共有ということが置かれておりますけども、そもそも県庁の危機対応ということについてですね、やはりゼロベースで考えるべきではないかという声も県庁内で聞いたこともありますので、まず一点目が危機管理部についてですね、例えば、その外部の有識者の方の御意見を聞いてですね、危機管理・危機対応の在り方というものを考えるお考えはないのか、その危機対応のやり方をもう一度お聞きしたいと思います。

【知事】
 危機管理、今日は本質論のお話で、大切なのは常に有事が起こり得るということです。
 特に福島の場合は、我々が通常やっている仕事自身が今なお有事対応なのです。そこが現在進行形である上で、更にプラスアルファのまた別の形の有事が重ねて発生し得るのだと。
 この意識をまず全庁的に共有して、特に当初の即時対応が重要ですので、そういった点において、何か一旦ことがあった時に、どれだけ早く県庁がBCP(業務継続計画)ではないですけど、きちんと事業継続ができるか、こういった点をしっかり確認をして、実践できるようにしたいと思います。
 最近も色々な形の防災訓練を実施しておりますが、覆面での訓練もそうですし、事前にある程度事情が分かっている訓練もそうですが、そういったことを常日頃から続けていくことで、有事があった時に即応体制というものが出来上がっていくのだと思います。
 また、外部の方の色々な御意見も色々な形で伺いながら、この危機管理の方針も完成形がある訳ではないと思います。まず一旦作って、そしてそれを更により良くしていく、そういうプロセスを常に進化させていくという思いを持たなければ、有事対応をいざという時に出来ませんし、かつ、マニュアルがあって、有事対応ができるなら苦労はしないのです。
 実践あってこそだと思いますので、先ほど言ったような防災訓練ですとか、意識の問題とかは当然ですが、全体像を危機管理部がリーダーシップをとって全庁的に発揮をしていく、そういった体制を作り上げることができるように、これからもしっかりと対応していきたいと思います。

5 事務の不適切な処理に関する処分の検討について

【記者】
 先日以来から伺っているのですけれども、今日時点でですね、一連の土木部や危機管理部の不手際でいわゆる処分と言いますか、そうしたことについて総務部の方からですね、県庁内部の方から知事の方に御提案はあって、処分されるお考えは今あるのかと、特に土木部の案件についてはトップが分かっていたのに言わなかった、公表しなかったというような、我々からすると悪質だなと思うような案件もあった訳ですので、その部分、どのようにお考えかをお願いいたします。

【知事】
 現在、担当部局において鋭意検討を進めているところでございます。

 6 地方創生について

【記者】
 地方創生についてお伺いしたいのですけれど、先週、県が開きました有識者会議で、人口ビジョンの推計と併せて今年の10月に策定する総合戦略の骨子が示されました。
 人口ビジョンの推計の方は様々なシミュレーションがあるというところだったのですが、総合戦略の骨子の方でですね、各プロジェクトチームが検討した内容をまとめて提出されたということなのですが、出席された委員の方々から、「ちょっと総花的ではないか」ということですとか、「福島らしさをもう少し出した方がいいのではないか」、あと「誰に向けてこの戦略を発信しようとしているのか」「メッセージ性をもっと持たせるべきではないか」というような色々御指摘があったかと思います。
 知事はかねがね、地方創生には強い思い入れを持って取り組まれていると思いますが、ブラッシュアップしていく中でですね、今後、総合戦略をどのようなものにしていきたいのか、特に重点的に取り組まなければいけないと思っているような施策は何か、重ねてお聞かせいただきたいと思います。

 【知事】
 人口ビジョンであったり、今後、地方創生に向けての戦略をどう形作っていくか。これは、福島県の復興そのものと正に一体となる重要な戦略になると受け止めております。
 福島県は人口減少の幅が全国でも特異な値を示しています。平成23年以前と現時点では約10万人の人口減。これはおそらく通常ベースですと、ここまで落ち込むことは無かったと思いますので、東日本大震災、原子力災害こういったものでダメージを受けている福島県にとって、人口減少の傾向に歯止めを掛けていくこと、そしてまた、地方を元気に活性化していくということは、復興と併せて我々のミッション・使命だと受け止めております。
 そういう意味でも先般の検討の場において、今、御提示があったような非常に大切な御意見を頂いております。まだまだブラッシュアップしなければいけない点もあると思いますし、そういった点を整理し、目指すべき人口の値というものを、数値目標というものが色々な計画を作る時に核になるものだと私は考えておりますので、そういった人口のラインをどこに置くのか、そして具体的な施策をどう打ち出していくのか、さらにその具体的な施策の中で、他県も同じようなものを、今、正に作っておりますので、それと違う福島独自の部分というものがどこなのかということを整理していくのが重要だと思います。
 また、我々が作ったものをもちろん県内の県民の方に訴えていくことも大事なのですが、おそらく移住政策・定住政策というものも入ってくると思いますので、国内外の方に打ち出していくということも重要だと思います。そうすると、その手法とか、伝え方をどうするのか、こういったあたりを今後のブラッシュアップの中での重要な論点になると思いますので、総合戦略としての重要性を頭に置きながら、全庁を挙げて、この策定に取り組んでいきたいと考えております。

【記者】
 今の段階でちょっとなかなか言いづらいかもしれませんが、「福島らしさ」というのはどこに置くべきだと知事は考えていらっしゃいますか。

【知事】
 複雑な思いで申し上げるのですが、今回のような原子力災害という重い荷物を背負っているのは47都道府県の中でも福島だけです。
 逆に、それがあるからこそ、我々はこうやるのだと打ち出すことが、おそらく他県には無い、強い特色になってくると思いますし、それ以外には福島県自身が持っている、浜・中・会津の全体としての地域資源、「宝」です。他県には無い「宝」です。今、地域間競争ではないのですが、各県ごとに良い意味で競い合う場面が多いと思います。そういう意味でも、元々、我々が持っている宝物を磨いて、どう伝えていくか、この二点だと思います。
 原子力災害にどう立ち向かうのか、それから「福島ならではの宝」をどう磨いて、全国に発信していくか、この二点で独自性を訴えていく必要があると私は考えております。 

7 原子力発電所の再稼働について

【記者】
 先月の27日なのですけれども、原子力規制委員会が川内原発ですね、認可しまして再稼働の審査手続きが完了した形になると思います。夏にも再稼働という流れになってくると思うのですが、まずこのことを知事としてどうに受け止めていらっしゃるのかというのを一点と、原子力災害を経験した福島県として、今後この流れに対して、何か発信していくお考えがあるのかについてお願いします。

 【知事】
 福島県として、原発の再稼働の問題につきましては、東京電力福島第一原発事故、この現状と反省というものを踏まえて、何よりも地域住民の皆さんの安全・安心の確保を最優先として、検討していくべきであると考えています。
 特に福島県としては、国、それから東京電力に対して、引き続き福島県内の原発10基、全基廃炉。これを強く求めてまいりますし、また、再生可能エネルギーをどうやって飛躍的に進めていけるのかという点に力を傾けていきたいと考えております。
 そして全国に対しては、我々はこういう考え方で、今、様々な理念であったり、あるいは行動というものを起こしているのだということを機会あるごとに伝えていきたいと思います。
 先週も東京のある場で講演する機会がありましたが、正にこういったお話をその場でもさせていただきました。

【記者】
 選挙の時から何度もお伺いして恐縮なのですが、福島県として、また、内堀知事として、県内の10基以外の全国の他の原子力発電所について、稼動すべきかどうか、何らかの意見を述べていくというお考えはあるのでしょうか。

【知事】
 これは今、私の方でお話をさせていただいたとおりでございまして、そういった福島県が原子力に依存しない社会を創るために、我々自身が福島県としてどう行動し、考えを持っているのか、そして、それをどう国内外に伝えていくのかということが重要だと思っております。
 先般、アメリカの議会の方々が来られた時も、世界中で二度とこういった原子力災害を繰り返さないようにしましょうというメッセージを預けました。国会議員の方が、是非福島県知事の思いをアメリカの議会にも伝えたいと言って持ち帰っていただきましたが、こういったこと一つ一つをこれからも継続をしていきたいと考えております。

 (終了)

ご意見お聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?
このページは見つけやすかったですか?

※1 いただいたご意見は、より分かりやすく役に立つホームページとするために参考にさせていただきますので、ご協力をお願いします。
※2 ブラウザでCookie(クッキー)が使用できる設定になっていない、または、ブラウザがCookie(クッキー)に対応していない場合はご利用頂けません。