■日時 平成27年9月28日(月)10:00~10:20
■会場 応接室
【質問事項】
1 東京オリンピック・パラリンピックについて
2 県立高等学校生徒の死亡について
3 県民世論調査の結果ついて
【記者】
早速なのですが、いよいよ本日、東京五輪で追加競技の申請が発表になります。
その上で、福島県の方では五輪大臣が予選の開催に前向きなことを示していたり、福島県の復興に寄与するための五輪に関する取組ですね、どういったことを考えていらっしゃるのか。特に、風評払拭、復興のPRだけではなくて、様々な関連イベントというものもおそらく想定されると思うのですけれども、知事としてどのように取り組んでいくか、お聞かせいただければと思います。
【知事】
東京オリンピックの追加種目につきましては、今週にもIOCへ提案をしていく段階と聞いております。
東京オリンピック・パラリンピックは、福島県の復興が着実に進んでいるという姿を国内外に発信をしていく絶好の機会であると考えております。
特に、福島県でこの追加種目が開催されるよう取り組んでいきたいと考えておりますし、その他にも、例えば今後、様々なイベントの誘致であったり、あるいは本県産の食材、様々なものがこの大会の中で使われていく、そういったことを通して、福島県の復興の姿であったり、あるいは風評の払拭であったり、そういったものに資する「真の復興五輪」としての姿を私どもとしては、国に対して求めていきたいと考えております。
【記者】
先ほどの五輪の質問の続きなのですが、今朝の新聞報道で五輪の追加種目が確実な野球とソフトボールの一次リーグについて、大会組織が福島での一部開催の方針を固めたという報道があったのですが、いわき市あるいは福島市といった具体的な名前も挙がっていたのですが、現時点で知事のお考えを改めてお聞かせください。
【知事】
まだ具体的にこうだというお話は伺っておりません。
また、追加種目そのものもこれから提案する段階ということですので、まだ予断は差し控えたいと思いますが、福島県が復興の姿を、今後国内外で特に東京オリンピック・パラリンピックの場で発信をしていくことは非常に意義のあることだと考えております。
そういうことで私自身、昨年から、今後追加種目が、在り方が整理され次第、是非福島で一部の競技を開催をしてほしいというお願いを政府であったり委員会に対して行っているところでありますので、今後ともこういった働き掛けをしっかりと続けて、県民の皆さんがこの東京オリンピック・パラリンピックの場において、福島の復興していく姿をしっかりと発信できるよう、県としても努力を続けていきたいと考えております。
【記者】
引き続きオリンピックの話だったのですけれども、ソフトな聞き方になるのですけれども、知事の復興へのアピールというお気持ちは十分伝わってきたのですけれど、知事御自身、「福島で見たいな」「オリンピックをやったら是非見たいな」という思いというのは、やはりありますか。
【知事】
私の個人的な話ということでお答えをさせていただきますと、生まれた年が昭和39年、1964年であります。ちょうど東京オリンピックが前回開かれた年に生まれております。そういう意味で自分自身まだ赤ちゃんでしたので、直接オリンピックを見ておりません。
仮に、福島の地でオリンピックの一部競技を生で見ることができるというのは、非常に楽しみでありますし、また、県民の皆さん、特に若者たちがそういったものを生で見ることができる、あるいは間近で感じることができるというのは、人生の中でも非常に大きな体験になろうかと思います。
そういう意味でも、東京五輪を福島の復興と係わった形で、復興五輪として形にしていくこと、それを国に対して訴え続けて実現させることが、福島県知事として大切な仕事ではないかと考えております。
【記者】
知事は今の発言の中で、どういう立場で2020年の東京オリンピックを生で見たいというふうにお考えですか。
【知事】
私自身は、任期4年という中ですので、まず一期4年に全力を傾注する、その中において、東京オリンピックのおそらく追加種目が明確になっておりますし、更に場所についても具体的な方向性がこの4年間の中で整理されるべきことと思いますので、そこで全力を傾注して、結果を出していくということを頑張っていきたいと思います。
【記者】
五輪の質問ですが、先ほど、知事が福島の復興の姿ですとか、風評の払拭ができるような、「真の復興五輪」を国に求めていくという言葉がありましたけれども、今回、五輪の開催に至る過程の中で、福島第一原発の状況がスピーチの中で引き合いに出されたりですとか、そういう経過も踏まえた上で、知事の考える「真の復興五輪」というものがどういうものだと思われるのかということと、その中で東京だけでなく被災地で、しかも原発事故という他の県には無い状況にある福島での開催がどの程度大事な位置付けなのか、必須なのかどうかということも含めて伺えればと思います。
【知事】
先般、私はスイスとイギリスに行ってまいりました。あるいは各国の大使館の大使等とお話しする中で改めて感じていますのは、福島の問題はオールジャパンの問題だということであります。
率直に言って、4年半経って風化が進んでいるというのが、逆の方向・ベクトルとしてございます。おそらく国内では、福島の問題が福島県内の問題にどうしても矮小化されてしまう、風化されるきらいがございますが、世界から見ると福島と日本は一体です。
実際、スイスやイギリス、あるいは国際機関の方々と話してみますと、日本の問題、フクシマプロブレムはジャパンプロブレムなのだというふうに捉えておられる方が非常に多いというのが私の率直な実感です。
従って、2020年東京オリンピックが、本当に国民あるいは世界から祝福された形で開催されるためには、このフクシマプロブレムをこれからの5年間でどこまで復興させていくかということが、日本という国として問われているのだと思います。改めて、どうしても風化が進むというきらいがありますので、そういう中で福島の問題は、福島県、福島県民の問題だけではなくて、日本国全体の問題なのだということを知事という立場でこれからも強く発信をしていきたいと思います。
【記者】
そのためにはやはり復興した福島の姿というものを国内外に発信していくためにも、県内での開催というのがどの程度重要だと思われていますか。
【知事】
実際に今後追加種目の方向性が固まり、そして仮に福島県内で開催するという議論が起きた場合に、間違いなく今、風化している問題も含めて、福島県で2020年に五輪競技を開くということの意義、役割、重要性というものが、国内外から見つめ直される大切なチャンスになると思います。
そして、5年後には間違いなく福島の復興は進んでいます。その姿を全国に発信するということが、「日本はすごいな」「ここまで東日本大震災や原子力災害から真の意味で再生を果たしたのだな」ということを世界にPRができると思いますので、そういった形を我々は頭に置きながら、まずこの1年間の対応をしっかりと進めていきたいと思います。
【記者】
御承知のとおり、会津地方の高校の方で女子生徒の方が校内で亡くなられるという大変痛ましい事件が起こりました。
これに関連してなのですけれども、今後、原因の方は調査するということなのですけれども、発生から1週間近く経っての公表、特に保護者説明会で明らかにされてから丸1日経ってからですね、ようやく記者会見を開くというようなことでですね、非常に我々としても少しちょっと対応があまりに緊急度が遅かったのではないかと言う声も出ておりますが、これに対して、この事件の受け止めとですね、この対応の在り方について、現段階での知事のお考えをお聞かせください。
【知事】
まず今回前途のある若い命が失われたことは本当に残念であります。心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、御遺族の方々に深くお悔やみを申し上げたいと思います。
現在、教育委員会で事実関係の調査を行っております。こうしたことが二度と起こらないように教育委員会と連携をしながら、生徒の心のケアなど安全・安心のための取組をしっかりと進めていきたいと考えております。
また、情報公開の在り方、これは絶えず私どもの課題でありますが、今回の対応がどうだったのか、これもまた県教委としてしっかりと整理をしていただきたいと思います。
【記者】
先ほど質問があったと思うのですが、自殺の件ですね。非常に何が原因だったかというのは分からないというところがあって、今、県教委で原因究明するということなのですけれども、一義的には県教委の仕事だと思うのですが、知事としてこうした思春期の子どもに対する施策で、各学校に対してこういうことを求めるというような施策がもしありましたらお聞かせください。
【知事】
教育委員会において、これから第三者を交える形で対策委員会が設置されて、調査が行われるということになっております。具体的なこの案件についての対応は、こういった委員会による調査の推移・結果を踏まえて対応していきたいと考えています。
一方で、教育現場におけるこうした深刻な問題も含めですが、福島県の子どもたちを安全に安心に子育てできる環境を作っていくということが、県の復興施策の中でも非常に一丁目一番地というところがございます。
今、福島の子どもたちは他県の子どもさんと違って、原子力災害からの克服という重い課題も抱えていますし、色々な難しい部分もあります。そういう意味でも、県教委と知事部局、あるいは市町村、国、様々な関係機関が連携をして、福島の子どもたちを立派に育てるということに、色々な手段を尽くしていかなければいけないということを改めて感じております。
【記者】
具体的に、例えばカウンセラーの数を増やすとか具体的な施策というのは、今、頭の中にあるのでしょうか。
【知事】
今、具体的なものをこれだという段階ではありませんが、今後、県教委とよく相談をしながら、きめ細かい対応を進めていきたいと思います。
【記者】
この週末に県民世論調査を行ったのですけれども、その結果、支持率67.7%と前回とほぼ同じで、7割近い高い支持率ということです。
これに対して内堀知事として、今の支持率をどのように受け止めていて、どういった点が評価されて、あと一方でリーダーシップの方では支持しない理由として一番高くなったのですけれども、その辺り、御自身としてどのように受け止めているかをお聞かせください。
【知事】
私自身、日々、県民の皆さんから様々な形で叱咤激励を頂いており、また今回の調査結果も真摯に受け止めているところでございます。
私が福島県知事として成すべき仕事は、東日本大震災、原子力災害あるいは自然災害も含めてですが、「ふるさと福島の復興・再生」ということに尽きようかと思います。
引き続き、知事として全力を尽くしていくということが、私の大事な責務だと受け止めております。また、私自身、他者からの評価というのは、当事者として分からないこともございますが、まだまだ足らざるところもあろうかと思います。様々なそういった御指摘も踏まえて、謙虚に受け止めて、これからも職務に懸命に力を尽くしたいと考えております。
【記者】
知事としては、どのくらいの数字だと「これは評価されている」、あとはこのくらいの数字になると、というのは何かありますか。
【知事】
先ほどの答えで御理解いただきたいと思います。
(終了)
■内容についてのお問い合わせ先
東京オリンピック・パラリンピックについて
→ 文化スポーツ局文化振興課 電話024-521-7312
県立高等学校生徒の死亡について
→ 教育庁高校教育課 電話024-521-7769
県民世論調査の結果について
→ 総務部政策調査課 電話024-521-7184