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知事記者会見 平成27年11月30日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年12月1日更新

知事記者会見録

■日時 平成27年11月30日(月)10:00~10:12
■会場 応接室

【発表事項】
 平成27年度12月補正予算の概要について

【質問事項】
 1 平成27年度12月補正予算の概要について
 2 EUによる県産食品の輸入規制の緩和について
 3 既存管理型処分場の活用等に関する対応について

平成27年11月30日(月) 動画を見る

【発表事項】

平成27年度12月補正予算の概要について

【知事】
 平成27年度12月補正予算の概要を発表いたします。
 今回の補正予算は、復興・再生に向け、緊急に措置すべき経費などを計上いたしました。
 その主な内容といたしましては、これまで頂いた多くの御支援に対する感謝の思いと福島の挑戦する姿を全国に発信する経費、復興事業を更に推進するための復興交付金基金への積立て、避難者の方々の生活拠点づくりを進めるための基金への積立て、除染を着実に推進するための市町村に対する交付金の増額、新たな木質バイオマス活用技術の実用化に向けた実証事業、モモせん孔細菌病の病原菌の拡散防止、平成27年9月関東・東北豪雨による災害への対応に要する経費など、こういったものを計上いたしました。
 以上により、一般会計による12月補正予算の総額は、850億6千6百万円、本年度予算の累計額は、2兆85億8千8百万円となります。

【質問事項】

1 平成27年度12月補正予算の概要について

【記者】
 二点お伺いしたいのですけれども、一つは補正予算に関してなのですけれども、私の記憶が間違っていれば大変申し訳ないのですが、累計で2兆円を超えましたけれども、この規模の自治体でですね、震災後合わせて2兆円を超えたということについて、どういう風にお考えなのかと。また、財政規律の面もあると思いますけれども、一方で更に復興を進める中でですね、今後どういうふうに財政を進めていくのかというのをまず一点お聞かせいただけますでしょうか。

【知事】
 まず今回の補正後の予算規模が2兆円という大台を超えている、この認識については、福島県、人口約200万人という県の規模に対して、予算額は非常に大きいと率直に感じております。震災前は9,000億円、約0.9兆円の予算が常態でありましたので、2兆円というのは、それを優に、倍を超える規模でございます。
 従って、今、県職員が本当に必死になって、まずこの予算を組み立てること、そして執行していくことに力を尽くしているところでございます。
 また、震災直後は、どうしても事業進捗に遅れが出て、繰り越しが多いという御指摘も頂いておりましたが、今、徐々に繰り越しが増える傾向というのは収まっている状況でございます。
 これからもこういった大きな規模の予算が活用されるように、事業進捗に私どもは配意をするとともに、また、やはり大事なのは財源でございます。
 今後も、これからの5年間、平成28年度からの5年間は、復興創生期間の大きなフレームというものは、今年の前半で一旦の整理をされているところでありますので、当面は28年度、来年度の国の予算において、県が求めている各種の事業、この財源確保がきちんと形になるように、これからも全力を尽くしてまいります。

【記者】
 今回の補正予算の中でですね、関東・東北豪雨災害の対応関連経費が入っていますけれども、こうした災害に強い県づくりをしていくために、具体的にどういうマインドを持って、県として進んでいこうとお考えでしょうか。

【知事】
 関東・東北豪雨、この影響というものも、例えば治山・治水の面であったり、道路の面、こういったインフラの面にはっきりと表れております。
 福島県は県土が広い、また、雨が多かったり、河川が多いという特徴がありますので、こういった部分について、今後、県の防災的な観点から見て、どういう順番で優先順位を付けて、インフラ整備をしていくかというところが重要かと思います。今回の豪雨の結果も見て、また既に様々な調査は行っておりますので、改めて優先順位というものをしっかりと付けて、市町村と連携しながら、県土のインフラ整備を進めていきたいと思います。

2 EUによる県産食品の輸入規制の緩和について

【記者】
 先日ですね、EUが福島県産の一部、野菜、畜産品など、輸入規制緩和の方針を打ち出した訳なのですが、これに対しての知事の評価というものをお聞かせいただけますでしょうか。

【知事】
 今回のEUによる福島県産食品の輸入規制の緩和については、大変喜ばしいニュースと捉えております。EU加盟の28か国がそろって対応するということは、依然、規制を続けている 他の国や地域に大きな影響を与えることになります。私自身、7月のイギリス・スイスといった欧州訪問、あるいは、10月のイタリアのミラノ国際博覧会の機会を通じて、福島県産食品の安全性について、世界に訴えてきたところでございます。
 今回の輸入規制の緩和は、生産者を始め、関係の皆さんの努力と、県産食品の安全性が世界に認識された証であり、風評払拭の追い風となります。これからも引き続き、本県産食品の安全性と魅力を世界に向けて発信をして、更なる輸入規制の緩和と輸出の促進につなげてまいりたいと考えております。

【記者】
 今の点に関してなのですけれど、野菜と畜産品など緩和される一方で、全量全袋検査をやっている米については、引き続き規制という形になったのですが、この点についてはどのように見てらっしゃいますか。

【知事】
 今回、米について、まだそういった形での対応がなされなかったところ、これは残念な部分はございます。ただ、間違いなく大きく前進していますので、特に、お米については、正に全量全袋検査を行っていまして、科学的なデータというものもしっかりと裏付けられておりますので、こういった点も含めて、丁寧にEUの各国に御説明をしていきたいと考えております。

3 既存管理型処分場の活用等に関する対応について

【記者】
 エコテックの関係ですけれども、富岡・楢葉両町議会共にですね、「町長に判断を委ねる」あるいは「議論は尽くされた」と判断を示しました。
 これを受けて、今後どういう日程感で物事を進めていこうとお考えなのかというのと、この問題に関しての県としての基本的な考え方を改めて確認させていただけますか。

【知事】
 まず既存管理型処分場の活用につきましては、先週開催された、富岡・楢葉両町議会の全員協議会において、様々な意見が出ております。こういったものを踏まえ、県としては、国から提示された内容について精査・確認を行って、両町と協議を進めてまいります。具体的なスケジュール感というものは、まだお示しする段階ではないと思います。
 そして県としては、中間貯蔵施設あるいは既存管理型処分場の活用、双方とも福島県全体が、除染を進めて環境回復を図っていくためには重要な施設であると認識をしております。
 一方で、今、実際に受入れをお願いされている自治体の立場から言うと、迷惑施設という側面が間違いなくありますので、受入自治体のお気持ちというものを尊重し、忖度をしながら、丁寧に進めていきたいと考えています。

【記者】
 今のエコテックの話なのですけれど、富岡・楢葉両町の受入自治体の気持ちを忖度してということなのですけれども、実際、松本楢葉町長にしても、宮本富岡町長にしても、「一定の評価ができます」と、受入れに非常に前向きなことをおっしゃっていると思うのですけれども、知事は以前から「両町のお気持ちが大切だ」ということをおっしゃっていて、両町とも受入れても良いというようなお話をされていると思うのですが、これは事実上の受入れと言って良いと思うのですけれども、どういうふうに考えていらっしゃいますか。

【知事】
 受入れの判断というものは、あくまでもこれから両町と協議をした上での判断ということになろうかと思います。
 また、全員協議会の直後に、国の今回の対応、あるいは県としての追加的な財政対応について、前向きな評価をしていただいたということは存じ上げておりますので、また丁寧に協議を続けていきたいと考えております。

【記者】
 足りないところはどういうところだと思いますか。

【知事】
 安全対策と地域振興策、国の交付金の在り方、どういう形で整備をするかというところをしっかりと整理をする。また、安全対策についても、今は協定の議論というのもありますので、こういったものがどういう形なのか。こういったものも含めて、様々協議を進めていきたいと思います。

(終了)

■内容についてのお問い合わせ先
 平成27年度12月補正予算の概要について
 → 総務部財政課 電話024-521-7029

 EUによる県産食品の輸入規制の緩和について
 → 農林水産部農産物流通課 電話024-521-8041

 既存管理型処分場の活用等に関する対応について
 → 生活環境部中間貯蔵施設等対策室 電話024-521-8043

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