■日時 平成28年1月12日(火)10:00~10:15
■会場 応接室
【発表事項】
1 世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)への出席について
2 保健医療従事者の新たな養成施設に係る基本構想について
【質問事項】
1 世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)への出席について
2 保健医療従事者の新たな養成施設に係る基本構想について
3 国勢調査の結果について
4 東日本大震災の避難者数について
【知事】
始めに、「世界経済フォーラム年次総会」への出席についてであります。
今月20日からスイスで開催される「世界経済フォーラム年次総会」、通称「ダボス会議」に出席をしますので、発表いたします。
昨年6月に東京で開催された「ジャパン・ミーティング」への出席が御縁となり、今回のダボス会議への招待を頂きました。
会議においては、世界から参加されるトップリーダーの皆さんに、これまでの福島への御支援に対する感謝を伝えるとともに、復興の状況、食や観光の魅力、再生可能エネルギーやロボット関連産業などの新たな挑戦について、直接発信してまいります。
中でも、22日に開催される福島の再生に関するセッションは、インターネット中継される予定であり、世界の方々に向けて、直接語り掛ける貴重な機会になるものと考えております。
さらに、期間中、日本企業が中心となり開催する「ジャパン・ナイト」において、福島県が誇るトップレベルの日本酒を提供し、食の安全性とともに、そのおいしさを世界に紹介してまいります。
ダボス会議への出席を通して、復興に向けて着実に歩みを進める福島県の姿をしっかりとお伝えし、世界の方々の理解と共感の輪を広げてまいります。
【知事】
続きまして、保健医療従事者の新たな養成施設についての基本構想がまとまりましたので、発表いたします。
この施設は、高度な知識や技術を備えた保健医療従事者を安定的に確保し、本県の医療提供体制の充実、県民の健康増進等を図ることを目的として整備するものであります。
養成を行う職種は、理学療法士などの4職種とし、大学としての養成課程を設置いたします。
施設の運営は、福島県の医療提供や教育研究分野で中心的な役割を担う、県立医科大学にお願いしたいと考えており、本日の午後に、県立医科大学を私が訪問して、直接依頼をしてまいります。
また、設置場所については、多職種連携によるチーム医療を学べる教育環境にあり、学生や教職員の利便性にも優れ、市街地の活性化にも寄与する福島市栄町地区といたします。
今後、詳細な建築計画や事業費等を検討する基本計画を年度内に策定し、平成33年度の開設を目指して整備を進めてまいります。
【知事】
ダボス会議は世界でも非常に高名な会議でございます。
実は、私が知る範囲では、東京都の石原都知事が当時出席された、これが知事としての出席の一つの例。それ以外には知事自身が直接出席したことはないと伺っておりますので、そういう意味では、今回、福島県としては当然初めてですが、全国でも非常に例の無い、会議への出席となります。
我が国からも出席されるのは、一般的には、総理、大臣あるいは日銀総裁といった政界・経済界の枢要なメンバーということになりますので、福島県知事がこの場に出席して、直接、自分の思いを発信できるということは、非常に貴重な有意義な機会だと捉えております。
また、今回特別に、世界経済フォーラムの配慮で、福島にターゲットを絞ったセッションを設定していただくことになりました。今後、その詳細というのは調整していくことになりますが、私自身と、またプラスアルファで、より幅奏的にこの内容を深めていくことになろうかと思いますが、現在調整中なので、詳細な内容は控えさせていただきたいと思います。
【記者】
ダボス会議ですけれども、セッションのタイトルで、「福島の再生と世界の教訓」とあるのですけれど、これまでの知事の講演を聞いていて、「世界の教訓」という表現はあまり前面に押し出してはいなかったと思われるのですけれど、具体的にどういったことを伝えようと、今、考えていらっしゃるかお願いします。
【知事】
このタイトルは、私の方で提案しているのではなくて、世界経済フォーラムの方から出されたタイトルです。
従って、おそらく今回の震災、それから原発事故、更に風評・風化といった、いわゆる複合災害としての実態というのが福島県には課せられていますので、それに対して、世界に訴えたいことがあればという趣旨ではないかと考えております。
いずれにしても私自身は、これまでも県内外、さらに国内外に対して、様々な発信をしてきましたので、その思いを変わらず伝えていきたいと思っています。
【知事】
はい、そのとおりでございます。
【記者】
二点ほどお伺いします。保健医療従事者の関係で、この理学療法士等の4つの職種というのは、学部を新設して養成するのかという点と、県立総合衛生学院は廃止するのかという、この二点についてお聞きしたいと思います。
【知事】
前半の学部の在り方については、後ほど担当課からブリーフィングがありますので、その際に改めて確認をしていただきたいと思います。
また、総合衛生学院の今後の在り方につきましては、昨年の8月に、有識者会議から、県内における養成状況等を踏まえて、その方向性を発展的に見直すこととした提言書を頂いております。
県としても、その方向で考えておりますが、学科ごとの具体的な進め方については、平成28年度中に検討を進めてまいります。
【記者】
今の医療従事者養成施設に絡んでなのですけれども、そもそもこれは4、5年前からですね、医大を核として構想が進んでいたと思うのですけれども、「福島市栄町」と決めた、決断された背景をお願いします。
【知事】
特に、その設置場所についてなのですが、昨年の8月に有識者会議から、3つのポイントを頂いております。
1点目は、高度な知識を習得できる教育環境、2点目が、医療系大学と連携がとれる環境、そして3点目が、多職種連携によるチーム医療を学べる環境が望ましい、このような内容の提言書になっております。
その提言内容に加えて、学生や教職員にとっての利便性、コストの圧縮や地域の活性化など、様々な視点から検討を行った結果、最も望ましい場所として、福島市栄町地区としたところであります。
また、昨年末、要望を受けた際に、福島市と福島商工会議所から「福島市が建設用地について責任を持って取得し、県へ無償貸与する」という申し出があったことも、設置場所の決定に際して、大きな要因となっております。
【記者】
関連して保健医療関連従事者の件なのですが、今回4つの理学療法士、作業療法士等の養成というようなことなのですが、今回のこの専門職を新たに養成する背景に、現在の専門職不足という背景もあると思うのですが、その現状についてのお考えをお願いします。
【知事】
今回、4つの職種について、こういった整理をしております。現在そして今後想定される需要環境というものを考えた場合に、この分野が非常に人材が不足している、厳しい環境にある、というのが一番の大きな要因としてございます。
特に、震災・原発事故発生後、より医療関係人材が不足をして、結果として、地域医療の提供に支障を来たすことになりかねない、そういう不安もございますので、こういった点に対応できるよう医療環境の変化も踏まえて、今回の職種の設定、あるいは定員の設定というところを進めております。
【知事】
普通交付税の算定では、人口、面積といった基本的な統計指標がベースとなっております。
そういう意味で、今回の国勢調査の結果を踏まえて、非常に大きな影響が生じかねないという状況がございますので、市町村の財政運営に支障が生じることがないように、これまで普通交付税の算定に係る特例措置を講じてもらうよう、国、総務省に対して、要望を重ねてきたところでございます。
今後とも国に対して、しっかりとこの要望を行って、結果として自治体が困らないような財政運営ができるよう、県として努力を続けてまいります。
【知事】
先週、避難者数が10万人を下回るという事態になりました。もちろん10万人を下回ったということは、従来よりも減ったという面で前に進んだ部分はあろうかと思いますが、いずれにしても、今もなお10万人近い多くの方々が、5年を迎える、6年目に入ろうとしている今年においても避難生活を継続されているという厳しい状況にあることには変わりがないと思っております。
引き続き、一人一人の様々な思いを受け止めながら、生活再建あるいは産業再生など、復興に向けた取組を着実に進めていくこと、そして県民の皆さんが、本当の意味で復興を実感できるよう、県として全力を尽くしてまいります。
(終了)
■内容についてのお問い合わせ先
世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)への出席について
→生活環境部国際課 電話024-521-7181
保健医療従事者の新たな養成施設に係る基本構想について
→保健福祉部医療人材対策室 電話024-521-7149
国勢調査の結果について
・平成27年国勢調査の速報値について
→企画調整部統計課 電話024-521-7144
・被災市町村の普通交付税算定における特例措置について
→総務部市町村財政課 電話024-521-7305
東日本大震災の避難者数について
・東日本大震災の避難者数について
→危機管理部災害対策課 電話024-521-7194
・避難地域・避難者への支援について
→避難地域復興局避難地域復興課 電話024-521-8435
避難者支援課 電話024-523-4157
生活拠点課 電話024-521-8617