■日時 平成28年1月18日(月)10:00~10:15
■会場 応接室
【質問事項】
1 世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)について
2 大雪への対応について
3 外国人誘客に向けた対応について
4 森林除染について
5 被災市町村の普通交付税算定における特例について
6 新年度人事について
【記者】
ダボス会議についてですが、明日出発されると思うのですけれど、先週、お話はありましたが、後にも先にも、知事でダボス会議に出席するというのは、そうは無いことだと思うのですけれど、どのようなことを伝えていきたいと思われているか、改めて教えてください。
【知事】
ダボス会議は、世界の政治、経済、学術の有識者が一堂に会する、非常に大きな規模の会議であります。そこに福島県知事として招かれることは初めてのことでありますが、異例の状況でもあろうかと思います。
震災から丸5年を迎えようとする福島県の知事として、福島の現状と課題、そして未来に向けた復興の取組を積極的に発信していきたいと考えています。
特に、色々なセッションが用意されております。また、要人との会談もあろうかと思います。現在、最終調整中ではありますが、できる限り多くの方々と直接対話をして、今の福島を、そして未来の福島を率直に伝えてくる大切な機会にしていきたいと考えております。
【記者】
今回のダボス会議、外務省マターとかそういう意味ではなくて、知事の色々とあちら(ヨーロッパ)に行かれた時のお話とか、色々な事を背景に招かれたということだと思うのですけれど、やはり呼ばれることに驚きはありましたか。
【知事】
ダボス会議の存在自身は、以前から知っておりました。総理、あるいは大臣、そういった方々が出席される性格の会議だと理解していましたので、福島県知事として招待、お招きを頂いた時は「自分自身がこういう会議に出席するチャンスを与えてもらえるのだな」という驚きがありましたし、また、逆に今はその驚きを、福島の今を伝える絶好の機会にしたいという期待に変えて、準備を進めているところであります。
【記者】
当日、中には知事しか入れないと聞いております。各部局から色々と資料を集めたりしていると思うのですけれども、結構、頭にインプットするというのは、なかなか大変ではないですか。
【知事】
今回のダボス会議は、私自身しか入れないという特殊な状況にございます。
そういう意味で、自分自身が福島県の色々な状況を、相手に対応して、TPOで、また、それぞれの表現の仕方も変えて、お話をしなければいけないと思っておりますし、また、不得手ではありますが、英語もできるだけ活用しながらと考えておりますので、今、自分なりに一生懸命、準備を進めております。
日本に戻ってきて、会見の場においても、こういうことが会議であったということを御説明させていただきたいと思いますが、自分なりの力を最大限に使って、福島の今を、福島の未来を発信していきたいと考えています。
【記者】
今、英語が不得手だとあったのですけれど、周りから聞くと「そのようなことはない」という話をよく聞くのですけれど、今回はどうされますか。英語で表現されるのでしょうか。
【知事】
まず、ある程度のものについては、自分なりの英語で表現をしつつ、ただ、今の福島を取り巻く状況というのは、非常に難しい部分、デリケートな部分がありますので、そういった点については、通訳の力も借りながら、発信をしていきたいと考えています。
【記者】
大雪になりまして、事故や災害が懸念される状況になってきたかと思いますが、県の対応を教えてください。
【知事】
先ほど、災害対策本部員会議を開催しまして、今、降り続いている大雪の対策について、改めて県全体としての取組を確認しております。
まず、各地における降雪の状況、あるいは事故・被害の状況というものの情報収集をしっかりと進めること。また、除雪も含め、県として執るべき対策をスピーディーに進めていくことが重要ですので、関係機関と連携をして、全庁一丸となって大雪対策を進めてまいります。
【記者】
雪に関連してなのですけれども、ちょうど2年前の大雪では、同じような南岸低気圧の通過という形によって、大幅な渋滞、もしくは県道が止まるというような事態がありました。
特に今回、浜通りと中通りという、会津のような豪雪地帯ではない所での降雪が続いていますけれど、要は、勝手に出れば渋滞ができるのは当たり前だと思うのですが、二次災害とか交通の混乱を防ぐために、県民に対して呼び掛けたいことがあればお願いできますか。
【知事】
2年前の大雪の時に、色々な国道であったり、県道に出てきた車が止まってしまって、それがそのまま放置されるという事態もございました。そういったものが全体の交通渋滞をより激しくしたという要因もございます。
まず県は、国と連携をして、除雪対策等にしっかりと取り組んでまいります。併せて、県民の皆さんもお出掛けになる時は、車の対応あるいは徒歩の方も、細心の注意で通行していただく。こういった官民相互に連携して対応していくことが、こういう大雪の時には重要だと思いますので、できる限りの注意を様々な機会を捉えて呼び掛けていきたいと思います。
【記者】
裏磐梯猫魔でオーストラリア人の観光客の方が遭難した事故がありましたけれども、長野県とかですね、コース外に外れた時には、ある程度罰金というかですね、そういう捜索に掛かったお金、救助に掛かったお金であったりとかを請求するような、市町村レベルかもしれないのですけれども、福島県として、今後、外国人の観光客の誘致を図っていくと思うのですけれども、スキー客・外国人、そういったコース外に外れたり、そういう救助を要するようなことになった時に、何か県として、今後検討していくような考えはありますか。
【知事】
福島県は、大震災・原発事故後、海外からの観光客の方が大きく落ち込んでいる状態にあります。また、東北全体も、インバウンド・海外からの観光客が少ないという状況にありますので、まず海外から訪れていただく観光客の方を増やしていく、それが基本的な県の観光施策の一つだと考えています。
そういう中で、スキー場に訪れていただく外国人の方が徐々に回復基調にありますので、色々な方々が、安全にスキーを楽しんでいただけるようなインフラづくりというものを、関係の自治体・機関と連携して、まず進めていくことが重要だと考えています。
【記者】
後にまた何か問題が起きれば、随時検討していくということでしょうか。
【知事】
まだそこまでは率直に言って考えておりませんが、大事なのは色々な多言語表記をして、皆さんが分かりやすく、実際に表記をしていくということが一つ。また、今回、携帯電話が通じないという状況があったようですが、できるだけ入ってこられるお客様には、携帯電話を使える状態にしていただくということも、何か起きた時の対応に役立つかと思いますので、そういった注意喚起などを進めていくことがまず重要だと思います。
【記者】
条例とかは、頭には無いということですか。
【知事】
はい、考えておりません。
【記者】
多言語表記の話なのですけれど、そうした注意喚起、また、多言語表記ということでは、来年度当初予算でも何らかの手当をするお考えがあるのでしょうか。
【知事】
現在、スキー場も含めて、県内の観光地における多言語表記について、県として以前から様々な支援措置というものを講じているところでございます。
こういったものも活用しながら、各観光地において、多くの海外の方々が笑顔で観光を、あるいはスキー等を楽しんでいただけるような環境づくりを是非進めていきたいと考えております。
【記者】
森林除染についてなのですが、少しちょっと前の話になってしまうのですけれども、1月8日の丸川環境大臣が閣僚会議後の記者会見で、「人が日常的に出入りするところは除染するという有識者会議の結果を踏まえて対応していく。」ということで、一見するとですね、生活圏外を離れた森林は除染しないともとれる発言が出たのですけれども、その大臣の発言に対して、知事の御認識と今後の取組についてお聞かせいただけますか。
【知事】
県民の不安解消や、森林・林業の復興・再生のために、先々週になりますが、改めて森林全体の除染、放射性物質対策について、国に対し、副知事が関係団体等と共に要望してきたところでございます。
引き続き、森林全体の除染や適正な森林管理に関する方針を、早急に示すよう、国に対して求めてまいります。
【記者】
地方交付税の関係でお伺いしたいのですが、県も関係市町村と共に、かねてから要望されていたかと思うのですけれども、昨年の国勢調査で、人口ゼロないし大幅に震災・原発事故の影響で減少した市町村の関係で、その算定基準で特例措置を求めてこられたかと思うのですけれども、今後、そういった大幅な減額は避けられる見通しになったということを受けて、知事の御見解と今後の県の対応をお伺いしたいと思います。
【知事】
国勢調査人口については、過去の東京都三宅村への特例と同様の措置、それに加えて人口急減補正によって激変緩和措置が講じられ、平成22年の国勢調査人口から10%以上引き下げない特例を設けることとなっており、県としての要望が反映された内容となっているものと評価をしております。
県としては、今後、各自治体の個別の算定状況を注視しながら、関係自治体が財政運営に支障が生じることがないよう、しっかりと対応してまいります。
【記者】
間もなく県の人事に着手する時期だと思うのですけれども、今回の一年間、前回の人事については、就任から数か月だったということもあったかと思うのですが、そういう意味では、知事が本来的な意味で構想できる人事だと思うのですが、人事の方針というのを教えていただけますでしょうか。
【知事】
人事の基本方針は「適材適所」、この一言に尽きようかと思います。
私自身、福島県庁での生活が15年になります。実は、今の幹部というのは、私自身が15年前から県庁で勤務してきた時に、一緒に色々な場面で仕事をしてきた方々が多い。これが現実でありますので、是非それぞれの方々の能力や適性に応じて、また、それぞれのポストにピタッとはまる方々を人事として対応していく、これを基本として現在検討を進めているところでございます。
【記者】
県庁内で色々と声を聞きますと、大変申し訳ないことですが、特定の部・課出身者であったり、特定の学閥というのを優遇しているのではないのかというような不満の声を聞くことが多々あるのですけれども、今回の人事については、確認なのですが、知事が特に部の幹部については責任を持って選ばれるということでよろしいのでしょうか。
【知事】
人事の任命権は知事にございます。また、今、御指摘があったようなことというのは、人事の際に念頭には入れておりませんので、「適材適所」ということで、しっかりとした人事を今年も行ってまいりたいと考えています。
(終了)
■内容についてのお問い合わせ先
世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)について
→ 生活環境部国際課 電話024-521-7181
大雪への対応について
→ 危機管理部災害対策課 電話024-521-7194
外国人誘客に向けた対応について
・危機事象対応に関すること
→危機管理部危機管理課 電話024-521-8651
・多言語化への対応に関すること
→観光交流局観光交流課 電話024-521-7287
森林除染について
→ 農林水産部森林計画課 電話024-521-7425
被災市町村の普通交付税算定における特例について
→ 総務部市町村財政課 電話024-521-7305
新年度人事について
→ 総務部人事課 電話024-521-7032