【発表事項】
県産農産物のオリジナル品種の開発について
【質問事項】
1 震災関連自殺者数について
2 県産農産物のオリジナル品種の開発について
3 政府関係機関の地方移転について
4 県幹部人事について
【知事】
県産農産物の新たなオリジナル品種について発表いたします。
この度、県農業総合センターにおいて、水稲、お米の「里山のつぶ」、そして、りんごの「べにこはく」、こちらの方を開発いたしました。
「里山のつぶ」は、お米の粒が大きく、しっかりとした歯ごたえと適度な粘りを備えた、食味が良い品種です。また、寒さや病気に強く、収穫量が多いなどの優れた特徴を有し、中山間地域における栽培に適しております。
そして、この「べにこはく」ですが、県産のりんごとしては、最も遅い時期の収穫が可能で、蜜が多く、貯蔵性に優れ、4月に至るまで瑞々しい食感を味わうことができます。真っ赤に色づいて、酸味と蜜の風味が調和した濃厚な味わいが得られることから、ジュースやお菓子など、加工品の素材としての活用も期待できます。
新年度より、これらの新たな品種の本格的な普及を図り、おいしく、かつ、魅力のある福島県産農産物として、ブランド化を進めながら、農林水産業の復興・再生につなげてまいります。
【知事】
震災関連の自殺の問題というのは、極めて深刻な事態でございます。正に避難生活が丸5年を超えるという状況になっておりまして、避難生活を続けておられる方々の心身の御苦労というものは、より深みを、重みを増していると感じています。
例えば、復興公営住宅にようやく入居が決まった方、この方々とお話をする際は、「仮設住宅の時と比べて安定した暮らしになった」と言って、笑顔を見せられる方がおられました。
逆に、今なお仮設住宅での避難生活を続けている方がおられますし、また、色々な立場で悩んでおられる方々がたくさんおられます。
県としては、自治体と連携をして、心のケア、体のケアをきめ細かくサポートしていくという観点から、県内・県外にそういったサポートの拠点を置いて、できる限りきめ細かい丁寧な対応を進めていきたいと考えております。
また、特に県外、国全体に避難者がおられるという観点もございます。国においては、今後とも、県あるいは関係県、自治体が進めるそういった避難者支援対策について、しっかりとした支援を続けていただきたいと考えております。
【知事】
「里山のつぶ」「べにこはく」、共に先週、試食をいたしました。
「里山のつぶ」は、粒が大きくて、しっかりしているのと、やはり粘りが強いのですね。それを口の中に入れた時に、お米らしい食感というものを楽しむことができました。
この「里山のつぶ」については、「天のつぶ」と非常に対照的な品種でして、「天のつぶ」は平たん地、フラットな地形の作物として適しています。
一方、この「里山のつぶ」は、過疎・中山間地のような山がちな所、こういった所で収穫しやすいという特性を持っています。福島県は平場ももちろんありますが、一方で里山での栽培というものもありますので、その両方でそれぞれこういったオリジナル品種を開発して、今後、収量を増やして、福島県のオンリーワン品種として売り出していくということが重要だと思います。
そして、この「べにこはく」は、非常に特徴があるのは、「今、おいしい」ということなのですね。3月、普通のりんごですと、正直、収穫してから大分経ってしまっていて、味が少しぼやける傾向があります。
ところが「べにこはく」は、今食べておいしいです。実際、切断しますと、蜜が本当に全面にのっていて、甘酸っぱさのバランスが非常に良いです。甘いことは当然なのですが、酸味が程よく入っていて、非常に歯ごたえもしっかりしていて、「3月にこんなにおいしいりんごが食べられるんだ」というのが驚きでした。
また、これは加工用にも非常に強い力を持っていまして、ジュースを絞って飲んだのですが、色がとても鮮やかで、きれいなピンクと言うのですかね、ワインで言うとロゼみたいな色になりますので、こういった春まで長持ちするりんご品種というのは、あまり全国的にも無い訳ですので、これも福島県オンリーワンのブランドとして、是非これから訴えていきたいと考えております。
【記者】
りんごのお話をお伺いしたいんですけど、ちょっと意地悪な質問なんですが、知事の御出身は、やはりりんごが有名なところだと思うんですけれども、御出身のりんごと比べていかがでしょうか。
【知事】
私の場合ですと、長野のりんごも、それまで子どもの頃からずっと食べてきております。あるいは青森のりんご、福島のりんご、それぞれ個性があると思います。
福島のりんごでも、例えば福島市のりんごと会津エリアのりんごは、また味が異なります。
やはり地域の土であったり、水、あと作り手のそれぞれの御苦労ということが違うと、同じりんごと言っても、こんなに違うのだなということを感じております。
私自身は、今、福島にもう15年住んでおりますので、最近、福島のりんごをもっぱら食べております。日々おいしくいただいておりますし、今の時期になりますと、これまでだともう無かったのですが、これからは「べにこはく」が出てきましたので、これからかなり長い期間、りんごを楽しめる期間が広がったなということで期待をしているところでございます。
【知事】
本日、決定されました国の基本方針には、福島県関係では、イノベーション・コースト構想の拠点となるロボットテストフィールド、そして、国際産学連携拠点の2部門について、国の関与の下で拠点形成を進めるということが明記をされました。
この点について、私どもこれまで国と様々な協議、折衝を重ねてきましたので、評価をしているところでございます。
今後、5年から10年程度の年次プランを国と共同して作成することとなっておりますので、基本方針に記載された内容が着実に実現されますよう、引き続き、国と協議を深めてまいります。
【知事】
人事につきましては、従来どおり、適材適所での対応を進めております。
今、「21人のうち12人」というお話をされましたが、例えば残りの9人の方は、それ以外のポジションをしておられます。おそらくその3課、今、御指摘があった課を経験されている年期ということも、年齢が例えば若い時、中堅の時、幹部の時、色々なバリエーションがあると思います。
県庁の中には、それぞれ重要な機能を果たしている課がありまして、例えば、企画部門であったり、保健福祉であったり農林であったり、あるいは教育委員会であったり、あるいは出先機関もそうですが、そういったキャリアパスをそれぞれの幹部の方が皆、経てきているという事実がありますので、その中で結果として、適材適所で選ばれたメンバーだというふうにお捉えいただければと思います。
【記者】
残りの9人の方もですね、例えば残り2人は、例えば市町村とあるいは総務部のいわゆる重要な部署を御経験になったりというのがあります。もちろんこうした県庁の県政全体を俯瞰できる部署というのは、一つのキャリアパスとして入って、部局長になるというのは、決してその有意義ではないという全部否定されることはないと思うんですけれども、やはり程度の問題があるのかなというのが一つと、やはりその県庁内、特に若手とか中堅の方に聞くと、やはり一度こうした部署を経験してラインに乗れば、例えば、今回の部局長の方でもですね、具体的には申しませんが、政策の遅れが指摘されたり、部下ないし御自身の中で不祥事・ミスというのが連発したりという方が留任をしたり、あるいは昇格をされたりということがございます。
こうしたいわゆるラインというものに乗れば、不祥事や政策の遅れがあっても、多少のことでは昇格するんじゃないのか、あるいは自分はこういった部署を経験してないから、おそらく部局長にはなれないなというようなことがやはりあるという話も聞きました。
知事は意識改革とか意識改善、ずっと就任当時からおっしゃってこられたと思うんですが、これはやはり復興に向けて一生懸命、やはり県庁職員にも頑張って働いてもらう。さらに不祥事・ミスは起こさないということが本旨だと思うんですけれども、一方で意識改革、意識改善ということと、いわばこうした言ってしまえば、旧態依然というふうな人事というのは、逆行する部分があるのではないかというふうに思うんですが、これについていかがでしょうか。
【知事】
このお話は何度も差し上げているつもりなのですが、何かラインというものがあるとか、3課があるというのは誤解であります。それ以上でもそれ以下でもございません。
(終了)
■内容についてのお問い合わせ先
県産農産物のオリジナル品種の開発について
・オリジナル品種の開発について
→ 農林水産部農業振興課 電話024-521-7336
・水稲「里山のつぶ」について
→ 農林水産部水田畑作課 電話024-521-7360
・りんご「べにこはく」について
→ 農林水産部園芸課 電話024-521-7357
震災関連自殺者数について
→ 保健福祉部障がい福祉課 電話024-521-7169
政府関係機関の地方移転について
→ 企画調整部企画調整課 電話024-521-8627
県幹部人事について
→ 総務部人事課 電話024-521-7033