■日時 平成29年6月19日(月)10:00~10:20
■会場 応接室
【質問事項】
1 県民世論調査結果について
2 市町村立小学校元講師の不適切な指導について
3 仙台市長選挙について
4 仙台市等との連携について
5 高層住宅火災について
6 双葉郡の消防団体制について
7 JR只見線の復旧について
8 都道府県別の死因別死亡率について
9 内閣支持率について
【記者】
この週末に福島テレビと福島民報と共同で世論調査を行い、その結果についての質問です。知事の支持率が前回からまた上がり、80%という高い数字となりました。この点をどのように受け止めていらっしゃいますか。
【知事】
今朝、この調査結果を拝見して身の引き締まる思いでした。日々、県民の皆さんから叱咤激励を頂いております。こうした県民の皆さんの思いを自分の中心に据えて、福島の復興・創生に向けて、県庁を挙げて、全力で取り組んでまいります。
【記者】
この調査では、広く世間で叫ばれている働き方改革について、実際のところはどうなのだろうということで質問したのですが、約半分、50数%が「変化なし」、あるいは「何も取組が進められていない」という結果が出ました。知事として、改革を進める上で、県内企業へ働き掛けるお考えがあるのでしょうか。また、県庁内での働き方改革にどのように取り組まれるのか、お伺いしたいと思います。
【知事】
現在、福島県内全体での働き方改革は、まだまだ十分に進んでいないと認識しております。そういう中であるからこそ、福島県として、これまでもイクボス出前講座等の実施を始め、企業へのアドバイザー派遣、働きやすい職場づくりに取り組む企業認証の推進など、県内企業に対するワーク・ライフ・バランスの普及啓発に努めてきました。こうした取組を一歩一歩、着実に進めていくことがいずれ大きな一歩となり、男女が共に働きやすい職場環境の形成につながっていくものと考えております。これからもこうしたワーク・ライフ・バランスへの取組を様々な場面で進めていきたいと考えております。
【記者】
県庁内でも同様でしょうか。
【知事】
県庁がまずお手本にならなければいけないという部分はあります。一方で、県庁では、働き方改革ができているかと言われれば、足りないところがあります。その中で、イクボスの取組を懸命に進めてまいりました。職員の意識改革のため、私自身がイクボス面談を行い、本人にメッセージを直接伝えることで、子育てしやすい職場環境づくりに取り組みました。また、部局長を中心に管理職員がそれぞれイクボス面談を行うなど、ワーク・ライフ・バランスの推進にここ1、2年、積極的に取り組んできました。おかげさまで昨年度、男性職員の育児休業の取得率も大幅に増加したところであり、一つずつ成果が表れていると考えております。これからも引き続き、現在の水準の維持・向上を目標として、男性職員の育児休業取得を積極的に図り、また、全体として超過勤務の縮減も含め、ワーク・ライフ・バランスの推進に県庁でも取り組んでまいります。
【記者】
東京五輪の費用負担の関係で、本県開催の運用費の一部負担についてお聞きしたところ、6割の県民が「やむを得ない」との一定の理解を示したのですが、3割近くが「国や東京都が責任を持つべき」という意見もありました。そのような御意見を踏まえて、知事として費用負担に関して、どのような対応をしていくのか、改めてお聞かせください。
【知事】
今回、県営あづま球場で、東京オリンピックの野球・ソフトボールの一部競技が開催されることは、福島県の2020年に向けての復興のプロセスにおいて重要な意義があります。一方で、大切なことは、復興五輪の一翼を担う、それが福島開催であるということです。県ではあづま球場の今後の改修にきちんと対応しますが、復興・創生を進めることが一番重要であり、それをしっかりと進めながら、このようなオリンピックへの準備も行うというバランスが大切です。今後とも、組織委員会、東京都、関係機関とよく連携し、協議しながら、必要最低限の費用負担を福島県が行い、一方で、五輪競技を福島県で開催することによって復興五輪が形になり、バランスがとれるように、しっかりと取り組んでまいります。
【知事】
市町村立の小学校において、このような事案が起きたことは遺憾です。県教育委員会において事実関係を調査し、しっかりと対処してまいります。
【知事】
先週もお話ししましたが、仙台市は、宮城県の県庁所在地で政令指定都市でもあり、非常に大きな都市です。そのリーダーには、復興や人口減少対策も含めて、非常に重要な役割が求められていると思います。市民の皆さんがきちんとリーダーシップを期待できる人物が、仙台市のリーダー像だと思います。
【知事】
今、仙台市も含めた東北6県が力を合わせて進めていかなければならないことが二つあります。一つは、東日本大震災を乗り越え、一緒になって復興を進めていくことです。もう一つは観光の振興、特にインバウンド対策です。各県とも、観光では、それぞれ頑張って取組を前に進めておりますが、全国的に見ても東北全体でのインバウンドの伸び悩みは顕著です。一昨年、昨年も6県が共に力を合わせて前に進もうという話をしました。そのような中で、昨年、国土交通大臣が仙台市に来られた時に、それぞれの知事と仙台市長も出席して、様々な観光の取組を一緒に進めていこうとお話をしたところです。復興を前に進め、観光振興を進めることが、我々が共に連携すべき重要な課題であると思います。
【記者】
例えば観光振興やインバウンドにおいても、仙台空港の活用は、福島県にとって相当重要だと思いますが、福島県としては、仙台空港をどのように活用していきたいという考えはありますか。
【知事】
宮城県の村井知事と一緒にいろいろな場に臨む際に、仙台空港が民営化を果たして、様々な形でフライトを増やしているというお話を伺っています。また、仙台市から福島県内へのバス路線も充実させているという話を伺っているところです。仙台空港が頑張り、一方で福島空港も努力を重ねて、空の玄関口として相互に連携し合える相互補完関係、あるいは相互に高め合う関係を両県が連携してつくっていくことが重要だと思います。
【知事】
ロンドンで起きた火災は非常に痛ましい事件であり、亡くなられた方々に心からお悔やみを申し上げます。福島県としても、今回の火災による大きな被害が、どのような状況の中で生じたのか、また、県や日本の現行制度に当てはめた場合にどうなのかについて、県庁の中でも検討を進め、必要があれば対策を講じたり、国に話をしていく必要があろうかと思いますが、まだ、これからの研究になると思います。
【知事】
消防団は常備消防ではなく、非常備の消防で、住民の皆さんのボランティアに基づく活動です。元々、福島県や日本全体でも、消防団の活動に従事する方が減ってきているという構造的な問題を抱えておりました。福島県の場合は、この構造的な問題に加え、原発事故により、住民の皆さんがそもそも古里に住むことができない地域があるという特殊な状況にあります。このような中で、何らかの災害が起きた場合、先般の浪江町の林野火災も一つの事例となりますが、十分な対応ができなくなってしまいます。皆さんが今そのような問題に危機感を抱いており、「これまでと同様の市町村の取組だけでは不十分」という意見が先般の支援会議でも出されました。広域自治体である県として、双葉郡の消防団体制、非常備消防の在り方について、国と連携しながら検討を進め、常備消防である町村消防とどのような形で相互補完することができるのか、また、現在、避難指示が解除されたエリアでは、戻っている方の多くは高齢者や役場の方になりますが、そのような中で、まず何ができるか、どのようなサポートが必要なのか、現状の課題をまず洗い出して、その一つ一つに対する対策を検討し、今後、形にしていくことが何よりも大切だと考えています。
【知事】
本日、午後3時から、JR東日本の深澤副社長に同席いただき、基本合意書・覚書の締結に関する記者発表を行います。3月31日に行いましたJR東日本に対する鉄道復旧の要請に対して、機関決定いただいたことから、本日の合意書締結に至ったものです。基本合意書・覚書は、上下分離方式により鉄道復旧することやその負担割合など、基本的な事項について定めたものです。質問のありました内容も含め、後ほど記者発表の場で改めてお答えいたします。
【知事】
県民の健康指標が引き続き厳しい状況にあることが、残念ながら現実です。県では、現在、健康をテーマとした県民運動と合わせて、「食」、「運動」、「社会参加」を三本柱とした健康づくりを進めております。特に、食生活における減塩や野菜摂取量の増加、ウォークビズ等の推進による体力づくりに力を入れているところであり、引き続き、健康寿命の延伸を目指して、全国に誇れる健康長寿県となるよう、しっかり取り組んでいきたいと考えております。
特にこの健康指標を見ますと、実は震災前と今で状況が大きく変わっておりません。つまり、東日本大震災、原発事故によって劇的に悪化したというより、それ以前からあまり良くない状況が続いております。このため、県民一人一人の意識を変えて、食生活や生活習慣を変える、運動を少しでも始めてみる、これらを行うことで必ず良くなります。みんなで笑顔で健康を目指して、「できることからやろう」という訴え掛けを様々な場面で進めていきたいと思います。
【知事】
国会において様々な議論がなされ、そうした議論を国民の皆さんが注視しておられますが、それに対して、国、政府としてどのような対応を行っていくのかを問われている状況かと思います。例えば、組織犯罪処罰法改正案の議論ですが、テロを含む組織犯罪の防止は、国民の安全・安心を確保していく上で極めて重要な問題です。一方で、これまでの審議の過程で、懸念や不安の声が非常に多くあったことも事実ですので、国民の理解がきちんと深まっていくように、政府が引き続き、丁寧な説明を進めていくことが重要です。そのような姿勢をどのように継続していくかが何よりも大切だと考えます。
(終了)
【問合せ先】
1 県民世論調査結果について
⇒ 総務部政策調査課 電話024-521-7018
⇒(働き方改革に関すること)
商工労働部雇用労政課 電話024-521-7294
⇒(県庁内の働き方改革に関すること)
総務部人事課 電話024-521-7033
⇒(東京五輪の費用負担に関すること)
文化スポーツ局スポーツ課 電話024-521-7786
2 市町村立小学校元講師の不適切な指導について
⇒ 教育庁義務教育課 電話024-521-7763
3 仙台市長選挙について
4 仙台市等との連携について
⇒(観光・インバウンドに関すること)
観光交流局観光交流課 電話024-521-7128
⇒(福島空港に関すること)
観光交流局空港交流課 電話024-521-7217
5 高層住宅火災について
⇒ 危機管理部消防保安課 電話024-521-7719
⇒ (建築基準法に関すること)
土木部建築指導課 電話024-521-7523
6 双葉郡の消防団体制について
⇒ 危機管理部消防保安課 電話024-521-7719
7 JR只見線の復旧について
⇒ 生活環境部生活交通課 電話024-521-7157
8 都道府県別の死因別死亡率について
⇒ 保健福祉部健康増進課 電話024-521-7262
9 内閣支持率について
⇒ 総務部政策調査課 電話024-521-7018