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知事記者会見 平成29年9月4日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年9月6日更新

知事定例記者会見

■日時 平成29年9月4日(月)13:00~13:20
■会場 応接室

【発表事項】
1 平成29年度9月補正予算の概要について
2 北米・南米県人会訪問について

【質問事項】
1 平成29年度9月補正予算について
2 廃炉に向けた中長期ロードマップの改訂について
3 北朝鮮について
4 特定廃棄物について
5 新潟県知事の来県について

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【発表事項】

1 平成29年度9月補正予算の概要について

 平成29年度9月補正予算の概要を発表いたします。
 今回の補正予算は、復興の実現に向けて緊急に措置すべき経費などについて計上いたしました。
 その主な内容といたしましては、国が行う特定廃棄物の埋立処分事業に伴う影響を緩和するための地域振興策に対する支援、避難地域等の透析医療や小児・周産期医療の機能強化に対する支援、原子力被災事業者の事業再開の支援、被災12市町村における営農再開の支援、福島空港を活用した外国人観光客等の更なる誘客促進、中小企業の知的財産戦略に対する支援、このような経費を計上したところです。
 以上により、一般会計における補正予算の総額は、146億7千8百万円、本年度予算の累計は、1兆7,351億5千9百万円となります。

2 北米・南米県人会訪問について

 来月18日から27日にかけて、海外県人会の記念式典に出席するため、アメリカ、ブラジル、ペルーを訪問いたしますので発表します。
 アメリカでは、ロサンゼルス市において県人会との懇談、ブラジルでは県人会創立100周年、ペルーでは県人移住110周年をお祝いし、県人会の皆さんの長年の御労苦への敬意と、震災後に頂いた多くの御支援に対する御礼をお伝えして、皆さんとのきずなを深めてまいります。
 また、アメリカの在ロサンゼルス総領事公邸を始め、日本の魅力を発信する拠点として今年5月に開館したブラジルの「ジャパン・ハウス」などにおいて、風評払拭と風化防止を図るための「福島復興セミナー」を開催し、本県に関する正確な情報と、復興へ向けて懸命に挑戦を続ける姿をしっかりと発信してまいります。
 今回の訪問を通じて、現地の政財界に強い影響力を持つなど、本県にとって心強いサポーターである県人会との関係を強化することで、海外における風評払拭と交流人口の拡大につなげてまいります。

【質問事項】

1 平成29年度9月補正予算について

【記者】
 当初予算も含めて、復興・創生に向けた予算を組まれていますが、今回の9月補正予算の一連の流れにおける位置付け、特にどのようなところに力を入れていくのか、その意味や狙いをお伺いします。

【知事】
 今回の9月補正予算で大切なポイントが二つあります。一つは、避難地域の復興再生です。例えば、富岡町、楢葉町には特定廃棄物の埋立処分事業を受け入れていただいております。今後、この両自治体が、地域振興に資する経費を広域自治体である県として支援することが大切だと考えております。また、併せて、避難地域の医療再生や事業再開に対する支援、さらに、12市町村における農業の再開支援、このように避難地域でもう一度商工業や農業、福祉・介護などを再開しようという思いを持っておられる方を全面的に支援していくことが非常に重要だと考えております。こういった予算全体が避難地域の復興再生につながっていくものと期待しております。
 そして、もう一つの視点は観光振興です。先般、ベトナム、マレーシアに行ってまいりましたが、おかげさまでベトナムにおいて、チャーター便を多く編成することができました。このようなチャーター便の増加に対する支援をこの9月補正予算に計上し、より強固な結び付きと交流促進につなげていきたいと考えております。

【記者】
 当初予算とは位置付けが違うと思います。強いて言うならどのような予算ですか。

【知事】
 福島県の復興創生をより促進、加速化する予算として位置付けており、年度途中に生じた事情に対応するため、当初予算では計上できなかったものを9月補正予算で追加し、加速化していくための経費と位置付けております。

【記者】
 今回の補正で、第一項目の特定廃棄物、いわゆるエコテックの関係ですが、取付道路の建設については、既に環境省から話も出ておりますが、具体的な搬入時期は明らかにされてない状況だと思います。今回、この9月補正に振興としての100億円を計上した理由や、今後の搬入時期等について県の認識と現状把握の状況を教えてください。

【知事】
 今回の事業について、一番大切なことは、富岡町、楢葉町の自治体としての意向です。県としては、以前、このエコテックの対応について、行政としての一定の方向性を作った際に、このような形で支援しますということは話をしております。その後、それぞれの自治体において、状況や町議会との関係などが整理されて、県からの支出を受け入れることができるという方向性の目処がついてきましたので、今回、この9月議会のタイミングで予算化を図るものです。
 また、エコテックの搬入については、協定の関係や地元との調整等が今、現在進行形で進んでいるところです。当事者である国が責任を持って説明責任を果たす中で、丁寧に進めていただきたいと考えております。

【記者】
 特定廃棄物交付金について、富岡町と楢葉町のそれぞれの配分額は決まっているのでしょうか。

【知事】
 その件については、後ほど担当部局からお話をさせていただきます。

2 廃炉に向けた中長期ロードマップの改訂について

【記者】
 先週、福島第一原発の廃炉工程の改訂案について、全体工程が変わらない形で出されていますが、この件に関して知事の考えをお伺いします。

【知事】
 現在、中長期ロードマップの改訂作業が進められております。その中で、特に燃料デブリの取り出しについて工法を整理し、スケジュールをどうしていくかという議論が行われております。大切なことは、作業におけるリスク管理や安全対策について、県民に対して事前に十分説明をして理解を得ることだと考えています。この燃料デブリの取り出し作業は世界でも前例のない作業です。困難な課題が山積しておりますが、県としては、世界の英知を結集して安全確保を最優先に、確実に取り出していただきたいと考えております。

3 北朝鮮について

【記者】
 先週、北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、昨日は核実験を行うなど、強硬姿勢を示しておりますが、福島県としての対処や知事から県民に伝えるメッセージについてお伺いします。

【知事】
 先週のミサイル発射や昨日の核実験が、この一週間で連続して起きております。北朝鮮が核実験を実施したことを受けて、昨日の夕方、県として関係課長会議を開催し、情報の共有に努めたところです。今後とも、国からの情報収集を行うとともに、大気中の放射性物質のモニタリング結果について、速やかに県民の皆さんに情報提供を行うこととしております。なお、現時点において、県内の放射性物質濃度に異常は見られておりません。
 県民の安全・安心の確保のため、全庁を挙げて緊張感を持って、北朝鮮情勢を注視し、適時適切に対応していきたいと考えております。また、県民の皆さんは、先週のJアラートの関係で非常に不安な気持ちをお持ちになったかと思います。今後とも、厳しい情勢が続いておりますので、このような情報に留意していただくことが大切と考えております。

【記者】
 北朝鮮の核実験の問題について、今後、北朝鮮の記念日がある中で、県としてはどのような体制で警戒していくのでしょうか。

【知事】
 先週、Jアラートが発出された際に、一部の自治体において連絡や情報連携が上手くいかないという事態がありましたが、そういったことを改善することが重要です。先週金曜日に市町村を交えた会議を開催して、このようなことのフォローアップや、一つのラインが使えない場合に、別系統でどのように対応するかの協議を進めているところです。一番大切なことは、県民の皆さんに出来るだけ速やかに正確な情報を伝えることだと考えておりますので、自治体と連携して、県、国、関係機関のそれぞれが力を合わせて情報連絡がスムーズにいくように準備していくことが大切だと思います。併せて、県庁全体も含めて、今、様々な状況の中で事態が起きておりますので、緊張感を持って対応することが何よりも重要と考えております。

【記者】
 核実験を受けてのコメントを県議会が出していますが、一連のミサイル発射も含めて、知事としてどのように受け止めて、どのように感じてらっしゃるのか改めてお伺いします。

【知事】
 昨日の核実験、8月29日の北海道沖への弾道ミサイル発射と、相次いで我が国の安全を脅かす行為を繰り返す北朝鮮に対して、国は厳しく抗議するとともに、国際社会と連携して二度とこのような挑発行動を起こすことがないように確固とした対応をとっていただきたいと考えております。

4 特定廃棄物について

【記者】
 特定廃棄物についてお伺いします。特定廃棄物については、5月に国が搬入計画の作成に取りかかるという方針を示し、町が受け入れを決めたと認識しています。その際に、国としては、地元の一部と合意ができていない点は更に進めていきたいが、事業はこのまま優先させるという話がありました。このことについて、知事はどのように考えていますか。

【知事】
 特定廃棄物の埋立処分事業は、自治体や地域の皆さんにとって、非常に重いものであると考えております。一方で、双葉郡や福島県の復興を進めていく上で重要な役割を持つという二面性があります。国において、引き続き、地元に丁寧な説明を行いながら、安全・安心の確保を最優先として事業の円滑な実施に努めていただきたいと考えております。その際、大切なことは、自治体との連携です。富岡町、楢葉町としっかり連携しながら、この事業に取り組んでいただきたいと考えております。

5 新潟県知事の来県について

【記者】
 今日、新潟県知事が県内の現状を御覧になるため、回っておられます。知事との面談も取材させていただきましたが、このように他県の知事さんや他県の方が御覧になること、特に新潟県知事としては(柏崎刈羽原発の再稼働の)判断の前提になるだろうという話もありましたが、どのようにお考えになりますか。

【知事】
 先般、岩手県で全国知事会議が開催されました。その際、私が全国の知事さんに対して、「福島県が震災から約6年半が経とうとしている。その福島県が地震、津波、原発事故、風評という複合災害にどのように直面し、どのように復興の道筋をたどっているかを『百聞は一見にしかず』なので、可能であれば御覧になって欲しい」という話をいたしました。その際、非常に共感していただいた知事さんがおられて、「是非行ってみたい。」「今まである意味遠慮していて行きづらかったが、内堀知事から話を頂いたので、行きやすくなった。」という話もありました。
 今後もそのような知事の来訪もあろうかと思います。いつも私が申し上げているとおり、福島県は光と影の両方の側面が混じり合った状況にあります。各県の知事にこの福島の状況をできれば見ていただいて、一旦、災害や事故が起きるとこれだけ大変な事態が起きることを生で感じていただくこと、一方で、時間が経過する中で、そのような逆境の中から立ち上がって復興しようと努力している姿、この両方を見ていただくことが、双方のためになろうかと思います。
 新潟県知事は朝7時ぐらい、非常に朝早く新潟を出て福島に来られました。激励の言葉、ねぎらいの言葉を頂き、恐らく浪江や1Fにおいても、そのような激励をしていただけると思います。知事が来訪されて、皆さんに声掛けをしていただくことによって、関係の方が元気をもらえるという側面もありますので、このような交流を大切にしていきたいと考えております。

【記者】
 米山知事は新潟県で実施している事故検証に対して協力を求めたということですが、福島県としては具体的にどのような協力を考えていらっしゃるのかお伺いします。

【知事】
 福島県と新潟県は隣県で、以前から様々な形でお互いに交流、連携を進めてまいりました。今回、米山知事から可能な範囲で協力をお願いしたいという話がありました。福島県としても出来る限り対応していきたいと思いますし、また現時点で具体的なお話が来ておりませんが、今後そのような話が実務的にあると思います。そのようなことに丁寧に対応していきたいと考えております。

(終了)

【問合せ先】
1 平成29年度9月補正予算について
⇒ 総務部財政課 電話 024-521-7027
(特定廃棄物に関すること)
⇒ 生活環境部中間貯蔵施設等対策室 電話 024-521-8043

2 廃炉に向けた中長期ロードマップの改訂について
⇒ 危機管理部原子力安全対策課 電話 024-521-8054

3 北朝鮮について
⇒ 危機管理部危機管理課 電話 024-521-7619

4 特定廃棄物について
⇒ 生活環境部中間貯蔵施設等対策室 電話 024-521-8043

5 新潟県知事の来県について
⇒ 企画調整部企画調整課 電話 024-521-7110