■日時 平成29年11月20日(月)13:00~13:20
■会場 応接室
【発表事項】
平成29年度12月補正予算の概要について
平成29年度12月補正予算の概要を発表いたします。
今回の補正予算は、復興・創生の実現に向けて緊急に措置すべき経費などについて計上いたしました。
その主な内容といたしましては、自由通行が可能となった国道114号における携帯電話不通話区間の解消に向けた支援、イノシシ被害対策の更なる推進、航空宇宙産業の集積に向けた人材育成や技術力向上への取組、外国人観光客の一層の誘客促進、福島空港を発着する国内チャーター便の増便への対応などに要する経費を計上いたしました。
以上により、一般会計における補正予算の総額は、90億9,800万円、本年度予算の累計は、1兆7,457億3,100万円となります。
【記者】
12月補正のインバウンド復興対策事業についてお伺いします。「サムライ」がキーワードとなるようですが、これは具体的にどのようなことを売り出していくのか、インバウンドということで、外国人にサムライのどういったところをPRしていくのかお伺いします。
【知事】
現在、福島県では震災と原発事故以降、インバウンドの回復がはかばかしくない状況にあります。そのような状況で、日本に来られる外国人の心に届くキーワード、キラーコンテンツが何かという検討を進めてまいりました。その中で、福島県には観光資源が豊富にあり、外国人の心に刺さるワードとして「サムライ」を今回掲げております。具体的な内容は後ほど財政課長からお話をいたします。
【記者】
昨日、福島市長選挙が行われ、前の復興局長の木幡浩さんが当選されました。この結果について知事の受け止めをお伺いします。
【知事】
今回当選された木幡氏にお祝いを申し上げます。福島市は、来年春には中核市に移行する段階となっております。県都福島市がしっかりと地域の活性化を進めていただくことが重要であります。新市長にはそのリーダーとして、市民の皆さんの思いをしっかりと受け止め、その役割を果たしていただくことを期待しております。
【記者】
知事は、木幡さんとは復興局長の時代から交流がありますが、これまで復興局の立場でおられた木幡さんが市長に就くことで、知事の個人的な関係やエピソードも含めて、木幡さんをどのような方と見ていらっしゃって、今後の協力関係をどのように展望されているのかお伺いします。
【知事】
今後、新しい市長として正式に就任されますが、福島市と福島県との関係は県都ということもあり、重要な関係であると思います。また、木幡さんは国における経験も豊富ですので、そのような識見、経験をいかして、福島市の活性化や福島県全体の復興・創生に共に力を尽くしていきたいと考えています。
【記者】
福島市長選について、一期続けられた現職の小林さんが今回落選するという結果になりましたが、これまでの小林さんの市政運営に対する知事の評価と、今回、現職が落選したのはどのあたりに要因があったのかについて、知事のお考えをお聞かせください。
【知事】
市長選の具体的な状況について分析する立場にはないと考えております。
その上で、小林市長さんは、この4年間、懸命に福島市政の振興、復興に取り組んでこられました。様々な場面で一緒に仕事をさせていただきましたが、市長としてのビジョンを持って、懸命に取り組んでおられたと受け止めております。
【記者】
戦後、福島市長が一期で落選するのは過去に1回だけで、今回が2回目となり極めて異例の状況です。復興を掲げてこられた方が、わずか一期だけで任期を終わることについて、どのような側面が受け入れられなかったのか、小林市政のどのような点が至らなかったとお考えなのかお伺いします。
【知事】
先ほどお答えしたとおり、具体的な状況についてコメントする立場にはないと考えております。市民の皆さんがこの4年間の市政に対して、それぞれの思いを持って真剣に投票を行った結果、新しい市長が選ばれた、そのようなプロセスであると受け止めております。
【記者】
先週、ジュネーブにおいて国連人権理事会の作業部会で、福島第一原発事故による避難者の支援などを含んだ日本の人権に関する暫定報告書をまとめました。内容は、避難した住民の人権問題として、被災され避難されている方の健康を高いレベルに維持するようにという勧告となっています。これに関しての知事の受け止めをお伺いします。
【知事】
2011年の地震、津波、原発事故という過去に例のない複合災害に見舞われた福島県において、避難をされた方や留まっておられる方も含めて、県民の皆さんの健康を守る取組を懸命に進めてまいりました。当初、避難者された方が16万人以上おられましたが、現在は5万人程度で、一定の減少はしております。ただ、7年近く経っても、今なお5万人以上の方が避難生活を送っておられます。その避難者お一人お一人、一世帯一世帯が全て異なる状況にありますし、避難から戻ってこられた方にも様々な悩みや御苦労があります。また、継続して、福島県に暮らしておられる方にも様々な思いがあり、そのような状況に広域自治体である県として、出来る限りの対応をしようと、これまで取り組んできたところです。今後も県として最大限の努力を続けていきたいと考えています。
【記者】
先週、山形県米沢市で自主避難されている方に対して、独立行政法人から退去を求める提訴がありました。福島県としても、今後、提訴に向けた動きがあると聞いております。これに関して、そのような対応になっていることの受け止めと、現在も期限が切れて住まわれている自主避難者に関して、県としてどのようなスタンスで臨んでいらっしゃるのかお伺いします。
【知事】
高齢・障害・求職者雇用支援機構が管轄の裁判所に訴状を提出されました。県としても管理者と連携を図りながら、丁寧に対応を進めてきたところであり、今後も経過を注視してまいります。
また、4月以降、今後の住まいを確定されていない世帯に対しては、これまで避難元や避難先自治体と連携を図りながら、住まいの確保に向けて、丁寧に対応を進めてまいりました。一方で、一部の未退去者については、9月県議会に議案を提案して議決いただいたところです。
今後、必要な支援や生活再建の提案を粘り強く行いながら、適切に対応してまいります。
【記者】
先週、健康寿命の「お達者度」について、県として初めて発表されましたが、結果は全国平均よりも、男女ともわずかに下回る結果でした。これに対する受け止めと、今後、健康長寿県の実現を目指すに当たってどのような取組、または決意で臨まれるかお聞かせください。
【知事】
先週、各市町村のお達者度を初めて公表いたしました。御承知のとおり、福島県は県民の健康指標が非常に厳しい状況にあります。そもそも震災前から全国でも低いレベルにある、そして、震災後により悪くなったというもの、この二つのパターンがありますが、いずれにしても県民の皆さんの総意、コンセンサスとなり得るのは、「より健康で、より長寿でありたい」ということで、これは皆さん同じ思いであると思います。そのためには、食生活や運動、社会との関わり、こういったものを一人一人が積極的に持っていただくことが健康長寿につながっていくと考えており、県民運動も含めて様々な取組を進めております。その中で大切な事は、実際に住民に一番身近な自治体である各市町村とこの危機意識を共有して、より良くしていく取組を、一歩でも二歩でも前に進めていただくことだと思います。今回の指標は、単年度のものですので、それだけで全てがどうこうというものではありません。今後、経年的にこのようなデータを公表していきたいと考えていますが、市町村においても、一人一人の市民、町民、村民の皆さんにより元気で長生きしてもらうために何ができるかという視点を持って一歩踏み出すための大切なきっかけになればと考えております。
【記者】
先日、「復興『ありがとう』ホストタウン」に県内から4つの自治体が選ばれましたが、その受け止めと、期待することについてお伺いします。
【知事】
国が新設した「復興『ありがとう』ホストタウン」に、福島県内から4つの自治体が決定されました。世界中の注目が集まる東京オリンピック・パラリンピックにおいて、復興業務に当たりながらも、支援に対する感謝の思いを国内外にお伝えして、復興が一歩一歩着実に進んでいる姿を世界に向けて発信していくことは、非常に意義あるものと考えております。引き続き、県として、関心を持つ市町村に対してしっかりと支援していきたいと考えています。
(終了)
【問合せ先】
1 平成29年度12月補正予算について
⇒ 総務部財政課 電話024-521-7027
2 福島市長選挙について
3 国連人権理事会作業部会の勧告について
⇒ 避難地域復興局避難者支援課 電話024-523-4250
4 応急仮設住宅からの退去について
⇒ 避難地域復興局生活拠点課 電話024-521-8304
5 「お達者度」指標について
⇒ 保健福祉部健康増進課 電話024-521-7235
6 復興「ありがとう」ホストタウンについて
⇒ 文化スポーツ局スポーツ課 電話024-521-7867