■日時 平成29年11月27日(月)10:00~10:15
■会場 応接室
【質問事項】
1 農林業に関する賠償基準について
2 二本松市長選挙について
3 第69回全国植樹祭について
4 甲状腺検査について
5 三菱総合研究所におけるアンケート調査について
【記者】
東京電力がJAに対して、避難指示区域外における収益の減収分に対する賠償について新たな枠組を提示しました。これは(賠償額が)従来よりも減る可能性があるということですが、この受け止めと県のお考えをお伺いします。
【知事】
来年1月以降の農林業に係る風評賠償基準について、JA協議会と東京電力で協議を進めておられます。東京電力においては、農林業者が速やかに今後の見通しを立てることができるように、出来るだけ早期に農林業者等の理解が得られる賠償基準を取りまとめていただきたいと考えております。
【記者】
この内容は適正だとお考えでしょうか。
【知事】
現在、当事者同士で協議を進めておられます。双方が合意に至るような形で、また、早期に賠償基準が取りまとめられることが重要だと考えています。
【記者】
昨日、二本松市長選の投開票が行われました。元職の三保氏が当選となりましたが、知事の受け止めをお伺いします。
【知事】
今回、二本松市長選において、二人の候補者がそれぞれの思いを市民の皆さんに訴え、結果として三保さんが当選されました。三保さんに対してお祝いを申し上げます。今後、二本松市が新市長のもとで、更に市の復興再生と活性化を図られることを期待しております。
【記者】
先週、郡山市で植樹祭のイベントがあり、その中で、知事も大好きなGReeeeNさんの歌が発表されましたが、改めて植樹祭への意気込みと、楽曲を聞いた率直な感想をお聞かせください。
【知事】
先週、全国植樹祭のテーマソングを郡山で発表いたしました。そのテーマソングを制作されたのは、福島県ゆかりのGReeeeNの皆さんです。私が初めてその歌を聞いた時、まずとにかく感動しました。感動、感激、その思いに尽きます。さらに、感激したのは、非常に寒い中であり、またGReeeeNさんの楽曲を発表することを表立って発表していなかったにもかかわらず、多くの方に集まっていただき、そしてGReeeeNさんの曲を聞きながら皆さんが涙されたり、大変喜んでおられる様子を目の当たりにしたことです。歌にはすばらしい力があり、人の心を一つにまとめ、感動させる、こういう力があることを感じました。
私は今回のGReeeeNさんの歌に、「ふるさと」や「未来」に対する熱い思いを感じました。この「ふるさと」と「未来」というキーワードは、来年6月10日に開催される第69回全国植樹祭のキーワードでもあります。「福島県がこれから未来に向かって復興再生を進めるんだ。ふるさとが大好きだ。」という思いで未来に向けて木々を育て、若者たちを育てていく、そういう思いを持って多くの皆さんに参加していただき、県民が心を一つにしてこの全国植樹祭を成功させたいと考えております。
【記者】
甲状腺がんの問題についてNHKでアンケートを行い、原発事故のあと甲状腺がんと診断され、手術を受けた福島県の子どもやその保護者を調査対象に、52人の方から回答を得ました。その結果、8割近くの方が、がんの再発や将来への不安を抱いていることが浮き彫りになりました。いまだにそのような不安を抱えて生活していらっしゃることについて知事はどのようにお考えでしょうか。
また、県民健康調査検討委員会では、因果関係は考えにくいという見解を示していますが、アンケートではほぼ半数の方が事故の影響があると答えており、悩んでいる方々にどのように接していくべきとお考えでしょうか。甲状腺がんが見つかり摘出された方もいらっしゃいますし、因果関係がないとしても原発事故さえなければ検査もしなかっただろうし、がんが見つかることもなかったと思います。検査が行われたから、がんが出てきたという見解もありますが、甲状腺がんの問題についてどのように考えていらっしゃるのかお伺いします。
【知事】
2011年の原発事故の被害を被った福島県において、甲状腺がんが見つかって悩んでいる方、あるいは手術が終わり、その後の状況も含めて様々な不安や思いを抱えている方々がいらっしゃると思います。県としては、そのような方々の声を真摯に伺いながら、出来る限りのサポートをしていく、これが県としての重要な務めだと受け止めております。
この甲状腺検査の在り方については、様々な御意見を頂いております。今週30日には、新たな体制で甲状腺検査評価部会を開催する予定です。甲状腺検査の評価や今後の在り方も含めて議論されるものです。評価部会と検討委員会において、引き続き議論をお願いし、県民や様々な関係者の御意見を参考にしながら、子どもたちの健康をしっかり守っていくという観点に立って、福島県として対応を続けてまいります。
【記者】
先日、三菱総合研究所が東京都民を対象にアンケートを行い、福島県民に健康被害が起こることを心配している人が半数以上に上るということで、科学的な事実とはかなりギャップがある結果でしたが、知事の受け止めと、それに対して県として何か働き掛けが考えられるのかをお伺いします。
【知事】
福島県における原発事故は、過去に例のない災害です。この原子力災害を踏まえて、県民の皆さんが、様々な形で不安を持たれることは当然あり得ると思います。一方、その不安の中で、事実を踏まえて客観的にデータ等を含めて受け止めていただくことによって、その不安が一部解消していくこともまた事実だと思います。県としては、様々な情報がありますが、率直に情報を提供し、県民の皆さんにより安心していただけるように、情報発信を継続していくことが大事だと思います。また、行政の意見のみでは不安だ、心配だ、という方もおられますので、第三者的な様々な研究調査の結果を見ていただくことも重要だと思います。
今、国でもこのリスクコミュニケーションをどのように図るべきか、当然、福島県は対象ですが、国民全体も含めて、リスクコミュニケーションの在り方について検討を進めていただいております。まず、県が県民との関係で努力し、風評払拭に向けて国内外に発信していく。併せて、リスクコミュニケーション等の取組に政府自身も努力していただく。このような全体の動きの中で、その不安を減らしていく、こうした努力を続けていきたいと思います。
(終了)
【問合せ先】
1 農林業に関する賠償基準について
⇒ 避難地域復興局原子力損害対策課 電話024-521-8216
2 二本松市長選挙について
3 第69回全国植樹祭について
⇒ 農林水産部全国植樹祭推進室 電話024-521-8655
4 甲状腺検査について
⇒ 保健福祉部県民健康調査課 電話024-521-8219
5 三菱総合研究所におけるアンケート調査について
⇒ 総務部広報課 電話024-521-7146