■日時 平成30年1月15日(月)10:00~10:20
■会場 応接室
【質問事項】
1 中川西祐綺ちゃんについて
2 河野外務大臣の発言について
3 野生鳥獣対策について
4 放射性物質トリチウムを含む処理水について
5 県営あづま球場の改修について
6 カヌー五輪候補選手について
7 除去土壌等の再生利用について
【記者】
明日、中川西祐綺ちゃんが手術を無事終えて帰国することが決まりました。この件に関しての所感をお伺いします。
【知事】
中川西さんは、重い病気を持ち、これまで懸命に治療を続けてこられました。それは御家族の献身的な支えがあり、また多くの方々の善意があったからだと思います。今は、元気になっていると報道で伺っておりますが、皆さんの思いを受けてこれからすくすくと健やかに成長されることを楽しみにしています。
【記者】
河野外務大臣がUAEでの再エネ推進の国際会議で、日本の再エネが低調な状況であることについて「嘆かわしい」と述べられましたが、新エネ社会構想の進んでいる本県の知事としての所感をお伺いします。
【知事】
福島県は2011年に原子力発電所の過酷な事故に見舞われました。そして今もなおその原発事故による大きな被害を被っています。そのような福島だからこそ、再生可能エネルギーを今後飛躍的に伸ばしていきたいという思いで、現在、様々な施策に取り組んでいるところです。
再エネに関する目標比率など、国の数値目標がありますが、現在、福島県では、それらを優に超える状況で推移しています。今後、福島県のみならず、日本や世界においても、再生可能エネルギーや新エネルギーの重要性は増していくと考えております。福島が再エネの先駆けの地として、様々な構想に積極的に挑戦を続け、今後も再生可能エネルギーを伸ばしていく地域として頑張っていきたいと考えています。
【記者】
去年の12月議会においても野生動物対策の補正予算がありましたが、利活用としてイノシシの皮を使う取組をされている県内の自治体もあり、知事の御出身の長野も利活用の先進地の一つだと思います。原発事故があり、状況は異なると思いますが、知事は利活用としてどのようなアイデアがあるとお考えですか。
【知事】
福島県内において野生鳥獣の出没や増加によって様々な被害にあっている、あるいは帰還意欲を削がれているという現状があります。したがって、こういった野生動物対策を県が各自治体や関係機関と連携して進めていくことが重要です。また、今お話がありました野生動物の活用方策として、例えばジビエ料理や皮等の活用という議論もあろうかと思います。ただ、御承知のとおり、福島県は原発事故の影響により、野生動物における放射性物質の状況が、他県とは全く異なる状況にありますので、そういったものをしっかりと分析していくことが重要かと考えております。
【記者】
先週の木曜日に、原子力規制委員会の更田委員長が楢葉町を視察された際、更田委員長は保管されているトリチウムを含む水が生活環境や生態に影響を与えることはあり得ないと、海洋放出に前向きな考えを示しております。科学的にはそうなのかもしれませんが、仮にそのような方向にこれから議論が進むとして、知事はどういった点に配慮すべきとお考えでしょうか。また、この発言に対する受け止めについてもお伺いします。
【知事】
トリチウム水の取扱については、国において社会的影響も踏まえた議論がなされているところです。福島県では依然として、風評という大きな難しい課題に直面しております。国、そして東京電力においては、環境や風評への影響などについて丁寧に説明を行い、理解を得ながら、慎重に議論を進めていただきたいと考えております。
【記者】
更田委員長は、海洋への放出を実施すべきかどうか東電が責任を持って意思決定すべきという見解を示していますが、東電だけの判断でいいのかということもあります。県としては、本当に放出していいものなのかどうか、そこまでの過程で、どのような形で関与していきたいと考えていらっしゃいますか。
【知事】
これまでも国、東京電力に対して申し上げているのは、トリチウム水の取扱について、社会的影響が非常に大きいということです。特に風評の問題は、福島県内だけではなく、全国あるいは世界からの様々な意見や考え方も強く影響します。したがって、国、東京電力において、環境や風評への影響などについて丁寧に説明すること、理解を得ること、そして何よりも慎重に議論を進めていただくことが重要と考えております。
【記者】
先週、日本ソフトボール協会から、東京オリンピックで使うあづま球場について、人工芝への改修を求める要望がありました。これに対する受け止めをお伺いします。
【知事】
先週、日本ソフトボール協会から、あづま球場のフィールドについては人工芝にして欲しいという要望を頂きました。県としては、引き続きコスト縮減や必要となる財源確保の観点から検討を進めるとともに、日頃、この球場を利用しておられます県内野球競技団体の皆さんの御意見を踏まえて対応を考えてまいります。
【記者】
県内の野球団体への聞き取りは、既に着手しているのか、それとも見通しがついているのか教えてください。
【知事】
現在、既に県内の野球関係団体の皆さんとの意見交換はスタートしております。来年度予算に間に合うような形での整理を進めていきたいと考えています。
【記者】
カヌーの鈴木選手の件ですが、これまで県としてもかなりバックアップしてきたと思いますが、今後、鈴木選手に何らかの対応をとることがあるのか教えてください。
【知事】
福島県在住の選手が、このような事件を起こしたことに非常にショックを受けております。このようなことは絶対にあってはならないことであり、遺憾であります。
福島県体育協会において、県内の関係団体に対してアンチ・ドーピングの徹底、スポーツマンシップの重要性を訴える文書を発出し、心身ともに健全な選手育成に努めるよう通達したと聞いております。県としては協会と連携をしながら、再び、スポーツを通じて県民の皆さんに元気や勇気をお届けできるよう様々な努力を続けてまいります。
【記者】
県として、鈴木選手への強化費用や今回の事件による評判の悪化も踏まえて損害賠償などを求めるお考えはありますか。
【知事】
損害賠償ということは考えておりません。「ふくしまJアスリート」の指定を受けておられましたが、「Jクラスアスリート」としてふさわしくないということで指定が解除されたと伺っております。
【記者】
先日、環境大臣が来られた際に話題になったと思いますが、環境省が除染土壌の再利用を進めており、南相馬で実証実験を行い、今後は飯舘と二本松でも実施することが決まっているようです。期待することや懸念することがあれば教えてください。
【知事】
国においては、除去土壌等の30年以内の県外最終処分に向けてしっかりと取り組んでいただきたい、これが福島県としての一番の基本です。県としては、今後の国の取組をしっかりと確認をしてまいります。また、除去土壌等の再生利用については、国民の理解を得ることが何よりも重要です。環境省においては、その観点に立って慎重に進めていただきたいと考えております。
(終了)
【問合せ先】
1 中川西祐綺ちゃんについて
2 河野外務大臣の発言について
⇒企画調整部エネルギー課 電話024-521-8417
3 野生鳥獣対策について
⇒生活環境部自然保護課 電話024-521-7740
農林水産部環境保全農業課 電話024-521-7320
4 放射性物質トリチウムを含む処理水について
⇒危機管理部原子力安全対策課 電話024-521-8054
5 県営あづま球場の改修について
⇒土木部まちづくり推進課 電話024-521-7507
6 カヌー五輪候補選手について
⇒文化スポーツ局スポーツ課 電話024-521-7742
7 除去土壌等の再生利用について
⇒生活環境部中間貯蔵施設等対策室 電話024-521-8043