知事定例記者会見
■日時 平成30年1月29日(月)10:00~10:15
■会場 応接室
【質問事項】
1 県営あづま球場の改修について
2 県政世論調査結果について
3 埼玉県議会における「原発の再稼働を求める意見書」の議決について
4 伊達市長選について
5 米の全量全袋検査に対するJA福島中央会などからの要望について
6 家賃賠償について
【記者】
本日のオリパラ関連事業推進本部会議で、あづま球場の改修計画が決まりました。復旧・復興を進める中ですが、費用負担があります。このことについて知事の考えをお伺いします。
【知事】
先程、東京オリンピック・パラリンピック関連事業推進本部会議において、県営あづま球場の改修内容を決定いたしました。現在、福島県は復興・創生の途上にありますので、県としては、コストの縮減や財源の確保に引き続きしっかりと取り組むとともに、何よりも、日頃、球場を利用される県民の皆さんの利便性や安全性が高まるような改修を行ってまいります。特にこの改修に当たっては、スポーツ振興くじ助成金を最大限活用していくことが、財源の確保に直接つながってまいります。こういった点も含めて努力を重ねてまいります。
【記者】
あづま球場をオリンピックに合わせて改修しますが、オリンピックの試合に使うだけではなく、今後、福島県民や地元の人たちのためにもなると思います。オリンピック後にどのような活用をお考えかお聞かせください。
【知事】
県営あづま球場の改修は二つのパターンに分かれます。一つは、オリンピック時のみ使う仮設的な改修、もう一つは常設的な改修です。まず、東京オリンピックという非常に大きな大会の会場になります。この仮設経費は、組織委員会等において御負担いただくということで、東京オリンピックの野球・ソフトボール競技の一部があづま球場で確実に開催され、大会の成功につながるように力を尽くしていきたいと考えています。もう一つが、常設的な改修です。あづま球場は相当老朽化しており、改修のタイミングが遠からず来るという状況でした。今回のオリンピックに向けた改修の中で、財源を確保しながら、常設的な改修を行うことで、利用していただいている県民の皆さんの利便性・安全性を向上させていきたいと考えております。
そして、2020年の東京五輪、特に、復興五輪の位置付けの中、県営あづま球場で野球・ソフトボールが開催されます。こういったレガシーをいかすために、県内の子どもたちを始め、多くの県民の皆さん、県外や国外の皆さんにもこの球場を積極的に利用していただいて、この球場はオリンピックの会場だった等、そこでプレーする醍醐味やおもしろさを様々な場面で発信していきたいと考えております。
【記者】
福島民報社と福島テレビで先週末に行った県民世論調査結果についてお尋ねします。調査の中で、全量全袋検査について「抽出検査に移行してもよい」と考えていらっしゃる方が46.2%で、およそ半数に達しました。一方で、「全量全袋検査を続けるべき」と答えた方がおよそ3割になっています。これについて知事の受け止めをお聞かせください。
【知事】
県が昨年9月に実施した消費者アンケートにおいても、ほぼ同様の傾向がありました。こういった様々な調査結果や、JAを始め関係の皆さんの意見を丁寧に踏まえながら、総合的に検討を進め、年度内には検査の方向性を決めていきたいと考えております。
【記者】
知事の支持率についてですが、9回連続で7割を超えていて、今回80%を超えました。これについての受け止めをお聞かせください。
【知事】
今回の調査結果を真摯に受け止めております。私が大切にしていることは、現場主義です。市町村や地域の声を常に丁寧に伺いながら、復興・創生に向けて、自分の力を全て尽くしていく。このことをこれからも継続していきたいと思います。
【記者】
埼玉県議会が原発再稼働に関する意見書を採択しました。全国都道府県では初めてと見られ、厳格な審査の下での再稼働ということですが、事故当事者の福島県知事として、この動きに対する受け止めをお願いいたします。
【知事】
そうした意見書が可決されたことは報道等で承知しております。他県の議会における議決案件ですので、コメントは差し控えます。いずれにしても、エネルギー政策は、何よりも住民の安全・安心の確保を最優先に、国の責任において検討されるべきです。福島県としては、「原子力に依存しない、安全・安心で持続的に発展可能な社会づくり」を基本理念の一つとしています。これからも、県民の強い思いである県内原発の全基廃炉を国、東京電力に対して求めてまいります。
また、併せて、福島県におけるこの原発事故がいかに過酷で深刻なものであるか、そして、今年で間もなく震災から丸7年が経過しますが、この時点においても、厳しい、難しい問題を福島県と福島県民が抱え続けていることを強く国内外に発信していきたいと考えております。
【記者】
昨日、伊達市長選で新人の須田さんが当選されました。県内の市長選では、福島市、二本松市、南相馬市、伊達市で現職の落選が続いています。震災・原発事故から間もなく7年という中で、有権者の意識や首長に期待することが少しずつ変化していると感じますが、知事はどのように考えておられますか。
【知事】
昨日の伊達市長選で当選されました須田氏、そして、喜多方市長選で当選されました遠藤氏にお祝いを申し上げたいと思います。
今質問いただいた件ですが、福島県は復興・創生の真最中にあります。特に、地震、津波、原発事故、風評被害という複合災害を抱えた県であり、59市町村もそのような難しい問題を抱えております。その中で、それぞれの選挙戦において、現職の方のこれまでの政策や成果、さらに新しく出馬された方の公約がそれぞれ真っ向から選挙戦の中で評価され、市民、町民、村民の投票の結果がそれぞれ出ているものと思います。大切なことは、当選された皆さんと県や国、関係機関が一体となって復興・創生に臨んでいくことだと思います。私自身、今回当選された皆さんや59の市町村と力を合わせて復興・創生に臨んでまいります。
【記者】
先週、米の全袋検査の関係で、福島中央会などの農協グループが、県の示した方向性に対して、概ね方向性は一致しているが、自家消費米の取扱いや、移行時期よりも先に中身をしっかり決めるべきではないかなどと考え方を公表し、今後、知事に要請すると聞いています。この公表について現時点での知事としての考え方をお聞かせください。
【知事】
全量全袋検査の今後の方向性に関して、JAグループとして県に要望したいというお話を聞いております。今月の18日に開催しました第3回検討会の際にお示しした「米の全量全袋検査の今後の方向性(素案)」について、JAグループで検討された上でのことと認識しております。今後、総合的に検討を進めて、年度内に検査の方向性を決めてまいります。
【記者】
原発事故に関わる東京電力の家賃賠償について、今後、県の事業に切り替わるということで、今はどのような検討状況になっているのか教えてください。
【知事】
家賃賠償の在り方について、昨年から県として国、東京電力に対し、現場からの声をしっかりと反映した形となるように検討して欲しいと要請してまいりました。先般、それに対して一定の方向性を頂いているところです。現在、県の新年度当初予算の中でどういう形での対応にするか調整を進めております。今後、それが固まった段階で、改めて御説明したいと考えております。
(終了)
【問合せ先】
1 県営あづま球場の改修について
⇒ 文化スポーツ局スポーツ課 電話024-521-7867
土木部まちづくり推進課 電話024-521-7507
2 県政世論調査結果について
⇒ 総務部政策調査課 電話024-521-7018
(米の全量全袋検査に関すること)
農林水産部水田畑作課 電話024-521-7359
3 埼玉県議会における「原発の再稼働を求める意見書」の議決について
⇒ 企画調整部エネルギー課 電話024-521-7116
4 伊達市長選について
5 米の全量全袋検査に対するJA福島中央会などからの要望について
⇒ 農林水産部水田畑作課 電話024-521-7359
6 家賃賠償について
⇒ 避難地域復興局生活拠点課 電話024-521-8629
避難地域復興局原子力損害対策課 電話024-521-8216