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知事記者会見 平成30年4月23日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年4月25日更新

知事定例記者会見

■日時 平成30年4月23日(月)10:00~10:20
■会場 応接室

【発表事項】
1 平成29年度輸出実績(農産物等)について
2 ニューヨーク訪問について

【質問事項】
1 平成29年度輸出実績について
2 職員の不祥事について
3 ラグビーワールドカップ2019の公認キャンプ地内定について
4 ふたば医療センターについて
5 風評・風化対策の強化戦略について
6 ニューヨーク訪問について

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【発表事項】

1 平成29年度輸出実績(農産物等)について

 平成29年度の県産農産物の輸出実績がまとまりましたので、発表いたします。
 平成29年度の総輸出量は210tとなり、平成22年度の153tを超え、統計を開始した平成17年度以降、過去最高となりました。その主な内容は、昨年の夏に訪問したマレーシアにおいて合意しました米の輸出量が100tを達成したこと、ベトナムに初めて輸出した梨の輸出量が11.5tに上ったこと、さらには会津身不知柿や牛肉においても対前年比が大きく伸びたことなどによるものであります。
 この成果は、JA全農を始め、関係の皆さんの御努力と県産農産物の品質の高さ、おいしさが評価されたものと考えております。引き続き、国、関係機関・団体等の皆さんと連携し、現地目線による効果的な販売プロモーション等を行いながら、更なる輸出拡大に取り組んでまいります。

2 ニューヨーク訪問について

 次に、来月29日から6月2日にかけて、ニューヨークを訪問しますので発表いたします。
 国連が掲げる「持続可能な開発目標」を達成するためのイベントとして、国連本部で開催される東京ガールズコレクションに、福島の子どもたちと共に出演し、福島県の復興に向けたメッセージを力強く発信し、福島の元気な姿を広く世界にアピールしてまいります。
 さらに、福島県が誇る「ふくしまの酒」の販路拡大に向けて、現地貿易会社や酒類販売会社などへのトップセールス活動を行うとともに、未来に向けて挑戦を続けるふくしまの姿を発信するセミナーと交流レセプションを開催し、本県に対する理解の促進を図ります。
 今回の訪問を通じて、海外での応援の輪が更に広がるように、福島の元気な姿と魅力を世界にしっかりと発信してまいります。

【質問事項】

1 平成29年度輸出実績について

【記者】
 県産農産物の輸出量が震災前を上回ったという今の発表に関して、知事御自身も、海外で積極的に呼び掛けていますが、輸出量が過去最高になったことへの感想をお伺いします。

【知事】
 福島県の農産物は、震災前も東アジア等を中心に活発に輸出されておりました。しかし、2011年の震災と原発事故、特に、風評被害の影響により、ほぼゼロに近いところまで輸出が落ち込みました。震災、原発事故直後の数年は、輸出を回復することができるのだろうかという厳しい状況が続いておりましたが、ここ2、3年の間は、理解が進んできて、福島県の農産物の安全対策やモニタリング結果に対する評価、さらに、品質の高さ、おいしさが徐々に見直されるようになってきたと感じています。そういう中で、全農や輸出関係の事業者等のお力も頂きながら、タイ、マレーシア、ベトナム等において新たな販路を開拓して、お米、フルーツ等の輸出が大きく増えたことによって、過去最高の記録を更新することができました。ただ、こういったものを喜びつつも、いまだ福島県の風評は残念ながら現在進行形であります。ここ1年間をみても、前進した明るい部分もありますが、一方で後退する動きがあるのも現実であります。今もまだ厳しい状況が続いているという基本認識に立って、福島県の農産物の品質の高さ、おいしさ、安全性をもっと多くの国々に発信しながら、輸出を増やしていきたいと思います。

【記者】
 厳しい状況が続いているというお話がありました。農産物については過去最高ですが、水産物については残念な動きがありました。この点をどのように進めていかれるのかについてお伺いします。

【知事】
 タイの一部の団体が安全性に懸念を示され、先月のタイ向けのヒラメ輸出のフェアが中止になったことは残念です。その後、観光交流局長がタイを訪問し、タイ政府機関等に対して、福島県産の水産物の安全性に関する情報発信について協力を依頼し、御理解を頂いているところです。今後も福島県の水産物の安全性あるいはおいしさ等の魅力が正しく理解されるよう、丁寧に取り組んでいくことが何よりも大切だと考えております。

2 職員の不祥事について

【記者】
 先週、福島県農業総合センター浜地域研究所に所属する職員が、建造物等以外放火の疑いで逮捕されました。この事案に接しての知事の考えをお伺いします。また、この方は体調を崩されていて、それも遠因になったという見方もあります。職場環境をどう改善していくか、人間関係の問題についても、県として注意していることや取り組みたいと考えていることがありましたらお伺いします。

【知事】
 県民の皆さんが復興に向けて懸命に取り組んでおられる中で、県職員がこういった容疑で逮捕されたことは大変遺憾であります。震災から7年が経過しましたが、いまだ有事であるという認識の下、職員一人一人が緊張感を持ち、仕事にしっかりと取り組むことで、県民の皆さんからの信頼を回復することが必要であり、特に、各部局長を始めとする管理職員には、コンプライアンスの浸透と職員間のコミュニケーションをより一層密にして、風通しのよい職場づくりを進めることで不祥事根絶に努めるよう、部長会議で私から改めて指示したところです。今後とも綱紀粛正の徹底、不祥事根絶に全力を挙げ、県民の皆さんからの信頼回復に努めてまいります。
 また、職場のそれぞれの人間関係あるいは体調の問題等の御指摘を頂きました。事実関係については、今後さらに確認していくこととなります。ただ、この復興を進めている状況の中で、県民の信頼を失墜するような行為はあってはならないと考えております。また、職員一人一人が様々な悩みや不安、苦しみ等を公私においてそれぞれ抱えているという現状もあろうかと思います。職場の中での風通しを良くすることや、コミュニケーションをより密にするという基本的なことを、県庁の大きな組織の中でそれぞれ大事にしながら、職員が思いを持って、しっかり仕事に取り組めるような職場環境づくりに県全体として取り組んでいきたいと考えております。

3 ラグビーワールドカップ2019の公認キャンプ地内定について

【記者】
 来年9月に開幕になるラグビーワールドカップで、アルゼンチン代表の公認合宿地として福島県が内定しました。これに関する受け止めと、県としてはJヴィレッジで提案されていたと思いますが、Jヴィレッジなのか、情報があればお伺いします。

【知事】
 ラグビーワールドカップに出場されるアルゼンチン代表チームの公認キャンプ地として、福島県を内定いただいたことについて、関係の皆さんに心から感謝を申し上げたいと思います。世界レベルのプレーを間近で見られることは、県民の皆さん、また若い皆さんにとって、非常に力、元気につながると考えております。今後、万全の受入体制を整えて、福島県の復興が着実に進んでいる姿と併せて国内外に発信していきたいと思います。
 また、過去の大会の例にならいまして、チームのセキュリティを確保するために、大会主催者及び組織委員会から具体的なキャンプ地については公表しないように求められております。したがって、施設名等の詳細についてはお答えできないという事情を御理解いただければと思います。

4 ふたば医療センターについて

【記者】
 本日からふたば医療センターの診療が始まりますが、今の時点で、双葉郡全体の医療環境について、知事としてどのように受け止められているかと、その診療開始に伴って、これから期待されていることをお伺いします。

【知事】
 昨年の春、双葉郡の避難指示解除が大きく進みました。ある程度早いタイミングで避難指示が解除された地域においては、相当多くの住民の皆さんが帰還されている一方で、最近、避難指示が解除された地域では、住民の皆さんの帰還がまだわずかという現実がございます。そういう中で、避難指示が解除されて、住民の皆さんが自宅や古里に帰ろうと思う非常に大きな要因の一つが医療機能の確保です。楢葉の診療所や今回の富岡町におけるふたば医療センターのような二次救急医療の確保、こういった機能をしっかりと県として進めること、併せて、近隣の病院と連携し、戻られる住民の皆さんやこれから戻ろうかと考えておられる皆さんが安心して帰れる医療機能の確保と介護等のサポート体制をしっかり構築していきたいと思います。
 いずれにしても、双葉郡あるいは避難地域における様々な生活環境の整備はまだこれから進めていかなければいけない部分がございます。国、県、自治体、関係機関が力を合わせて、一つ一つの生活環境の整備に更に力を入れてまいります。

5 風評・風化対策の強化戦略について

【記者】
 先ほどの新生ふくしま復興推進本部会議で改定された「風評・風化対策強化戦略」について、前回の第2版では、2018年3月までに震災前の水準を回復するという目標設定をされましたが、今回の第3版では具体的な目標をどのように設定されているのかお伺いします。

【知事】
 風評・風化対策の具体的な目標については、その時点時点で常に精査しております。今回の具体的な目標については、例えば県産の農産物の輸出については、これとは別に強化戦略をつくり、具体的な金額等の数値目標も設定しているところです。また、観光客につきましても、例えばインバウンドでは、この1年間で既に震災前の水準を上回ることができました。ただ、それで終わりではなく、更に増やしていくことが我々の大切な使命だと思います。また、この風評・風化の問題は、一つ山を越えたからといって解決にはなりません。例えば、農産物の輸出一つをみても、順調にいっていた地域でも、例えば水産物の関係ですが、うまくいかなかったことがある。EUで輸入規制の解除が進んだ一方で、韓国ではWTOへの提訴、上告がなされたというように一進一退の部分もございます。数値目標の在り方は、今後も精査をしながら、改定も含めて検討し、その具体的な目標を実現していくという思いで取り組んでいきたいと考えております。

【記者】
 今回の第3版で、知事が政策の部分で特に力を入れたいところをお伺いします。

【知事】
 一番大切なキーワードは「共働」、コーポレーション、コラボレーションが重要です。これまでの風評・風化の議論は、当事者の福島県が必死に取り組むことで進めてまいりました。当然、今後もこれは続けますが、我々だけの力ではどうしても届かないところがあります。そこで、例えば、国でも戦略を同様につくられましたが、国とのコラボ、あるいは、民間企業の皆さんとも、様々な協定を結んでおり、そのような方々は非常に熱心で、「是非、福島のために力を貸したい」と具体的に提案していただいておりますので、企業や大学とのコラボ、全国の市町村とのコラボや、海外においても福島に力を貸したいという方がおられます。我々が一生懸命頑張ることと併せて、一緒にやっていただける仲間を増やして共働していくことが今回の第3版の一番大切なキーワードだと思います。

6 ニューヨーク訪問について

【記者】
 先日のロンドンとパリでは、我々も現地支局を通じて全力で取材させていただいたところですが、今回、ニューヨークに行かれる中で、知事がおっしゃった「共働」という部分で、今後どういったステージを目指していきたいのでしょうか。一進一退というお話でしたが、進んでいるところはアクセルを踏むということだと思います。今回の意気込みや、どのような共働の輪をニューヨークでつくっていくかお伺いします。

【知事】
 今回のニューヨーク訪問で共働という側面、コーポレーションという側面で特に力を入れたいことが二つあります。一つは国連のSDGsの関係ですが、こういった場で直接スピーチする機会を頂くというのは中々ありません。そして私だけではなく、福島の子どもたちが一緒にステージに立ち、震災から8年目に入った福島県の知事や子どもたちの姿を、国連を始め、関係の皆さんに直接見て、感じていただくことは一つの大きな発信のチャンスになると思います。
 もう一点は福島の日本酒です。これまで東南アジア等の販売やフランス、ロンドンにおける発信は福島県産の農産物でしたが、今回の主役はお酒です。全国新酒鑑評会でも5年連続金賞受賞数日本一、この快挙を達成した福島県の高い品質のお酒について、ニューヨークの本場で多くの販路を開拓して、具体的に福島のお酒を取り扱いたい、多くの方に飲んでもらいたいという仲間を増やすこと、共働することが二つ目の目的です。特に日本酒は付加価値が高く、ニューヨークにおいて評価していただいており、原発事故後も輸出が活発に行われています。また、日本酒に対する評価も更に高まっているというアメリカのお国柄もありますので、その地で福島のお酒を一緒に盛り上げようという仲間を増やしていくことが二つ目の大事な目的です。

【記者】
 ニューヨークでは日本酒が浸透していて、レベルの高い戦いの場だと思います。そこで福島の日本酒は十分戦えると知事はお考えでしょうか。

【知事】
 福島県には、間違いなく日本のトップレベルのお酒がたくさんあります。例えばインターナショナル・ワイン・チャレンジ、ロンドンで行われたIWCの品評会で、喜多方の酒がチャンピオン・サケ、世界一のお酒になりました。また、全国新酒鑑評会では、5年連続金賞受賞数日本一という実績を持っております。こうした成果を国内に止めることなく、アメリカのニューヨークにおいて、名実共に評価していただき、具体的に販路をつくっていくことが、我々の強い思いです。今、ニューヨークでは日本酒の評価が高まっており、すばらしいライバルもたくさんおりますが、その中で切磋琢磨して、福島のお酒の品質を訴えていくことを、トップセールスも含めて一生懸命頑張っていきたいと思います。

(終了)

【問合せ先】
1 平成29年度輸出実績について
⇒ 観光交流局県産品振興戦略課 電話024-521-8026

2 職員の不祥事について
⇒ 農林水産部農林総務課 電話024-521-7391
   総務部人事課 電話024-521-7033

3 ラグビーワールドカップ2019の公認キャンプ地内定について
⇒ 企画調整部エネルギー課 電話024-521-7116

4 ふたば医療センターについて
⇒ 病院局病院経営課 電話024-521-2730

5 風評・風化対策の強化戦略について
⇒ 総務部広報課 電話024-521-7124

6 ニューヨーク訪問について
⇒ 企画調整部地域政策課 電話024-521-7119
   観光交流局県産品振興戦略課 電話024-521-7296