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知事記者会見 平成31年1月15日(火)

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年1月16日更新

知事定例記者会見

■日時 平成31年1月15日(火)10:00~10:12
■会場 応接室

【質問事項】
1 全国高校サッカー選手権での尚志高校の活躍について
2 来年度予算における子どもたちへの支援策について
3 東京電力福島第一原発事故の損害賠償について

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【質問事項】

1 全国高校サッカー選手権での尚志高校の活躍について

【記者】
 高校サッカーでの尚志高校の活躍について、7年ぶり3位という結果になりました。どのように受け止められていますか。

【知事】
 全国高校サッカー選手権において、尚志高校がすばらしい活躍をされました。県民の皆さんに勇気と感動を与えていただき、本当にありがとうございます。今回、尚志高校が全国3位というすばらしい結果を残したことには、三つの理由があると思います。
 一つ目は、監督、選手の頑張りです。フォワード陣は、染野選手を始め各選手が確実に得点を重ねられました。特に、準決勝においては、堅い守りの青森山田を相手に、染野選手が3得点のハットトリックを達成するなど、しっかり得点を重ねられました。そして、ディフェンス陣は、ゴールキーパーを始めディフェンダー、ミッドフィールダーの各選手が守備の意識をしっかり持って最小限の失点に抑え込みました。そして、仲村監督には、この大会やその前の準備段階を通じて、しっかりと選手たちを鼓舞し、激励されて、選手たちを高みに導いていただきました。監督、選手のこういった大活躍に心から敬意を表したいと思います。
 二つ目の理由は、オール尚志、オール福島での応援です。準決勝前半の一部の時間でしたが、私も会場の雰囲気を実感させていただきました。尚志高校の皆さん、地域の皆さん、そして県民の皆さん、さらに、ライバルであった本県の高校サッカーの仲間たちが、埼玉スタジアムに集まり、心を一つに応援しているオール福島の応援があってこそ、尚志高校の活躍があったと思います。
 三点目は、再生したJヴィレッジの存在です。12月には二度合宿を行い、準決勝の直前にも合宿を行われました。仲村監督や大川キャプテンも、Jヴィレッジでの練習が今回の活躍のベースになっていると話されております。福島、浜通りの復興のシンボルであるJヴィレッジの再生が、今回の尚志高校の活躍につながったことを本当にうれしく思います。今回の全国大会での尚志高校の活躍が、今後の県サッカー全体のレベルアップに必ずつながるものと期待しているところです。

2 来年度予算における子どもたちへの支援策について

【記者】
 まもなく新年度予算の概要等を発表されると思いますが、その中で、子どもの貧困や事情を抱えた子どもに対する支援について、今年度は子ども食堂への助成金など、新たな事業を展開されましたが、来年度の予算における基本的な考え方を教えていただけますでしょうか。

【知事】
 新年度予算案がいよいよ最終段階に入ってまいりました。私は二期目の知事選挙に出馬するに当たり、子どもを生み育てやすい社会にすることや、福島県あるいは日本をこれから担っていく若者たちの育成に力を入れることを公約の柱に掲げております。そういった思いを含め、厳しい状況にあるお子さんたちを出来るだけ支えるという視点を、今年度以降も続けていく考えを持っております。また、子どもたちのための施策も、継続事業をより充実し、新規事業についても検討を進めているところです。近々、予算案の発表の中で、この思いについて触れさせていただければと思います。

3 東京電力福島第一原発事故の損害賠償について

【記者】
 ADRについて伺います。去年、今年と、集団でのADRの申し立てに係る和解案を東電が拒否して打ち切られるというケースが続いています。知事はこれまで、東電や国に和解案を尊重するように求めておられますが、中々うまくいかず、状況があまり変わっていないのが現実かと思います。求めること以外に、県として何かお考えがあれば教えてください。

【知事】
 まず、個別のADR案件について、県として直接コメントすることは差し控えます。いずれにしても、東京電力は和解仲介案を尊重するとしていることから、被害者それぞれの立場に立って、最後まで責任を果たしていただきたいと考えています。県としては、引き続き、東京電力に対して和解案を積極的に受け入れていくよう求めていくとともに、被害の実態に見合った賠償がしっかりとなされるよう取り組んでまいります。

【記者】
 ADRの関係ですが、和解案が出されても東電が拒否してしまえば平行線となり、法的な拘束力が必要だという意見や指摘があるのをご存じかと思います。制度としてこのような建て付けで良いのか、お考えがあればお伺いします。

【知事】
 ADRセンターは、中立・公正な立場で和解仲介する機関です。簡易で柔軟な手続で紛争の解決が図られることから、引き続き、被害者の救済に積極的に取り組んでいただきたいと考えております。また、今回の原発事故の原因者である東京電力においては、先般も私から直接、小早川社長に賠償の関係について話をしているところですが、福島県の状況や被害を受けておられる皆さんの思いをしっかり受け止めた上で、責任を持って対応していただきたいと考えております。

【記者】
 賠償の関係ですが、中間指針第四次追補が出されてから時間が相当経過している中で、全国の司法では、賠償の上積みのような中間指針を超える判決が出されている状況が続いています。中間指針の見直しや追補を出すなど、国に対して訴えたい、求めたいことがありましたら教えてください。

【知事】
 これまで各関係省庁に対して、政府予算対策等を始め、この賠償の在り方について県としての思いを訴えてまいりました。原子力災害は、通常の被害とは異なる部分があり、また、長くかかるという現実もございます。そういった点を国と関係機関において、しっかりと受け止めて、被害者の立場に立った賠償を大原則として、しっかりと対応していただけるよう、今後とも要請を続けていきたいと思います。

【記者】
 ADRについて先ほどの質問でも「求めていく」とおっしゃっていました。もちろん、ADRの個別案件に県としてタッチできないという姿勢は重々分かりますが、国や東電に求めていく以外のことは、県としても、知事としても、立場上難しいのでしょうか。先ほどの制度の問題点についても、あまり触れられていないと思いますが、難しいのでしょうか。

【知事】
 県として大切なことは、この原子力災害というものがこれまでの日本の歴史の中で起きたことはありませんので、その実態を、政府や東京電力あるいは関係機関に対して、しっかりと伝え、そして、広域自治体として県民の皆さんの思いを丁寧に訴えていくことを継続していきたいと考えています。

(終了)

【問合せ先】
1 全国高校サッカー選手権での尚志高校の活躍について
⇒ 教育庁健康教育課 電話024-521-7777

2 来年度予算における子どもたちへの支援策について
⇒ こども未来局こども・青少年政策課 電話024-521-8654

3 東京電力福島第一原発事故の損害賠償について
⇒ 避難地域復興局原子力損害対策課 電話024-521-7103