■日時 平成31年2月12日(火)10:00~10:15
■会場 応接室
【質問事項】
1 エアレース・ワールドチャンピオンシップ2019での室屋選手の活躍について
2 児童虐待への対応について
3 東京五輪 都市ボランティアについて
4 アーカイブ拠点施設について
5 復興庁について
6 県立高等学校改革前期実施計画について
【質問事項】
【記者】
先週、エアレースの初戦で室屋選手が開幕戦を飾りました。接戦を制した室屋選手に知事から一言お願いします。
【知事】
室屋選手に「おめでとうございます」と心からお祝いを申し上げたいと思います。新たな気持ちで臨むシーズンの初戦で、前シーズンの年間チャンピオンのマルティン・ソンカ選手と1,000分の3秒差、20センチメートルという接戦を制して見事に勝利を収められました。昨年は難しいシーズンでした。先月12日、ふくしまアーカイブフォーラムで室屋さんと対談を行った際も、昨シーズンを振り返って、御自身の複雑な思いを率直に述べておられました。その中でも、今回の勝利は、常に前を向いて挑戦し続ける室屋さんのチャレンジ精神と、チーム室屋を始め、関係の皆さんの御尽力が正に実を結んだものであり、県民の皆さんに大きな勇気と感動を与えてくれました。予選、決勝ともに1位となり、28ポイントを獲得され、幸先の良いスタートとなりました。戦いはまだまだこれからです。一戦ずつポイントを積み重ね、シーズンを通してすばらしい成績を収められることを期待しております。
【記者】
児童相談所を巡る話題が千葉県の件を機に大きく取り上げられていますが、このケースを受けて、県としてどのような取組をされるのか教えてください。
【知事】
先月、千葉県で起きた事件は大変痛ましい出来事であり、あってはならない事件だと考えております。福島県においても、児童虐待事案に的確に対応するために、児童相談所の職員を対象とした面接の実技研修を新たに実施するなど、職員の資質向上を図っております。また、市町村が設置する要保護児童対策地域協議会に児童相談所が参加し、地域と連携しながら対応しています。さらに、子どもと日常的に接しておられる学校や保育所等の職員を対象として、児童虐待に関する研修を行い、児童虐待の早期発見と的確な対応に努めております。新年度においては、県中児童相談所の一体的な整備に加えて、児童相談所に警察官等の派遣を受け、児童虐待対応の体制強化を図ることとしており、今後とも児童虐待の早期発見と児童の安全確保に努めてまいります。
【記者】
東京五輪の都市ボランティアについて、1,500人程度の募集人数に対して、現在のところ、600人余で半分にも届いていない状況です。県は、東京五輪において復興状況の発信や、これまでの復興支援への感謝(を伝える)というように位置付けていますが、都市ボランティアは、福島を訪れる人に直接、現状やここに住んでいることを発信できる重要な存在だと思います。知事は、現状についてどう考えておられますか。また、応募者を増やすための秘策があればお伺いします。
【知事】
2020年東京オリンピック・パラリンピックにおいて、福島県の「顔」としておもてなしをしていただく都市ボランティアについて、今月28日まで募集を行っております。本日現在で623名の皆さんに御応募いただいております。オリンピックに直接関わることのできる貴重な機会です。また、自分の感謝の思い、あるいは、復興が進んでいる福島の今の姿を伝える貴重な機会にもなります。是非たくさんの方に御応募いただきたいと考えており、引き続き、説明会などを通じて、都市ボランティアの魅力を丁寧に発信していきたいと考えております。
【記者】
先週土曜日に(起工式が)行われました双葉町の県のアーカイブ施設に関して、本格的な着工は2月下旬ですが、完成予定が来年の夏頃ということで、東京オリンピック・パラリンピックのタイミングだと思います。知事の今の考えとして、例えば、施設の完成がオリンピックの前なのか、オリンピック期間中に間に合わせたいのかなど、具体的にありましたらお伺いします。
【知事】
先週の土曜日、双葉町において、アーカイブ施設の起工式が無事に執り行われました。これから完成に向けて整備を進めていくことになりますが、現時点において、東京オリンピックが開幕する段階でどこまで整備が整うかはまだ明確になっておりません。ただ、御指摘ありましたとおり、このアーカイブ施設がある程度形になっていることは、東京オリンピック・パラリンピックの機会に、国内外から多くの方々が福島の地を訪れる可能性があるわけですので、重要なことだと考えております。
完全な完成かどうかということは別にしても、このアーカイブ施設は、正に東日本大震災や原発事故、そして、今の復興の姿、未来への思いを発信する重要な施設ですので、良い形で連携できるように工夫していきたいと考えております。
【記者】
一部の報道において、復興庁の新しい形の案として、今のような単独の省庁ではなく、内閣府の外局として存置されるとのことですが、この案について、知事はどのように感じていますか。
【知事】
その報道については、まだ具体的にコメントする段階ではないと思います。復興庁の今後の在り方について、私どもの本質的な思いを改めてお話ししたいと思います。
福島県の復興は、2011年の発災以降、残念ながら10年間で終わるものではありません。今もなお、地震、津波、原発事故、風評、風化という5つの複合災害に向き合っています。そういう意味で、10年で終わることがない、残念ながら今後もまだ長い戦いが続く中で、政府が、国が、責任を持って、前面に立って、しっかり対応していただくためにも、この復興庁の後継組織の在り方は非常に重要だと考えております。こういった福島の復興に、国が最後の最後まで責任を持って、しっかり果たしていくことができるよう、我々は強く訴えていきたいと考えております。
【記者】
2012年2月に復興庁ができて、この2月で7年になります。復興の司令塔という形で組織ができて、そういう役割を果たしてきたという部分と、復興予算の管理だけの団体というような批判もあると思いますが、知事はこの7年間の復興庁をどのように見ていますか。
【知事】
これまで復興庁は、関係省庁の司令塔として尽力してこられました。その中で、帰還困難区域における復興拠点の整備に向けた動き、あるいは、福島イノベーション・コースト構想の推進など、福島県の復興は着実に前へ進んでいると考えております。一方で、今もなお4万人を超える方々が避難生活を続けられており、また、廃炉・汚染水対策、風評・風化の問題があり、さらに、避難指示が解除された区域においても、住民帰還がはかばかしくないという現状もございます。こういった深刻で複雑な難しい問題が山積しているのが、今の福島の実情であると考えています。復興庁においては、引き続き、現場主義に基づいて、地元と真摯に向き合いながら、一つ一つの難しい課題をしっかりと解決していただきたいと期待しております。
【記者】
先週、教育庁から県立高等学校の改革計画が示されました。地元の関係者からは、今後の育成について不安の声も上がっているようですが、この問題についてどのように進めていきたいと考えているのかお伺いします。
【知事】
本県においても少子化や過疎化などが進行していることに加え、震災等の影響もあり、生徒数が減少し続けています。そのため、これまで基本的に、学校数は維持したまま、学級数を減らすことによって対応してきました。この結果、1学年当たり3学級以下の小規模校の割合は、全国平均よりも高く、特に、1学年当たり2学級規模の高校の割合が全国平均を大きく上回っています。本県の未来を担う若者たちに、より良い教育環境を提供していくためにも、県立高校改革は喫緊の課題であります。今回、策定された前期実施計画では、今後5年間における各高校での具体的な改革の方向性が示されています。県教育委員会においては、地域の皆さんに統合等の趣旨を丁寧に説明するとともに、御意見を頂きながら進めていくことが大切だと考えております。
(終了)
【問合せ先】
1 エアレース・ワールドチャンピオンシップ2019での室屋選手の活躍について
⇒ 文化スポーツ局スポーツ課 電話024-521-7742
2 児童虐待への対応について
⇒ こども未来局児童家庭課 電話024-521-7308
3 東京五輪 都市ボランティアについて
⇒ 文化スポーツ局オリンピック・パラリンピック推進室 電話024-521-7312
4 アーカイブ拠点施設について
⇒ 文化スポーツ局生涯学習課 電話024-521-7784
5 復興庁について
⇒ 企画調整部企画調整課 電話024-521-7129
6 県立高等学校改革前期実施計画について
⇒ 教育庁県立高校改革室 電話024-521-8712