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知事記者会見 令和2年8月17日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年8月20日更新

知事定例記者会見

■日時 令和2年8月17日(月曜日)10時00分~10時15分
■会場 応接室

【質問事項】

1 新型コロナウイルス感染症について
2 トリチウム水の処分方法について
3 Jヴィレッジにおける廃棄物について

令和2年8月17日 福島県 知事   動画を再生する

 

【質問事項】

1  新型コロナウイルス感染症につい

【記者】
 8月に入り感染が再拡大しております。(県感染症アドバイザーの)金光先生も第2波というお話をされていますが、知事の受け止めを教えてください。

【知事】
 8月に入り、連日のように陽性患者が確認されている状況であり、既に16例の陽性患者が確認されております。県全体で感染症に対する危機意識を強めていかなければならないと考えております。他県と比較しますと、福島県では大幅な感染拡大は抑えられておりますが、毎日のように感染者が出ている現実があります。(本県における最近の感染事例の)内容を見ますと、大都市との交流を要因とする感染が数多く確認され、その感染が御家族や職場において広がっていくという傾向が読み取れます。大切なことは、「新しい生活様式」の徹底であります。県民の皆さん、事業者の皆さんには、今一度、この「新しい生活様式」をしっかりと守る、手を洗う、マスクをつける、3密を避けるといった基本を徹底することが、感染拡大を防ぐ上で、大事な基本になるということを知っていただきたいと考えております。
 また、お盆の期間を終え、皆さんがそれぞれの生活に戻っていくかと思います。これからの1週間から10日間も非常に重要であります。これまで多くの方と交流した方や、あるいは観光地等に行かれた方もおられると思いますが、自分自身の健康状態を毎日しっかりと確認していただいて、少しでも体調が悪い、熱があるといった症状がある場合には、御自宅で安静にし、職場に行かない、学校等に行かない、あるいは家庭内においても家族と一定の距離をとっていただく、こういった行動が、仮に感染が確認された際に、周りの方に対する感染拡大を引き起こさないことにつながりますので、是非、自分自身の健康に対して、より注意していただければと思います。 
 また、少し体調が悪いと感じた場合には、遠慮なく帰国者・接触者相談センターに御相談ください。今、PCR検査もかなり幅広に行っておりますので、それぞれの症状に応じて医師が判断し、PCR検査を受けられる体制を整えております。こういった思い、意識を、県民の皆さん、事業者の皆さんにお伝えしたいと考えています。

【記者】
 以前の会見で、知事は、感染が再び広がってきた場合に「県独自の対応も(あり得る)」ということをおっしゃっていましたが、今のところはどう考えていますか。また、今後、感染がどのぐらい増えたらそういった対応をされるのでしょうか。

【知事】
 8月7日に政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会が開催されました。地域の感染状況を判断する上で、参考とすべき6項目の指標と対策が示されています。指標に関しては、都道府県によって感染状況や検査体制、医療提供体制などが大きく異なるため、地域の実情に応じて総合的に判断し、対応する必要があります。
 本県においては、今月に入って16名の方の感染が確認されておりますが、現在は大幅な感染拡大が抑えられている状況にあります。当然、落ち着いた状況にございますので、分科会の提言において示された感染状況のステージとしては、「ステージ1」に当たる「感染者の散発的発生及び医療提供体制に特段の支障がない段階」にあると認識しております。また、最近の新規感染者については、行動歴などから、その多くが県外との往来によって感染した可能性が高い、あるいは、その濃厚接触者であると考えております。感染拡大を防止するため、引き続き、「新しい生活様式」の定着と、感染拡大予防ガイドラインに基づく感染防止対策の点検、徹底をお願いするとともに、濃厚接触者を早期に特定し、PCR検査を実施するなど、早い段階での感染状況を把握することで、クラスターの発生を防ぎ、感染拡大のリスクを最小限に抑えることが出来るよう取り組んでまいります。

【記者】
 確認ですが、現段階では、独自の対策を行うレベルではないということですか。

【知事】
 現時点においては、「ステージ1」の状況にありますので、この状況を継続していく。さらに、現在、散発的に(新規感染者が)出ておりますので、これをより抑えていけるように、県民の皆さん、事業者の皆さんと協力して取り組んでいきたいと思います。

【記者】
 現在の県内の感染状況について、知事は「第2波が来ている」と認識しているのか、教えてください。

【知事】
 金光先生が、先日、第2波について言及されました。私どもが様々な場面において、日々御相談している専門家の立場としての御意見ですので、真摯に受け止めております。
 第1波、第2波の定義は、率直に言って難しい部分があると思いますが、今、県内の感染状況について具体的なデータを見ますと、5月、6月に感染が落ち着いていたのが、7月になって増えており、8月には連日のように(新規感染者が)確認されている。この状況を重く受け止めております。一方で、全国の感染状況を見ますと、御承知のとおり、非常に多くのクラスターが発生しています。他県においては、より厳しい状況になっており、県独自の対応をせざるを得ず、ステージ1、2どころかステージ3という状況にある県もございます。そういった中で、福島県の状況を見ますと、「ステージ1」の状況にありますので、冷静に考えるべきだと思います。ただ、感染者ゼロが続いていた時期を思いますと、今は明らかに感染者の発生が続いていることを、県民の皆さんや事業者の皆さんには真剣に受け止めていただきたいと考えております。
 大事なことは、感染を拡大させない、仮に感染があったとしても、それを広げていかないことが重要です。今、社会・経済活動が一定程度再生の道のりにありますので、感染リスクをゼロにすることは出来ません。そうであるからこそ、私たちは、「ウィズコロナ」、いつでも新型感染症のリスクが身の回りにあるという危機意識を念頭に、「新しい生活様式」の下で行動することが重要です。
 先般、国において、これまでのクラスターがなぜ発生したのかという報告がされています。最近の各県のクラスターの状況を見ましても、例えば、マスクをして相手方と話をしていれば、簡単にはうつらないともあり、やはりソーシャルディスタンスを取る、手洗い、マスクをつける、3密を避ける、そうした当たり前のことをすることによって、クラスターを避けることは間違いなく出来ます。県民の皆さんには、今の状況を楽観してはいけないけれども、悲観し過ぎてもいけない、こうした「正しく恐れる」というバランスを持って臨んでいただくことが、今年の夏は特に重要かと考えております。

【記者】
 県の対応として、PCR検査体制と病床確保があると思いますが、PCR検査体制について、8月の状況を見て、拡大するなどの動きは考えておりますか。

【知事】
 PCR検査は、福島県における新型コロナウイルス感染症対策の一つの軸であります。もう一つの軸が、入院体制・医療提供体制であると思います。この二つの体制を充実・強化していくことが、広域自治体である県の極めて重要な使命、役割だと考えています。
 現在、PCR検査については、1日570検体が対応可能です。(現在の検査の状況は、)多いときには200件を超えることもございますが、100件から百数十件というのが日々の検査件数であり、十分対応できております。一方で、今後の拡大に備えて、この570を更に増やすという協議も水面下で続けておりますので、仮に検査数が今以上に増えたとしても、十分に対応できる余地はあると考えています。
 併せて入院体制ですが、現在病床で229床、ホテル療養で100室、トータル329人分の対応が出来ております。現在入院されている方が15名ですので、当面安定的に対応できます。感染拡大したピーク時の想定を国が出しており、それに対応する病床数が510床となりますが、県としては、当然、十分に協議を進めております。
 現時点においては、検査体制・入院体制ともに直ちに数を増やす状況にはないと考えておりますが、今後、急激に感染が拡大した場合には、県民の皆さんが安心できる医療体制、検査体制にしっかりと対応してまいります。

2 トリチウム水の処分方法について

【記者】
 福島第一原発の処理水について伺います。先週、大熊町長と双葉町長が読売新聞社のインタビューに答え、「長期保管について明確に反対する」とおっしゃっていましたが、これに関して知事の考えをお聞かせください。

【知事】
 大熊町長、双葉町長が取材に答えられたという報道を拝見しております。大熊町、双葉町は、福島第一原発の立地町であり、2011年の東日本大震災・原発事故以降、苦難の道を共に歩まれています。特に、全町避難が続く中において、中間貯蔵施設の受け入れを苦渋の決断で対応していただきました。その両町長の思いは、私自身も直接伺っており、真摯に受け止めております。 
 現在、トリチウムを含む処理水の取扱いについては、国が開催している「意見を伺う場」において、県民の方々や関係団体などから、様々な意見が出されているところです。県としては、国及び東京電力において、こういった様々な意見を受け止めながら、慎重に検討を進めていただきたいと考えております。

【記者】
 インタビューの中では、県に対して、「ある程度方向性を出して欲しい」という発言がありました。恐らく、長期保管に関しては、もう少し具体的に、県も一緒になって反対して欲しいということではないかと解釈しているのですが、知事から国に対して、直接、長期保管反対などの具体的な姿勢を示すといったことは考えておりますか。

【知事】
 県としての基本的なスタンスは、ただ今述べさせていただいたとおりです。また、両町長とはこれまでも、また、これからも、真摯に意見交換をしていきたいと思います。

3  Jヴィレッジにおける廃棄物について

【記者】
 Jヴィレッジの除染後の廃棄物について伺います。事務局を取材した時に、「公表する、しないは東京電力が判断すべきことであると前置きの上で、県の立場としては、株式会社Jヴィレッジの経営への影響を考えると、施設の中にあるか外にあるかを答えることも適当でない」という答えを得ました。これは、(廃棄物に対する)拒否感を示す方がいらっしゃるということが前提となっている答えですが、行政が関わる組織の情報開示の在り方としては、非常に不適当だと思います。知事御自身も、風評対策として、「正確な情報発信」を掲げておられますが、矛盾しています。知事は、Jヴィレッジの社長でもあると思いますので、この情報公開の在り方についての考えを聞かせてください。

【知事】
 原状回復工事において、廃棄物や土壌が発生しております。廃棄物については、保管されていた場所から既に搬出されたという報告を受けております。
 工事で発生した土壌の処分について、また、その取扱いの公表等についても、原発事故の対応拠点として、Jヴィレッジを使用した東京電力が責任を持って対応されるものと考えております。

【記者】
 事務局も同じような答えでしたが、利用者に対する責任は、組織を運営している以上、運営主体が負うべきものであり、これは法的にも絶対にクリア出来ない問題だということを専門家にも御指摘いただきました。それを踏まえても対応は変わらないでしょうか。

【知事】
 ただ今の御意見は受け止めさせていただきます。その上で、施設の管理責任を負っている、あるいは、行政としての立場、こういったものを諸々総合的に勘案した上で、先ほどのお答えをしているところです。

 (終了)

【問合せ先】                           
1 新型コロナウイルス感染症について
→新型コロナウイルス感染症対策本部(保健福祉部地域医療課) 電話024-521-7238

2 トリチウム水の処分方法について
→危機管理部原子力安全対策課 電話024-521-7252

3 Jヴィレッジにおける廃棄物について
→企画調整部エネルギー課 電話024-521-7116