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知事記者会見 令和4年2月7日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2022年2月14日更新

知事定例記者会見

■日時 令和4年2月7日(月曜日)10時00分~10時20分
■会場 応接室

【質問事項】
1 新型コロナウイルス感染症について

令和4年2月7日 福島県 知事  動画を再生する

 

 

【質問事項】

1 新型コロナウイルス感染症について

【記者】
  まん延防止等重点措置に関して伺います。県内全域を対象とした(まん延防止等)重点措置の適用から1週間以上が過ぎましたが、残念ながら、日々の新規感染者数が4、5百人程度で推移しており、感染の改善傾向が中々見られない状況です。
  一方、重点措置の期限終了まではまだ2週間近くありますが、県として、延長もしくは解除を判断する上で、どういった点を重視して判断するのか、その考え方について伺います。

【知事】
  まず、最近の福島県内の感染状況でありますが、先週の1週間は3,528名ということで、これまでにない過去最多の新規感染者数となっています。特に2月1日以降で申し上げますと、2月1日がワーストで605名。その後、581、499、542、514。正に500人レベルでの感染が続いています。そして、本日公表します2月6日段階の数値が338名。これは土日を経ての数値であり、月曜日は若干抑制された傾向になりますので、やはり基本的に先週1週間の状況を見ておりますと、まん延防止等重点措置は1月27日に発出しておりますが、まだまだ厳しい状況が続いている、高い水準のまま、ある意味高止まりしているという状況にあろうかと思います。
  また、隣県、首都圏等の状況を見ておりましても、爆発的な感染急拡大は、若干、全国のまん延防止等重点措置の実施もあってか、ある程度伸び幅は減っておりますが、いずれにしても増えている傾向は変わっておりません。特に北関東3県、宮城県は、本県と接する大事な隣県でありますが、こういった隣県においても本当に千人規模、あるいは千人に近づくという状況にあって、昨週もワースト更新が相次ぐという状況にありますので、福島県も予断を許さない状況にあると受け止めております。
  現在、(県独自の)非常事態宣言を全県的に発出した上で、まん延防止等重点措置を全県に適用しております。こうした中で、現在、携帯電話の位置情報をもとにしたデータを見てみますと、夜間の人流が大きく抑えられているという状況にあります。まん延防止等重点措置による様々な要請を、県民の皆さん、事業者の皆さん等にそれぞれお願いをしているところでありますが、(人流が大きく抑えられることで)人と人との接触機会が減って、感染のリスクを低減する一定の効果があるものと考えております。
  現在、福島県に対しては、2月20日までの適用期限ということになっていますが、現時点において、500人レベルの感染が、直近1週間でも継続していることを考えますと、まだまだ本県の場合、厳しい状況にあると考えております。
  いずれにしても、日々の感染状況を見ながら、それ(感染状況)を注視して、どういった対応がより良いかということを考えていかなければいけません。ただ、ベースはまだまだ厳しいなというのが率直な思いでございます。

【記者】
  今のお話の中で、日々(の感染者数が)500人規模という話がありましたが、その(重点措置の延長か解除かの)判断をする上で、先週と今週との人数の変化を重視して判断されるのか、もしくは実質、今500人と話ありましたが、その人数を重視して判断されるのか、もしくは両方かもしれませんが、どういった点を重視するのかについて、伺います。

【知事】
  まん延防止等重点措置は、先行しております13都県において、現在、全体としては延長する方向で進んでいるという報道を拝見しております。
  福島県の場合、そこから1週間遅れての適用になっておりますので、来週時点においては、延長するのかしないのかという議論が、当然ながらポイントになってくると思います。
  現在、こういった指標がございます。例えば、この「療養者数」や「新規陽性者数」は、新規感染者数が増えますと、当然ながら劇的に増えます。一方で、政府からは「病床の使用率」あるいは「重症者用病床の使用率」をレベル判断の時に重視をするように、ということになっております。
  実はこの「レベル3」の指標を考える時に、(スライドを指して)ここに「参考」と書いてありますが、この指標の中で参考値が5つということで、実際のレベル判断の直接的な指標にはならないというのが政府の考え方であります。したがって、直接の対象になるのは、「確保病床の使用率」、「重症者用病床の使用率」、あと「療養者数」、この3つの数字がポイントになるということになります。
  福島県の場合、現在、病床使用率がレベル2、そして重症者用病床の使用率が6.4%でレベル2未満、そして療養者数はレベル3という状況にありますので、やはり他県と同様、全体としては、総合判断は「レベル2」であります。この3つの指標が実際のレベル判断や、あるいは、まん延防止等重点措置を今後どうしていくかという場合に重要な指標になると考えております。
  オミクロン株の特性は、特に2つの特性が指標に関連がありまして、一つは感染力が強い、そしてもう一つは、重症化される方が比較的少ない。ただ、この後者については、ある程度、感染拡大が進んでいくと、今回のように爆発的に進むと、率は変わらず低くても、(感染者が増えると重症者の)絶対者数が増えるというところがありますので、そこは、その時点時点で決めつけてはいけないと考えております。
  いずれにしても、この参考指標ではない3つの指標というものを考えながら、まずこの1週間でできる限り感染拡大傾向を抑制して、20日までの間に本当の意味で安定して沈静化するところに、我々としては持っていきたいと思っています。ただ、先行している各県の状況を見ますと、それは中々、楽観できない状況だというのが、客観的な認識かと思います。

【記者】
  新型コロナウイルス関連で、自宅療養者の人数が、昨日の発表時点では2,800人を上回り、今日の発表で更に上回ってくると思います。こうした規模は、福島県にとっては初めての事態だと思いますが、今、地域の医療機関や訪問看護ステーションの方々に入っていただいて、健康観察などの協力体制をとっているということですが、この増加傾向で、このまま(の体制)で大丈夫なのかということについて、県民として不安感のある方もいると思います。
  自宅療養者増加の傾向について、知事の受け止めと、今後の考え方について伺います。

【知事】
  感染された方については、病床や宿泊施設の状況を勘案しながら、重症化リスクの高い方など、医療が必要な方の入院治療を優先し、そして感染対策の観点を踏まえて、宿泊療養や自宅療養も選択しながら現在対応しています。
  ただ、オミクロン株の強い感染力によって、県内の新規陽性者数が、先週1週間も急増しておりますので、自宅療養者が現在大幅に増えている、それが現状だと思います。
  自宅療養に当たっては、市町村と連携しまして、外出できない自宅療養者の皆さんへの支援として、安心して療養することができるように、食事の支援を行っております。
  併せて、パルスオキシメーター等の貸出しを行い、毎日の定期的な健康観察を行っています。
  また、地域の医師会などの御協力を頂きながら、症状が出た際、あるいは症状が悪化した際に対応するため、電話等による診察や中和抗体薬の投与、経口治療薬を提供する体制を整えています。
  さらに、1月上旬からは、民間のお力をお借りしながら、医療機関や31か所の訪問看護ステーションによる健康観察などの事業をスタートさせています。健康観察業務体制の更なる強化が今図られています。これからも自宅療養される皆さんが安心して療養できるように、健康観察や必要な医療の提供、生活面の支援をしっかり行ってまいります。
  まず、今回感染された方で、入院すべき方は当然ながらしっかりと病院に入っていただいて、本格的に治療させていただいています。そして、自宅療養、あるいは宿泊療養という手段がありますが、このホテル等の宿泊療養施設、今日の時点でも大幅に拡大できる準備が整っておりますので、キャパシティーは十分あります。
  その上で、保健所としても、「宿泊療養はいかがですか」ということもお勧めして、また、自宅ではなく、宿泊療養施設ですと、(対応する)職員、看護師等もおりまして、よりまた安定的に対応ができますので、こちらも活用していくと。
  ただ一方で、オミクロン株の特性があり、御家族全体に感染が広がる、あるいは、軽症・無症状の方も相当程度多くおられるということもありまして、御本人が、自宅療養で是非療養をしたいという方も現実におられます。
  私どもとしては、宿泊療養施設に相当のキャパシティーがありますので、よろしければ是非入っていただければ、という思いもございますが、御本人の意向ですとか、当然ながら体調、こういったものを我々が客観的に健康観察しながら、自宅療養される方が最後まで安心して元気になる、あるいは少しでも状況が悪くなった場合には、宿泊療養施設や病院の方にスムーズに移行できるように、しっかりとサポートしてまいります。
       
【記者】
  まん延防止等重点措置の関係についてですが、先ほどの知事のお話ですと、このままの状況が続けば、(措置を)延長をせざるを得ないという理解でよろしいか伺います。
       
【知事】
  まん延防止等重点措置の延長判断をする際に、先週1週間の感染状況が、仮に今後、ベースとしてあるようであれば、これは延長せざるを得ないと考えております。
       
【記者】
  まん延防止等重点措置の中で飲食店への時短要請をかけていると思いますが、まん延防止等重点措置が始まる時に、飲食店由来のデルタと違って、1%台だけれどもかけると、それで、その上で選択方式とするというようなお話がありました。
  先ほどの知事のお話の中で、夜間の人流が抑えられているというのがあった一方、学校でクラスターが発生するなどして(感染が)拡大している傾向があると思います。国の基本的対処方針によるのかもしれませんが、行動制限の在り方について知事の考えを伺います。
       
【知事】
  今回、まん延防止等重点措置が、政府の基本的対処方針に基づいて35の都道府県において導入され、選択方式の飲食店に対する一定の規制であったり、あるいは県民の皆さんに対する様々な法律に基づく要請ということをさせていただいております。
  まん延防止等重点措置の効果のレベルについては、デルタ株の際とオミクロン株の際で、やはり一定の差があるという御意見が当然あろうかと思います。ただ、今、全国的に見ておりますと、先行してまん延防止等重点措置に取り組んできた沖縄県、広島県、山口県、あるいは既に行っている我々よりも先行している県の中で、一定程度落ち着きを見せているという県もある程度出てきています。
  また一方で、やはり(感染の)拡大幅を抑えることにはなるのですが、減少傾向まで行くかというと、残念ながら、まだそういう状況にはないと思いますので、ある程度継続をしてこの対応をしていくということも、それぞれの県の判断も含め、全国的な傾向を見ながら必要かと思います。
       
【記者】
  新型コロナウイルス感染症に関連して、誹謗中傷のような事案が出ていると聞いていて、感染が拡大している中で、感染拡大抑止を呼び掛けるのはもちろんですが、そういったことはあってはならないと思いますが、県としての認識を伺います。
       
【知事】
  新型コロナウイルス感染症が福島県内で確認されて、もう約2年ということになります。この間、初期の段階、デルタ株、あるいはオミクロン株、それぞれの感染が拡大する中で、そういった誹謗中傷の事案というものがあるというお話を伺っております。
  現在県でも、そういったものを相談できる窓口を常に開けて、そういうお1人お1人の悩み、あるいは御心配等に対応させていただいているところです。
  オミクロン株は、これまでのコロナウイルスと違って、非常に我々の身近に迫っているということがあります。恐らく、デルタ株までに比べると、皆さんの本当に身近な方が、例えば感染をされた、濃厚接触になった、あるいは濃厚接触の関係者になったということで、非常に近づいてきている。そういう切迫感というものを県民の皆さんも感じられていると思います。
  とにかく大切なことは、この新型コロナウイルスは、いつでも誰でもどこでも感染する可能性があるウイルスです。特に、オミクロン株は感染力が高く、もちろん、例えばマスクをつけていなければ感染するリスクが高いのは当然ですが、装着していても、御家族等であればどうしても難しい部分もありますので、やはりこういったコロナウイルスの特性というものも勘案しながら、県民の皆さんには、「誹謗中傷を行ってはいけない」、「人ごとではなく、我が事でもあり得る」ということを是非考えていただいて、優しく対応していただくということが何よりも重要だと考えています。
  こういった点については、県の広報でもお知らせをしておりますし、またこれはオールジャパンの取組でもありますので、全国知事会でも誹謗中傷、あるいは人権に対する配慮というものを、これまでも幾度もお話しておりまして、政府もそういった広報をしていただいております。
  是非、福島県が一丸となって、この感染症の拡大防止に心を一つに取り組む。そういう思いの中には当然ながら誹謗中傷というのはあり得ないわけですので、そういった思いで、県民の皆さん、事業者の皆さん、また医療関係者の皆さんと一緒になって取り組んでいきたいと思います。

 

(終了)

【問合せ先】

○質問事項
1 新型コロナウイルス感染症について
→新型コロナウイルス感染症対策本部(保健福祉部地域医療課) 電話024-521-7238