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知事記者会見 令和4年2月15日(火)

印刷用ページを表示する 掲載日:2022年2月21日更新

知事定例記者会見

■日時 令和4年2月15日(木曜日)13時00分~13時20分
■会場 応接室

【発表事項】
1 令和3年度2月補正予算の概要について

【質問事項】
1 新型コロナウイルス感染症について
2 トリチウム水の処分方法について
3 IAEA調査団の訪日について

令和4年2月15日 福島県 知事  動画を再生する

 

 

【発表事項】

1 令和3年度2月補正予算の概要について

 令和3年度2月補正予算の概要を発表いたします。
  今回の補正予算は、新型コロナウイルス感染症対策や国の補正予算を活用する事業を始め、緊急に措置すべき経費などについて計上いたしました。
  その主な内容といたしましては、新型コロナウイルス感染症対策として、入院病床確保のための医療機関への補助、県の要請に応じた飲食店等への協力金、売上げが著しく減少した事業者への一時金、感染状況に応じて観光需要を喚起するための宿泊割引支援、そのほか、産地の強化に取り組む農業者への支援、平年を上回る降雪に対応するための除雪費、また、除染に伴う除去土壌搬出事業など、事務事業の年間所要見込額の確定に伴う補正についても、併せて計上いたしました。
  以上により、一般会計における補正予算の総額は、176億1千2百万円の減、本年度予算の累計額は、1兆4,026億6千7百万円となります。

【質問事項】

1 新型コロナウイルス感染症について

【記者】
  新型コロナウイルス感染症の関係で、まん延防止等重点措置の延長について、現在の県内における感染状況を含め、今の考えを伺います。

【知事】
  福島県の感染状況は、今月に入ってからも1日当たり約450人の新規陽性者が確認される状況が続いています。また、医療提供体制への負荷を示す「病床使用率」の指標が上昇しています。このままの感染状況が続けば、更なる医療提供体制のひっ迫につながりかねない厳しい状況にあります。
  また、福島県と関わりが強い首都圏や隣接県においても、依然として厳しい感染状況が続いています。先行してまん延防止等重点措置が適用された首都圏の各都県や群馬県、新潟県においては、来月6日までの期間延長が決定されたところです。
  こうした状況を踏まえ、(まん延防止等重点措置適用)期間の延長に向けて国と調整しているところであり、本日中に国に対して正式に延長の要請を行ってまいります。
  今後、国において期間延長が決定された場合、県の本部員会議において決定していく考えです。

【記者】
  延長の要請については本日中にということですが、今週中の(福島県新型コロナウイルス感染症対策)本部員会議で行う要請に向けた手続きなどがあれば伺います。

【知事】
  まず政府から意向の確認をされておりますので、それについて、国に対して本日中に延長要請の意向というものを伝えてまいります。その上で、政府が今後、分科会あるいは政府の対策本部会議等において、正式に延長を決定されます。その後、福島県における新型感染症の対策本部員会議を開催して、正式に延長を決定する。こういう流れになろうかと思います。

【記者】
  今、(まん延防止等重点措置は)全県を対象にしていますが、この対象区域の考え方について伺います。

【知事】
  現在、私どもが考えておりますのは、県全域を対象とした延長です。また、対策については、既に今行っている内容と同じものをそのまま延長するということを想定しております。

【記者】
  今ほどのまん延防止(等重点措置)の延長要請に関連して。病床の使用率が50%を超えて、レベル3の目安となる基準を超えているような状況です。
  こうした状況、内容が少し悪くなっているというようなことも懸念していますが、県内の今のこうした状況も踏まえてのまん延防止(等重点措置)の延長要請なのか、その理由について、今一度伺います。
 
【知事】
  まず、福島県内の感染状況について、改めてこの指標(スライドを表示)で整理していきたいと思います。
  まず、「確保病床の使用率」、それから「入院率」、「10万人当たりの療養者数」、「PCRの陽性率」、そして「新規陽性者数」はレベル3です。
  さらに「感染経路不明割合」がレベル2、それ以外がレベル1以下という状況でありまして、やはり見ていただいて一目瞭然、非常に厳しい感染状況だということは明確です。
  特に、参考指標ではない、直接的なレベルの判断、あるいは、まん延防止等重点措置等の適用についての判断指標となりますのが、「確保病床の使用率」、それから「重症者用病床の使用率」、さらには「10万人当たりの療養者数」ですが、このうち、2つの指標がレベル3、「重症者用病床の使用率」がレベル1以下ということですので、全体としての総合判断はレベル2でありますが、特に「病床の使用率」は、これまで大体40%台で何とか踏みとどまってきたのですが、それがここ数日、一気に50%を超えてきており、この点について懸念しています。
  特に、高齢者施設におけるクラスターなどの発生が最近多く出ておりまして、こういったものが、病床の使用率に影響してきているというのが現状です。
  ただ一方で、例えば病床数の推計値は、1週間前、2週間前に比べれば若干の改善傾向、あるいは「確保病床の使用率」、「重症者用病床の使用率」も10.6から6.4、これも若干ではありますが、改善してきています。
  あるいは「10万人当たりの療養者数」、「新規陽性者数」も、ピークだった先週に比べると、若干は改善していますので、一進一退という側面はありますが、2月に入り、今日で15日、中旬まで来ていますが、2月の新規感染者数の単純平均を出しますと、1日平均が450人を超えています。
  昨年のデルタ株の時ですが、最も悪かったのは(新規感染者数が)1日だけで230人というものでした。現在は正に、その倍の水準が連続して毎日続いている状況です。その結果、このように病床の使用率と入院患者数の状況が日に日に累積して悪化していき、ついにレベル3の基準をこの2日間超えているというのが現状ですので、これが先ほど言った、まん延防止等重点措置を延長せざるを得ないという、一番のベースとなります。

【記者】
  (まん延防止等重点措置の)延長の期限ですが、13都県で先行して延長されたところは、来月の6日までとなっています。
  もし、政府が正式に福島県の延長を決定した場合には、期限について、どう考えているのか伺います。

【知事】
  まん延防止等重点措置の適用期限は政府が決めるものですので、自治体側が選べるというものではありません。
  したがって、現在、私たちと一緒のグループになっている10数県全体の感染状況を見た上で政府が判断する、そして、その決められた期限において、我々が延長を行っていくといったシステムになっています。
 
【記者】
  まん延防止等重点措置の関係で、現在のスキームですと、飲食店への時短要請といったものが主になるかと思います。
  (まん延防止等重点措置の)全県適用から2週間余り経ちましたが、そういった部分での、まん延防止等重点措置の効果について、知事の考えを伺います。

【知事】
  改めてでありますが、現在、県全域でお願いをしております、まん延防止等重点措置というのは、一つの施策だけではありません。
  まず、県民の皆さんに対して、飲食店の利用について一定のお願いをする、感染リスクの高い行動を控えていただく、あるいは飲食店について、今お話があったような時間短縮要請を行う、ただ一方で、今回は(「ふくしま感染防止対策認定店」には)選択制を設けておりますので、21時までお酒の提供をしながらも、認定店においてはそういった対応が可能というスキームになっています。
  また、飲食店以外の例えば規模の大きな施設においては、入場者の整理誘導、人数管理、人数制限をお願いする。イベントについても一定の制約をかけるということで、県民の皆さん、事業者の皆さんに幅広く、様々な制限・制約を特別措置法に基づいてお願いしているという全体の体系を、まず御理解いただければと思います。
  その上で、携帯電話の位置情報をもとにしたデータを確認していますが、まん延防止等重点措置を実施して以降、特に夜間の人流が大きく抑えられてきております。
  また、県民の皆さん御自身が、今、福島県全体がまん延防止等重点措置、(県独自の)非常事態宣言が発せられるような厳しい状況にあるということについて、しっかりと認識していただいていると受け止めております。
  先ほど言ったような、まん延防止等重点措置による様々な幅広い要請に伴って、人と人との接触機会が減って、感染のリスクを低減する効果があります。引き続き、県民の皆さんや事業者の皆さんの御協力を頂きながら、このまん延防止等重点措置によって、これ以上の感染拡大を抑える、また、更に感染をより抑制傾向にしていく、このことに全力を尽くしていきたいと考えております。

【記者】
  知事としては、一定の効果が得られているという認識ということでよろしいでしょうか。

【知事】
  先ほども申し上げましたが、今いろいろなデータで、まだ本当にピークアウトしたとは到底言える段階ではないと思いますが、(1日の新規感染者数が)604名、一時期はひたすら増え続けていました。それが、まだ高いレベルで高止まりという表現も、もちろんできますが、状況を比べると、若干は緩和の傾向が見られるかなと、ただ、それが本当に安定的かどうかというと、まだ難しい部分があると思いますので、そういう意味でも、このまん延防止等重点措置、あるいは(県独自の)非常事態宣言も含めてということになると思いますが、これを、一定期間延長させていただいて、その中で今回の感染急拡大というもの、第6波の山をできるだけ早期に抑え込んでいきたいというのが私たちの強い思いであります。

 

2 トリチウム水の処分方法について

【記者】
  処理水の関連で、現在、東電から県へ実施計画の事前了解願いが出されていると思いますが、放出に向けて、東電が地元の理解を得ると強調していますが、その東電側に質問しても、中々何をもって地元の理解を得られたのかという、そうしたはっきりとした基準や答えが、今はまだ無い状況でして、県としては、どういったことをもって理解を得られたと現時点でお考えなのか、また、地元の代表者である県として、この実施計画への事前了解をした時点において、理解したというふうに捉えてよいか伺います。

【知事】
  今お話があった前提は、処理水の放出関連設備について、今、協定に基づく申請が来ていますが、それについてということでよろしいでしょうか。

【記者】
  それを更に実際に放出する時点において地元の理解を得るという、何といいますか、その前段階として事前了解願いがあると理解しているのですが、実際放出する前に理解を得ると言っているので、「事前了解イコール理解した」と捉えてよいかについてです。

【知事】
  今のお話の前提として、この設備の審査申請の話と、その後の実際に最終的な段階の話は分けて考えた方がいいと思いますので、まず前段のお話をさせていただきたいと思います。
  昨年末、東京電力から、原子力規制委員会に対して、実施計画の変更認可申請書が提出されています。東京電力においては、今回示した計画の内容について、関係団体等の理解が得られるよう丁寧に説明していく、これはもちろん重要であります。
  県としては、専門家の意見を伺いながら、計画の安全面について確認をしていくというプロセスになります。

【記者】
  安全面を確認した上で、更に県の中で理解するかどうかを検討されるということですか。

【知事】
  今回の審査申請というものに対して県として対応すべきことは、東京電力が計画をしている設備等について、必要な安全対策が講じられているか、これを確認するという性格のものであります。
  したがって、県として、専門家の意見を伺いながら、計画の安全面について確認をしてまいります。

【記者】
  先ほどの前段の質問として、何をもって地元の理解を得られたと言えるか、現時点での考えはいかがでしょうか。

【知事】
  今、東京電力自身が、御自身の考えとしてそういうお話を言われているわけですから、それについてしっかりと責任を持って対応していただくということが重要だと思います。

 

 

3 IAEA調査団の訪日について

【記者】
  処理水の関連でIAEAの調査が入っていますが、この点で、いわゆる今回のIAEAがやろうとしていることは技術的な安全であって、どういうふうに判断するかというのは置いておいたとしても、それを社会的にかみ砕かないと何の意味もないわけで、そういった意味で、今回のIAEA(の調査)が入るということ自体に何を求めるかとか、あるいはそれを受けて政府と東電に何を期待するか、その辺について伺います。

【知事】
  昨日から、IAEA、国際原子力機関の関係者による、ALPS処理水の安全性レビューが行われております。
  昨年の4月に政府の基本方針が決定されて以降、福島県内においては、新たな風評を懸念される意見が示されるとともに、一部の国においては、誤解や偏見による発信も見受けられます。
  ALPS処理水の取扱いに関しては、今後、様々な施策を進める上で、客観性や透明性を確保することは極めて重要であります。
  IAEAにおいては、国際的な安全基準に基づき、国や東京電力の取組をしっかりと評価をするとともに、その結果を、先ほど御指摘があったとおり、非常に専門的で技術的な部分も含まれておりますので、分かりやすく情報発信をしていただくことを期待しております。

【記者】
  諸外国というお話がありましたが、もちろんIAEAの中にはいろんな国の方が入っていると、そういった意味で、IAEAの中に入っている人が、自国に対してどういうふうなアプローチをするかというところはあると思いますが、それは言わなければやってもらえないのかなというふうに思いまして、その辺の、外国に対して今回の調査というのが、どのようにポジティブに働くのか、ネガティブに働くのかというのは分かりませんが、それについて、期待されているか伺います。

【知事】
  今回、IAEAの役割というものは、当然、「国際原子力機関」でありますので、正にこの分野における専門家集団、かつ国際機関であります。
  そして今回、日本においては、政府と東京電力がこの問題に対する当事者でありますので、当事者自身はそれなりの努力をされて、一定の発信をこれまでも行っています。ただそれが客観的に、世界や国内で、あるいは福島県内でそのまま受け入れられるかというと、中々難しい部分があり、結果として、やはり新たな風評というものを心配せざるを得ないというのが現状だと思います。
  こういう第三者機関、しかも専門家の集団であるIAEAが、今回具体的にレビューを行って客観的な評価を出されるということによって、一つ客観的な評価というものが確立するということになろうかと思いますので、こういったものが、今後の風評を抑えるという意味では、一定の効果があるのではないかと思います。
  ただ、今回の専門家の中に、先ほど私が「誤解」というお話をしましたが、そういった国・地域の方々も一部入っているという話も聞いております。その方々がどうするかということについては、我々が直接どうこう言う問題ではないかと思います。
  政府においては、少なくともそういう国・地域、あるいは今でも福島県産の農産物に輸入規制をかけておられる国々が14か国ありますが、こういう国・地域に対して、今回の処理水の問題も含めて、IAEAの知見を合わせながら、いずれ説明をしていくということが有用ではないかと受け止めております。

 

(終了)

 

【問合せ先】

○発表事項
1  令和3年度2月補正予算の概要について
→総務部財政課 電話024-521-7027

○質問事項
1 新型コロナウイルス感染症について
→新型コロナウイルス感染症対策本部(保健福祉部地域医療課) 電話024-521-7238

2 トリチウム水の処分方法について
→危機管理部原子力安全対策課 電話024-521-7252

3 IAEA調査団の訪日について
→危機管理部原子力安全対策課 電話024-521-7252